主文 1 本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分を却下する。 2 被告Aは,新里村に対し,8512万4000円及びうち3262万4000円に対する平成13年3月31日から,うち2625万円に対する平成14年3月31日から,うち2625万円に対する平成15年3月31日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告新里村長は,群馬県に対し,平成15年度から平成24年度に至るまで,ぐんま昆虫の森整備事業に関する金員の支出をしてはならない。 4 訴訟費用(参加に係る費用を含む。)は,原告らと被告Aとの間においては,原告らに生じた費用の5分の2と被告Aに生じた費用の3分の2を原告らの負担とし,原告らに生じた費用の5分の1と被告Aに生じたその余の費用を被告Aの負担とし,原告らと被告新里村長との間においては,原告らに生じたその余の費用と被告新里村長に生じた費用を全部被告新里村長の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 被告Aは,新里村に対し,2億8512万4000円及びうち2億円に対する平成12年4月15日から,うち3262万4000円に対する平成13年3月31日から,うち2625万円に対する平成14年3月31日から,うち2625万円に対する平成15年3月31日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 主文3項と同旨 3 訴訟費用は被告らの負担とする。 4 仮執行宣言第2 事案の概要本件は,群馬県勢多郡新里村(以下「新里村」という。)の住民である原告らが,新里村が群馬県に対して平成11年度から平成14年度にかけてぐんま昆虫の森整備事業に関して金員を支出したことは違法であると主張して,地方自治法(平成14年 「新里村」という。)の住民である原告らが,新里村が群馬県に対して平成11年度から平成14年度にかけてぐんま昆虫の森整備事業に関して金員を支出したことは違法であると主張して,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの。以下同じ。)242条の2第1項4号に基づき,新里村に代位して,新里村長の職にある被告Aに対し,不法行為又は債務不履行に基づく上記の支出された金員に相当する損害の賠償及び各支出日の翌日以降支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,地方自治法242条の2第1項1号に基づき,新里村の執行機関である被告新里村長(以下「被告村長」という。)に対し,新里村から群馬県への平成15年度から平成24年度に至るまでのぐんま昆虫の森整備事業に関する金員の支出の差止めを求める住民訴訟である。 1 争いのない事実等(後掲各証拠により認定できる事実を含む。)(1) 当事者ア原告らは,いずれも新里村の住民である。 イ被告村長は,新里村の執行機関であって,新里村の財産の管理を行う権限を有する者である。 被告Aは,平成12年3月31日まで新里村の助役として新里村長の職務代理者を務め,その後,同年4月30日から現在に至るまで新里村長の地位にある者である。 (2) 本件公金の支出ア 新里村は,昭和62年3月ころから国立考古学博物館の誘致に名乗りを上げ,昭和63年12月には,村内の不二山地区が群馬県の建設候補地となった。しかし,国立考古学博物館に関する国の態度が明確とならなかったことから,平成7年の群馬県議会において,群馬県知事が上記不二山地区を候補地とする県立昆虫館構想を表明した。 そこで,新里村は,同年4月24日,群馬県知事に対し,県立昆虫観察館の早期実現を要望する文書を提出し,その後,群馬県と新里村との間で話合 知事が上記不二山地区を候補地とする県立昆虫館構想を表明した。 そこで,新里村は,同年4月24日,群馬県知事に対し,県立昆虫観察館の早期実現を要望する文書を提出し,その後,群馬県と新里村との間で話合いが持たれ,同年7月18日,群馬県教育委員会教育長と新里村長との間で,対象地域の用地は新里村が取得・確保する一方,対象地域の整備は原則として群馬県が実施することなどを確認する別紙「不二山地域整備構想推進に関する覚書」(略)(以下「当初覚書」という。)が交換された(甲3,弁論の全趣旨)。なお,平成9年4月18日,当初覚書は,群馬県教育委員会教育長と新里村長との間の別紙「不二山地域整備構想推進に関する覚書の一部を変更する覚書」(略)(以下「変更覚書」という。)により,「不二山地域整備構想」が「ぐんま昆虫の森(仮称)整備構想」に改められた外,対象地域の用地は群馬県が取得するか又は新里村が確保するものとし,新里村は群馬県が支出した用地取得費及び取得事務費について用地取得完了後負担する旨改められた(甲4,弁論の全趣旨)。 そして,群馬県と新里村は,変更覚書により定められた用地取得に要した経費の負担を具体化するため,平成12年3月30日,群馬県教育委員会教育長と新里村長との間の別紙「ぐんま昆虫の森(仮称)整備構想推進に関する覚書に基づく細目覚書」(略)(以下「細目覚書」という。)を締結し,新里村長が群馬県教育委員会教育長に対し平成11年度から平成24年度まで分割納入の方法で各年度末日までに負担金を納めるものとした(甲5,弁論の全趣旨)。 なお,上記の新里村が群馬県に対して支出することとなる金額を定めるにつき,群馬県議会の議決はなされていない。 イ 新里村は,細目覚書に基づき,ぐんま昆虫の森整備事業負担金ないし寄附金(以下「本件支出金」という。)として,群馬 に対して支出することとなる金額を定めるにつき,群馬県議会の議決はなされていない。 イ 新里村は,細目覚書に基づき,ぐんま昆虫の森整備事業負担金ないし寄附金(以下「本件支出金」という。)として,群馬県に対し,平成11年度分として平成12年4月14日に2億円を,平成12年度分として平成13年3月30日に3262万4000円を,平成13年度分として平成14年3月30日に2625万円を,平成14年度分として平成15年3月30日に2625万円を,それぞれ支出した(以下,平成11年度分ないし平成14年度分の支出を一括して「本件既払分の公金支出」という。)。 ウ また,新里村は,細目覚書に基づき,本件支出金として,群馬県に対し,今後平成15年度から平成24年度に至るまで,毎年2625万円あて支出し,最終年度である平成24年度に,群馬県との間で,確定費用を基礎として納入額を精算する予定である(以下,この支出予定の公金支出を「本件将来分の公金支出」といい,「本件既払分の公金支出」と併せて「本件公金支出」という。)。 (3) 住民監査請求原告らは,平成13年7月27日,新里村監査委員らに対し,本件公金支出のうち,平成11年度分及び平成12年度分の既に支出された公金支出,並びに平成13年度分以降の将来分の公金支出につき,これらが違法であるとして,既払分の公金支出相当額の損害賠償を求める旨及び将来分の公金支出の差止めを求める旨の監査請求を行ったが(以下「本件監査請求」という。),同監査委員らは,原告らに対し,同年9月21日付けで本件監査請求を棄却する旨の監査結果を通知した。 2 争点(1) 本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,適法か。 (原告らの主張) した。 2 争点(1) 本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,適法か。 (原告らの主張)確かに,本件既払分の公金支出のうち,平成11年度分の2億円の支出がなされたのは平成12年4月14日であり,原告らが本件監査請求をしたのは,それから1年以上経過した平成13年7月27日である。また,上記支出は,被告Aが平成12年3月31日に新里村長の職務代理者を辞職した後,同年4月30日に新里村長になるまでの間になされたものである。 しかし,上記平成11年度分の支出は,被告Aが新里村長の職務代理者の地位にあった平成12年3月30日の時点において締結された細目覚書に基づき行われたものであるから,本来の責任者は被告Aである。また,上記平成11年度分の支出は,平成12年度以降平成24年度までの群馬県に対する分割納入の行為と切り離すことのできない一連の行為であり,しかも,最終年度である平成24年度に確定費用を基礎として納入額を精算するとしていることからすると,上記平成11年度分の支出は,全体の継続する行為の一部と考えるべきであるから,本件監査請求は,地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものとはいえない。 また,原告らが,上記平成11年度分の支出について,新里村では「負担金」として処理されていたのに群馬県の側が「寄附金」として処理していた事実を知ったのは,群馬県の発行した決算関係書類を平成12年11月24日に購入して精査してからのことであり,支出した側の新里村の科目と公金を受け入れた側の群馬県の科目が全く異なっている事実によって,上記平成11年度分の支出に関する違法性が認識されたのである。した 4日に購入して精査してからのことであり,支出した側の新里村の科目と公金を受け入れた側の群馬県の科目が全く異なっている事実によって,上記平成11年度分の支出に関する違法性が認識されたのである。したがって,仮に,本件監査請求が地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものに当たるとしても,その期間徒過につき,同項ただし書所定の「正当な理由」があるといえる。 よって,いずれにしても,本件監査請求は,本件既払分の公金支出のうち平成11年度分の支出に関しても適法であるといえるから,これを前提とする,本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分も,適法であるといえる。 (被告Aの主張)本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,被告Aが,平成12年4月14日,上記2億円を新里村から群馬県に支出した公金支出行為の違法性を理由として損害賠償請求をしているものであるが,住民訴訟の提起に先立つ住民監査請求は,「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過したときは,これをすることができない。」(地方自治法242条2項)とされているところ,本件訴訟に先立つ本件監査請求の請求書が新里村監査委員らに提出されたのは平成13年7月27日であり,上記公金支出行為から1年以上経過してからなされたものであるから,本件訴えのうちの上記部分は,適法な監査請求を経たものとはいえず,不適法である。また,上記公金支出行為は,被告Aが平成12年3月31日に新里村長の職務代理者を辞職した後,同年4月30日に新里村長になるまでの間に の上記部分は,適法な監査請求を経たものとはいえず,不適法である。また,上記公金支出行為は,被告Aが平成12年3月31日に新里村長の職務代理者を辞職した後,同年4月30日に新里村長になるまでの間になされたものであり,被告Aは,上記公金支出行為に関与しておらず,地方自治法242条の2第1項4号所定の「当該職員」に当たらないから,この点からも,本件訴えのうちの上記部分は,不適法である。 原告らは,上記公金支出行為は,全体の継続する行為の一部と考えるべきであるから,本件監査請求は,地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものとはいえないと主張する。しかし,住民監査請求の請求期間については,長期間の分割支出を対象とする場合であっても,各個の財務会計上の行為ごとに判断すべきであるから,原告らの上記主張は失当である。 (2) 本件公金支出が,地方財政法27条2項に違反しないか。 (被告らの主張)本件公金支出については,当初,新里村における支出の科目では「負担金」とされていたが(なお,その後,平成14年度当初予算を審議する3月新里村議会定例会での議決(平成14年3月18日議案第19号)を経て,予算科目を負担金から寄附金に変更した。),その実質は,次に述べる経緯からも明らかなとおり,新里村から自発的,任意に群馬県に対して支出される寄附金である。したがって,本件公金支出は,地方財政法27条2項によって群馬県議会の議決が必要とされる「負担金」には当たらないから,新里村から群馬県に対する本件公金支出について,群馬県議会の議決を経ていないからといって,それが違法となることはない。 すなわち,新里村では,昭和62年から始まった国立考古学博物館誘致運動の過程において,昭和63年1月12日付けの文部大臣あて陳情 馬県議会の議決を経ていないからといって,それが違法となることはない。 すなわち,新里村では,昭和62年から始まった国立考古学博物館誘致運動の過程において,昭和63年1月12日付けの文部大臣あて陳情書で,桐生市外六か町村広域市町村圏振興整備組合理事長,同組合議会議長,新里村長,新里村議会議長及び新里村教育委員会教育長の連名で,「建設用地につきましては,新里村が,国等において必要とする期間,無償で使用していただきます。」と確約した。この時,新里村内の不二山地域整備については,土地は新里村が負担するという基本的な考え方が提示された。しかも,新里村では,平成元年には,「ふるさと創生資金」の使途として決定した「国立考古学博物館の群馬県候補地である不二山及びその周辺事業(用地買収も含めて)」の活用のために,「新里村ふるさと基金」を設置して積立てを始めた。その後の平成4年7月,新里村の喫緊の課題である不二山地域整備構想は,国立考古学博物館から群馬県立昆虫観察館に変わったが,土地は新里村が負担するという基本的な考え方は維持され,平成7年7月18日には,群馬県と新里村との間で当初覚書が交わされた。また,平成9年4月18日には,変更覚書において当初覚書の一部が変更された。すなわち,ぐんま昆虫の森整備事業用地は,土地収用法上の認定事業で買収することになり,当初覚書でうたわれていた「対象地域の用地は,新里村が取得・確保するものとする。」としたのでは,起業者が群馬県,用地買収者が新里村となり,起業者と用地買収者が同一でなければならないという土地収用法の原則に反することとなるので,「対象地域の用地は,群馬県が取得するか又は新里村が確保するものとする。」と変更された。そして,平成12年3月30日に群馬県と新里村との間で交わされた細目覚書によって,金額や支払の方法 となるので,「対象地域の用地は,群馬県が取得するか又は新里村が確保するものとする。」と変更された。そして,平成12年3月30日に群馬県と新里村との間で交わされた細目覚書によって,金額や支払の方法等の詳細を決めたものである。 以上のとおりの不二山地域をめぐる開発構想の経緯から明らかなように,用地については当初から新里村が確保,提供することになっており,上記の覚書等の存在にもかかわらず,新里村からの支出は義務に基づくものではなく,新里村の「自発的,任意」な支出である。 (原告らの主張)ア群馬県議会の議決の不存在群馬県と新里村は,平成7年7月18日の当初覚書,平成9年4月18日の変更覚書及び平成12年3月30日の細目覚書の3回にわたり覚書を締結しているところ,変更覚書によって,新里村が,群馬県が支出した用地取得費及び取得事務費について,用地取得完了後負担する旨が合意され,細目覚書によって,新里村が群馬県に支出する本件支出金の額の算定方法,納入方法,精算等の細目が合意された。 しかし,本件支出金を受け入れる側の群馬県の議会において,「ぐんま昆虫の森整備事業」の経費について新里村が負担すべき金額の議決はなされていない。 イ地方財政法27条2項違反都道府県の行う事業に対する市町村の負担については,地方財政法4条の5,28条の2の各規定の趣旨に照らし,一般的に禁止されている。もっとも,地方財政法27条1項は,この一般的禁止を,「土木その他の建設事業」で「その区域内の市町村を利するもの」に限って解除しているから,本件はこれに該当する余地はあるが,この場合には,同条2項において,「前項の経費について市町村が負担すべき金額は,当該市町村の意見を聞き,当該都道府県の議会の議決を経て,これを定めなければならない。」と規定されている。しかるに,本件では,上 には,同条2項において,「前項の経費について市町村が負担すべき金額は,当該市町村の意見を聞き,当該都道府県の議会の議決を経て,これを定めなければならない。」と規定されている。しかるに,本件では,上記アのとおり,地方財政法27条2項で要求される群馬県議会の議決は存しない。したがって,本件公金支出は,地方財政法27条2項に違反する。 ウ被告Aの責任被告Aは,新里村との間で,村長職務代理者ないし村長として職務に精励することを内容とする有償委任契約を締結しているから,被告Aは,新里村に対して善管注意義務を負い,その内容として当然に違法な支出をしない義務を負う。しかるに,被告Aは,故意又は過失によってかかる注意義務を怠り,本件既払分の公金支出について上記イのとおり違法な支出命令をなし,これによって新里村に損害を与えた。したがって,被告Aは,本件既払分の公金支出につき,不法行為又は債務不履行に基づき,新里村に対する損害賠償責任を負う。 エ新里村が被った損害新里村は,被告Aの違法な本件既払分の公金支出により,同支出金相当額である2億8512万4000円の損害を被った。 オ本件将来分の公金支出の差止原因原告らが差止めを求める財務会計上の行為は,平成15年度分以降の本件将来分の公金支出であるところ,同公金支出は,上記のとおり違法である上,毎年2625万円という新里村にとっては相当多額の支出であって,かかる支出がなされてしまうと,新里村に回復の困難な損害を生じさせることが明らかである。したがって,本件将来分の公金支出については,差止原因が存する。 カ結語よって,原告らは,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,新里村に代位して,被告Aに対し,不法行為又は債務不履行に基づく本件既払分の公金支出の金額に相当する損害の賠償及び各支出日の翌日以降支払 よって,原告らは,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,新里村に代位して,被告Aに対し,不法行為又は債務不履行に基づく本件既払分の公金支出の金額に相当する損害の賠償及び各支出日の翌日以降支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,地方自治法242条の2第1項1号に基づき,新里村の執行機関である被告村長に対し,新里村から群馬県への平成15年度から平成24年度に至るまでのぐんま昆虫の森整備事業に関する金員の支出の差止めを求める。 (3) 本件公金支出が,地方財政法28条の2に違反しないか。 (被告らの主張)本件公金支出は,上記(2)(被告らの主張)に記載された経緯等からも明らかなように,新里村から群馬県に対する自主的,自発的な寄附金であり,群馬県が強制的に徴収したものではないから,地方財政法28条の2に違反するものではない。 また,地方財政法28条の2は,「法令の規定に基づき経費の負担区分が定められている事務」を対象とするものであるところ,群馬県が事業実施主体である「ぐんま昆虫の森整備事業」は,法令の規定に基づき経費の負担区分が定められている事務には該当しないから,そもそも同条の2違反ということはあり得ない。なお,原告らが主張する地方財政法27条は,経費の負担区分を定める個別の法令ではないから,同法28条の2にいう「法令の規定」に該当しない。 (原告らの主張)新里村では,平成11年12月議会において,本件支出金については「利用負担金」として説明し,新里村の会計文書(平成11年度予算執行状況報告書)では,「負担金補助及び交付金」の中で「ぐんま昆虫の森整備事業に係る負担金(初年度分) 2億円」と記載されている。これに対して,本件支出金を受け入れる側の群馬県は,本件支出金について,平成11年度群馬県決算に関する 助及び交付金」の中で「ぐんま昆虫の森整備事業に係る負担金(初年度分) 2億円」と記載されている。これに対して,本件支出金を受け入れる側の群馬県は,本件支出金について,平成11年度群馬県決算に関する付属書類の中で,「一般寄附金」として「新里村からぐんま昆虫の森(仮称)整備に係る寄附金(2億円) 生涯学習課」と記載している。 しかしながら,本件支出金を寄附金と解するならば,地方財政法4条の5,28条の2等に規定する趣旨から寄附金の強制徴収が禁止されていることとの関係で問題が生ずる。また,地方財政法の一部を改正する法律の施行についての依命通知(昭和38年7月3日自治乙財発第10号)によれば,「自発的な任意寄附についても,法第28条の2の規定により地方公共団体相互の間における経費の負担区分をみだすようなことをしてはならないものとされていることにもかんがみ,市町村と都道府県との間においては,原則としてこの種のことはないものと考えられること。」とされている。これらの事情に照らすと,本件公金支出は,新里村と群馬県との間における経費の負担区分をみだすものとして,地方財政法28条の2に明らかに違反するというべきである。なお,地方財政法28条の2は,地方公共団体相互の間における経費の負担区分をみだすことを禁止する対象となる事務について,「法令の規定に基づき経費の負担区分が定められている事務」に限定しているところ,同法27条は,都道府県の行う建設事業に対する市町村の負担について規定しており,同条2項は,この経費負担の金額につき,「当該市町村の意見を聞き,当該都道府県の議会の議決を経て,これを定めなければならない。」としている。したがって,地方財政法27条自体が同法28条の2の「法令の規定」に該当する。 そして,被告Aの責任,新里村が被った損害及び本件将来分の 県の議会の議決を経て,これを定めなければならない。」としている。したがって,地方財政法27条自体が同法28条の2の「法令の規定」に該当する。 そして,被告Aの責任,新里村が被った損害及び本件将来分の公金支出の差止原因については,上記(2)(原告らの主張)に記載されたとおりである。 よって,原告らは,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,新里村に代位して,被告Aに対し,不法行為又は債務不履行に基づく本件既払分の公金支出の金額に相当する損害の賠償及び各支出日の翌日以降支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,地方自治法242条の2第1項1号に基づき,新里村の執行機関である被告村長に対し,新里村から群馬県への平成15年度から平成24年度に至るまでのぐんま昆虫の森整備事業に関する金員の支出の差止めを求める。 第3 争点に対する判断 1 争点(1)(本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分の適法性)について(1) 前記争いのない事実のとおり,群馬県と新里村との間で細目覚書が締結されたのは平成12年3月30日であり,細目覚書に基づいて平成11年度分の本件既払分の公金支出がなされたのは平成12年4月14日であり,本件監査請求がなされたのは,それから1年以上経過した平成13年7月27日である。 (2)ア原告らは,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,被告Aが新里村長の職務代理者の地位にあった平成12年3月30日の時点において締結された細目覚書に基づき行われたものであるから,本来の責任者は被告Aであり,また,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,平成12年度以降平成24年度までの群馬県に対する分割納入の行為と切り離す 結された細目覚書に基づき行われたものであるから,本来の責任者は被告Aであり,また,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,平成12年度以降平成24年度までの群馬県に対する分割納入の行為と切り離すことのできない一連の行為であって,しかも,最終年度である平成24年度に確定費用を基礎として納入額を精算するとしていることからすると,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,全体の継続する行為の一部と考えるべきであるから,本件監査請求は,地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものとはいえないと主張する。 そこで,以下,原告らの上記主張の当否について検討する。 イ住民監査請求は,財務会計上の行為又は怠る事実を対象として行われるものであるところ,行為についての監査請求は,当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過したときは,これをすることができないものとされている(地方自治法242条2項本文)。そして,ここにいう当該行為とは,具体的な個々の財務会計上の行為をいうものと解される。 ウ公金の支出は,具体的には,支出負担行為(支出の原因となるべき契約その他の行為)及び支出命令がされた上で,支出(狭義の支出)がされることによって行われるものである(地方自治法232条の3,232条の4第1項)。これらのうち支出負担行為及び支出命令は当該地方公共団体の長の権限に属するのに対し,支出は出納長又は収入役の権限に属するのである。また,これらの行為に適用される実体上,手続上の財務会計法規の内容も同一ではない。このように,これらは,公金を支出するために行われる一連の行為ではあるが,互いに独立した財務会計上の行為というべきものである。そして,公金の支出の違法又は不当を問題とする監査請求においては,これらの行 ように,これらは,公金を支出するために行われる一連の行為ではあるが,互いに独立した財務会計上の行為というべきものである。そして,公金の支出の違法又は不当を問題とする監査請求においては,これらの行為のいずれを対象とするのかにより,監査すべき内容が異なることになるのであるから,これらの行為がそれぞれ監査請求の対象事項となるものである。もっとも,公金の支出を構成するこれらの行為を併せて監査請求の対象とすることも許され,これらを明確に区別しないでされた監査請求が対象事項の特定を欠き不適法となるものではないが,これらにつき各別に監査請求をすることができることはいうまでもないところである。 以上によれば,支出負担行為,支出命令及び支出については,地方自治法242条2項本文所定の監査請求期間は,それぞれの行為のあった日から各別に計算すべきものである(最高裁平成11年(行ヒ)第131号同14年7月16日第三小法廷判決・民集56巻6号1339頁参照)。 エ本件訴えのうち,被告Aに対し損害賠償を求める部分は,原告らが,本件公金支出につき支出負担行為ないし支出命令をする権限を有する被告Aに対して損害賠償請求をする住民訴訟であるから,これに前置すべき監査請求は被告Aのした各支出負担行為ないし支出命令のあった日から1年以内にしなければならない。 本件において,仮に,細目覚書の締結が平成11年度分の本件既払分の公金支出に関する支出負担行為に当たるとしても,上記(1)のとおり,原告らは,群馬県と新里村との間で細目覚書が締結された日から1年を経過した後に本件監査請求をしたというのであるから,本件監査請求は,請求期間を経過した後にされたものというほかはない。 この点に関し,原告らは,前記アのとおり,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,平成12年度以降平成24年度ま いうのであるから,本件監査請求は,請求期間を経過した後にされたものというほかはない。 この点に関し,原告らは,前記アのとおり,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,平成12年度以降平成24年度までの群馬県に対する分割納入の行為と切り離すことのできない一連の行為であって,しかも,最終年度である平成24年度に確定費用を基礎として納入額を精算するとしていることからすると,平成11年度分の本件既払分の公金支出は,全体の継続する行為の一部と考えるべきであるから,本件監査請求は,地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものとはいえないと主張する。しかし,上記ウのとおり,支出負担行為,支出命令及び支出については,地方自治法242条2項本文所定の監査請求期間は,それぞれの行為のあった日から各別に計算すべきものであるから,これに反する原告らの上記主張は採用することができない。 (3)アまた,原告らは,平成11年度分の本件既払分の公金支出について,新里村では「負担金」として処理されていたのに群馬県の側が「寄附金」として処理していた事実を知ったのは,群馬県の発行した決算関係書類を平成12年11月24日に購入して精査してからのことであり,支出した側の新里村の科目と受け入れた側の群馬県の科目が全く異なっている事実によって,上記平成11年度分の支出に関する違法性が認識されたのであるから,仮に,本件監査請求が地方自治法242条2項本文所定の「当該行為のあった日又は終わった日から1年を経過した」後になされたものに当たるとしても,その期間徒過につき,同項ただし書所定の「正当な理由」があるといえるとも主張するので,以下,かかる原告らの主張の当否について検討する。 イ普通地方公共団体の住民が相当の注意力をもっ 当たるとしても,その期間徒過につき,同項ただし書所定の「正当な理由」があるといえるとも主張するので,以下,かかる原告らの主張の当否について検討する。 イ普通地方公共団体の住民が相当の注意力をもって調査を尽くしても客観的にみて住民監査請求をするに足りる程度に財務会計上の行為の存在又は内容を知ることができなかった場合には,地方自治法242条2項だだし書にいう正当な理由の有無は,特段の事情のない限り,当該普通地方公共団体の住民が相当の注意力をもって調査すれば客観的にみて上記の程度に当該行為の存在及び内容を知ることができたと解される時から相当な期間内に監査請求をしたかどうかによって判断すべきである(最高裁平成10年(行ツ)第69号,第70号同14年9月12日第一小法廷判決・民集56巻7号1481頁参照)。 ウこれを本件についてみるに,前記アのとおり,原告らは,平成11年度分の本件既払分の公金支出について,新里村では「負担金」として処理されていたのに群馬県の側が「寄附金」として処理していた事実を知ったのは,群馬県の発行した決算関係書類を平成12年11月24日に購入して精査してからのことであり,支出した側の新里村の科目と受け入れた側の群馬県の科目が全く異なっている事実によって,上記平成11年度分の支出に関する違法性が認識されたと主張するところ,かかる原告らの主張を前提にしても,遅くとも平成12年11月末日には,原告らは,住民監査請求をするに足りる程度に平成11年度分の本件既払分の公金支出の存在又は内容を知ることができたものと認められる。そうすると,上記の平成12年11月末日を基準にしてもその時から7か月以上も経過した後なされた本件監査請求は,相当な期間内になされたものとは到底いえず,地方自治法242条2項ただし書にいう正当な理由もないことが明 の平成12年11月末日を基準にしてもその時から7か月以上も経過した後なされた本件監査請求は,相当な期間内になされたものとは到底いえず,地方自治法242条2項ただし書にいう正当な理由もないことが明らかである。 したがって,前記アの原告らの主張も採用することができない。 (4) 以上のとおりであるから,本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,適法な監査請求を経たものとはいえず,不適法というべきであるから,却下を免れない。 2 争点(2)(本件公金支出が,地方財政法27条2項に違反しないか。)について(1) 地方財政法27条1項は,「都道府県の行う土木その他の建設事業(高等学校の施設の建設事業を除く。)でその区域内の市町村を利するものについては,都道府県は,当該建設事業による受益の限度において,当該市町村に対し,当該建設事業に要する経費の一部を負担させることができる。」と規定し,同条2項は,「前項の経費について市町村が負担すべき金額は,当該市町村の意見を聞き,当該都道府県の議会の議決を経て,これを定めなければならない。」と規定する。 (2) 地方財政法4条の5,28条の2等の規定の趣旨に照らすと,都道府県の行う事業に対する市町村の負担については一般的に禁止されていると解すべきであるが,同法27条は,この一般的禁止を,「土木その他の建設事業」に限って解除するとともに,その負担の限度を定めて都道府県と市町村の経費負担の合理化を図ったものと解される。そして,地方財政法27条2項により都道府県の議会の議決を経て市町村が負担すべき金額が定められた場合には,負担すべき金額について不服がある市町村は,当該金額の決定があった日から21日以内に,総務大臣に対し ,地方財政法27条2項により都道府県の議会の議決を経て市町村が負担すべき金額が定められた場合には,負担すべき金額について不服がある市町村は,当該金額の決定があった日から21日以内に,総務大臣に対し,異議を申し出ることができるが(同条3項),上記期間を経過した後においては,市町村は,もはや異議の申出をすることができず,都道府県の議会の議決を経て定められた負担すべき金額に拘束されることになる。以上のとおりの,都道府県の行う事業に対する市町村の負担については一般的に禁止されていると解すべきであることや,市町村が負担すべき金額を定めるにつきなされる都道府県の議会の議決に認められる拘束力の強さにかんがみると,都道府県の議会の議決を経なければ市町村が負担すべき金額は定まらず,これを市町村の側から見ると,都道府県の議会の議決を経て市町村が負担すべき金額が定められない限り,市町村が都道府県の行う土木その他の建設事業のために公金を支出することはできないものと解するのが相当である。 また,上記のとおり,都道府県の行う事業に対する市町村の負担については一般的に禁止されていると解すべきであることに加え,地方財政法の一部を改正する法律の施行についての依命通知(昭和38年7月3日自治乙財発第10号。甲16)において,「自発的な任意寄附についても,法第28条の2の規定により地方公共団体相互の間における経費の負担区分をみだすようなことをしてはならないものとされていることにもかんがみ,市町村と都道府県との間においては,原則としてこの種のことはないものと考えられること。」とされていることも併せ考えると,地方財政法27条1項に定める「土木その他の建設事業」に要する経費については,同条2項による都道府県の議会の議決を経て市町村が負担すべき金額が定められない限り,たとえ市町 ていることも併せ考えると,地方財政法27条1項に定める「土木その他の建設事業」に要する経費については,同条2項による都道府県の議会の議決を経て市町村が負担すべき金額が定められない限り,たとえ市町村の強い希望により,当該市町村がその事業に要する経費の一部を寄附金として納めようとする場合についても,その経費の負担者が市町村である限り禁止され,かかる禁止は,形式のいかんを問わず実質の負担に着目して判断すべきものと解するのが相当である。 (3) これを本件についてみるに,前記争いのない事実及び乙5によれば,本件公金支出の対象となるぐんま昆虫の森整備事業は,昆虫観察館を中核施設として,桑畑,雑木林,冨士山沼及び水田の各ゾーンからなる敷地面積約48ヘクタールの「ぐんま昆虫の森」という名称の群馬県立の施設を新里村内に整備する事業であることが認められ,かかる事実によれば,上記のぐんま昆虫の森整備事業は,地方財政法27条1項にいう群馬県の行う土木その他の建設事業であってその区域内にある新里村を利するものに当たる。そうすると,新里村が群馬県に対し本件公金支出を行うためには,地方財政法27条2項により,ぐんま昆虫の森整備事業に要する経費について新里村が負担すべき金額が群馬県の議会の議決を経て定められなければならないところ,前記争いのない事実(2)アのとおり,ぐんま昆虫の森整備事業に要する経費について新里村が負担すべき金額を定めるにつき,群馬県の議会の議決はなされていない。したがって,本件公金支出は,地方財政法27条2項に反する違法な公金支出であるといわざるを得ない。 この点について,被告らは,ぐんま昆虫の森整備事業地域を含む不二山地域をめぐる開発構想の経緯をるる述べた上で,同整備事業の用地については当初から新里村が確保することになっていたのであり,本件公金 。 この点について,被告らは,ぐんま昆虫の森整備事業地域を含む不二山地域をめぐる開発構想の経緯をるる述べた上で,同整備事業の用地については当初から新里村が確保することになっていたのであり,本件公金支出は,新里村の自発的,任意な支出であるから,本件公金支出については群馬県の議会の議決を要しないと主張する。しかし,本件公金支出が新里村にとって実質的に負担となる支出に当たることは明らかであり,上記(2)のとおり,たとえ,本件公金支出が,新里村の強い希望により,新里村がぐんま昆虫の森整備事業に要する経費の一部を寄附金として自発的,任意に群馬県に納めるという性格を有する支出であるとしても,群馬県の議会による新里村の負担額を定める議決がない以上,新里村が本件公金支出をすることができないことに変わりはない。したがって,被告らの主張は失当である。 (4) 被告Aの責任上記(3)のとおり,ぐんま昆虫の森整備事業に要する経費について新里村が負担すべき金額を定めるにつき,群馬県の議会の議決がなされていないため,本件公金支出が地方財政法27条2項に反する違法な公金支出に当たるにもかかわらず,被告Aは,本件公金支出は新里村の任意,自発的な寄附金として支出するものであるから違法とはならないと考えて,漫然と平成12年度分以降も新里村長として本件公金支出を継続し,本件監査請求及び本訴の提起がなされた後も,本件公金支出を中止しようとしていない。また,平成12年度分の本件公金支出がなされた平成13年3月30日より前の平成12年9月には,既に,新里村議会において,本件公金支出が問題であるとの趣旨の討議がなされていることが認められる(甲6)。そうすると,少なくとも平成12年度分以降の本件既払分の公金支出をしたことについて,被告Aには過失があったものというべきであり,同公金支 題であるとの趣旨の討議がなされていることが認められる(甲6)。そうすると,少なくとも平成12年度分以降の本件既払分の公金支出をしたことについて,被告Aには過失があったものというべきであり,同公金支出をしたことは新里村に対する不法行為を構成するものである。したがって,被告Aは,新里村に対し,平成12年度分以降の既に支出済みの本件支出金の全額について損害賠償の責を負うものというべきである。 (5) 本件将来分の公金支出の差止めについて前記(3)のとおり,本件公金支出は違法性を有するものであるところ,前記争いのない事実のとおり,新里村は,細目覚書に基づき,群馬県に対し,既に平成11年度分ないし平成14年度分の本件支出金を支出しており,今後も平成15年度から平成24年度に至るまで,毎年2625万円あて支出することを予定しているというのであるから,今後も本件公金支出が継続されることが認められる上,今後の本件公金支出は,毎年2625万円もの高額に上るものであって,いったん支出されると被告Aらに対する損害賠償の請求等が困難になる可能性があるから,本件将来分の公金支出の差止めの必要性が認められる。 (6) 小括以上によれば,その余の争点(本件公金支出が,地方財政法28条の2に違反しないか。)について判断するまでもなく,原告らの請求のうち,被告Aに対し,平成12年度分以降の本件既払分の公金支出についての損害賠償及び遅延損害金の支払を求める部分,並びに被告村長に対し,本件将来分の公金支出の差止めを求める部分は,いずれも理由がある。 第4 結論よって,本件訴えのうち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,不適法であるから却下することとし,原告らのその余の請求は,いず うち,被告Aに対し,新里村に2億円及びこれに対する平成12年4月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう求める部分は,不適法であるから却下することとし,原告らのその余の請求は,いずれも理由があるから認容することとして,主文のとおり判決する。なお,仮執行宣言については相当でないからこれを付さないこととする。 前橋地方裁判所民事第2部裁判長裁判官東條宏裁判官原克也裁判官高橋正幸
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