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昭和34(あ)2182 単純収賄

裁判所

昭和37年6月18日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 名古屋高等裁判所

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1,878 文字

主文 本件各上告を棄却する。理由 被告人A、同B、同C、同Dの弁護人古屋東の上告趣意第一点、被告人A、同Bの弁護人山崎一郎、同新谷春吉の上告趣意第一について。所論は、いずれも事実誤認及びこれを前提とする単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない(なお、各論旨は、原判決の引用する第一審判決の判示第一、(一)乃至(八)、第二、第四、(七)、第五、(一)(三)(2)(4)の各事実に関する原判示を非難するところがあるが、記録によれば、本件各工事請負業者は本件各金員の使途につき被告人等が所論事業所の予算不足に伴う諸経費を補う財源にもあてることを諒解していた一方において、被告人等の遊興、慰安旅行等個人的用途にあてることを含め、右各金員の処分を被告人等に一任し、もつて被告人等に利益を供したものであり、これを右事業所に寄贈したものではないこと、かつ、被告人等において右各金員の賄賂性の認識につき欠くるところはなかつたことを肯認するに十分である。従つて、所論原判示は結局において相当であり、論旨の非難は当らないものというべきである。)。被告人A、同B、同C、同Dの弁護人古屋東の上告趣意第二点について。所論は、判例違反をいうところがあるが、所論引用の判例は事案を異にする本件には適切でないから前提を欠き、その余は単なる法令違反の主張であつて、すべて適法な上告理由に当らない。同第三点について。所論は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。のみならず、原判決が、被告人側のみの控訴申立にかかり検察官の控訴申立のなかつた本件につき、被告人Aに対し金額五七七、八六六円六六銭の追徴を言い渡し- 1 -た第一審判決を破棄自判し、右金額を増額した六〇七、八六六円の追徴の言渡をしたも 立にかかり検察官の控訴申立のなかつた本件につき、被告人Aに対し金額五七七、八六六円六六銭の追徴を言い渡し- 1 -た第一審判決を破棄自判し、右金額を増額した六〇七、八六六円の追徴の言渡をしたものであることは所論のとおりであるけれども、本来、一、二審判決の刑の軽重を比較するには、これを形式的にのみ判断することなく、実質的見地から総体的に考察すべきものであるところ(昭和二五年(あ)第二五六七号、同二六年八月一日大法廷判決、刑集五巻九号一七一五頁、昭和二八年(あ)第三四三四号、同年一二月二五日第二小法廷判決、刑集七巻一三号二七四九頁参照)、本件においては、第一審判決が被告人川口に対し懲役一年、執行行猶予三年を言い渡したのに対し、原判決は懲役一〇月、執行猶予三年の言渡をしているのであつて、右程度に主刑の刑期が減ぜられている場合には、追徴金額の点において前記の如き不利益な変更があるとしても(本件追徴金額の増額は、原審において新たな事実を認めたことによるものではなく、第一審裁判所の計算違いによるものであることは、第一、二審判決の各判文に徴し明白である。 、第一審判決が被告人川口に対し懲役一年、執行行猶予三年を言い渡したのに対し、原判決は懲役一〇月、執行猶予三年の言渡をしているのであつて、右程度に主刑の刑期が減ぜられている場合には、追徴金額の点において前記の如き不利益な変更があるとしても(本件追徴金額の増額は、原審において新たな事実を認めたことによるものではなく、第一審裁判所の計算違いによるものであることは、第一、二審判決の各判文に徴し明白である。)、前記総体的考察において結局刑訴四〇二条にいわゆる「重い刑」を言いしたことにならないと解するのが相当である。所論違法の主張は採るをえない(なお、所論引用の高等裁判所判例は事案を異にし本件には適切でない。)。被告人A、同Bの弁護人山崎一郎、同新谷春吉の上告趣意第二、第五は、いずれも事実誤認及びこれを前提とする単なる法令違反の主張であり、第三、第四も事実誤認の主張を出でないものであつて、すべて適法な上告理由に当らない。また各被告人につき記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。昭和 理由に当らない。また各被告人につき記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。昭和三七年六月一八日最高裁判所第二小法廷- 2 -裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一裁判官山田作之助- 3 -

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