平成12(行コ)14 公文書非開示処分取消請求控訴事件(原審・福井地方裁判所平成11年(行ウ)第19号)

裁判年月日・裁判所
平成13年2月7日 名古屋高等裁判所 金沢支部 情報公開
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判決文本文1,831 文字)

主文 一本件控訴を棄却する二控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一当事者の求めた裁判一控訴人 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人の請求を棄却する。 3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。 二被控訴人主文同旨第二事案の概要一本件は、福井県民である被控訴人が福井県公文書公開条例(以下「本件条例」という。)に基づいて、その実施機関である控訴人に対し、福井県の知事部局総務部各所属において旅費の事務処理上不適切な支出により購入したとされる備品を記帳した管理簿(備品台帳。以下「本件文書」という。)の公開を請求したところ、公開の可否が決定できない旨の通知を受けたことから、右通知は公文書公開請求に対する控訴人の非公開処分であり、この処分は違法であるとして、その取消しを求めた事案である。 二原判決は、右通知は公文書公開請求に対する非公開処分に当たり、かつ、本件文書は本件条例による公開の対象となる「公文書」に該当するとして、控訴人のした通知は本件の公文書公開請求に対する非公開処分として違法であると判断し、被控訴人の請求を認容した。そこで、これを不服とする控訴人(原審被告)が本件控訴に及んだ。 三判断の前提となる事実は、原判決「第二事案の概要」の一に記載のとおりであるから、これを引用する。ただし、原判決六頁二行目の「右備品台帳」から同頁五行目末尾までを「正規に作成される右備品台帳は、その作成自体が決裁の対象となるものではないが、支出命令決議書等の文書の決裁を経て購入された備品について実施機関の職員が右支出命令決議書等に基づき所定事項を記載して作成したものであり、決裁の対象となる文書に準じるものとして、条例二条一項の「公文書」に該当する(弁論の全趣旨)。」と改める。 四争点及び争点に関する が右支出命令決議書等に基づき所定事項を記載して作成したものであり、決裁の対象となる文書に準じるものとして、条例二条一項の「公文書」に該当する(弁論の全趣旨)。」と改める。 四争点及び争点に関する当事者双方の主張は、原判決「第二事案の概要」の二に記載のとおりであるから、これらを引用する。 第三当裁判所の判断一当裁判所も、控訴人のした通知は本件の公文書公開請求に対する非公開処分として違法であり、被控訴人の請求は理由があるから、これを認容すべきであると判断するが、その理由は、次のとおり改めるほか、原判決「第三争点に対する判断」に記載のとおりであるから、これを引用する。 1 原判決二五頁一行目の「右備品台帳は、」の後に「それ自体は決裁の対象となるものではないが、その作成の経緯に照らし」と加える。 2 原判決二七頁三行目の「備品台帳」から二九頁五行目末尾までを、次のとおり改める。 「正規に作成される備品台帳が決裁の対象となる文書に準じるものとして、条例により公開の対象となる公文書である以上、本件文書もまた決裁の対象となる文書に準じるものと解するのが相当である。 そして、正規の備品台帳は、その作成の前提として、支出負担行為伺、支出命令決議書等の決裁手続を経ることを必要とするが、作成それ自体には決裁を要するものではないから、条例二条一項に定める「決裁の手続終了後」との要件は備品台帳に関しては不要というべきである。そうすると、本件文書は、前記のとおり正規の備品台帳に準じるものであるから、本件文書についても「決裁の手続終了後」との要件は不要であり、作成後各所属の責任者において保管、保存する状態に置かれた段階で、条例二条一項の要件を充足するものと解すべきである。 証拠(甲3、弁論の全趣旨)によれば、「不適切な事務処理により取得した備品」は、 作成後各所属の責任者において保管、保存する状態に置かれた段階で、条例二条一項の要件を充足するものと解すべきである。 証拠(甲3、弁論の全趣旨)によれば、「不適切な事務処理により取得した備品」は、平成六年度から平成九年度の予算で購入されたものであり、本件文書も遅くとも平成九年度には作成され、各所属の責任者は、これを保管、保存していたと認められ、県が現にこれを管理していることは、当事者間に争いがない。」二よって、原判決は相当であって、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 名古屋高等裁判所金沢支部第一部裁判長裁判官川崎和夫裁判官本多俊雄裁判官榊原信次

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