昭和30(オ)976 売買無効確認等請求再審

裁判年月日・裁判所
昭和32年10月24日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  原判決は、夫婦であるB、D両名から訴訟代理の委任をうけたと称する弁護士E が、

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判決文本文1,447 文字)

主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  原判決は、夫婦であるB、D両名から訴訟代理の委任をうけたと称する弁護士E が、昭和二三年二月二五日上告人に対する売買無効確認請求等の訴を、神戸地方裁 判所姫路支部に提起し、同庁昭和二三年(ワ)第一八号事件として、審理の結果、 右両名の敗訴に帰し、次いでE弁護士は引続き右両名の代理人として、大阪高等裁 判所に控訴を申立てたが(同庁昭和二四年(ネ)第三三〇号事件)、敗訴の判決を 受け、更に当裁判所に上告を申し立てたが、上告棄却の判決をうけたことは、当事 者間に争ない事実として確定した上、その挙示する資料によつて、右各訴訟におけ るE弁護士に対する訴訟委任は、Bが、妻Dに何ら、はかることなく勝手に、同弁 護士に依頼したもので、D名義の委任状はBの偽造に係るものであると認定し、従 つて右各訴訟は、Dに関する限り訴訟代理権のない者によつてなされた不適法のも のであると、断定したものであることは、判文上明らかである。又一方上告人は、 原審において、右Bは神戸市在住の某女性の許に常住していた事実は全くなく、B、 D夫婦は、その息子らと共に、その居村である所論の住所に居住していたものであ り、従って前示訴の提起は固より、前示控訴、上告とも両名協議の上でなされたも のであつて、E弁護士に対する前示訴訟委任状も、BがDの意思に基づき署名代理 をしたものであると主張した上、これを証拠付くべき事実として所論各事実を主張 したものであることは、記録上明らかである。  思うに、本件記録によつて認め得らるる前示訴訟が訴提起以後四年余り継続して いたその間に、B、D夫婦が所論のようにその住所に同居し、且つ正常な夫婦生活 を持続していたものとすれば、Dにおいて、前示訴訟を知らず且つE弁護 によつて認め得らるる前示訴訟が訴提起以後四年余り継続して いたその間に、B、D夫婦が所論のようにその住所に同居し、且つ正常な夫婦生活 を持続していたものとすれば、Dにおいて、前示訴訟を知らず且つE弁護士に対す - 1 - る訴訟委任についても無関係であつたものとは、到底考えられないが故に、原審が 原判示のように認定するに当つては、その点を考慮に入れ、果して右夫婦が、同居 していたか否かを十分審理検討すべきを当然と考えられるにも拘らず、原判文によ つては、それらの点に原審が思を運らした形跡はこれを認めるに由がない。のみな らず、論旨主張のような各事実は、原審証人F、Gのそれぞれ証言しておるところ であるから、右証言がもし措信可能とすれば、Dは前示訴訟の係属並びに訴訟委任 の各事実を熟知していたものと、一応認めざるを得ない筋合であるに拘らず、これ らの点についても、原判決は、いささかも言及してはいない。さすれば、原判決は 前記認定をなすに当つて、重要なる争点を看過して審理をつくさず、理由不備の欠 点を蔵するものと認めざるを得ないが故に、論旨は結局理由あるに帰する。  よつて、民訴四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫             裁判官    斎   藤   悠   輔             裁判官    入   江   俊   郎 - 2 -

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