主文 原判決を次のとおり変更する。 (1)被控訴人は,控訴人に対し,30万円及びこれに対する平成16年8月26日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 (2)控訴人のその余の本訴請求及び被控訴人の反訴請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,第1,2審を通じてこれを3分し,その2を被控訴人の負担とし,その余を控訴人の負担とする。 この判決は,上記第1項(1)に限り,仮に執行することができる。 事実 及び理由第1控訴の趣旨原判決を次のとおり変更する。 (1)被控訴人は,控訴人に対し,500万円及びこれに対する平成16年8月26日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 (2)被控訴人の反訴請求を棄却する。 第2事案の概要本件は,ラーメン店のフランチャイズ事業を経営する控訴人において,フランチャイジーである被控訴人に対し,フランチャイズ契約に違反したとして約定違約金の支払を求めた(本訴)のに対し,被控訴人において,反訴として,控訴人に対し,同契約の債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。 原審は,控訴人の本訴請求を棄却し,被控訴人の反訴請求を一部認容したので,控訴人が控訴した。 前提事実(1)控訴人は,「Aラーメン」の商標で,自らラーメン店(Aラーメン本店)を経営するとともに,同商標の下でフランチャイズ事業を経営している。 被控訴人は,平成13年3月末にB社を退職した後,自営業への転職を検 討していたところ,控訴人からラーメン店経営につき説明を受け,同月7月ころ,Aラーメングループの一員として営業を始めることを決意し,店の場所の調査や選定に取りかかり,同年9月下旬ころから,妻と2人で,Aラーメン本店で修行した。 なお,控訴人と被控訴人は,高校(1,2年生時)の同級生で ループの一員として営業を始めることを決意し,店の場所の調査や選定に取りかかり,同年9月下旬ころから,妻と2人で,Aラーメン本店で修行した。 なお,控訴人と被控訴人は,高校(1,2年生時)の同級生である。 (争いがない,乙8,原審での控訴人)(2)控訴人と被控訴人は,平成13年9月25日,次の内容のフランチャイズ契約(以下「本件契約」という。)を締結した。なお,本件契約締結の際に作成された「Aラーメングループ店加盟契約書」には,このほか,「被控訴人は,本件契約の各条項に違反した場合には,損害賠償金として500万円又は相当額を控訴人に支払わなければならない。」という趣旨の約定(以下「本件約定」という。)が記載されている。(争いがない(ただし,本件約定の効力等に関しては,後記のとおり当事者間に争いがある。),甲1,原審での控訴人)①被控訴人は,D県F市○町○番地において「AラーメンF店」の名称でラーメン等を販売することができる。 ②被控訴人は,商標及びAグループシステム継続使用の対価として,契約時に加盟金(ノウハウ料)150万円を支払うとともに,のれん料として毎月3万円(消費税抜き)を支払う。また,被控訴人は,ラーメン店で使用する麺,餃子の皮及び醤油については,控訴人が指定する業者から購入することとし,そのルート使用料として,契約締結時に控訴人に50万円を支払う。 ③控訴人は,控訴人の判断に基づき,又は被控訴人の要請があった場合には,被控訴人に対し,指導及び援助を行うものとする。 ④本件契約が終了した場合には,被控訴人は,控訴人の指示に従って,商標等を表示する全ての資材を返還又は破棄しなければならない。これに要 する費用は被控訴人の負担とする。 (3)控訴人と被控訴人は,平成14年5月から,のれん料を月額5万円に増額すること って,商標等を表示する全ての資材を返還又は破棄しなければならない。これに要 する費用は被控訴人の負担とする。 (3)控訴人と被控訴人は,平成14年5月から,のれん料を月額5万円に増額することに合意した(争いがない)。 (4)被控訴人は,本件契約締結時に,控訴人から,Aラーメンでは,J県産の地粉で作られた麺を使用しているとの説明を受け,控訴人の指導により店舗内に大きなパネルでその旨の表示をするとともに,客や雑誌の取材にもその旨答えていた(争いがない,乙3,4の1・2,原審での控訴人)。 (5)ところが,被控訴人は,平成15年11月ころ,控訴人から,麺の仕入価格が47円から50円に値上げになるとの連絡を受け,製麺業者から値上げの理由等につき説明を受けた際,麺の原材料がJ県産のものではないと聞かされた。そのことが原因で,被控訴人は,控訴人と口論した(争いがない,乙9,原審での控訴人,被控訴人)。 (6)控訴人は,平成16年2月にAラーメン本店を移転した。同本店では,新メニューを出し,ラーメンの価格を変更したほか,麺の地粉の生産地の上記掲示を修正したが,控訴人は,これらの事実を被控訴人に知らせなかったばかりか,本店の移転先の住所,電話番号,店舗のオープン時期等も連絡しなかった。 被控訴人は,同月下旬に上記諸事実を知り,控訴人との間で口論となった。 (争いがない,乙9,原審での被控訴人)(7)被控訴人は,その後,平成16年2月から7月まで6か月分ののれん料30万円の支払をしなかった。 そこで,控訴人は,同年7月20日付の請求書をもって,同月31日までに上記未払ののれん料等を支払うように催告したところ,被控訴人は,同月26日付書面で,控訴人に対し,本件契約の遵守を求めるとともに,のれん料を取立てに来るように要請した。 (争いがない,甲2 日までに上記未払ののれん料等を支払うように催告したところ,被控訴人は,同月26日付書面で,控訴人に対し,本件契約の遵守を求めるとともに,のれん料を取立てに来るように要請した。 (争いがない,甲2,乙2) (8)控訴人は,被控訴人からのれん料の支払がなされなかったことから,同年8月11日,被控訴人に対し,本件契約を解除する旨の意思表示をするとともに,商標等を表示する全ての資材の返還又は破棄や,2週間以内に本件約定に基づき損害賠償金500万円を支払うこと等を請求した(争いがない,甲3の1・2)。 (9)被控訴人は,同年8月12日,控訴人に対し,未払ののれん料30万円を支払った。また,被控訴人は,控訴人から契約解除の通知を受けた後ラーメン店の営業を停止し,同年9月17日付書面で,控訴人に対し,本件契約を解除する旨の意思表示をした(争いがない,甲8)。 (10)被控訴人は,営業廃止後も,店舗建物上部,前面及び側面に設置していた「Aラーメン」の看板を取り外すことなく,そのままの状態にしていたが,控訴人が平成17年2月15日付準備書面においてその旨を指摘し,その撤去を求めたことから,このころ上記看板を撤去した(争いがない)。 争点 (1)被控訴人の控訴人に対する債務不履行の有無(本訴)ア控訴人被控訴人は,本件契約に基づくのれん料の支払をしなかった上,契約終了時に生ずる看板撤去義務を平成17年2月15日過ぎまで履行せず,Aラーメングループの店舗が事業不振により倒産したかのような印象を与えて控訴人の信用を毀損した。 イ被控訴人(ア)被控訴人がのれん料を一時期支払わなかったことは事実であるが,それ以前に控訴人が信頼関係を破壊する背信行為(後記(2)参照)を行っていたこと,被控訴人が「今後も指導援助をしないのであれば,のれん料は 控訴人がのれん料を一時期支払わなかったことは事実であるが,それ以前に控訴人が信頼関係を破壊する背信行為(後記(2)参照)を行っていたこと,被控訴人が「今後も指導援助をしないのであれば,のれん料は支払えない。」と発言したのに対し,控訴人は,「もうのれん料はいらない。」などと信頼関係を破壊する発言をしていたこと,被控訴 人は,控訴人ののれん料支払の催告に対し,本件契約に基づく指導及び援助を求めるとともに,控訴人が取立に来れば,のれん料を支払う旨回答していたこと等の点に照らせば,上記のれん料の不払いは,本件契約の解除や,損害賠償請求の根拠となる債務不履行には当たらない。 (イ)本件契約には前提事実(2)④の定めがあるが,本件契約終了後控訴人から看板撤去を指示されたことはなく,平成17年2月15日付準備書面において初めて撤去を求められたものである。そして,被控訴人は,上記請求後直ちに看板を撤去したのであるから,被控訴人に看板撤去義務違反はない。 (2)被控訴人の債務不履行に基づく損害賠償額ア控訴人(ア)本件約定に基づく損害賠償①本件約定の500万円は,被控訴人の本件契約上の債務不履行につき損害賠償額の予定を定めたものである。被控訴人は,契約締結の際に契約書を通読し,納得の上でこれに押印したものであって,本件約定を合意で排除したことはない。 ②本件約定に関する被控訴人の主張はいずれも争う。 (イ)仮に,本件約定に基づく損害賠償請求が認められないとしても,控訴人は,被控訴人の債務不履行により以下の損害を受けた。 a得べかりしのれん料の喪失による損害5万円×26か月(平成16年8月~平成18年9月)=130万円b得べかりしリベート料の喪失による損害2万6010円(月額平均リベート料)×26か月=67万6260円c看板 喪失による損害5万円×26か月(平成16年8月~平成18年9月)=130万円b得べかりしリベート料の喪失による損害2万6010円(月額平均リベート料)×26か月=67万6260円c看板撤去義務違反による信用毀損 300万円イ被控訴人(ア)本件約定は,500万円又は相当額と記載しており,金額が未確定であるから,損害賠償額の予定とはいえない。仮に,損害賠償額の予定だとしても加盟店に過大な義務を一方的に課すものであり,公序良俗に反し無効である。 (イ)本件契約締結の際,控訴人は「本件約定は形式的に書いているのであり気にしなくていいです」と説明していることからして,本件約定は合意のもとに排除されている。また,被控訴人は損害賠償金支払義務がないものとして契約書に署名しており,控訴人はこのことを知っているのであるから本件約定は心裡留保として無効である。 (ウ)本件契約締結から解除に至る経緯に照らせば,控訴人に損害はなく,500万円の損害賠償金を請求することは権利濫用に当たり,又は信義則に反する。 (3)控訴人の被控訴人に対する債務不履行又は不法行為の有無(反訴)原判決4頁22行目から6頁9行目までのとおりであるから,これを引用する。 (4)被控訴人が受けた損害の額原判決6頁11行目から20行目までのとおりであるから,これを引用する。 第3当裁判所の判断 争点(1)及び(2)について(1)のれん料の不払いについてア被控訴人が平成16年2月以降のれん料の支払をしなかった点(前提事実(7)前段)について,被控訴人は,上記第2の2(1)イ(ア)のとおり,これは債務不履行を構成しないと主張するので,この点について判断する。 (ア)控訴人は,被控訴人に対し,AラーメンはJ県産の地粉で作られた麺を使用していること 記第2の2(1)イ(ア)のとおり,これは債務不履行を構成しないと主張するので,この点について判断する。 (ア)控訴人は,被控訴人に対し,AラーメンはJ県産の地粉で作られた麺を使用していることが特長であるかのように説明し,F店でもその旨の掲示をするように指導しておきながら,実際には,控訴人が指定する麺にはJ県産の地粉が使用されていなかったというのであるから,この点は,契約当事者間の信義則に反する行為である。特に,控訴人の上記説明のとおり信じた被控訴人においては,F店の店舗内にその旨の大きな表示をするなどして,その点を誇示する挙に出ていたのであるからなおさらである。控訴人の説明が事実でなかったことを知った被控訴人が,控訴人の背信を責めるのは無理からぬことである。 (イ)しかも,控訴人は,Aラーメン本店では,麺の地粉の生産地に関する店内の掲示を修正していたのに,被控訴人にはこの点の指導を行っていなかったものであって,この点も,フランチャイザーの態度としては到底容認できないものである。 (ウ)さらに,控訴人が,Aラーメン本店では,新メニューを出し,ラーメンの価格を変更していたのに,これを被控訴人には知らせず,また,Aラーメン本店の移転に際し,被控訴人に対して移転先の住所や電話番号,新店舗のオープン時期等を知らせなかった(前提事実(6))というに至っては,フランチャイザーのあるべき態度からかけ離れたものといわなければならない。 (エ)以上のような控訴人のフランチャイザーとしての一連の振る舞いは,被控訴人の控訴人に対する信頼を著しく損なうものといってよいから,被控訴人がこのことに対していたく憤激したということも十分理解できるところである。 しかしながら,本件契約におけるのれん料は,商標及びAグループシステム継続使用の対価とされている といってよいから,被控訴人がこのことに対していたく憤激したということも十分理解できるところである。 しかしながら,本件契約におけるのれん料は,商標及びAグループシステム継続使用の対価とされている(前提事実(2))ところ,被控訴人は,平成16年2月以降も,AラーメンF店の名称で営業を継続し,かつ, 控訴人が指定する麺,醤油等を利用するなどしていたのであるから,これに対する対価の支払義務を免れることができないことは明らかであって,上記のような事情があるからといって,被控訴人ののれん料不払いが正当化されることにはならない。 また,被控訴人は,控訴人が「もうのれん料はいらない」と言ったとか,「控訴人が取立に来れば支払う」旨回答していたなどとも主張するが,控訴人が前者のような発言をしたことがあったとしても,それは被控訴人との口論の際の売り言葉に買い言葉といった類の発言にすぎないものと見るべきであるし,後者の回答をもって,のれん料の不払いが債務不履行に該当しなくなるというものでもない。 イそうすると,被控訴人ののれん料不払いは,控訴人に対する債務不履行を構成するというべきであり,また,控訴人の契約解除の意思表示の時点では,のれん料の不払いが6か月に及んでいたことからすれば,控訴人がこれを理由として行った本件契約解除も有効である。 控訴人の背信に対する被控訴人の心情は理解できないわけではないが,それに対する憤慨や反発の余りとはいえ,のれん料不払いの挙に出たのは,控訴人に本件契約解除の根拠を与えることになったという意味において,いささか冷静さを欠いた軽卒な反応であったものというほかない。 (2)看板撤去義務違反の有無について上記(1)で説示したとおり,本件契約は,被控訴人の債務不履行によって解除されたものであるが,本件契約では,契約が終了した 卒な反応であったものというほかない。 (2)看板撤去義務違反の有無について上記(1)で説示したとおり,本件契約は,被控訴人の債務不履行によって解除されたものであるが,本件契約では,契約が終了した場合には,被控訴人は,控訴人の指示に従って,商標等を表示する全ての資材を返還又は破棄しなければならないとされており(前提事実(2)④),かつ,被控訴人は,平成16年8月11日に,控訴人から,商標等を表示する全ての資材の返還又は破棄を求められていたのに,直ちに看板を撤去することをせず,平成17年2月15日過ぎまでこれを放置していたのであるから,これも本件契約に違 反するものというべきである。 この点について,被控訴人は,上記第2の2(1)イ(イ)のとおり主張するが,商標等の返還又は破棄に関する上記条項は,加盟店が控訴人のフランチャイジーでなくなった時は,Aラーメンの商標等の使用を許さないというものであるとともに,加盟店がラーメン店の営業そのものを終了した後も,Aラーメンの商標等が掲示された状態で放置されると,Aラーメングループ全体の信用に関わることから設けられたものでもあると解されるところ,控訴人が平成16年8月11日に行った請求の内容(前提事実(8))からすれば,少なくとも,控訴人がAラーメンの看板の撤去を求めていたことが認められるから,被控訴人の上記主張は採用できない。 (3)ア以上のとおり,被控訴人には,のれん料の不払い及び看板撤去義務違反の債務不履行が認められるところ,控訴人は,これらの債務不履行を理由として,本件約定所定の500万円を請求するので,この点について判断する。 (ア)本件約定は,その文言上は,本件契約の条項に違反した場合一般を対象としているものと解されるが,他方で,損害賠償額については,「500万円又は相当額」と定 するので,この点について判断する。 (ア)本件約定は,その文言上は,本件契約の条項に違反した場合一般を対象としているものと解されるが,他方で,損害賠償額については,「500万円又は相当額」と定めている。かかる本件約定の文言からすれば,本件約定は,本件契約違反のうち,一定の範囲のものについては損害賠償額(500万円)の予定を定めたものであるが,それ以外については,一般の債務不履行責任によることを確認的に規定したものに過ぎないと解するのが当事者の合理的意思に合致するものというべきである。 (イ)そうだとすると,次に,損害賠償額の予定を定めた部分の適用範囲が問題となるが,本件契約の内容や損害賠償額が500万円と高額であることに照らせば,この部分が適用されるのは,本件契約に違反する行為のうち,契約終了後の商標の無断使用による営業継続など,契約違反 の内容が控訴人の行うフランチャイズ事業の根幹を揺るがすおそれがある場合に限られると解するのが相当であり,このような限定解釈を付することによって初めてこの部分の有効性を認めることができるというべきである。 (ウ)このような観点からすると,上記被控訴人の債務不履行のうち,のれん料の不払いについては,損害賠償額の予定を定めた部分が適用されないことは明らかである。また,看板撤去義務違反は,Aラーメングループ全体の信用を毀損するおそれのある行為ではあるが,これまた上記部分が適用されるまでの違法性は存しないものと解される。 イそこで,被控訴人の上記債務不履行につき,一般の債務不履行責任に基づく損害額を検討する。 (ア)上記第2の2(2)ア(イ)a,b(得べかりし利益の喪失による損害)について被控訴人ののれん料不払い(債務不履行)に基づき本件契約が解除されたことは既に見たとおり(上記(1))で 討する。 (ア)上記第2の2(2)ア(イ)a,b(得べかりし利益の喪失による損害)について被控訴人ののれん料不払い(債務不履行)に基づき本件契約が解除されたことは既に見たとおり(上記(1))であり,これにより,控訴人において契約解除をしなければ得られた筈ののれん料等の収益を失ったことも間違いない。 しかしながら,本件契約が控訴人から解除されるまでには,上記(1)ア(ア)のようなフランチャイザーとしてはあるまじき控訴人の信義則違反の行為があり,被控訴人がそのことに憤激し反発する余りに,のれん料不払いという短慮に出てしまったという経緯があることからすると,控訴人のした本件契約解除を有効なものと認める以上に,そのことによる得べかりし利益についての損害賠償請求権まで認めるというのは,信義則に照らして決して相当なこととはいえない。したがって,控訴人の上記主張は採用できない。 (イ)上記第2の2(2)ア(イ)c(看板撤去義務違反による損害)について 上記認定のとおり,被控訴人は,本件契約終了後6か月以上もの間,看板を撤去せずにこれを放置したものであって,これによってAラーメングループ全体の信用が一定程度毀損されたものと認められるが,他方で,控訴人にもこれ以前に信義則違反の行為があること,平成16年8月11日になされた看板撤去の控訴人の請求(前提事実(8))は,その内容がやや抽象的なものであるという面があること等の諸事情を総合的に考慮すると,上記損害額は30万円とするのが相当である。 争点(3)について上記1(1)で説示したとおり,フランチャイザーとしての控訴人の振る舞いは責められるべきではあるが,控訴人の本件契約解除自体は有効であって,被控訴人が営業を廃止せざるを得なくなったのは,直接的には被控訴人ののれん料不払いという債務不履 ャイザーとしての控訴人の振る舞いは責められるべきではあるが,控訴人の本件契約解除自体は有効であって,被控訴人が営業を廃止せざるを得なくなったのは,直接的には被控訴人ののれん料不払いという債務不履行にその原因があるというべきであるから,被控訴人は,控訴人に対して営業廃止に伴う損害賠償を請求することはできない。 結論 以上によれば,控訴人の請求は,30万円及びこれに対する平成16年8月26日(前提事実(8)参照)から支払済みまで年6分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから,これを認容すべきである。他方,被控訴人の請求は理由がない。 よって,これと結論を異にする原判決は変更を免れない。本件控訴は,その限りにおいて理由がある。 福岡高等裁判所第3民事部裁判長裁判官西理 裁判官有吉一郎裁判官堂薗幹一郎
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