【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中六十日を原審の言い渡した懲役刑に算入す る。 当審における訴訟費用は、全部被告人の負担とする。
主文本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中六十日を原審の言い渡した懲役刑に算入する。 当審における訴訟費用は、全部被告人の負担とする。 理由本件控訴の趣意は、弁護人米村嘉一郎及び被告人の各作成名義の控訴趣意書にそれぞれ記載のとおりであるから、これを引用し、これに対し当裁判所は、次のように判断する。 弁護人の論旨第一点及び第二点(但し量刑不当を主張する部分を除く)について<要旨>本件記録に徴せば、原審弁護人は第五回公回期日において所論の指摘するように「被告人の心神鑑定並に犯</要旨>罪事実に対する人証の申出」なる書面に基き被告人の本件犯行は自由の意思においてその行為をなしたものでなく酔気を多分に帯びてなしたものである。従つて酩酊の程度においてどの位の心神耗弱を来すか鑑定を求むる旨申立てている事実が明らかである。従つてこのような場合には右申出は被告人が心神耗弱者であつたものであるとの主張を含むものとして取り扱うのを相当とするのであるが、原判決はこの点について何ら判断を明示していないのであるから、この点において刑事訴訟法第三百三十五条第二項の要求する判断を遺脱した違法が存するものといわねばならない。 しかるに、本件記録を精査するに被告人が原判示犯行当時心神耗弱の状態にあつたことはこれを確認するに足りる証拠なく、却つて、右犯行当時被告人は多少酩酊はしていたもののその精神状態は正常でありその行動においても常軌を逸するが如きものでなかつたことを認めることができるのであつて、原判決もこの判断の下に被告人に全面的な刑責を負担させたものと解せられるのである。それ故原審における弁護人の右の主張は結局その理由なきことに帰するから、原審がこれに対し特に判断を示さなかつた違法は、 判決もこの判断の下に被告人に全面的な刑責を負担させたものと解せられるのである。それ故原審における弁護人の右の主張は結局その理由なきことに帰するから、原審がこれに対し特に判断を示さなかつた違法は、判決に影響を及ぼすこと明らかな場合には当らないものであり原判決破棄の理由となすに由なく又原判決にはこの点に関する事実誤認の廉あることも発見できないから論旨は理由がない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事大塚今比古判事渡辺辰吉判事江碕太郎)
▼ クリックして全文を表示