昭和54(行ツ)155 損失補償裁決取消等

裁判年月日・裁判所
昭和58年2月18日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 高松高等裁判所 昭和54(行コ)3
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【DRY-RUN】主    文      原判決中上告人敗訴部分を破棄し、第一審判決中右部分を取り消す。      前項の部分に関し、香川県収用委員会が被上告人のためにした昭和五二 年九月二四日付損失補償裁決中、損失補

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判決文本文1,940 文字)

主文 原判決中上告人敗訴部分を破棄し、第一審判決中右部分を取り消す。 前項の部分に関し、香川県収用委員会が被上告人のためにした昭和五二年九月二四日付損失補償裁決中、損失補償額八九六万九七八〇円にかかる部分を取り消し、上告人の被上告人に対する右部分の損失補償金支払債務が存在しないことを確認する。 訴訟の総費用は被上告人の負担とする。 理由 上告代理人蓑田速夫、同渡邊剛男、同鈴木芳夫、同前川典和、同福富昌昭、同岩部承志、同三木克彦、同染谷武、同堀江忠義、同轟雄介、同中島正敬、同江口慎一の上告理由について道路法七〇条一項の規定は、道路の新設又は改築のための工事の施行によつて当該道路とその隣接地との間に高低差が生ずるなど土地の形状の変更が生じた結果として、隣接地の用益又は管理に障害を来し、従前の用法に従つてその用益又は管理を維持、継続していくためには、用益上の利便又は境界の保全等の管理の必要上当該道路の従前の形状に応じて設置されていた通路、みぞ、かき、さくその他これに類する工作物を増築、修繕若しくは移転し、これらの工作物を新たに設置し、又は切土若しくは盛土をするやむを得ない必要があると認められる場合において、道路管理者は、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならないものとしたものであつて、その補償の対象は、道路工事の施行による土地の形状の変更を直接の原因として生じた隣接地の用益又は管理上の障害を除去するためにやむを得ない必要があつてした前記工作物の新築、増築、修繕若しくは移転又は切土若しくは盛土の工事に起因する損失に限られると解するのが相当である。したがつて、警察法規が一定の危険物の保管場所等につき保安物件との間に一定の離隔距離を保持すべ- 1 -きことなどを内容と は切土若しくは盛土の工事に起因する損失に限られると解するのが相当である。したがつて、警察法規が一定の危険物の保管場所等につき保安物件との間に一定の離隔距離を保持すべ- 1 -きことなどを内容とする技術上の基準を定めている場合において、道路工事の施行の結果、警察違反の状態を生じ、危険物保有者が右技術上の基準に適合するように工作物の移転等を余儀なくされ、これによつて損失を被つたとしても、それは道路工事の施行によつて警察規制に基づく損失がたまたま現実化するに至つたものにすぎず、このような損失は、道路法七〇条一項の定める補償の対象には属しないものというべきである。 これを本件についてみると、原審の適法に確定したところによれば、被上告人は、その経営する石油給油所においてガソリン等の地下貯蔵タンクを埋設していたところ、上告人を道路管理者とする道路工事の施行に伴い、右地下貯蔵タンクの設置状況が消防法一〇条、一二条、危険物の規制に関する政令一三条、危険物の規制に関する規則二三条の定める技術上の基準に適合しなくなつて警察違反の状態を生じたため、右地下貯蔵タンクを別の場所に移設せざるを得なくなつたというのであつて、これによつて被上告人が被つた損失は、まさしく先にみた警察規制に基づく損失にほかならず、道路法七〇条一項の定める補償の対象には属しないといわなければならない。そうすると、これと異なる見解に立つて被上告人の被つた右損失が右補償の対象になるものとした原審の判断には法令の解釈、適用を誤つた違法があり、右違法は判決の結論に影響を及ぼすことが明らかである。論旨は理由があり、原判決中上告人敗訴部分は破棄を免れない。 そこで、進んで、原審が適法に確定した事実関係に基づき、右破棄部分にかかる上告人の請求の当否について判断すると、被上告人の被つた前記損失につ は理由があり、原判決中上告人敗訴部分は破棄を免れない。 そこで、進んで、原審が適法に確定した事実関係に基づき、右破棄部分にかかる上告人の請求の当否について判断すると、被上告人の被つた前記損失につき原判決と同様の見解に立つて上告人が損失補償義務を負うものとした本件損失補償裁決には法令の解釈、適用を誤つた違法があつて取消を免れず、また、右裁決にかかる上告人の被上告人に対する損失補償金支払債務が存在しないことは、いずれも前記説示に照らして明らかであるから、上告人の右請求は理由がある。したがつて、上告- 2 -人の右請求を排斥した第一審判決を取り消して、右請求を認容すべきである。 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇八条一号、三九六条、三八六条、九六条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官木下忠良裁判官鹽野宜慶裁判官宮崎梧一裁判官大橋進裁判官牧圭次- 3 -

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