平成14年(行ケ)第608号審決取消請求事件平成15年5月8日判決言渡、平成15年3月20日口頭弁論終結判決原告 A被告特許庁長官太田信一郎指定代理人木原裕,藤井俊二,高橋泰史,林栄二 主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 原告の求めた裁判「特許庁が訂正2002-39185号事件について平成14年11月6日にした審決を取り消す。」との判決。 第2 特許庁における手続及び審決の理由 1 原告は,本件特許第2533856号「ゴルフクラブセット」(昭和61年8月19日特許出願,平成8年6月27日設定登録)の特許権者である。本件特許については,無効の審判が係属している(無効2000-35139号)。 原告は,本件特許について訂正審判請求をしたが(訂正2002-39185号),平成14年11月6日,その請求を却下するとの審決があった。 2 審決の理由は,本件訂正審判は,無効2000-35139号の審判が特許庁に係属している間に請求されたところ,特許法126条1項によれば,請求することができない時期にされた請求であり,不適法であって補正することができないものであるから,特許法135条により却下すべきである,というにある。 第3 原告主張の審決取消事由本件特許についての無効審判請求として,無効2000-35139号のほかに,平成11年審判第35352号がある。この審判における審決(特許を無効とする審決)の取消訴訟(東京高裁平成12年(行ケ)第211号)の判決(東京高裁平成14年7月16日に請求棄却の判決言渡し)は,上告となっている。そのため,無効2000-35139号の審判の審理は中断しているという状況にある。 無効審 2年(行ケ)第211号)の判決(東京高裁平成14年7月16日に請求棄却の判決言渡し)は,上告となっている。そのため,無効2000-35139号の審判の審理は中断しているという状況にある。 無効審判請求が単一であれば,特許を無効とすべき審決の取消訴訟係属中に,訂正審判の請求が可能であり,本件特許が訂正されることにより,最高裁判所で上記請求棄却判決を破棄する判決を受ける可能性がある。本件は,上記のような状況の下にあるから,本件訂正審判請求を却下した審決は,特許権者である原告の訂正をする権利を不当に奪うものである。 したがって,審決は,特許法126条1項を誤って解釈したものであるか,あるいは同法条自体が特許法1条所定の発明の保護に反するものである。 第4 当裁判所の判断原告も自認するように,本件特許については無効2000-35139号が特許庁に係属している以上,本件特許についてする訂正の審判請求が許されないことは,特許法126条1項の規定によって明らかである。これと同旨の判断に基づいて本件訂正審判の請求を却下した審決の判断に誤りはない。 原告は,本件特許についてされている他の無効審判請求が特許庁の係属を離れていることを根拠にして,本件訂正審判の請求は許される旨主張するが,現に無効2000-35139号の審判が特許庁に係属している以上,特許法126条1項の明文に反する見解であり,採用することができない。無効審判請求が特許庁に係属中の場合においても,特許法134条2項所定の期間内に明細書又は図面の訂正を請求することができるから,上記規定の下においても,特許権者の訂正をする権利を不当に奪うものということはできない。 第5 結論以上のとおりであって、原告主張の審決取消事由は理由がない。 東京高等裁判所第18民事部裁判長裁 いても,特許権者の訂正をする権利を不当に奪うものということはできない。 第5 結論以上のとおりであって、原告主張の審決取消事由は理由がない。 東京高等裁判所第18民事部裁判長裁判官塚原朋一裁判官塩月秀平裁判官古城春実
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