昭和60(行ウ)8 県知事裁決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和60年11月21日 新潟地方裁判所 地方自治
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【DRY-RUN】- 1 - ○ 主文 一 原告の請求を棄却する。 二 訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者の求めた裁判 一 請求の趣旨 1 被告が昭和六〇年七月六日付でした原告の被告に対する同年四月一

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判決文本文3,883 文字)

- 1 -○ 主文 一原告の請求を棄却する。 二訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実 第一当事者の求めた裁判一請求の趣旨 被告が昭和六〇年七月六日付でした原告の被告に対する同年四月一一日の審査請求(以下「本件審査請求」という)を却下する旨の裁決(以下「本件裁決」という)を。 。 取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 二被告の本案前の答弁 本件訴えを却下する。 訴訟費用は原告の負担とする。 三請求の趣旨に対する答弁主文と同旨。 第二当事者の主張一請求の原因 原告の加茂市選挙管理委員会に対する申請原告は、加茂市選挙管理委員会(以下「本件委員会」という)に対し、昭和六〇年三月。 八日、地方自治法一四三条二項に基づき、本件委員会が加茂市長Aに対する失職の決定をすることを求める申請をした(以下「本件申請」という。 。) 原告の被告に対する本件審査請求本件委員会は、原告の本件申請に対して何等の応答をしなかつたので、原告は、被告に対し、昭和六〇年四月一一日、本件委員会の右の不作為について本件審査請求をした。 被告の原告に対する本件裁決被告は、原告に対し、昭和六〇年七月六日、原告の本件審査請求を却下する旨の本件裁決をした。 よつて、原告は、被告に対し、行政事件訴訟法三条三項に基づき、本件裁決の取消を求める。 二被告の本案前の主張訴えの利益の欠缺(一)本件申請における原告の申請権の欠缺地方自治法一四三条一項所定の決定をする権限は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会の専権に属するものであり、その決定は、住民等、他からの申請を俟たず同委員会の職権によつて行われるものであるから、その決定について住民には申請権はないというべきである。 (二)訴えの利益の欠缺右(一)のとおりであるから、原告は 定は、住民等、他からの申請を俟たず同委員会の職権によつて行われるものであるから、その決定について住民には申請権はないというべきである。 (二)訴えの利益の欠缺右(一)のとおりであるから、原告は、本件裁決の取消を求めるについて、行政事件訴訟- 2 -法九条の法律上の利益を有しないものというべきである。 三請求の原因に対する認否 請求の原因1(原告の本件委員会に対する申請)の事実は知らない。 同2(原告の被告に対する本件審査請求)の事実中、原告が被告に対して昭和六〇年四月一一日に本件委員会の不作為について本件審査請求をしたことは認めるが、その余は知らない。 同3(被告の原告に対する本件裁決)の事実は認める。 四抗弁 本件裁決の適法性(一(本件申請における原告の申請権の欠缺))右二(一)記載のとおり 本件裁決の適法性(二(本件審査請求における原告の審査請求人適格の欠缺))原告の本件審査請求は、地方自治法一四三条三項に基づくものと解されるところ、同項に基づく審査請求ができる者として同項に定められている「第一項の規定による決定に不服がある者」とは、同条一項所定の決定によつて失職した普通地方公共団体の長に限られると解されるので、原告には本件審査請求をする適格がないものというべきである。 五被告の本案前の主張及び抗弁に対する原告の反論 原告の訴えの利益原告は加茂市住民であり、選挙権及び被選挙権を有しているので、本件裁決の取消を求めるについての法律上の利益を有するものというべきである。 原告の本件申請についての申請権地方公共団体の住民は、地方自治法一四三条一項所定の当該地方公共団体の選挙管理委員会の決定を求める申請をすることができるものというべきであり、原告は、加茂市の住民として本件委員会に右決定を求める本件申請をし 団体の住民は、地方自治法一四三条一項所定の当該地方公共団体の選挙管理委員会の決定を求める申請をすることができるものというべきであり、原告は、加茂市の住民として本件委員会に右決定を求める本件申請をしたものである。 原告の本件審査請求についての請求人適格地方自治法一四三条三項にいう「第一項の規定による決定に不服がある者」とは、失職の決定を受けた普通地方公共団体の長の他に、同条一項についての決定を求める申請をした当該地方公共団体の住民をも含むものと解すべきであり、原告は、本件委員会による本件申請に対する不作為について本件審査請求をすることができるものというべきである。 第三証拠(省略)○ 理由 一原告の本件審査請求及びそれに対する被告の本件裁決について請求の原因2(原告の被告に対する本件審査請求)の事実中、原告が被告に対して、昭和六〇年四月一一日に本件委員会の不作為について本件審査請求をしたこと及び同3(被告の原告に対する本件裁決)の事実はいずれも当事者間に争いがない。 二本件裁決の取消訴訟の訴えの利益について本件訴えは、行政事件訴訟法三条三項に基づき被告の原告に対する本件裁決を取り消すことを求めた抗告訴訟としての取消訴訟であると解されるところ、本件裁決は、右一において認定したとおり原告の被告に対する本件審査請求を不適法として却下した原告を名宛人とする被告の裁決である以上、本件審査請求の対象としての本件申請が適法であるか否かに拘らず、原告は、本件裁決の- 3 -取消を求めるについて同法九条にいう法律上の利益を有するものというべきであつて、この点に関する被告の本案前の主張(訴えの利益の欠缺)は失当である。 三本件裁決の適否について 本件申請の適否について(一)本件申請における原告の申請権について地方自治法一四三条一項による普 の点に関する被告の本案前の主張(訴えの利益の欠缺)は失当である。 三本件裁決の適否について 本件申請の適否について(一)本件申請における原告の申請権について地方自治法一四三条一項による普通地方公共団体の長の失職の決定は、同項の文理及び趣旨に照らし、当該地方公共団体の選挙管理委員会の自主的判断に委ねられた専権に属するものであつて、他からの申立を俟たずに右委員会の職権によつて行われると解するのが相当であり、右決定を求める申請を認めた規定が存在しない以上、右地方公共団体の住民が右委員会に対して右決定を求める申請をすることはできないものというべきである。したがつて、原告の本件委員会に対する本件申請は法令に基づかないものといわざるを得ず、この点に関する被告の本案前の主張及び抗弁に対する原告の反論2(原告の本件申請についての申請権)の主張は失当である。 (二)本件審査請求の適否について右(一)に述べたとおりであるから、本件委員会による原告の本件申請に対する不作為についての本件審査請求は、その対象である本件申請が法令に基づくものでない点において不適法というべきである。 本件審査請求自体の適否について(一)地方自治法一四三条三項に基づく審査請求の適否について(1)審査請求人適格について地方自治法一四三条三項に基づく審査請求は、同項の文理及び右1(一)において述べた同条一項所定の選挙管理委員会による普通地方公共団体の長の失職決定制度の趣旨に照らし、同項による失職の決定を受けた右長だけができるものと解すべきであり、当該地方公共団体の住民が右審査請求をすることはできないものというべきであつて、この点に関する被告の本案前の主張及び抗弁に対する原告の反論3(原告の本件審査請求についての請求人適格)の主張は失当である。 (2)不作為に対する 査請求をすることはできないものというべきであつて、この点に関する被告の本案前の主張及び抗弁に対する原告の反論3(原告の本件審査請求についての請求人適格)の主張は失当である。 (2)不作為に対する審査請求の適否について地方自治法一四三条三項に基づく審査請求は、同条一項による選挙管理委員会の決定があつた後、同決定に対する不服申立としてだけ許されるものであり、右委員会の不作為に対して右審査請求をすることはできないものと解すべきである。 (3)本件審査請求の適否について右(1)及び(2)に述べたところのいずれによつても、原告の本件申請に対する本件委員会の不作為について、原告が地方自治法一四三条三項によつて本件審査請求をすることはできないものというべきである。 (二)行政不服審査法七条本文に基づく審査請求の適否について仮に、原告の本件審査請求を行政不服審査法七条本文に基づく本件委員会の不作為についての審査請求であると解するとしても、被告が同条本文にいう本件委員会の直近上級行政庁でないことは明らかであるので、同条本文に基づいて被告に本件審査請求をすることはできないものというべきである。 (三)まとめ- 4 -右(一)及び(二)のいずれの点においても、原告の本件審査請求はそれ自体として不適法なものといわざるを得ない。 結び右1及び2において述べたとおりであるから、原告の本件審査請求を不適法として却下した被告の本件裁決は適法なものというべきである。 四 結論 以上のとおりであるので、原告の請求は理由がないから棄却することとし、訴訟費用の負担について行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官小野寺規夫長谷川憲一高橋徹) 主文 て行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官小野寺規夫長谷川憲一高橋徹)

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