昭和26(ラ)82 換価命令に対する異議の決定に対する抗告事件

裁判年月日・裁判所
昭和26年6月7日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件抗告を棄却する。      抗告費用は抗告人の負担とする          理    由  本件抗告理由は別紙記載の通りである。  よつて按ずるに、相手方は前橋地方裁判所富

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判決文本文1,611 文字)

主文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする 理由 本件抗告理由は別紙記載の通りである。 よつて按ずるに、相手方は前橋地方裁判所富岡支部昭和二十四年(ヨ)第七号仮処分命令申請事件について、同裁判所がなした仮処分決定の目的物である杉材に対し、これを材木のまゝ放置するときは腐朽のため著しく価格の減少を来たすおそれがある等を理由として換価命令の申立をしたところ、同裁判所は昭和二十四年(モ)第一四号事件として審理の上、その申請を許容して昭和二十四年十一月八日に換価命令をなしたことは、本件記録に徴し明かである。 以下右換価命令の適否につき、抗告人の所論を順次検計なる抗告理由第一点について前記仮処分の目的物である杉材が昭和二十四年秋頃までに伐採されたもりであつて、一部皮を剥いだまゝ現場たる山林にそのまゝ放置されていることは、原審における昭和二十六年二月二十七日の口頭弁論調書の記載によつて明かであり、しかも右仮処分事件の本案訴訟が、何時終結してその判決の確定をみるに至るかは、予測しがたいところである。しからば右杉材を長年月にわたりそのゝま放置して置くときは腐朽等のため、著しく価格の減少を来たすおそれのあることは、相手方の出した乙第一、二号証(証明書)並びに乙第三号証(鑑定書)に照し考えて容易に看取し得られるところである。かゝる見地から相手方の換価命令の申請を許容したことは正当である。これと異なる立場から原決定を批難せんとなる抗告人の所論については、これを首肯せしめるに足る資料はないから、これを採用なることはできない。 抗告理由第二点について。 <要旨>元来民事訴訟法第七百五十条第四項の換価命令の規定は原則として仮処分に準用されないものであるけれど</要旨>も、債権者が特定給 、これを採用なることはできない。 抗告理由第二点について。 <要旨>元来民事訴訟法第七百五十条第四項の換価命令の規定は原則として仮処分に準用されないものであるけれど</要旨>も、債権者が特定給付の履行を固執せず金銭的補償を以ても満足するものであるときは、仮処分の目的物が滅失毀損し又は著しき価格の減少を来たすおそれがあれば、右法条に準拠して目的物の換価命令を申請し得るものと解するのが相当である。これを本件についてみるに、相手方は抗告人を相手取り前橋地方裁判所富岡支部に前記杉材の所有権確認の訴を提起し、その執行保全のために右仮処分決定を得たが、更にその目的物の換価命令の申請に及んだものであることは、記録に徴し明かであるから、相手方は特定物である右杉材自体の所有権の確保のみを固執するものではなくこれに代わるべき金銭的価値の所得を以て満足し、これを保全するため換価命令の申請をなすに至つたものと解すべきである。従て敍上の趣旨からみて、右換価命令の申請は固より不当ではない。これと異り相手方は右杉材自体の所有権の確保のみを固執しているものとなす抗告人の主張はこれを是認するに足る資料がないから、この点に関する抗告人の所論もまた理由がない。 抗告理由第三点について。 相手方が本件杉材につき所有権を有するか否かの問題は専ら、本案訴訟若しはその執行保全のための仮処分に対する異議乃至は取消申立の手続において爭わるべきものであつて、換価命令手続において論議さるべき筋合のものではないから、抗告人の所論は採用できない。 以上説明した通りであるから、本件抗告はその理由なく、記録を精査するも原決定に瑕疵あることは認められない。 よつて本件抗告を棄却すべきものとし、主文の通り決定する。 (裁判長判事渡辺葆判事浜田潔夫判事牛山要) 主文 よつて本件抗告を棄却すべきものとし、主文の通り決定する。 理由 由なく、記録を精査するも原決定に瑕疵あることは認められない。 (裁判長判事渡辺葆判事浜田潔夫判事牛山要)

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