主文 被告人を懲役2年6月に処する。 この裁判確定の日から4年間その刑の執行を猶予する。 被告人から金23万3129円を追徴する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,大阪府警察官として,大阪府A警察署B課C係で犯罪捜査等の職務に従事していた者であるが,第1 C係及び大阪府警察本部D部E特別捜査隊が捜査中の大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例違反事件の捜査情報が自己の職務上知り得た秘密であったにもかかわらず, 1 平成29年9月15日,大阪市a区bc丁目d番e号f1階飲食店「F」内において,元大阪府警察官で行政書士G事務所に勤務するHから,C係の捜査対象等について教示するように依頼され,Hに対し,C係が捜査対象としている特殊風俗あっせん事業所の店名等の捜査情報を教示し 2 同年11月2日,a区gh丁目i番j号飲食店「I」内において,Hから,C係及びE特別捜査隊の捜査状況等について教示するよう依頼され,Hに対し,E特別捜査隊が捜査対象としている特殊風俗あっせん事業所の店名等の捜査情報を教示し 3 同年12月1日,a区kl丁目m番n号o地下1階飲食店「J」内において,Hから,C係及びE特別捜査隊の捜査状況等について教示するよう依頼され,Hに対し,E特別捜査隊が捜査中の前記条例違反事件の強制捜査着手時期等の捜査情報を教示しもって,それぞれ職務上知り得た秘密を漏らした。 第2 前記第1記載のとおり,C係等において捜査中の前記条例違反事件の捜査情報を不正に漏洩したことの謝礼の趣旨の下に供与されるものであることを知り ながら,Hから, 1 同年9月15日,o1階「K」及びa区pq丁目r番s号t4階「L」において,合計5万3729円相当の遊興飲食の饗応を受け 2 同年1 供与されるものであることを知り ながら,Hから, 1 同年9月15日,o1階「K」及びa区pq丁目r番s号t4階「L」において,合計5万3729円相当の遊興飲食の饗応を受け 2 同年11月2日,a区uv丁目w番x号y3階「M」において,10万円相当の遊興飲食の饗応を受け 3 同年12月1日,前記「M」において,7万9400円相当の遊興飲食の饗応を受けもって,それぞれ職務上不正な行為をしたことに関し賄賂を収受した。 (法令の適用)罰条判示第1の各所為いずれも地方公務員法60条2号,34条1項前段判示第2の各所為いずれも(第2の1は包括して)刑法197条の3第2項刑種の選択判示第1の各罪いずれも懲役刑を選択併合罪の処理刑法45条前段,47条本文,10条(刑及び犯情の最も重い判示第2の2の罪の刑に法定の加重)刑の執行猶予刑法25条1項追徴刑法197条の5後段(判示第2の各犯行により収受した賄賂は没収することができない。)訴訟費用の負担刑事訴訟法181条1項ただし書(不負担)(量刑の理由)被告人は,本件当時,警察官として捜査中の事件の捜査情報の秘密を厳格に保持すべき立場にあったにもかかわらず,元先輩警察官であるHに対し,3度にわたって重要な捜査情報を漏洩したのであり,その漏洩により捜査対象店舗に情報が伝わり,捜査に支障が生じかねない状況に至ったばかりか,その謝礼の趣旨で遊興飲食 の饗応を受けたものであり,警察官の職務の公正に対する社会の信頼を大きく損なう悪質な行為である。被告人は積極的に賄賂の供与を求めたものではないが,キャバクラでの接待を期待して捜査情報を漏洩していたのであって,被告人の であり,警察官の職務の公正に対する社会の信頼を大きく損なう悪質な行為である。被告人は積極的に賄賂の供与を求めたものではないが,キャバクラでの接待を期待して捜査情報を漏洩していたのであって,被告人の行為は厳しい非難に値する。 ただ,被告人の反省態度や被告人に前科前歴がないことなども考慮し,被告人を主文の刑に処した上,その刑の執行を猶予するのが相当であると判断した。 よって,主文のとおり判決する。 (求刑懲役2年6月及び追徴)平成30年11月20日大阪地方裁判所第9刑事部 裁判長裁判官渡部市郎 裁判官辻󠄀井由雅 裁判官渡邉真実
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