昭和28(う)817 公職選挙法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和29年4月13日 高松高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。          理    由  弁護人三宮重教、同米沢善左衛門の各控訴趣意は夫々別紙記載の通りである。  弁護人三宮重教の控訴趣意第一点について。  論

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判決文本文2,080 文字)

主文 本件控訴を棄却する。 理由 弁護人三宮重教、同米沢善左衛門の各控訴趣意は夫々別紙記載の通りである。 弁護人三宮重教の控訴趣意第一点について。 論旨は昭和二十七年十一月二十一日附起訴状記載公訴事実第四の(二)につき検察官が予備的訴因として追加した事実は公訴事実の同一性を欠き原審が右訴因の追加を許容しその予備的訴因につき有罪の判決をしたのは違<要旨>法であると謂うのである。仍て本件記録に基き考察するに、前記起訴状記載公訴事実第四の(二)は「被告人は昭</要旨>和二十七年十月一日施行の衆議院議員総選挙に高知県より立候補したAの当選を得しめる目的を以て同候補者の選挙運動者Bに対し同候補者のため投票並に投票取纏め等の選挙運動を依頼しその報酬として同年九月二十四日頃高知市a町b番地C方選挙事務所において金九千円を供与したものである」との訴因であるところ、原審第六回公判において検察官の請求により追加された予備的訴因は「被告人は(中略)A候補者の当選を得しめる目的を以て昭和二十七年九月二十四日前記選挙事務所においてBに対し選挙人で且つ選挙運動者であるDをして右候補者のため投票並に投票取纏め等の選挙運動をなさしめること並びにその報酬として金九千円を供与する情を打明けその承諾を得て右金員を託し茲に被告人は右Bと共謀の上同人において同日高知市c町E組合で右Dに対し前記趣旨の依頼をなしその報酬として金九千円を供与したものである」と謂うのであり、右両個の訴因は供与の相手方、供与の場所、単独犯か共犯か等の点につき相違のあること所論の通りである。しかし二つの訴因が公訴事実の同一性を有するか否かは基本的事実関係が同一であるか否かによつて決すべきであり、基本的事実関係が同一であるか否かはその各訴因を構成する重要な事実 ること所論の通りである。しかし二つの訴因が公訴事実の同一性を有するか否かは基本的事実関係が同一であるか否かによつて決すべきであり、基本的事実関係が同一であるか否かはその各訴因を構成する重要な事実が或程度重なり合つているか否かによつて決すべきものと解するところ、前記両個の訴因を比較するに供与の目的物即ち金九千円は両者同一の金員であるのみならず、「被告人が昭和二十七年九月二十四日頃高知市a町b番地C方A候補選挙事務所においてBに対し金九千円を手交した」という社会的事実において両者共通であり、たゞ主たる訴因はこれをBに対する九千円供与としたのに対し、予備的訴因はDに供与するためBに九千円を託したものと観ているに過ぎない。徒て前記両個の訴因は基本的事実関係において同一であり、公訴事実の同一性を失つていないものと謂はなければならない。原審が右予備的訴因の追加を許容し該訴因につき有罪の認定をしたのは適法であつて、論旨は理由がない。 同第二点について。 論旨は原判示第二の(四)の事実は誤認であると謂うのである。しかし原判決が証拠として掲げるBの検察官に対する第一回供述調書謄本及び被告人の検察官に対する第一回供述調書に徴すれば、被告人は原判示第二の(四)記載の日時場所において選挙運動者Bに対しA候補の選挙運動をなすことの報酬等として金三千円を供与した事実を肯認することができ、被告人は右三千円を右Bの自由な処分に委ねたのであつて、所論の如く選挙運動者Dに対し選挙運動の実費として渡して貰うためBに右三千円を交付したものとは未だ認め難い。(原審第五回公判調書中被告人の供述記載参照。)原審が取調べた各証拠を検討しても原判決の認定が誤であるとはいえず、論旨は採用できない。 同第三点及び弁護人米沢善左衛門の控訴趣意について。 各論旨は原判決の量刑は不当であ 告人の供述記載参照。)原審が取調べた各証拠を検討しても原判決の認定が誤であるとはいえず、論旨は採用できない。 同第三点及び弁護人米沢善左衛門の控訴趣意について。 各論旨は原判決の量刑は不当であり殊に被告人に対しては選挙権及び被選挙権を停止しない措置が採られるべきであると謂うのである。仍て本件記録を精査して考察するに、所論の如く被告人は本件行為により私利を図つたものでないことは記録上十分これを窺い得るけれども、本件違反は原判決認定の如く衆議院議員選挙に関し不法に相当多額の金員(計二十五万円)の供与を受け且つこれを選挙運動者に供与した事案であつて、被告人は相当の罪責を免れることはできず、本件についての原審の量刑(懲役一年六月但し三年間執行猶予)は寧ろ寛大であると謂はなければならない。所論の如き被告人の人物、経歴、政治的手腕その他各論旨主張の本件犯情等を十分斟酌しても原判決の科刑が重きに失するとは認められず、また原審が本件違反につき公職選挙法第二百五十二条第三項を適用しなかつたことを以て必ずしも不当であるとはいえない。従て論旨は採用し難い。 仍て本件控訴は理由がないから刑事訴訟法第三百九十六条により主文の通り判決する。 (裁判長判事坂本徹章判事塩田宇三郎判事浮田茂男)

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