令和5(あ)422 威力業務妨害、恐喝未遂被告事件

裁判年月日・裁判所
令和7年1月27日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所 令和3(う)949
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判決文本文1,216 文字)

- 1 - 主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人位田浩ほかの上告趣意のうち、判例違反をいう点は、事案を異にする判例を引用するものであって、本件に適切でなく、その余は、憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、刑訴法405条の上告理由に当たらない。 なお、所論に鑑み、第1審判決判示第2ないし第5の各威力業務妨害行為(以下「本件各行為」という。)に係る共謀の成否について、職権で判断する。 原判決が是認する第1審判決の認定及び記録によれば、本件各行為は、被告人が執行委員長であったA労働組合B支部(以下「B支部」という。)が、バラセメント等の輸送運賃を引き上げることにより輸送業務に従事する運転手らの労働条件の改善を図るとの目的の下、近畿地方におけるバラセメント等の輸送業者の輸送業務を一斉に停止させること等を意図して、多数の組合員を動員して組織的に行った活動(以下「本件活動」という。)の一環であるところ、本件活動前の時点で、それまで連携関係にあった他の労働組合の一部が本件活動に参加しない方針であり、また、輸送業者の中には本件活動に非協力的で輸送業務を停止しないものがあるなどの事情が判明していたこと、B支部内の下部組織の会議においては、「意思統一」と称して、上記のような関係者の動向が共有された上でなお全ての輸送業務を停止させるという執行部の方針が徹底され、特に非協力的な輸送業者が出入りするサービスステーションにおける輸送車両の排除の重要性が強調されていたこと、被告人は、本件活動後、本件活動に参加した組合員らをねぎらったこと等が認められる。 以上のような本件活動をめぐる関係者の動向やこれを踏まえたB支部内の対応、令和 の排除の重要性が強調されていたこと、被告人は、本件活動後、本件活動に参加した組合員らをねぎらったこと等が認められる。 以上のような本件活動をめぐる関係者の動向やこれを踏まえたB支部内の対応、令和5年(あ)第422号威力業務妨害、恐喝未遂被告事件令和7年1月27日第二小法廷決定- 2 -被告人の言動等に鑑みれば、本件活動に当たり、輸送業務を停止させるための手段として、輸送車両の前面に立ちはだかるなど本件各行為のような違法な実力行使を伴う行為に及ぶことがあり得ること等について、被告人もこれを認識して認容し、共犯者らもこれを承知していたものと認められ、被告人と共犯者らとの間には本件各行為につき意思の連絡があり、被告人が共犯者らを通じてこれらを実行したものと評価することができる。したがって、被告人には本件各行為について共犯者らとの間に共謀が成立するとした第1審判決を維持した原判断の結論は是認できる。 よって、刑訴法414条、386条1項3号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官岡村和美裁判官三浦守裁判官草野耕一裁判官尾島明)

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