昭和31(ネ)311 約束手形金請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和32年8月9日 札幌高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。          事    実  控訴代理人は、原判決を取り消す、被控訴人の請求を棄却する、訴訟費用は第 一、二審と

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判決文本文1,540 文字)

主 文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。          事    実  控訴代理人は、原判決を取り消す、被控訴人の請求を棄却する、訴訟費用は第 一、二審とも被控訴人の負担とするとの判決を求め、被控訴代理人は控訴棄却の判 決を求めた。 被控訴人の主張。  一、 請求原因  訴外秋島建設株式会社は昭和三〇年八月八日金額十万三百円、満期昭和三〇年一 二月一〇日、支払地振出地とも札幌市、支払場所株式会社協和銀行札幌支店なる約 束手形一通を、控訴会社(昭和三一年三月二八日商号変更前は由居電機株式会社な る商号を使用)宛に振出交付し、控訴会社は昭和三〇年八月一〇日支払拒絶証書の 作成を免除の上右手形を被控訴人に裏書譲渡し、被控訴人はその後右手形を訴外東 芝鋼管株式会社に裏書譲渡し、同訴外会社は昭和三〇年一二月一〇日右手形を訴外 日本勧業銀行に取立委任裏書をなし、同銀行は満期に支払場所に右手形を呈示して 支払を求めたが拒絶されたので、同銀行から右東芝鋼管を経て被控訴人に順次戻裏 書を受け、被控訴人は現に右手形の所持人である。よつて裏書人である控訴人に対 し本件約束手形金十万三百円およびこれに対する満期後である昭和三〇年一二月一 一日から完済にいたるまで手形法所定の年六分の率による法定利息の支払を求め る。  二、 抗弁に対する答弁。  抗弁中(1)の事実は認めるが、(2)の主張は争う。  控訴人の主張。  一、 請求原因に対する答弁。  請求原因事実はすべて認める。  二、 抗 弁。  (1) 東京地方裁判所は昭和三〇年一二月二日会社更生法第三九条により本件 約束手形の振出人である訴外秋島建設株式会社に対し、同会社はその使用人との雇 傭関係に基ずき生じた債務を除き昭和三〇年一二月二日までの原因に基すいて生じ た一切の金銭債務の弁済をしてはなら 条により本件 約束手形の振出人である訴外秋島建設株式会社に対し、同会社はその使用人との雇 傭関係に基ずき生じた債務を除き昭和三〇年一二月二日までの原因に基すいて生じ た一切の金銭債務の弁済をしてはならない旨の保全処分決定をした。  (2) 右決定の存するかぎり本件手形の所為人は手形法第四三条により遡及権 を行使することができない。          理    由  被控訴人主張の請求原因事実はすベて当事者間に争がない。  よつて控訴人の抗弁について判断する。  東京地方裁判所が会社更生法第三九条により本件約束手形の振出人である訴外秋 島建設株式会社に対し、昭和三〇年一二月二日までの原因に基ずいて生じた金銭債 務の弁済を禁止する旨の保全処分決定をなしたことは争がない。控訴人は右決定の 存するかぎり本件手形の所持人は手形法第四三条により遡及権を行使することが<要 旨>できないと主張する。しかしながら会社更生法第三九条により約束手形の振出人 に対し金銭債務の弁済を禁止</要旨>する旨の保全処分決定があつても、該決定には 手形所持人が手形法第四三条により遡及権を行うことを阻止する効力はないものと いわなければならない、控訴人の右抗弁は採用できない。  そうとすれば裏書人である控訴人に対し本件約束手形金十万三百円およびこれに 対する満期後である昭和三〇年一二月一一日から完済にいたるまで手形法所定の年 六分の率による法定利息の支払を命じた原判決は正当であつて、本件控訴は理由が ないから、民事訴訟法第三八四条、第九五条、第八九条を適用して、主文のとおり 判決する。  (裁判長裁判官 猪股薫 裁判官 臼居直道 裁判官 立岡安二) 裁判官 臼居直道 裁判官 立岡安二)

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