平成24(わ)134 強盗傷人

裁判年月日・裁判所
平成24年10月2日 松山地方裁判所
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判決文本文1,718 文字)

主文 被告人を懲役3年以上5年以下に処する。 未決勾留日数中100日をその刑に算入する。 理由 【罪となるべき事実】被告人は,スロットなどで遊ぶために友人から借金を重ね,平成21年末ころにはその金額が合計2万円程度になった。被告人は,借金の返済を求められてもこれに応じないでいたところ,平成22年5月中旬ころ,友人から,被告人の母親に借金を返済してもらうなどと催促された。被告人は,母親に借金のことを知られたくないと追い詰められた心境に陥り,タクシー強盗で金を工面しようと思い立った。 被告人は,同月19日夜,友人から,被告人宅に金を取りに行くとのメールを受け,いよいよタクシー強盗を実行に移すことにした。 そこで,被告人(当時17歳)は,同日午後10時18分ころ,松山市ab丁目c番d号付近路上において,乗客を装ってA(当時62歳)運転のタクシーに乗車し,同所から同市e町f番地B方北方約100メートル付近路上まで走行させた上,同日午後10時25分ころ,同所に停止させた同タクシー内において,前記Aに対し,その左頸部を持っていた果物ナイフで突き,同果物ナイフを示して,「金を出せ。」と言うなどの暴行脅迫を加え,その反抗を抑圧し,同人管理の現金約1万8000円及び手帳等3点在中のポーチ1点(時価合計100円)を強取し,その際,前記暴行により,同人に加療約5日間を要する頸部打撲・切創の傷害を負わせた。 【証拠の標目】省略【法令の適用】被告人の判示所為は刑法240条前段に該当するところ,所定刑中有期懲役刑を選択し,なお犯情を考慮し,同法66条,71条,68条3号を適用して酌量減軽をした刑期の範囲内で,少年法52条1項本文により,被告人を懲役3年以上5年 以下に処し,刑法21条を適用して未決勾留日数中100日をその刑に算入 法66条,71条,68条3号を適用して酌量減軽をした刑期の範囲内で,少年法52条1項本文により,被告人を懲役3年以上5年 以下に処し,刑法21条を適用して未決勾留日数中100日をその刑に算入し,訴訟費用は,刑訴法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。 【量刑の理由】被告人は,強盗目的で,タクシー運転手の首を果物ナイフで突くという非常に危険な行為に及んでいる。被害者は,強い恐怖を味わわされた上,業務上の不利益を被っており,今なお被告人を許していない。必要な道具を準備し計画的に行われた犯行であり,インターネットで逮捕の可能性を調べた上でタクシー強盗を選択していることから,同様の犯罪を防止する必要性は高い。被告人は,金を手に入れるためには犯罪を行うしかないと短絡的に考えて犯行を実行しており,本件前後の非行歴も併せ考慮すると,傷害結果が軽いことや,当時17歳の少年の犯行であることを酌むべき事情としてそれほど大きく考慮することはできない。 一方で,被告人は,逮捕後,家庭裁判所での審判や裁判員裁判の手続に出席する中で,思慮に欠け未熟な自己の問題性に気付くとともに,責任の重大性を自覚し始めている。被告人は,被害者に対して謝罪文を書き,自ら稼いだ給料で,十分とはいえないまでも可能な限りの被害弁償を行い,公判廷において自分の言葉で更生への決意を述べている。 以上の事情を踏まえれば,本件で刑の執行を猶予するのは相当でなく,実刑をもって臨むべきであるが,被告人に罪の重さを更に自覚させるとともに,更生への意欲を保ったまま,今一度自分を見つめ直させるべく,主文のとおりの不定期刑に処することとした。 (求刑―懲役5年以上7年以下,弁護人の量刑意見-執行猶予付き判決)(検察官泉川健太郎及び同川手研典並びに国選弁護人江野尻正 自分を見つめ直させるべく,主文のとおりの不定期刑に処することとした。 (求刑―懲役5年以上7年以下,弁護人の量刑意見-執行猶予付き判決)(検察官泉川健太郎及び同川手研典並びに国選弁護人江野尻正明(主任)及び同永井卓也各出席) 平成24年10月15日松山地方裁判所刑事部 主文 裁判長裁判官足立勉 裁判官安見章 裁判官丸山聡司

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