【DRY-RUN】主 文 被告人の本件控訴を棄却する。 原判決を破棄する。 被告人を懲役十月及び罰金二万円に処する。 但し、本裁判確定の日から四年間右懲役刑の執行を猶予する
主文被告人の本件控訴を棄却する。 原判決を破棄する。 被告人を懲役十月及び罰金二万円に処する。 但し、本裁判確定の日から四年間右懲役刑の執行を猶予する。 右罰金を完納することのできないときは金二百五十円を一円に換算した期間被告人を労役場に留置する。 原審における訴訟費用は、被告人の負担とする。 理由本件各控訴の趣意は、弁護人間宮三男也作成名義、弁護人三輪一雄作成名義、東京地方検察庁検事正代理検事山内繁雄作成名義の各控訴趣意書にそれぞれ記載のとおりであるから、これを引用し、これらに対し当裁判所に、次のように判断する。 間宮弁護人の論旨第一、二点及び三輪弁護人の論旨第一、二点について、売春とは、東京都売春等取締条例によれば、報酬を受け又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することであり(昭和二十四年五月三十一日東京都条例第五八号第一条)、売春防止法によれば、対償を受け、又は受ける約定で、不特定の相手方と性交すること(昭和三十一年五月二十四日法律第百十八号第二条)であり、両者その趣旨とするところは、全く同一であると認められる。そして昭和二十二年勅令第九号婦女に売淫をさせた<要旨第一>者等の処罰に関する勅令において売淫の意味に関しこれを規定するところはないけれども、同令第二条にいう</要旨第一>売淫の意味についても前記法律及び条例にいう売春と同意味に解し、名義の如何を問わず経済的利益を反対給付として受け又は受ける約定で、不特定の相手方と性交することをいうと解するのを相当と思料する。ここに不特定の相手方とは、性交するときにおいて不特定であるという意味ではなく、不特定の異性のうちから任意に相手方を選定し相手方を特定しないということを意味する。従つて、男女 するのを相当と思料する。ここに不特定の相手方とは、性交するときにおいて不特定であるという意味ではなく、不特定の異性のうちから任意に相手方を選定し相手方を特定しないということを意味する。従つて、男女間に結ばれる関係が反対給付として右にいう経済的利益を伴つている場合であつても、それが一般社会に間接的な関連を持つにとどまり直接且つ密接な影響を及ぼす関係にない、すなわち社会性を持たないかぎり、本条にいう売淫として問題とされる余地は存しないのであるが、たとえ、その相手方との関係が時間的に多少長きに及んでいても、その相手方との関係が終了すれば、更に次々と不特定の異性のうちの任意の一人と同じような関係を結ぶであろうことが予想される場合においては、矢張り相手方はここにいう意味において不特定であると解しなければならない。蓋し、売淫乃至売春が取締の対象とするのは、個人の尊厳を害する行為であることもその理由の一ではあるが、更にその社会の性道徳に反し、善良の風俗を乱す点において、より一層重大な悪影響を社会に及ぼすものであり反社会性が顕著であるからであつて、右の場合はもはや前にいう社会性を持たない当事者間の私的な取引としてこれを不問に付するを相当となる限界を越えているからである。そして更に不特定の相手方から任意の一人を選ぶということから、必然的にその行為の反覆継続性が存することを通常とするのであるが、偶々任意の一人との関係が一回かぎりであつたとしても、その行為の反覆継続性が予想され、不特定の多数と性交する意思にして認められる以上、これを本条にいう売淫といい得ることも亦当然の結論である。 次に、右法条にいう婦女に売淫をさせることを内容とする契約とは必ずしも三輪弁護人所論のように暴行脅迫困惑以外の方法で多少とも直接間接心理的にも婦女が売淫することを余儀なくされる 当然の結論である。 次に、右法条にいう婦女に売淫をさせることを内容とする契約とは必ずしも三輪弁護人所論のように暴行脅迫困惑以外の方法で多少とも直接間接心理的にも婦女が売淫することを余儀なくされるというような内容であることの積極的な事実の存在を必要となると解すべきものではなく、このような強制的な力の存否の如何に拘らず単純に婦女をして売淫させることを内容とする契約(その婦女が契約の当事者である場合は婦女が売淫することを内容とする契約)を意味し、このような契約が売淫をさせようとする者と売淫をしようとする婦女の父母その他の者、或は売淫をさせようとする者とその売淫をしようとする婦女との間に成立すれば足りるのである。尤も、この種契約を取り結ぶに至る事情は、例えば、貧困だとか営利だとかその他諸般の事情に基いてその当該婦女自身進んでこの道を選ぶ場合は多くなく多少とも心理的な強制が加わつてこのような契約をするに至ることはあり得ることであろうが、このような事情は契約締結の原因乃至縁由であつてそれ自体契約の要素に属しないこと勿論であつて、本条の解釈としてかかる多少とも強制的な事情の存在を要すとする必然的な理由は全く見い出し難いところである。又本件の場合のように性交することと反対給付の関係にたつ経済的利益の具体的な内容に関しては売淫をする婦女とその相手方となつた男性との間の個々の取引において取りきめられ、売淫をさせようとする者はこれにつき何ら関知するところがないとするもその者において売淫をさせんとする婦女に対し生活の援助等その名義は如何様であつても経済的利益を得るためには、その反対給付としてその貞操の提供、すなわち、性交をすることが条件であることを明示的又は黙示的言動により了解させて相手方となる異性を紹介するというこの種契約を結んだ以上、この者は正しく本条 ためには、その反対給付としてその貞操の提供、すなわち、性交をすることが条件であることを明示的又は黙示的言動により了解させて相手方となる異性を紹介するというこの種契約を結んだ以上、この者は正しく本条にいわゆる婦女に売淫をさせることを内容とする契約を売淫しようとする婦女との間に結んだものといわなければならない。 ところで原判決挙示の証拠によれば、原判示第一乃至第三の各犯罪事実を肯認するに十分であつて記録を精査検討しても右事実認定に何らの過誤ある廉を発見できない。なるほど、所論の指摘するとおり原判決挙示の証拠中原審公判廷における被告人の供述、証人A、同B、同Cの各証言その他原審の採用していない原審公判廷における各証人の証言中には右犯罪の成立を肯定できないような供述が存するのであるが、これらはすべて原審の措信しなかつたところであり、当審においてもこの判断に誤があるものと認むべき心証を生じないものである。そして、このような原判決の認定と矛盾する証拠が証拠の標目中に挙示されている場合にはその部分はこれを捨て原判示に添う部分のみ採用した趣旨と解すべきものであつて、このような採証の方法は決して不当とはいえないものである。又原審が採用した被告人及び各証人の検察官に対する供述調書の任意性の有無については、原審証人Dの証言その他関係証拠を記録につき精査するに十分任意性を具備するものと認められ所論のように誘導強要その他任意性を疑わせるような事実はすべて存在しないものであることが明らかであつて、右各供述調書はそれぞれ法定の要件を具備するものと認められこれを証拠に採用することに何らの違法あるを見ない。 次に原判決は、所論の指摘するとおり弁護人の主張を排斥する理由として、「思うに婦女の貞操を対価取引の対象とするが如きけ、多かれ少かれ婦女を束縛または強制して淫行 することに何らの違法あるを見ない。 次に原判決は、所論の指摘するとおり弁護人の主張を排斥する理由として、「思うに婦女の貞操を対価取引の対象とするが如きけ、多かれ少かれ婦女を束縛または強制して淫行をなさしめる結果を招来し、婦女の個人的自由の伸張を阻害する虞あり、公共の福祉のために、これを取締るのが前示勅令の精神とみなければならないのである。従つて契約の内容にして、婦女の淫行と婦女への利益提供とが何等かの意味にいて対価的関係にかからしめたものである限り、斉しく前示勅令第二条にいわゆる婦女に売淫をさせることを内容とする契約に該り、その利益が、不特定多数者に接し淫行の都度これを受くると、特定者を相手方とし生活援助等の名目下にこれを受くるとその間本質的に区別すべき理由は存しない。これを特に不特定多数者の場合にのみ限るべしとする弁護人の主張は理由なく、…………」と判示し、その字句において稍々その趣旨の明瞭でない部分が存するのであるが、抽象論として相手方の特定不特定に拘らす婦女への利益提供が性交行為と対価的関係にかかるような場合にはすべていわゆる売淫に該当する如き見解を示しているもののようであるが、若し然りとすれば、冒頭に述べるところに反しその見解は、相当でないといわなければならないのである。然しながら、具体的に本件において原判示の各事実とその挙示する証拠を対照検討してみると、原判示第一のAが昭和二十九年十月中旬頃原判示Eに赴き同女の生活を援助し月四五千円を提供してくれる男子会員の斡旋を求め右Eに入会を申し込むや、被告人においてその生活援助というのは同女の貞操を提供することを条件とするものであることを告げ、同女をしてこれを承知の上その斡旋紹介をした場合には入会金の外五百円を支払うことを約定させ、その結果、即日Fをその趣旨において紹介し、同女は右F 貞操を提供することを条件とするものであることを告げ、同女をしてこれを承知の上その斡旋紹介をした場合には入会金の外五百円を支払うことを約定させ、その結果、即日Fをその趣旨において紹介し、同女は右Fと共に八王子駅附近の旅館に一泊し性交し同人より金五百円をその対償として受領し、次いで同月下旬から二三週間内に被告人の前記趣旨による斡旋によりGと大塚駅附近H旅館において三回に亘り毎回金千円宛の対償を受けて性交した事実、原判示第二のBが昭和三十年一月二十日頃前同様一ケ月金一万円乃至金一万五千円の生活の援助をする男子会員の斡旋を求めて入会を申し込むや、被告人は前同様援助の趣旨を同人に諒承させた上、その紹介料として金千円を支払うべきことを約束させ、その結果その翌日同女は被告人より五十才位の重役型の人を紹介され同人と新橋の料亭において性交をして金三千円を受領し、次いで約一ケ月後又五十才位の他の人を紹介されその男とI旅館において性交し金三千円の対償を受け、更に同年四月頃前同様被告人よりJを紹介され、白山の待合において金二千円の対償を得て性交した事実、原判示第三のCが同年四月二十四日頃前同様月一万円位の生活の援助を求めて男子会員の斡旋方を申し込むや、被告人は同女に前同様生活の援助の趣旨を諒承させた上、その斡旋紹介をした場合には紹介料として金五百円を支払うべきことを約束させ、即日この人はどうかといつてK風の男を引き合せたが、同女においてこの男を好まなかつたのでその日は斡旋が成功しなかつたけれども、二三日後被告人から四十五、六才位の男を紹介され、同女は、この男と新宿区の旅館において金千五百円の対償を受けて性交した事実が明らかである。このような婦女三名の行為は同女等が被告人の仲介により対償を提供してくれる男子甲にあらざれば乙、乙にあらざれば丙と不特定中の任意 区の旅館において金千五百円の対償を受けて性交した事実が明らかである。このような婦女三名の行為は同女等が被告人の仲介により対償を提供してくれる男子甲にあらざれば乙、乙にあらざれば丙と不特定中の任意の一人と性交をする意思を有しており、且つ、その意思を表示して行動したものということができるのであるから、前に述べた意味において不特定者中の任意の者と性交したものに外ならないものであつてその性交の相手方は前に述べた意味において特定してはいないことが窺われるのである。然らば原判決はその抽象的な売淫の意味については間違つていても、結局具体的な本件事案においては被告人が前記勅令第九号第二条に違反する婦女に売淫をさせることを内容とする契約をした所為を認定しこれに対し正当な法条の適用を示しているものといわなければならない故、この抽象的な法令の解釈の瑕疵の故をもつて原判決を破棄する理由とはなし得ないものである。なお、原判示第一のAとG間の関係において証拠上右Gにおいて右Aのためその居住すべき部屋を用意してやり、相当期間に亘りその関係が継続していた事実は窺えるのであるが、右Gにおいて同棲する意思でないこと勿論であり更に右Aの前記認定の行動等に徴するときは、前に述べた意味における特定者との関係ではなくいわゆる売淫にあらずとするに由なきところであるから、上記認定の妨げとなる事柄ではない。 以上要するに原判示第一乃至第三の各犯罪事実について原判決には原判決を破棄すべき事実誤認、法令の適用の誤その他所論のような違法は結局発見するを得ないから、各論旨はいすれも理由がない。 検察官の論旨第一点について、<要旨第二(イ)>前記東京都売春等取締条例第四条に売春婦とは、所論において詳述するように前に両弁護人の論旨に対する</要旨第二(イ)>判断としてその冒頭において説示 検察官の論旨第一点について、<要旨第二(イ)>前記東京都売春等取締条例第四条に売春婦とは、所論において詳述するように前に両弁護人の論旨に対する</要旨第二(イ)>判断としてその冒頭において説示したような意味において売淫(或は売春)をする婦女の意味と解するのが相当であつて、たとえ、その婦女が他に職業を有しそれによつて相当の収入を得ている場合てあつでもその結論に変りはないものとしなければならない。 <要旨第二(ロ)>次に同条にいう客引をなすとは、周旋勧誘をすることであつてその場所の如何は問わないものであるから、</要旨第二(ロ)>その周旋勧誘が行われる場所についてはこれが街頭においてなされようと屋内においてなされようと何ら区別る要はないものである。本件において原判決は起訴にかかる東京都売春等取締条例第四条違反の被告人がEで男子を誘つて売春婦と性交することを勧める客引をした三個の所為についてA、Bが売春婦であることを認むる証拠がないから他の点につき判断するまでもなく犯罪の証明がないと判示しているのであるが、右両名が、或は、女優、或は、旅館の女中を業としていることは明らかであるが、なお前述したところにより右両名を売春婦と解し得ることも本件証拠上明らかであり又右両名の相手となつたF、G、Jが前に述べた意味における不特定のうちの任意の一人であることも既に説示したとおりである。すたわち前掲証拠その他関係証拠によつて右起訴事実を認定するに十分であると思料されるのである。原判決は所論の指摘するような売春婦の意味について誤解したか、或は、証拠の取捨選択を誤つたことに基因するのか、いずれにするもその事実認定に過誤あるものといわなければならない、論旨は理由があり原判決中無罪部分は破棄を免れない。 同論旨第二点について、所論にかんがみ記録を精査検討し、 ことに基因するのか、いずれにするもその事実認定に過誤あるものといわなければならない、論旨は理由があり原判決中無罪部分は破棄を免れない。 同論旨第二点について、所論にかんがみ記録を精査検討し、これに現われた本件犯罪の動機態樣、被告人の経歴、職業、地位その他所論において指摘するような諸般の事情を参酌考量するときは、有罪部分に関する原判決の量刑はやや軽きに過ぎるものありと思料されるので論旨は理由があり原判決中有罪部分も破棄を免れない。 よつて被告人の控訴は理由がないから、刑事訴訟法第三百九十六条によりこれを棄却し、検察官の控訴は、前述するとおり理由があるから、同法第三百九十七条に則り、原判決全部を破棄し、同法第四百条但書に従い当裁判所自ら判決をする。 一当裁判所の認定した罪となるべき事実被告人は、東京都豊島区ab番地において結婚等相談所Eを経営しているものであるが、第一 (一) 昭和二十九年十月中旬頃右Eにおいて、AことAが同女の生活を援助する男子会員の斡旋を求めて入会を申し込み来るや、同女に、その生活援助は同女の貞操提供を条件とするものであることを了承させて、これを承諾するとともに、その斡旋紹介した場合にに紹介として金五百円を支払うべきことを約諾させ、(二) 昭和三十年一月二十日頃右Eにおいて、Bが同女の生活を援助する男子会員の斡旋を求めて入会を申し込み来るや、同女にその生活援助は同女の貞操提供を条件とするものであることを了承させて、これを承諾するとともに、その斡旋紹介した場合には紹介料として金千円を支払うべきことを約諾させ、(三) 同年四月下旬頃右Eにおいて、Cが同女の生活を援助する男子会員の斡旋を求めて入会を申し込み来るや、同女に、その生活援助は同女の貞操提供を条件とするものであることを了承させて、これを承諾すると (三) 同年四月下旬頃右Eにおいて、Cが同女の生活を援助する男子会員の斡旋を求めて入会を申し込み来るや、同女に、その生活援助は同女の貞操提供を条件とするものであることを了承させて、これを承諾するとともに、その斡旋紹介した場合には紹介料として金五百円を支払うべきことを約諾させ、もつてそれぞれ各婦女に売淫をさせることを内容とする契約をなし、第二 (一) 昭和二十九年九月中頃E名義をもつてLに援助交際結婚等の広告をして援助交際等の会員の誘引をなし、その頃右広告に応じて同社の援助交際会員となつたFに対し同年十月中旬頃前記Eにおいて売春婦AことAを被援助者として引き合せ「この人はAさんですがどうですか」と申し向け、(二) 同年八月中旬頃前記E名義を以てLに結婚交際援助等の広告をして援助交際等の会員の誘引をなし、その頃右広告に応じて同社の援助交際会員となつたGに対し同年十月下旬頃前記Eにおいて前記売春婦尚子ことAを被援助者として引き合せ「この人はどうですか」と申し向け、(三) 昭和三十年四月末頃前記Eの援助交際会員となつたJに対し、その頃前記Eにおいて売春婦Bを被援助者として引き合せ「この人は某デパートに勤めている人ですが、お母さんが病気でお金に困つている人で月一万円位援助を受けたいといつていますがどうですか」と申し向けてそれぞれ男子を誘つて売春婦と性交することを勧める客引をなしたものである。 一証拠の標目(イ) 全部につき被告人の原審各公判期日における供述被告人の検察官に対する昭和三十年六月三日付、同月八日付各供述調書の供述記載押収に係る入会申込書二枚(当庁昭和三十一年押第五八五号の一)、E規約(同押号の二)、新聞L五枚(同押号の一二)の各存在(ロ) 第一の(一)、第二の(一)、(二)の事実につきAの検察官 載押収に係る入会申込書二枚(当庁昭和三十一年押第五八五号の一)、E規約(同押号の二)、新聞L五枚(同押号の一二)の各存在(ロ) 第一の(一)、第二の(一)、(二)の事実につきAの検察官に対する供述調書の記載証人Gの原審公判廷における供述G、Fの検察官に対する供述調書の供述記載(ハ) 第一の(二)、第二の(三)の事実についてBの検察官に対する供述調書の供述記載Jの検察官に対する供述調書の供述記載(二) 第二の(三)の事実について、Cの検察官に対する各供述調書の供述記載一法令の適用被告人の右第一の各所為は、いずれも昭和二十七年法律第百三十七号第一条第二号昭和二十二年勅令第九号第二条罰金等臨時措置法第二条に、第二の各所為は、いずれも前記東京都売春等取締条例第四条罰金等臨時措置法第二条にそれぞれ該当するので第一の点については各懲役刑、第二の点については各罰金刑を各選択して処断すべきところ、以上は刑法第四十五条前段の併合罪であるから、前者については同法第四十七条第十条により犯情の重い第一の(二)の罪の刑に法定の加重をした刑期範囲内で、後者については同法第四十八条第二項によりその合算額以下において被告人を懲役十月及び罰金二万円に処するが、刑法第二十五条第一項を適用して右懲役刑については本裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予し、同法第十八条に従い被告人において右罰金を完納することのできないときには金二百五十円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することとする。なお、原審における訴訟費用は、刑事訴訟法第百八十一条第一項本文により全部被告人に負担させることとする。 よつて主文のとおり判決する。 (裁判長判事大塚今比古判事渡辺辰吉判事江碕太郎) 一項本文により全部被告人に負担させることとする。 よつて主文のとおり判決する。 (裁判長判事大塚今比古判事渡辺辰吉判事江碕太郎)
▼ クリックして全文を表示