平成25年10月18日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成25年(ワ)第13223号実用新案権損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成25年9月13日判決札幌市<以下略>原告X同訴訟代理人弁護士菰田優同井深泰夫同菅原浩史同漆山佳代子同信賀浩志東京都千代田区<以下略>被告日本電信電話株式会社同訴訟代理人弁護士升永英俊同江口雄一郎 主文 1 本件訴えを却下する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由 第1 請求 1 被告は,原告に対し,100万円及びこれに対する平成25年6月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 第2 事案の概要本件は,被告の製造・販売したテレフォンカードが,原告が共有持分を有していた実用新案権(実用新案登録第2150603号)の考案の技術的範囲に の負担とする。 第2 事案の概要本件は,被告の製造・販売したテレフォンカードが,原告が共有持分を有していた実用新案権(実用新案登録第2150603号)の考案の技術的範囲に - 2 -属するとして,被告に対し,平成8年2月21日から平成11年9月5日までの販売にかかる仮保護に基づく損害賠償金9億円の一部請求として,100万円及びこれに対する平成25年6月13日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 1 前提事実(証拠等の摘示のない事実は当事者間に争いがない。)(1) 原告の実用新案権原告は,次の実用新案権(以下,「本件実用新案権」といい,その考案を「本件考案」という。)について,平成12年3月17日に登録を受けた3名の共有者のうちの1人(原告のほかは,A〔以下「A」という。〕及びB〔以下,「B」という。〕。)として表示されている者である。〔甲1,2〕実用新案登録番号第2150603号出願日昭和59年9月5日出願番号実願平6-5675分割の表示実願昭59-134611の分割出願人 A考案者 A出願公告年月日平成8年2月21日審決年月日平成12年1月26日登録年月日平成12年3月17日本権の登録の抹消平成11年9月5日(原因存続期間満了)考案の名称テレホンカード実用新案登録請求の範囲の記載「【請求項1】 電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードにおいて,このカード本体の一部に,電話に差し込む方向を指示するための押形部からなる指示部を設けてなり,該指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向に とにより電話がかけられるテレホンカードにおいて,このカード本体の一部に,電話に差し込む方向を指示するための押形部からなる指示部を設けてなり,該指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいると共にカード本体の直交する2つの - 3 -中心軸線の夫々から一側にずれてカード本体に配置されており,且つ,該指示部は目の不自由な者がカード本体を電話機に差し込む際,目の不自由な者の指がふれる位置に配置されていることを特徴とするテレホンカード。」(2) 本件実用新案権の登録査定に至る経緯本件実用新案権については,平成9年12月25日に拒絶査定がされ,これについての拒絶査定不服審判の請求(審判平10-2419号)を経て,平成12年1月26日付けで拒絶査定を取り消し本件考案を実用新案登録すべきものとする審決がなされたところ,その審決においては,「該指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいる」との構成が不明瞭であるとする拒絶理由につき,平成10年3月12日付けで補正された明細書及び図面において,上記に対応する記載として,図1に示されたテレホンカードの側面からみて上下面から厚み中心部に向かう方向に押形部を形成したもののみとされたことにより,その構成として特定することができるものとして不明瞭とはいえない旨の判断が前提として示されている。 〔甲4〕(3) 原告による本件訴訟以前の訴えの提起とその帰趨ア東京地裁平成11年(ワ)第24280号不当利得請求事件等原告は,Aと共に,被告に対し,被告が製造販売している切欠部を備えるカード式公衆電話機専用のテレホンカードにつき,本件考案及び本件実用新案権の原出願にかかる考案(実用新案登録第2058104号,考案の名称「テレホンカード」。)の技術的範囲に属す いる切欠部を備えるカード式公衆電話機専用のテレホンカードにつき,本件考案及び本件実用新案権の原出願にかかる考案(実用新案登録第2058104号,考案の名称「テレホンカード」。)の技術的範囲に属するとして,昭和59年9月5日以降,10年分の不当利得の返還として,570億円の一部である125億円の支払を求める訴訟を東京地裁に提起し(東京地裁平成11年(ワ)第24280号不当利得返還事件。以下「前々訴」という。),その訴状は平成11年11月17日,被告に送達された。〔乙2,2頁〕原告らは,同訴訟の対象となる被告のテレホンカードは,「カード式公 - 4 -衆電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードで,縦の辺が横の辺に比して短い長方形であって,表裏ともに一様に平坦で,その一短辺には,その中央から一側に偏った位置に,一つあるいは二つの半月状の切欠部が形成されており,この切欠部に手,指で触れることにより,カードの表裏及び差込方向の確認をすることができるもので,この内,使用度数が五〇度数のものは切欠部が二個あり,使用度数が一〇五度数のものは切欠部が一個ある」と主張した。 東京地裁は,平成12年7月26日,用語の通常の意味に加え,本件実用新案権の分割出願過程,異議申立てや拒絶査定不服審判における手続過程等(以下「出願過程等」という場合がある。)を詳細に認定した上で,本件考案における「カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼん」だ「該指示部」の意義について,「テレホンカードを側面からみて上下面から厚み方向(表裏方向)に凹凸状にくぼんだ形状を有する指示部」に限定され,「カードを平面方向からみて中心方向にくぼんだ形状を形成した切欠部」あるいは「カード本体に貫通して形成した穴部」を含まないとし〔乙1,36~37 )に凹凸状にくぼんだ形状を有する指示部」に限定され,「カードを平面方向からみて中心方向にくぼんだ形状を形成した切欠部」あるいは「カード本体に貫通して形成した穴部」を含まないとし〔乙1,36~37頁〕,被告のテレホンカードは,表裏ともに一様に平坦で,その一短辺には,その中央から一側に偏った位置に,一つあるいは二つの半月状に形成される「切欠部」を備えており,その「切欠部」は,カード本体から辺の一部が切り離されたことにより,カードを平面的にみて中心方向にくぼみが形成される形状を有しているから,本件考案の技術的範囲に属しない旨判示して〔乙1,42頁〕,原告らの請求をいずれも棄却する旨の判決をした。 その出願過程等の考慮においては,本件実用新案権を分割出願する前の原出願(実願昭59-134611)については,その出願当初明細書から切欠部のある例(図1)等の記載を削除する訂正がされた後に出願公告(実公平5-25007。乙2,21頁)がされ,その後に本件実用新案 - 5 -権にかかる考案についての分割出願がされたこと,本件考案にかかる分割出願についての拒絶査定不服審判手続(前記審判平10-2419号)における前記(2)記載の審決の内容のほか,平成11年10月14日になされた拒絶理由通知に対し,原告らが,平成11年10月28日に提出した手続補正書につき,本件考案にかかる「押形部」は,「材料に押し型によって圧力を加えて成形した形状部」を意味し「カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいる指示部」に切欠形状を含むものとする補正は実用新案登録請求の範囲を拡張するものであるから許されないとして,平成12年1月26日に補正が却下されたことなどが考慮されている。 〔乙1,36頁〕なお,その審理の過程で,原告らは,埼玉県工業技術 案登録請求の範囲を拡張するものであるから許されないとして,平成12年1月26日に補正が却下されたことなどが考慮されている。 〔乙1,36頁〕なお,その審理の過程で,原告らは,埼玉県工業技術センター所長が平成12年6月12日に作成した試験成績書(乙5の1。以下「本件試験成績書」という。)を書証として提出した。その当時の原告ら提出の証拠説明書(乙5の2)によれば,その立証趣旨は,被告の製造・販売するテレホンカードのくぼみ(被告のいう切欠)部分の形状及びその測定結果の事実とされ,本件試験成績書(乙5の1)には,「依頼品名」として「テレホンカード」,「依頼事項」として「長さの測定」,測定結果について,くぼみ部分に相当するaの長さ(深さ)の測定値として0.58mmとの記載がある。〔乙5の1・2〕上記東京地裁判決に対し,原告らは控訴し(東京高等裁判所平成12年(ネ)第4209号不当利得請求控訴事件),この訴訟に原告らのためBが補助参加したが,東京高等裁判所は,平成13年2月27日に口頭弁論を終結し,同年4月17日,上記争点に関して一審と同旨の理由により控訴を棄却する旨の判決をした。この判決は,平成13年10月16日,最高裁判所による上告棄却,上告不受理決定により確定した(平成13年(オ)第1182号,同(受)1161号)。〔乙2,3〕 - 6 -イ東京地裁平成14年(ワ)第13321号不当利得返還請求事件原告は,被告に対し,被告が製造・販売している,「目の不自由な者でも電話機へ差し込む方向が確認できる凹み部(切欠部)を設けたテレホンカード」につき,本件実用新案権の考案の技術的範囲に属するとし,実用新案権の仮保護の権利に基づく請求として,出願公告日である平成8年2月21日から存続期間満了日である平成11年9月5 設けたテレホンカード」につき,本件実用新案権の考案の技術的範囲に属するとし,実用新案権の仮保護の権利に基づく請求として,出願公告日である平成8年2月21日から存続期間満了日である平成11年9月5日までに発生した不当利得金66億円余りの一部の返還として,1億2500万円の支払を求める訴訟を東京地裁に提起した(東京地裁平成14年(ワ)第13321号不当利得返還請求事件。以下「前訴」という。)。 しかし,東京地裁は,平成14年8月28日,上記前訴は,前記前々訴と訴訟の対象を同一とし,請求期間のみを別異にした残部請求と解されるところ,前々訴において,本件実用新案権に基づく不当利得返還請求権について,当該債権が全く現存しないと判断されたものであるから,前々訴と異なる期間に発生した不当利得金の支払を求めて訴えを提起することは,実質的には前々訴で認められなかった本件実用新案権に基づく不当利得返還請求及び主張を蒸し返すものに他ならないとして,訴えを却下する判決をし,この判決は確定した。〔乙4〕(4) 原告らによる異なる分割出願の経緯原告は,本件実用新案権に基づく出願を原出願として,上記前々訴が東京地方裁判所に係属中の平成11年12月20日に分割出願を行い(実願平11-9646号),平成22年2月24日に登録査定がされ,同年4月2日に登録がされた(実用新案登録番号第2607899号。以下,「別件考案」という。)。その内容は,以下のとおりである。〔甲5,7〕実用新案登録番号第2607899号出願日平成11年12月20日出願番号実願平11-9646 - 7 -分割の表示実願平6-5675の分割原出願日昭和59年9月5日公開日平成12年6月30日実 日出願番号実願平11-9646 - 7 -分割の表示実願平6-5675の分割原出願日昭和59年9月5日公開日平成12年6月30日実用新案権者 A,原告,B考案者 A登録年月日平成22年4月2日考案の名称テレホンカード実用新案登録請求の範囲の記載「1.電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードにおいて,このカード本体の一部に,電話機に差し込む方向を指示するための押形部から成る指示部を設けて成り,前記指示部は縦軸または横軸の一方が長く形成される形状の平面を呈し,前記カード本体の外周縁から前記カード本体の内方向にくぼんでいると共に,前記カード本体の直交する2つの中心軸線の夫々から一側にずれ且つ前記カード本体面内で前記平面の長く形成される縦軸または横軸が中心軸線の一にほぼ平行若しくは直交して前記カード本体に配置されており,且つ,前記指示部は目の不自由な者が前記カード本体を電話機に差し込む際,目の不自由な者の指が触れ,前記カード本体の前記電話機に差し込む方向及び表裏を確認し得る位置に配置されていることを特徴とするテレホンカード。」 2 争点(1) 本件訴えの提起は,前々訴,前訴の蒸し返しとして,信義則に反し許されないか(本案前の主張)(2) 被告による本件実用新案権の侵害の有無及び原告の損害額第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(1)(本件訴えの提起は,前々訴,前訴の蒸し返しとして,信義則に反し許されないか)について - 8 -〔被告の主張〕(1) 本件訴えは,原告の請求が全部棄却され,原告の敗訴で確定した前々訴及び訴えが却下された前訴の蒸し返しであり,最高裁平成9年(オ)第849号,同 ついて - 8 -〔被告の主張〕(1) 本件訴えは,原告の請求が全部棄却され,原告の敗訴で確定した前々訴及び訴えが却下された前訴の蒸し返しであり,最高裁平成9年(オ)第849号,同平成10年6月12日第二小法廷判決(民集52巻4号1147頁。以下「平成10年最判」という。)に照らし,不適法却下されるべきである。 すなわち,本件訴えは,原告が,被告に対し,被告によるテレホンカードの製造・販売が,本件実用新案権を侵害するとして,平成8年2月21日から平成11年9月5日までの損害賠償を請求するものであるところ,原告は,被告によるテレホンカードの製造販売行為が本件実用新案権を侵害すると主張して,昭和59年9月5日から10年間である平成6年9月4日までの実施料相当額の一部として125億円の不当利得の返還を求める訴訟(前々訴)を提起し,全部棄却判決が確定した。 また,原告は,被告に対し,被告によるテレホンカードの販売が,本件実用新案権を侵害するとして,平成8年2月21日から平成11年9月5日までに発生した不当利得金の一部として1億2500万円の返還を求める訴訟(前訴)を提起したが,数量的一部請求を全部棄却する旨の判決が確定した後の残部請求であり信義則に反し許されないとして訴えを却下する判決が確定した。 平成10年最判は,数量的一部請求を全部棄却する判決は,債権が全く現存しない,言い換えれば,残部として請求し得る部分が存在しないとの判断を示すものにほかならない旨判示したうえで,金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した原告が残部請求の訴えを提起することは,特段の事情がない限り,信義則に反し許されないと判示した。さらに,同最判は,その予備的請求の二について,前訴の各請求とは訴訟物を異にするものの,主張する事実関係は が残部請求の訴えを提起することは,特段の事情がない限り,信義則に反し許されないと判示した。さらに,同最判は,その予備的請求の二について,前訴の各請求とは訴訟物を異にするものの,主張する事実関係はほぼ同一であって,前訴及び本訴の訴訟経過に照らすと,実質的には敗訴に終わった前訴の請求及び主張の蒸し返しに当たることが明らかであ - 9 -るとし,予備的請求の二に係る訴えの提起も信義則に反し許されないというべきであり,訴えを不適法却下すべきであると判示している。 本件訴えは,前々訴と同様,被告のテレホンカードが本件実用新案権の技術的範囲に属するか否かが主な争点であり,実質的に敗訴に終わった前々訴の蒸し返しに他ならない。 したがって,平成10年最判に基づき,本件訴えは信義則に反し許されず,却下されねばならない。 (2) 原告は,前々訴の確定判決は,被告の売上高5700億円分について請求したものであり,本件は残りの300億円についての請求であるから,前々訴の既判力は本件の新たに明らかになった残部300億円には及ばない旨主張する。 しかし,前々訴の確定判決は,被告のテレホンカードの製造販売行為が原告の本件実用新案権を侵害することを理由とする金銭支払請求権の数量的一部請求について,原告の請求を全部棄却した判決であり,被告のテレホンカードの製造販売行為が原告の本件実用新案権を侵害することを理由とする金銭支払請求権が全く現存しないと判断した判決であるから,これは平成10年最判にいう数量的一部請求を全部棄却する判決は残部として請求し得る部分が存在しないとの判断に当たるものであり,本件訴えを信義則に反し不適法とするものである。 (3) また,原告は,前々訴における被告製品は深さが1mmの切欠きであったが,本件訴えでは深 得る部分が存在しないとの判断に当たるものであり,本件訴えを信義則に反し不適法とするものである。 (3) また,原告は,前々訴における被告製品は深さが1mmの切欠きであったが,本件訴えでは深さが0.58mmであり,異なる旨主張する。 しかし,原告は,前々訴において,テレホンカードの切欠きの深さが0. 58mmであることを示す試験成績書を証拠として提出しており(乙5の1,2),前々訴において切欠きの深さが0.58mmであるテレホンカードについても実質的に審理されていることが明白で,原告の主張は事実に反する。 (4) 原告は,仮に本件訴訟が残部請求に当たるとした場合であっても,本件訴 - 10 -えの提起が信義則に反しない特段の事情がある旨主張する。 しかし,原告が特段の事情に当たるとする,前々訴の確定判決後に,本件実用新案権を原出願とする分割出願である別件考案が登録されたことや,これにより本件実用新案権について,カード本体の平面的な中心方向に向けて形成されている場合があることが明らかになったこと,これが前々訴において考慮されていなかったため,被告のテレホンカードがどのような形状であるかは主要な争点とならず,実質的な判断が下されていないとすることは,結局のところ,本件訴えは別件考案に基づくものでなく,前々訴と同じ本件実用新案権に基づくものであって全く同一であることからすれば失当であり,上記主張は単に前々訴における考案の技術的範囲の解釈ないし侵害論の主張を縷々述べるものにすぎず,いずれも前々訴の蒸し返し以外の何ものでもない。 〔原告の主張〕(1) 本訴は,一部請求後の残部請求ではない。すなわち,前々訴は,不当利得返還請求権を訴訟物とするものであるところ,本件は,不法行為に基づく損害賠償請求権を訴訟物とする 。 〔原告の主張〕(1) 本訴は,一部請求後の残部請求ではない。すなわち,前々訴は,不当利得返還請求権を訴訟物とするものであるところ,本件は,不法行為に基づく損害賠償請求権を訴訟物とするものであるから,訴訟物が異なり,本訴は前々訴の既判力の影響を受けない。 また,平成10年最判にいう「残部請求」とは,先行訴訟において明示された債権の総額のうち先行訴訟では請求されなかった残部をいうものである。本件は,前々訴において請求の根拠として明示された範囲である被告が売上げた5700億円に基づくものではなく,6000億円の売上に基づき,差額の300億円に関する損害賠償を請求するものであるから,先行訴訟で請求されなかった残部ではなく,「残部請求」に当たらない。 前々訴においては,被告製品は,深さ1mmの切欠きとして捉えていたが,本件訴えにおいては,被告製品は指示部が押型を用いたプレス加工により形成され,しかも深さが0.58mmであって,押型により擦り取られる程度 - 11 -のものであって,対象物件が異なる。原告がこれを知ったのは平成25年4月ころであり,本件訴訟は一事不再理効に抵触しない。 よって,本訴は適法である。 (2) 仮に本件訴えが前々訴の残部請求にあたるとした場合であっても,本件訴えにかかる残部請求が信義則に反しないとする特段の事情があるから,本件訴えは不適法とはならない。 ア本件については,前々訴が上記最高裁平成13年10月16日決定により確定した後の,平成22年2月24日に本件実用新案権を原出願とする分割出願(実願平11-9646号)である別件考案についての登録査定があり,平成22年4月2日に実用新案登録2607899号として登録されたという事実が存する。〔甲5,7〕別件考案は る分割出願(実願平11-9646号)である別件考案についての登録査定があり,平成22年4月2日に実用新案登録2607899号として登録されたという事実が存する。〔甲5,7〕別件考案は,「カード内方向」について「カード本体を側面からみてカード本体の上下面から厚み中心方向へ向けて形成されている場合と,カード本体の平面的な中心方向へ向けて形成されている場合とがある」という補正が認められた結果,登録に至ったものである。〔甲5〕一方,前々訴においては,「カード本体の平面的な中心方向に向けて形成されている場合」があることを認めず,本件実用新案権との関係においても,「カード本体の上下面から厚み中心方向へ向けて形成されている場合」に当たるかどうかだけが判断されている。 しかし,前々訴確定後に新たに登録が認められたのは,本件実用新案権を原出願とする分割出願であるから,本件分割出願の請求の範囲は,原出願である本件実用新案権の請求の範囲に記載されたものであったことは当然である。〔甲8,9〕したがって,本件実用新案権の請求には,「カード本体の平面的な中心方向に向けて形成されている場合」があることが別件考案の登録査定により明らかになったものであり,これは前々訴の確定よりも後に生じた新た - 12 -な事情であるから,改めてこれを前提とした審理を求めることは,信義に反するものではない特段の事情に該当する。 イしかも,前々訴においては,「カード本体の平面的な中心方向に向けて形成されている場合」が考慮されていないため,被告製品のくぼみ(指示部)がどのような形状であるかは,主要な争点となっておらず,この点について,実質的な判断は下されていない。 そのため,くぼみの形状が深さ0.58mmとは認定されていな 被告製品のくぼみ(指示部)がどのような形状であるかは,主要な争点となっておらず,この点について,実質的な判断は下されていない。 そのため,くぼみの形状が深さ0.58mmとは認定されていないところ,被告は,本件訴訟の平成25年7月10日の第1回口頭弁論期日で陳述された答弁書において,初めてこれを認めたものである(答弁書6頁,乙5の1,2)。これは,前々訴における「一つあるいは二つの半月状に形成される『切欠部』を備えて」いるという認定(乙1,31頁)とは明らかに異なる主張であり,改めて本訴において,被告製品が「切欠き」ではなく,「押形部」あるいは「押形部」と均等の形状を有していたことが審理判断されるべきである。 2 争点(2)(被告による本件実用新案権の侵害の有無及び原告の損害額)について〔原告の主張〕(1)ア本件考案を構成要件に分説すると,以下のとおりとなる(以下,各構成要件を記号順に「構成要件A」などという。)。 A 電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードにおいて,B このカード本体の一部に,電話に差し込む方向を指示するための押形部からなる指示部を設けてなり,C 該指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいると共にD カード本体の直交する2つの中心軸線の夫々から一側にずれてカード - 13 -本体に配置されており,E 且つ,該指示部は目の不自由な者がカード本体を電話機に差し込む際,目の不自由な者の指がふれる位置に配置されているF ことを特徴とするテレホンカード。 イ被告製品の構造は別紙被告製品説明書に記載のとおりであるが,その構成は次のとおりである。 (ア) 構成a 公衆電話機に差し込まれて使 いるF ことを特徴とするテレホンカード。 イ被告製品の構造は別紙被告製品説明書に記載のとおりであるが,その構成は次のとおりである。 (ア) 構成a 公衆電話機に差し込まれて使用されるテレホンカードである(イ) 構成b カード本体の一部に,電話に差し込む方向を指示するための切り込みにより形成されたくぼみからなる指示部を設けている(ウ) 構成c 指示部はプレス加工(被加工物に圧力を加えて永久変形を生じさせ,所望の寸法や形状の物品を製造する技術)を用いたせん断加工による打ち抜き加工によりカード本体と一体的に形成されたくぼみ(押型部)からなる。凹みの深さは0.6~0.7mmである〔原告は,その後,第2回口頭弁論期日において陳述した原告準備書面1(平成25年8月12日付け)において,被告製品につき,訴状段階では被告製品のくぼみの形状について,深さ「0.6~0.7mm」としたが(訴状5頁5~6行),JIS規格ではこの種のカードのくぼみは0.8mm~1. 00mmと定められており,被告においてJIS規格に則ったテレフォンカードも販売されていたであろうことは容易に推測できる(甲10)として,これを「0.58mm~1.00mm」と修正する,とする。〕指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいる(エ) 構成d 指示部はカード本体の直交する2つの中心軸線の夫々から一側にずれてカード本体に配置されており,(オ) 構成e 該指示部は目の不自由な者がカード本体を電話機に差し込む際,目の不自由な者の指がふれる位置に配置されている - 14 -ウ上記によれば,被告製品の構成は次のとおりである(以下,各構成を記号順に「被告製品の構成a」などという。)。 【a】 電話機に差し込むことにより電話がかけ に配置されている - 14 -ウ上記によれば,被告製品の構成は次のとおりである(以下,各構成を記号順に「被告製品の構成a」などという。)。 【a】 電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードであって,【b】 カード本体の一部に,電話に差し込む方向を指示するための切り込みにより形成されるくぼみである指示部を有している【c】 指示部は,カード本体の外周縁からカード本体の内方向にくぼんでいる【d】 該指示部は,カード本体の直交する2つの中心軸線の夫々から一側にずれてカード本体に配置されている【e】 指示部は目の不自由な者がカード本体を電話機に差し込む際,目の不自由な者の指がふれる位置に配置されている【f】 テレホンカードであるエ本件考案の各構成要件と,上記被告製品の構成とを対比すると,次のとおりである。 (ア) 被告製品は,電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードであるから,構成要件Aを充足する。 (イ) 本件考案では「指示部」は「押型部」とのみ記載されており,その他については言及されておらず,被告製品は,本件考案の構成要件Bを充足する。 なお,そのくぼみ(指示部)の形成について検討すると,被告製品のくぼみの深さは,0.58mmから最大でも1.00mmであり,長さは,5.80mm~6.6mm(JIS規格では6.00mm+-0. 02mmのため,最小値で5.80mm,甲10。別紙被告製品説明書で6.6mm,乙5の1)の範囲内にある。しかるに,このような微細なくぼみは,切り取って形成することは困難であるから,そのくぼみの - 15 -形成は,切断して切り取ったものではなく,押圧して形成されたものである。 したがって,被告製品のくぼみ(指示部)は, は,切り取って形成することは困難であるから,そのくぼみの - 15 -形成は,切断して切り取ったものではなく,押圧して形成されたものである。 したがって,被告製品のくぼみ(指示部)は,押圧して形成された押形部に該当する。 (ウ) 本件訴えにおいては,構成要件Cについて改めて審理判断されるべきところ,被告製品のくぼみ(指示部)が構成要件Cに該当することは明らかである。 すなわち,別件考案では,「本考案における他の実施例」として,図4,5を引用し「指示部2がカード本体1の外周縁から前記カード本体1の内方向にくぼんでいる内方向が平面的なカード本体1の中心方向へ向かう実施例」として説明されている。 そして,前記のとおり,別件考案は,本件実用新案権を原出願とする分割出願である以上,別件考案の範囲が本件実用新案権の請求の範囲に含まれるものであることは当然である。 したがって,本件考案の構成要件Cの「カード本体の内方向にくぼんでいる」というのが「カード本体を平面的にみて中心方向にくぼんでいる指示部」を含んでいることは明らかである。 被告製品のくぼみ(指示部)が,カード本体を平面的に見て,中心方向にくぼんでいることは,その形状から争う余地はない。 したがって,被告製品が構成要件Cを充足することは明らかである。 (エ) 被告製品の構成dは,本件考案の構成要件Dと同じであり,構成要件Dを充足する。 (オ) 被告製品の構成eは,本件考案の構成要件Eと同じであり,構成要件Eを充足する。 (カ) 被告製品の構成fは,本件考案の構成要件Fと同じであり,構成要件Fを充足する。 - 16 -オ均等について前記のとおり,被告製品のくぼみ(指示部)は,押圧して形成された押形部に該当するもので の構成fは,本件考案の構成要件Fと同じであり,構成要件Fを充足する。 - 16 -オ均等について前記のとおり,被告製品のくぼみ(指示部)は,押圧して形成された押形部に該当するものであり,本件考案の構成要件Bを充足するが,仮に,押圧して形成されたものでないとしても,結果として形成されたくぼみ(指示部)は,押圧して形成された押形部と全く同じ機能を果たすものであり,作用効果を同一にする均等なものであるから,被告製品が本件考案の技術的範囲に該当することは明らかである。 (2) 原告の損害被告が平成8年2月21日から平成11年9月5日まで被告製品(50度数,105度数)を販売したことにより得た売上高は,6000億円を下らない(甲6)ところ,前々訴で請求したのは被告の売上高のうち5700億円分についてであり,残りの300億円分については本訴において請求できる。 相当の実施料率は,5%を下るものではない。 以上から,原告は,被告に対し,少なくとも9億円の仮保護に基づく損害賠償請求権を有する。 よって,原告は,被告に対し,不法行為による民法709条,特許法102条3項に基づいて,損害賠償金9億円の一部請求として,100万円及びこれに対する不法行為の後の日である訴状送達の日の翌日である平成25年6月13日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。 〔被告の主張〕否認ないし争う。 第4 当裁判所の判断 1 一個の金銭債権の数量的一部請求は,当該債権が存在しその額は一定額を下回らないことを主張して右額の限度でこれを請求するものであり,債権の特定 - 17 -の一部を請求するものではないから,請求の当否を判断するためには,おのずから債権の全部について審理判断することが必要にな とを主張して右額の限度でこれを請求するものであり,債権の特定 - 17 -の一部を請求するものではないから,請求の当否を判断するためには,おのずから債権の全部について審理判断することが必要になる。数量的一部請求を全部棄却する旨の判決は,債権の全部について行われた審理の結果に基づいて,当該債権が全く現存しないとの判断を示すものであって,後に残部として請求し得る部分が存在しないとの判断を示すものにほかならないから,金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した判決が確定した後に,原告が残部請求の訴えを提起することは,実質的には前訴で認められなかった請求及び主張を蒸し返すものであり,前訴の確定判決によって当該債権の全部について紛争が解決されたとの被告の合理的期待に反し,被告に二重の応訴の負担を強いるものとして,特段の事情がない限り,信義則に反して許されないというべきである。 そして,この理は,訴訟物を異にするものの,債権の発生原因として主張する事実関係がほぼ同一であって,前訴等及び本訴の訴訟経過に照らし,実質的には敗訴に終わった前訴等の請求及び主張の蒸し返しに当たる訴えにも及び,その訴えも同様に信義則に反して許されないものというべきである(上記平成10年最判参照)。 これを本件についてみると,前々訴は,被告が製造・販売しているテレホンカードの構成につき,「カード式公衆電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードで,縦の辺が横の辺に比して短い長方形であって,表裏ともに一様に平坦で,その一短辺には,その中央から一側に偏った位置に,一つあるいは二つの半月状の切欠部が形成されており,この切欠部に手,指で触れることにより,カードの表裏及び差込方向の確認をすることができるもので,この内,使用度数が五〇度数のものは切欠部が二個あり,使用度 るいは二つの半月状の切欠部が形成されており,この切欠部に手,指で触れることにより,カードの表裏及び差込方向の確認をすることができるもので,この内,使用度数が五〇度数のものは切欠部が二個あり,使用度数が一〇五度数のものは切欠部が一個ある」としていたところ,これは本件訴えにおける被告製品の構成を含むものである。そして,前々訴は,その被告製品が本件考案の技術的範囲に属することを前提として,昭和59年9月5日以降,10年分の被告製品の販売にかかる不当利得の返還を求めたものであり,本件訴えは, - 18 -被告製品が本件考案の技術的範囲に属することを前提として,平成8年2月21日から平成11年9月5日までの仮保護に基づく損害賠償請求であるとするところ,訴訟物を異にするものとしても,被告製品が本件考案の技術的範囲に属することにより,原告の有する本件実用新案権が侵害されたことについては,主張立証すべき事実関係はほぼ同一であって,被告製品は本件考案の技術的範囲に属しないことを理由として原告が敗訴した前々訴の訴訟経過に加え,前訴及び本件訴えの訴訟経緯にも照らすと,本件訴えは,被告製品が本件考案の技術的範囲に属しないとして原告が全面的に敗訴した前々訴の請求及び主張の蒸し返しに当たることが明らかである。 そうすると,本件訴えは,信義則に反し許されず,これを許容する特段の事情がない限り,不適法として却下すべきこととなる。 2 原告の主張について(1) この点に関して原告は,前々訴とは訴訟物が異なり,既判力の影響を受けないから,一部請求後の残部請求には当たらない旨主張する。 しかし,上記平成10年最判が判示するとおり,訴訟物が異なる場合であっても,債権の発生原因として主張する事実関係がほぼ同一であって,前訴等及び本訴の訴訟経過に照らし,実質的には敗 ない旨主張する。 しかし,上記平成10年最判が判示するとおり,訴訟物が異なる場合であっても,債権の発生原因として主張する事実関係がほぼ同一であって,前訴等及び本訴の訴訟経過に照らし,実質的には敗訴に終わった前訴等の請求及び主張の蒸し返しに当たる訴えについては信義則に反し許されないと解されるところ,本件はこれに該当することについては上記検討のとおりである。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 (2) また,原告は,本件訴えは,前々訴において請求の根拠として明示された範囲である被告が売上げた5700億円に基づくものではなく,6000億円の売上に基づき,差額の300億円に関する損害賠償を請求するものであるから,先行訴訟で請求されなかった残部ではなく,残部請求に当たらないから許容される旨主張する。 しかし,前々訴と本件訴えにおいて主張立証すべき事実関係はほぼ同一で, - 19 -その訴訟経過にも照らすと,本件訴えが前々訴の請求及び主張の蒸し返しに当たり許されないことについては上記で検討したとおりである。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 3 上記のとおり,金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した原告が残部請求の訴えを提起することは,特段の事情がない限り,信義則に反して許されないと解されるところ(平成10年最判参照),原告はこの特段の事情がある旨主張するので,以下この点について検討する。 金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した者による残部請求の訴えであっても,これが信義則に反しないとする特段の事情とは,損害賠償請求訴訟において,予想しがたい後遺症等による損害が後に生じた場合や,原告が損害の一部についてのみ立証したため棄却判決を受けた場合等,一部請求訴訟における審理の範囲が必ずしも債権全部に は,損害賠償請求訴訟において,予想しがたい後遺症等による損害が後に生じた場合や,原告が損害の一部についてのみ立証したため棄却判決を受けた場合等,一部請求訴訟における審理の範囲が必ずしも債権全部に及ばなかったような事情がある場合をいうものと解される。 そこで,以下,原告がこの特段の事情に当たるとして主張する具体的事実について検討する。 (1) まず,原告は,本件訴えについて,前々訴が最高裁平成13年10月16日決定により確定した後の平成22年2月24日に,本件実用新案権にかかる出願から分割出願された別件考案が登録査定されたことにより,本件考案の指示部の意義についても「カード本体の平面的な中心方向に向けて形成される場合」が含まれることが明らかになったから,特段の事情がある旨主張する。 別件考案は,前々訴が東京地方裁判所に係属した直後の平成11年12月20日に,当時,本件実用新案権にかかる考案についての出願について,出願公告後の異議申立てを経て拒絶査定がされ,その不服審判請求の審理中であった本件考案について,そこから分割出願され,平成22年2月24日に登録査定がされたものである。 しかし,本件実用新案権にかかる出願からの分割出願について,前々訴の確 - 20 -定後に登録査定に至ったとしても,その事実は,本件実用新案権の侵害の有無についての前々訴の審理の範囲が一部に限られたことを何ら裏付けるものではないから,原告主張の事由はおよそ特段の事情とはなり得ないというべきである。 加えて,前々訴は,本件考案につき,本件実用新案権が分割出願された原出願からの分割過程等を詳細に考慮しており,前々訴における審理の範囲が請求権の範囲全部に及ばなかったような事情があるとは到底認められない。 したがって,原告の上記主張は採用することがで 出願された原出願からの分割過程等を詳細に考慮しており,前々訴における審理の範囲が請求権の範囲全部に及ばなかったような事情があるとは到底認められない。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 (2) また,原告は,前々訴においては,「カード本体の平面的な中心方向に向けて形成されている場合」が考慮されていないため,被告製品のくぼみ(指示部)がどのような形状であるかは,主要な争点となっておらず,この点について,実質的な判断は下されていないから特段の事情がある旨主張する。 しかし,上記第2,1(3)記載のとおり,原告は被告の製造販売していたテレフォンカードにつき切欠き部が0.58mmである旨の証拠等を提出するなど,被告製品のくぼみの形状について,十分な主張立証の機会を与えられていたものであり,上記のような主張は前々訴における主張の蒸し返しにほかならないというべきであるから,原告主張の事由は何ら特段の事情に当たるものではない。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。 4 結語以上のとおり,本件訴えは信義則に反し許されないから,不適法として却下すべきものである。 よって,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 - 21 - 裁判長裁判官 東海林 保 裁判官 今井弘晃 裁判官 実本 滋 - 22 -(別紙)被告製品説明書 1 名称 裁判官 実本 滋 - 22 -(別紙)被告製品説明書 1 名称テレホンカード 2 別紙図面(以下「図面」という。)の簡単な説明図面は平面図である。 3 図面の符号の説明1はカード本体2は指示部3は押形により形成されたへこみ部4はカード本体の外周縁5はカード本体の内方向を示す矢印6は直交する2つの中心線 4 被告製品の構造の説明図面に示すように,電話機に差し込むことにより電話がかけられるテレホンカードであって,カード本体1の一部に,電話に差し込む方向を指示するための押形により形成される切り込みにより形成されるくぼみである指示部2を有しており,指示部2は,カード本体の外周縁4からカード本体1の内方向5にくぼんでいるとともに指示部2は,カード本体の直交する2つの中心軸線6の夫々から一側にずれてカード本体1に配置されており,指示部2は目の不自由な者がカード本体1を電話機に差し込む際に目の不自由な者の指がふれる位置に配置されていることを特徴とするテレホンカードである。 - 23 -(別紙図面添付省略)
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