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平成10(ワ)2893 損害賠償請求事件等

裁判所

平成14年3月27日 千葉地方裁判所

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17,222 文字

平成14年3月27日判決言渡同日原本領収平成10年(ワ)第2893号損害賠償請求事件(以下「ア事件」という)平成12年(ワ)第1154号弁護士賠償責任保険金代位請求事件(以下「イ事件」という)口頭弁論終結日平成13年11月21日判決 主文 1 被告らは,各自,原告に対し,別紙認容債権一覧表記載1ないし67の「過失相殺後金額」記載の金員の合計額である金6781万3873円及びこれに対する同一覧表1ないし67の各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。2 被告らは,各自,原告に対し,別紙認容債権一覧表記載68ないし105の各「過失相殺後金額」記載の金員を,同一覧表記載の各期限限り,各金員に対する各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員とともに支払え。3 原告のその余の請求をいずれも棄却する。4 訴訟費用は,これを3分し,その1を原告の負担とし,その余を被告らの負担とする。5 この判決は,前記第1項に限り,仮に執行することができる。事実及び理由 第1 請求(ア事件) 1 被告Aは,原告に対し,金9635万1353円及び別紙請求債権一覧表記載1ないし66の「修正後金額」記載の各金員に対するそれぞれ同一覧表記載の各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。2 被告Aは,原告に対し,別紙請求債権一覧表記載67ないし129の「修正後金額」記載の各金員を,同一覧表記載の各期限限り,各金員に対する各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員とともに支払え。(イ事件) 1 被告会社は,原告に対し,金963 29の「修正後金額」記載の各金員を,同一覧表記載の各期限限り,各金員に対する各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員とともに支払え。(イ事件) 1 被告会社は,原告に対し,金9635万1353円及び別紙請求債権一覧表記載1ないし66の「修正後金額」記載の金員に対するそれぞれ同一覧表記載の各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 ) 1 被告会社は,原告に対し,金963 29の「修正後金額」記載の各金員を,同一覧表記載の各期限限り,各金員に対する各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員とともに支払え。(イ事件) 1 被告会社は,原告に対し,金9635万1353円及び別紙請求債権一覧表記載1ないし66の「修正後金額」記載の金員に対するそれぞれ同一覧表記載の各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。2 被告会社は,原告に対し,別紙請求債権一覧表記載67ないし129の「修正後金額」記載の各金員を,同一覧表記載の各期限限り,各金員に対する各期限の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員とともに支払え。第2 事案の概要 1 事案の要旨ア事件は,原告が,被告Aに対し,原告が,株式会社B(代表取締役はC)から別紙物件目録記載1の土地(以下「本件土地」という。)を平成8年4月19ないし23日ころに,株式会社D(当時から仮代表取締役は被告A)から同目録記載2の建物(以下「本件建物」という。)をこれと同一の期日に,いずれも取引主任者を前記Cとして事実上一括して買い受ける(以下,併せて「本件売買」という。原告は,BとDはいずれも事実上はかつて亡Eが支配していた関連会社であると主張)にあたり,被告Aは,弁護士でありながら,本件建物の賃借人らに対するDの賃料債権が株式会社Fによって差し押さえられている事実を故意又は過失によって告知せず,もって買主である原告に対し,右賃料相当額の損害を被らせたとして,民法709条に基づき,過去及び将来分の賃料相当額及びその支払期日の翌日から支払済みまでの遅延損害金の支払を請求した事案である。イ事件は,原告が,被告会社に対し,同一の事実関係を前提とし,また,被告AのDの仮代表取締役としての前記のような不作為はその弁護士としての業務に起因するものである 害金の支払を請求した事案である。イ事件は,原告が,被告会社に対し,同一の事実関係を前提とし,また,被告AのDの仮代表取締役としての前記のような不作為はその弁護士としての業務に起因するものであるとして,被告Aが当時被告会社との間に締結していた弁護士賠償責任保険契約(以下,この保険を「本件保険」という。)に基づき,さらに,ア事件の請求額との関係での被告Aの無資力を理由として,債権者代位に基づき,ア事件の請求額と同額の支払を請求した事案である。 原告が,被告会社に対し,同一の事実関係を前提とし,また,被告AのDの仮代表取締役としての前記のような不作為はその弁護士としての業務に起因するものであるとして,被告Aが当時被告会社との間に締結していた弁護士賠償責任保険契約(以下,この保険を「本件保険」という。)に基づき,さらに,ア事件の請求額との関係での被告Aの無資力を理由として,債権者代位に基づき,ア事件の請求額と同額の支払を請求した事案である。2 争いのない事実等(1ないし3については被告Aとの間では争いがない。被告会社との間では証拠等により認定)・被告Aは,弁護士であり,平成5年11月22日付けをもって,千葉地方裁判所からDの仮代表取締役(商法261条3項,258条2項)に選任され,現在に至っている(甲1)。・本件建物の賃借人らに対するDの賃料債権は,DのFに対する1億1144万円の債務により同年3月19日付けをもって,また,DのFに対する別個の2億円の債務により同年7月11日付けをもって,それぞれ債権差押えを受けた(以下,これらを「本件差押え」という)(甲4,5)。・本件建物の賃借人らの過去及び現在の賃料は別紙2に記載されているとおりの金額である(弁論の全趣旨)。・被告Aは被告会社との間に本件保険契約を締結している。3 争点(争点・及び・についてはイ事件の争点)本件の争点及びそれに関する双方の主張の要旨は次のとおりである。・原告主張の不法行為の成否ア原告被告Aは,弁護士でありながら,賃料債権に対する債権差押えの効力は建物が売買された場合には新所有者には及ばないとの独自の見解(後に最高裁平成10年3月24日民集52巻2号399頁によって否定された)に立ち,本件建物の賃借人らに対するDの賃料債権がFによって差 は建物が売買された場合には新所有者には及ばないとの独自の見解(後に最高裁平成10年3月24日民集52巻2号399頁によって否定された)に立ち,本件建物の賃借人らに対するDの賃料債権がFによって差し押さえられている事実(本件差押えの事実)を意図的に原告に開示しなかったものであるところ,賃借人らの居住している建物の買主は賃料が取得できない危険性が高いことが判明していれば通常これを買い受けることはないものであり,原告も,本件差押えの事実を知っていれば本件売買を締結することはなかった。仮に,被告Aにその点についての故意がなかったとしても,同被告は,本件差押えの事実を開示していなかったにもかかわらず,過失によりCらを通じて開示したものと軽信したか,あるいは,過失により本件差押えの効力が本件建物の新所有者に及ばないと軽信して意図的に本件差押えの事実を開示しなかったものであり,いずれにせよ,その非開示につき過失がある。 ,本件差押えの事実を知っていれば本件売買を締結することはなかった。仮に,被告Aにその点についての故意がなかったとしても,同被告は,本件差押えの事実を開示していなかったにもかかわらず,過失によりCらを通じて開示したものと軽信したか,あるいは,過失により本件差押えの効力が本件建物の新所有者に及ばないと軽信して意図的に本件差押えの事実を開示しなかったものであり,いずれにせよ,その非開示につき過失がある。よって,被告Aの右の行為(以下「本件不作為」という)は不法行為を構成する。イ被告ら原告は,本件差押えの事実を,C,Bの当時の従業員でCとともに本件売買に関わっていたG,当時の本件建物の賃借人の一人であったHから本件売買契約締結前に聞いていた。また,賃借人が居住する建物の買主,ことに本件建物のように抵当権が設定されてこれが既に実行され,あるいは税金について差押えの手続が進行しているような建物の買主は,賃料の差押えの事実の有無をみずから調査すべきものであり,その反面,被告Aに原告の主張するような説明義務は存在しないのであるから,本件差押えの事実を告知しなかったという不作為が不法行為を構成するものではない。なお,本件建物の売買契約は,宅地建物取引主任であるCが担当しており,また,Bが仲介業者となっているところ,不動産業者 件差押えの事実を告知しなかったという不作為が不法行為を構成するものではない。なお,本件建物の売買契約は,宅地建物取引主任であるCが担当しており,また,Bが仲介業者となっているところ,不動産業者が仲介し,宅地建物取引主任が重要事項を説明している契約について,売主から改めて買主に説明すべき義務はないし,売買に必要な事項の説明がなされたと信じていた被告Aに過失はない。よって,被告Aに原告に対する不法行為は成立しない。・前記不法行為によって原告に発生した損害額ア原告原告は,賃料収入を期待して,テナントが現に入居している本件建物とその敷地を購入したものであるところ,本件差押えの存在により,Fの債権が満足を得るまでの間は,本件建物のテナントからの賃料収入はすべてFが取得することになり,その分の損害を被ることになった。その後,H,I,有限会社J,Kの各テナントについては,賃貸借が終了し,新たなテナントの賃料収入については原告が取得することが可能になったので,その損害額は,別紙請求債権一覧表の「修正後金額」及び「修正後累計額」記載のとおりとなる。 ものであるところ,本件差押えの存在により,Fの債権が満足を得るまでの間は,本件建物のテナントからの賃料収入はすべてFが取得することになり,その分の損害を被ることになった。その後,H,I,有限会社J,Kの各テナントについては,賃貸借が終了し,新たなテナントの賃料収入については原告が取得することが可能になったので,その損害額は,別紙請求債権一覧表の「修正後金額」及び「修正後累計額」記載のとおりとなる。なお,本件建物の売買価格が700万円とされたのは,それに付着していた担保権(債権額10億円の抵当権等)の負担相当額を建物代金から減額したためであるし,本件売買は土地建物一体のものを税金等を考慮して代金をそれぞれに割り振ったものであるから,原告の損害が700万円に限定されるものではない。イ被告ら原告主張のように,本件建物の賃料を取得できないことをもって損害として評価するものとすれば,それは所有権の一部である使用収益権能の制限であるから,その損害の範囲は所有権の価額を出るものではないこと,また,それによって建物売買の目的が達成できなかったとすれば,それは履行不能となり,その ば,それは所有権の一部である使用収益権能の制限であるから,その損害の範囲は所有権の価額を出るものではないこと,また,それによって建物売買の目的が達成できなかったとすれば,それは履行不能となり,その損害は解除を待たずして填補賠償に転じると解されることなどからすれば,仮に,不法行為が成立するとしても,それと相当因果関係にある損害は,本件建物価額相当額である700万円を上回るものではない。・本件不作為について本件保険の適用があるか。ア原告仮代表取締役は,代表取締役が欠けた場合に会社の損害の発生を防止するために裁判所によって選任されるものであり,会社の損害を最低限度にとどめたり,会社の最終処理を円滑適正に行うなど,後見人や破産管財人などに近似した特殊な地位にあり,緊急性もあることなどから法律専門家である弁護士の就任が特に期待されている。本件でも,担保権が設定され,賃料債権が差し押えられているという特殊な物件の処理が仮代表取締役に課せられた課題になっていたものであり,弁護士としても,このようないわゆる事件ものの処理について判断を誤った場合にこそ,弁護士賠償責任保険の適用を期待し,安心して業務を遂行することができるものであるから,本件不作為については本件保険の適用がある。 ことなどから法律専門家である弁護士の就任が特に期待されている。本件でも,担保権が設定され,賃料債権が差し押えられているという特殊な物件の処理が仮代表取締役に課せられた課題になっていたものであり,弁護士としても,このようないわゆる事件ものの処理について判断を誤った場合にこそ,弁護士賠償責任保険の適用を期待し,安心して業務を遂行することができるものであるから,本件不作為については本件保険の適用がある。イ被告会社本件保険の「弁護士特約条項」の対象業務は,同1条1項の「弁護士の資格に基づいて遂行した業務」あるいは同条2項に列記された業務であって,後者については,「前項(1項)の業務には,後見人,保佐人,相続財産管理人,清算人,管財人,破産管財人,整理委員等の資格において法律事務を行うことを含む」と表示されているけれども,これらは,いずれも,本人の意思能力や行為能力に制限があったり存在していない場合の法定代理人たる事務あるいは法的な整理手続を行う機関としての事 て法律事務を行うことを含む」と表示されているけれども,これらは,いずれも,本人の意思能力や行為能力に制限があったり存在していない場合の法定代理人たる事務あるいは法的な整理手続を行う機関としての事務であって,高い事務処理能力が要求され,また裁判所の後見的役割と手続の公正さが要請される公的立場にある者としての事務であるから,その性質上限定列挙的に解釈されるべきであり,少なくとも,仮代表取締役の職務のように私的法人の代表者としての一般的な業務であって裁判所の後見的役割も予定されていないような業務はこれに含まれない。なお,本件でも被告Aの本件建物の売買への関与は,基本的にCの交渉に任せ,定型的な売買契約書の内容確認とそれへの押印,司法書士事務所での書類作成とその買主への交付という仲介業者を立てた場合の不動産の売主としての一般的な行為しかしておらず,何ら弁護士としての資格に基づく専門性の高い法的事務処理がなされたとはいえない。・被告Aについて債権者代位の無資力要件が充足されるか。ア原告前記・ア記載の原告の損害額に賠償完了までの年5分の損害金を加えるとその合計額は相当額にのぼり,被告Aの財産をもってしては弁済できないことが明らかである。イ被告会社前記・イ記載のように,仮に本件不法行為が認められるとしても,それと相当因果関係に立つ損害は,建物価額を上回るものではない。 に基づく専門性の高い法的事務処理がなされたとはいえない。・被告Aについて債権者代位の無資力要件が充足されるか。ア原告前記・ア記載の原告の損害額に賠償完了までの年5分の損害金を加えるとその合計額は相当額にのぼり,被告Aの財産をもってしては弁済できないことが明らかである。イ被告会社前記・イ記載のように,仮に本件不法行為が認められるとしても,それと相当因果関係に立つ損害は,建物価額を上回るものではない。そして,このような本件の損害の範囲・金額に照らし,また,被告Aが幅広く活躍している弁護士であることからすれば,本件では債権者代位に必要な無資力要件が充足されているとはいえない。第3 争点についての判断 1 争点1について・証拠(甲2及び3の各・,・,6ないし8,10ないし15,17ないし22,25,26の・,・,27ないし33,乙1ないし5,証人G, とはいえない。第3 争点についての判断 1 争点1について・証拠(甲2及び3の各・,・,6ないし8,10ないし15,17ないし22,25,26の・,・,27ないし33,乙1ないし5,証人G,同C,同H,原告代表者。ただし,証人G,同Cについては後記採用しない部分を除く)によれば,以下のような事実が認められる(なお,認定に供した中心的な書証,また,各証拠の評価についても,適宜括弧書きで記載する。また,前記第2の2に記載した事実についても,便宜上,適宜含めて記載する)。証拠(甲16,乙6ないし8,10,証人G,同C,被告A)中前記認定に反する部分は,はなはだあいまいな箇所が多く,客観的な書証から窺われる事実との間にも齟齬があり,採用できない。ア被告Aは,弁護士であり,平成5年11月22日付けをもって,千葉地方裁判所からDの仮代表取締役に選任され,現在に至っている。これは,Dの実質上のオーナーであったEが死亡した後,やくざのような人物がやってきて従業員を脅すなどのことがあったため,利害関係人の請求により選任の請求がなされた結果であり,Dの事実上の整理と債務処理がその主要な職務として予定されていた。なお,被告AはDのかつての顧問弁護士であった。イ原告(実質的にはその代表者のM。以下おおむねその趣旨である)は,平成8年初めころ,Bの当時の従業員でCとともに本件売買に関わることになるGから本件土地建物の売却の意向を聞いた。そして,その後,B代表者のCやGと交渉した結果,本件土地建物は,土地がBの,建物がDの所有となっているが,これらの会社の実質上のオーナーは同一人物の亡Eであったものであり,したがって本件建物は事実上は一括して売却されるものであること,その価格は合わせて1億7000万円程度となること,本件建物はいわゆるテナン 当時の従業員でCとともに本件売買に関わることになるGから本件土地建物の売却の意向を聞いた。そして,その後,B代表者のCやGと交渉した結果,本件土地建物は,土地がBの,建物がDの所有となっているが,これらの会社の実質上のオーナーは同一人物の亡Eであったものであり,したがって本件建物は事実上は一括して売却されるものであること,その価格は合わせて1億7000万円程度となること,本件建物はいわゆるテナン 会社の実質上のオーナーは同一人物の亡Eであったものであり,したがって本件建物は事実上は一括して売却されるものであること,その価格は合わせて1億7000万円程度となること,本件建物はいわゆるテナントビルで賃借人らが入居しているところその賃料収入として月額約160万円が見込めることを聞かされた。原告は,賃料収入が月額160万円あれば前記売買代金にその他の費用を合わせて1億8000万円程度を借り入れてもその返済額が月額125万円程度であるところから,建物維持管理のための費用を考えても採算が合うと考え,これを購入することにした。ウ原告は,平成8年4月19ないし23日ころに,Bから本件土地を,Dから本件建物を,いずれも取引主任者をCとして事実上一括して買い受けた(本件売買)。売買代金については,土地が1億6300万円,建物が721万円(うち21万円は消費税)とされた(甲2及び3の各・)が,これは,建物については消費税がかかること,将来土地を転売する場合に購入価格が高いほうが税金の支払上有利であることをCから聞かされてその言葉に従って決定したものであり,土地建物一括しての代金額を1億7000万円と決めた後にその金額を両者に適当に割り振った結果にすぎなかった。なお,本件売買に基づく代金の支払その他の手続自体は,同年5月8日に行われた。売買代金の大半は,当時本件土地建物について競売申立てをしていた債権者を含む債権者らに対する弁済に充てられた。なお,本件土地建物には,県税不払に基づく差押えも存在していた(乙1,2)。エ本件建物の賃借人らに対するDの賃料債権は,DのFに対する1億1144万円の債務により同年3月19日付けをもって,また,DのFに対する別個の2億円の債務により同年7月11日付けをもって,それぞれ債権差押えを受けていた(本件差 の賃料債権は,DのFに対する1億1144万円の債務により同年3月19日付けをもって,また,DのFに対する別個の2億円の債務により同年7月11日付けをもって,それぞれ債権差押えを受けていた(本件差押え)。 Dの賃料債権は,DのFに対する1億1144万円の債務により同年3月19日付けをもって,また,DのFに対する別個の2億円の債務により同年7月11日付けをもって,それぞれ債権差押えを受けていた(本件差 の賃料債権は,DのFに対する1億1144万円の債務により同年3月19日付けをもって,また,DのFに対する別個の2億円の債務により同年7月11日付けをもって,それぞれ債権差押えを受けていた(本件差押え)。しかし,C及びGは,本件売買に先立って右の事実を原告に告げていなかったし,売買契約当日,また同年5月8日にも告げなかった。また,本件建物の重要事項説明書(甲3の・)にもそうした事実を窺わせる記載は何ら存在しなかった。Cは,BとDの整理と債務処理のためには本件建物を早期に任意売却する必要があると主要な債権者から要請され,被告Aにそのことを告げるとともに,被告Aに対して,売却の後には差し押さえられている賃料はどうなるのかを問い合わせていたが,被告Aが売却してしまえば差押えの効力は買主には及ばない旨を回答したため,弁護士の法的見解の表明としてのそのような説明を信頼し,買主である原告に対して,あえて,買受けをためらわせる事情となる可能性の高いそのような事実を告げなかったものであった。また,前記5月8日の手続に立ち会った被告Aも,同様に,右の事実を原告に告げなかった。被告Aは,平成8年5月14日付けで本件建物の賃借人らの代理人であるLに宛てたファクシミリにおいても,前記と同様の法的見解を述べており(甲6),また,同月21日付けの原告代理人の内容証明郵便に対しても同様の見解を述べていた(甲11,12。なお,被告A代理人は平成10年5月1日付けの回答書である甲16において本件売買前にCが原告に対して賃料差押えの事実を告げていた旨を述べているが,その記載は前記のとおり採用できないものであり,かえって,右のような重要な弁解が本件紛争の起こった後約2年もの期間を経てから初めてなされていること自体,Cや被告Aが前記事実を本件売買前に原告に告げて その記載は前記のとおり採用できないものであり,かえって,右のような重要な弁解が本件紛争の起こった後約2年もの期間を経てから初めてなされていること自体,Cや被告Aが前記事実を本件売買前に原告に告げてはいなかった事実を推認させる一事情と評価することができるといえる)。 うな重要な弁解が本件紛争の起こった後約2年もの期間を経てから初めてなされていること自体,Cや被告Aが前記事実を本件売買前に原告に告げて その記載は前記のとおり採用できないものであり,かえって,右のような重要な弁解が本件紛争の起こった後約2年もの期間を経てから初めてなされていること自体,Cや被告Aが前記事実を本件売買前に原告に告げてはいなかった事実を推認させる一事情と評価することができるといえる)。オ原告代表者は,本件売買契約前に一度本件建物の賃借人らの一人であるHの店に寄ってビールを飲み,「このビルはどんな具合ですか」といった質問をしたことがあった。Hは,「土地建物が競売され,管理が行き届かない状況となっているので早くよい人に買ってもらいたいと思っている」といった内容の応答をしたが,本件差押えの事実については告げなかった。原告代表者は,前記5月8日の手続の翌日ころに再びHの店を訪れたが,その際に,賃料差押えの事実を知らされた(乙6,10のうち右認定に反する部分は,その内容を否定するH証言に照らし採用できない。「乙6作成時には原告との間に紛争があったので原告を困らせてやりたいという気持ちがあって,また,原告の2回の来店時の会話内容が混乱したこともあって,乙6,10のような内容の供述をした。自分としては,自己のその時の供述が本件裁判に大きく影響を及ぼすようなことになるとは思っていなかった」旨のH証言は,それなりに合理的であり,原告代表者の陳述書である甲22や同本人尋問の結果とも符合しているし,また,「土地建物が競売され,管理が行き届かない状況となっているので早くよい人に買ってもらいたい」旨を原告代表者に告げていたHが,同時に,右の買受けをためらわせるような事情となるべき本件差押えの事実をその時点で告げるのを差し控えることは,十分ありうる事柄だからである)。カ原告は,右の事実を聞いた後すぐにCに連絡を取った。Cは,「賃料の差押えは新所有者には対抗できないと被告A 件差押えの事実をその時点で告げるのを差し控えることは,十分ありうる事柄だからである)。カ原告は,右の事実を聞いた後すぐにCに連絡を取った。Cは,「賃料の差押えは新所有者には対抗できないと被告Aから聞いているから心配しなくてよい」旨を答え,「平成8年6月分以降の賃料等はFに振り込まれても無効になる」との注意書きを含んだ,原告名義の賃借人ら宛ての通知書(甲20,28)を作成してくれた。 きないと被告A 件差押えの事実をその時点で告げるのを差し控えることは,十分ありうる事柄だからである)。カ原告は,右の事実を聞いた後すぐにCに連絡を取った。Cは,「賃料の差押えは新所有者には対抗できないと被告Aから聞いているから心配しなくてよい」旨を答え,「平成8年6月分以降の賃料等はFに振り込まれても無効になる」との注意書きを含んだ,原告名義の賃借人ら宛ての通知書(甲20,28)を作成してくれた。ところが,これを受け取った賃借人らがL弁護士に相談し,その後,Lは新所有者に払うことには問題があると言っているので供託する旨を原告に告げてきたため,原告はLに事情を聞きに行った。Lは,「賃料差押えの事実を知らなかったでしょう」と原告代表者に告げ,Fの代理人から送られたファクシミリ(甲21)と被告Aから送られた前記甲6という,法的見解の異なった二つのファクシミリ書面のコピーを交付してくれた。そこで,原告はただちに原告代理人に相談し,原告代理人は前記甲11内容証明郵便を被告Aに発送した。その後,前記賃借人らは理由は不明であるが供託を拒否されたということで,原告に賃料を支払うようになった。しかし,その間に前記法律問題に関する最高裁の前記判決があり,Hら賃借人6名がこれを援用して原告に対し,2重に支払った賃料の返還を求める訴訟を提起し,平成12年9月28日には,右賃借人らの請求をほぼ認容する第一審判決が下された(当庁平成10年・第1001号。甲30)。キ原告が本件土地建物を購入したのは前記のとおりその賃料収入に期待してのことであり,もしも本件差押えの事実を知っていたならば,これを購入することはなかった。また,原告代表者はその業務の関係で弁護士や司法書士等を知っており,本件差押えの事実を知らされていたならば,これにより生じる法律問題についてこれらの っていたならば,これを購入することはなかった。また,原告代表者はその業務の関係で弁護士や司法書士等を知っており,本件差押えの事実を知らされていたならば,これにより生じる法律問題についてこれらの専門家に相談することが十分に可能であった。原告は,本件建物からの賃料収入が得られず,一方これについての維持管理費は支出しなければならないため,経済的には非常に逼迫した状況に立ち至った(甲25,26の・,・,27)。・・に認定したところによれば,被告Aは,弁護士でありながら,両様の見解の成り立ちうる前記のような法律問題につき,賃料債権に対する債権差押えの効力は建物が売買された場合には新所有者には及ばないとの,後に前記最高裁判決によって否定された法的見解を疑いのないものと軽信し,本件売買前のCからの問い合わせに対してそのように回答し,また,CやGが本件売買前に原告に対して,原告の本件土地建物買い受けをためらわせる結果を招く可能性の高い本件差押えの事実を告げないであろうことを予期しながらこれを放置し,本件売買契約の履行のための期日にこれに立ち会った際にも原告に対してみずから右事実を告げたり問い質したりしなかったものであり,また,原告は,本件建物から得られる賃料収入に期待し,それによって売買代金調達のための借金を返済することを予定して本件売買を行ったものであって,前記差押えの事実を告げられ,そのことにより買主は賃料が取得できない危険性が高いことを予測したならば(前記のとおり,本件においては,原告がそのような予測をすることは十分に可能であった)これを買い受けることはなかったものと認めることができる。 なかったものであり,また,原告は,本件建物から得られる賃料収入に期待し,それによって売買代金調達のための借金を返済することを予定して本件売買を行ったものであって,前記差押えの事実を告げられ,そのことにより買主は賃料が取得できない危険性が高いことを予測したならば(前記のとおり,本件においては,原告がそのような予測をすることは十分に可能であった)これを買い受けることはなかったものと認めることができる。そうすると,被告Aの本件不作為は重大な過失に基づくものであり,また,これによって原告に前記賃料が取得できないという結果がもたらされたものというほ い受けることはなかったものと認めることができる。そうすると,被告Aの本件不作為は重大な過失に基づくものであり,また,これによって原告に前記賃料が取得できないという結果がもたらされたものというほかないから,本件不作為は原告に対する不法行為(以下「本件不法行為」という)を構成するといわざるをえない。この点に関し,被告らは,不動産業者が仲介し,宅地建物取引主任が重要事項を説明している契約について,売主から改めて買主に説明すべき義務はないし,売買に必要な事項の説明がなされたと信じていた被告Aに過失はないと主張するが,本件売買に関わったCやGが本件差押えの事実を告げていなかったこと,また,被告Aにおいて,その不告知を予期しながらこれを放置したとみられることは前記のとおりであるから,右主張は理由がない。なお,被告らは,賃借人が居住する建物の買主,ことに本件建物のように抵当権が設定されてこれが既に実行され,あるいは税金について差押えの手続が進行しているような建物の買主は,賃料の差押えの事実の有無をみずから調査すべきものであり,その反面,被告Aに原告の主張するような説明義務は存在しないと主張するが,そのような建物の賃料差押えの事実は,建物に存在する瑕疵ともいえ,売主は買主の瑕疵担保責任あるいは契約上の責任を追及することが可能と解されるのであり,そのような事実を買主に告知すべき不法行為法上の注意義務,あるいは契約法上の法的義務ないしは信義則上の義務を売主に負わせることは合理的である反面,賃借人の居住する建物の買主に対して,その売主との関係で,その存在によって売主の不法行為法上の注意義務が否定されてしまうような高度の調査義務が課されるなどと解することはできず,右のような事情は,後記のとおり,せいぜい過失相殺事由として斟酌することができるにと のような事実を買主に告知すべき不法行為法上の注意義務,あるいは契約法上の法的義務ないしは信義則上の義務を売主に負わせることは合理的である反面,賃借人の居住する建物の買主に対して,その売主との関係で,その存在によって売主の不法行為法上の注意義務が否定されてしまうような高度の調査義務が課されるなどと解することはできず,右のような事情は,後記のとおり,せいぜい過失相殺事由として斟酌することができるにと によって売主の不法行為法上の注意義務が否定されてしまうような高度の調査義務が課されるなどと解することはできず,右のような事情は,後記のとおり,せいぜい過失相殺事由として斟酌することができるにとどまるものと解される。2 争点2について・前記1に認定判断したところによれば,原告は,被告Aの本件不法行為(本件不作為)によって,本件差押えがなければ取得できるはずであった平成8年4月末日以降の時期を支払期日とする賃料を取得できなくなったものであるから,原告が求める右の賃料相当額の金銭は,本件不法行為と因果関係のある損害というべきである。もっとも,本件差押え時の賃借人らとの間に存在しており,原告が買主の地位を引き継いだ賃貸借関係が終了すれば原告は右の賃借部分についての賃料を取得することができるようになるものであり,現に,右の6名の賃借人らのうち4名については既に和解等に基づいて賃貸借が終了しているところである(甲31ないし33,弁論の全趣旨)から,現在なお継続している2名の賃借人との賃貸借関係についても,本件口頭弁論終結時である平成13年11月21日から3年余りが経過した平成16年12月末日ころまでにはこれが終了することが期待できるものであり,また,本件不法行為と相当因果関係のある損害としては,右の期間のものを認めれば十分であると解される。よって,結局,原告の求める賃料相当額の金銭のうち16年12月末日に支払期の到来する分までが本件不法行為と相当因果関係のある損害と認められることとなる。なお,被告らは,本件建物価額が700万円であることを前提に,前記の損害については同額を上回るものではないと主張するが,前記1・ウ1に認定したとおり,原告は本件土地建物を事実上一体として買い受けたものであり,土地と建物の代金額は,建物につい ることを前提に,前記の損害については同額を上回るものではないと主張するが,前記1・ウ1に認定したとおり,原告は本件土地建物を事実上一体として買い受けたものであり,土地と建物の代金額は,建物については消費税がかかることなどを考慮して適当に割り振ったものにすぎないのであるから,本件建物価額が700万円の限度にとどまるとは認め難く,右主張は理由がない。 受けたものであり,土地と建物の代金額は,建物につい ることを前提に,前記の損害については同額を上回るものではないと主張するが,前記1・ウ1に認定したとおり,原告は本件土地建物を事実上一体として買い受けたものであり,土地と建物の代金額は,建物については消費税がかかることなどを考慮して適当に割り振ったものにすぎないのであるから,本件建物価額が700万円の限度にとどまるとは認め難く,右主張は理由がない。・ 1に認定判断したところ,また,甲22により認められるところを総合すると,原告代表者は金融関係の仕事もしており,譲渡担保に取った不動産を売買に切り替えて取得するなどの経験もあり,その意味では不動産取引にも通じていたのであり(甲22),また,本件土地建物については,抵当権が設定されてこれが既に実行され,あるいは税金について差押えの手続が進行しているという状況だったのであり,したがって,原告は,本件建物の賃借人らに問い質し,場合によってはその代理人に連絡を取るなどの労を執れば本件差押えの事実を知ることができ,また,原告代表者にとってそのような調査はこれをしようと考えるならばそれほど困難なことではなかったのであるから,前記損害の発生には,原告がこれを怠った過失もあずかっているものと評価することができる。また,右のような事実を考慮すると,弁護士である被告Aの前記の過失が重大なものであることを考えても,右の過失相殺の割合は,3割を下ることはないものと評価すべきである。そうすると,本件不法行為による損害額は,別紙認容債権一覧表記載の認容金額及び認容累計額記載のとおりとなる(円未満切捨て)。4 争点3について・被告会社は,本件保険の「弁護士特約条項」の対象業務は,同1条1項の「弁護士の資格に基づいて遂行した業務」あるいは同条2項に列記された業務であって,後者については,「前項(1項)の 点3について・被告会社は,本件保険の「弁護士特約条項」の対象業務は,同1条1項の「弁護士の資格に基づいて遂行した業務」あるいは同条2項に列記された業務であって,後者については,「前項(1項)の業務には,後見人,保佐人,相続財産管理人,清算人,管財人,破産管財人,整理委員等の資格において法律事務を行うことを含む」と表示されているけれども,これらは,いずれも,本人の意思能力や行為能力に制限があったり存在していない場合の法定代理人たる事務あるいは法的な整理手続を行う機関としての事務であって,高い事務処理能力が要求され,また裁判所の後見的役割と手続の公正さが要請される公的立場にある者としての事務であるから,その性質上限定列挙的に解釈されるべきであり,少なくとも,仮代表取締役の職務のように私的法人の代表者としての一般的な業務であって裁判所の後見的役割も予定されていないような業務はこれに含まれないと解される,と主張するので,右の主張を踏まえて判断する。 理手続を行う機関としての事務であって,高い事務処理能力が要求され,また裁判所の後見的役割と手続の公正さが要請される公的立場にある者としての事務であるから,その性質上限定列挙的に解釈されるべきであり,少なくとも,仮代表取締役の職務のように私的法人の代表者としての一般的な業務であって裁判所の後見的役割も予定されていないような業務はこれに含まれないと解される,と主張するので,右の主張を踏まえて判断する。・確かに,前記2項の業務については,「前項(1項)の業務には,後見人,保佐人,相続財産管理人,清算人,管財人,破産管財人,整理委員等の資格において法律事務を行うことを含む」として1項を踏まえた特定がなされているのであるから,これをみだりに広く解釈することは相当ではないであろう。しかし,結局,2項は,その趣旨を全体として解釈するならば,「裁判所によって選任された資格においての法律事務」の遂行の過程における事故について保険の対象とすることを規定したものとみるのが文言上自然であり,また,被保険者である弁護士の予測や期待にも沿うものであろう。そうすると,前記のような職務は,「裁判所によって選任された資格」のうち,よくある典型的なものについて例示したにすぎず,本件における仮代表取締役のようにそ 弁護士の予測や期待にも沿うものであろう。そうすると,前記のような職務は,「裁判所によって選任された資格」のうち,よくある典型的なものについて例示したにすぎず,本件における仮代表取締役のようにそこに記載されていない職務を排除しているものとまでは解することができない。このことは,前記列挙の職務に任命されるについて必ずしも弁護士であることがその要件とされているものではないことによっても裏付けられるところである。これらの職務に弁護士が任命されることが多いのは,これらの職務の遂行には法的な知識と,裁判所によって任命された職務としての公正さが要求されるからにすぎないと考えられ,そのことは,仮代表取締役の任命の場合でも特に異なるところはないのである。そして,そのように考えても,前記のように「その資格において法律事務を行うことを含む」という形で保険の対象となる行為に限定が付されているならば,保険会社にとってもその行為の範囲の予測は困難ではないと考えられる。・そうすると,次に問題となるのは,本件売買に関する被告Aの行為について「法律事務」という評価をすることができるか否かである。 ことは,仮代表取締役の任命の場合でも特に異なるところはないのである。そして,そのように考えても,前記のように「その資格において法律事務を行うことを含む」という形で保険の対象となる行為に限定が付されているならば,保険会社にとってもその行為の範囲の予測は困難ではないと考えられる。・そうすると,次に問題となるのは,本件売買に関する被告Aの行為について「法律事務」という評価をすることができるか否かである。この点については,そこで問題にされた行為そのものの性格から定型的に判断されるべきであろう(被告会社提出の文献である丙1参照)。たとえば,丙1に例として挙げられている投資の勧誘行為のような行為は,法的知識を利用してなされてはいても,定型的に法律専門家の業務としての行為とはみがたいであろう。しかし,前記1に認定判断したところによれば,本件における仮代表取締役はDの事実上の整理と債務処理のために選任されたものであり,その意味で前記列挙の清算人等の職務に性格の面では近いものである上,本件売買はその整理と債務処理行為の要となる職務だったのであり,また,そこにおいて本件不 整理と債務処理のために選任されたものであり,その意味で前記列挙の清算人等の職務に性格の面では近いものである上,本件売買はその整理と債務処理行為の要となる職務だったのであり,また,そこにおいて本件不作為の前提となった被告Aの法的調査と見解の提示はまさに法律の専門家としての行為だったのであるから,本件売買に関する被告Aの行為をもって法律事務の遂行と評価することに問題はないものと考えられる。4 争点4について以上に認定判断したところによれば,本件における原告の損害は,賃料相当額が合計で8179万5073円であり,これに原告の求めるような高額の遅延損害金が加算されるのであるから,被告Aが弁護士であることを考慮しても,同被告について債権者代位における無資力要件は一応充足されるものと認めることができる。第四結論以上によれば,原告の請求は,主文の限度で理由がある。千葉地方裁判所民事第1部裁判長裁判官及川憲夫裁判官瀬木比呂志裁判官安福幸江

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