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平成30(行ケ)10011 商標登録維持決定取消請求事件

裁判所

平成30年7月10日 知的財産高等裁判所 1部 判決 訴却下

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3,803 文字

平成30年7月10日判決言渡平成30年(行ケ)第10011号商標登録維持決定取消請求事件判決 原告ベストライセンス株式会社 被告特許庁長官 被告国 主文 本件訴えを却下する。訴訟費用は原告の負担とする。事実及び理由 第1 請求の趣旨 1 被告特許庁長官が異議2016-900336号事件について平成29年11月30日付けでした登録第5877169号商標の商標登録を維持する決定を取り消す。2 被告特許庁長官は,異議2016-900336号事件に関し,商標登録の取消決定をせよ。3 原告と被告らとの間において,商標法43条の3第5項の規定は,憲法13条後段,14条1項,32条,76条2項後段及び81条に反し,違憲無効であることを確認する。4 原告と被告らとの間において,商標登録出願の分割に関し規定する商標法10条1項における「商標登録出願の一部」を根拠にして「商標登録出願の全部」を 分割しても出願分割の効果は認められず出願日の遡及効は認められない旨の解釈は,憲法13条後段及び73条1号前段に反し,違憲無効であることを確認する。5 原告と被告らとの間において,商標登録異議申立ての審理手続において商標登録異議申立人に反論の機会を全く与えず,いきなり商標登録の維持決定をすることは,憲法13条後段,14条1項及び31条に反し,違憲無効であることを確認する。6 訴訟費用は被告らの負担とする。第2 事案の概要 1 本件は,原告が,登 り商標登録の維持決定をすることは,憲法13条後段,14条1項及び31条に反し,違憲無効であることを確認する。6 訴訟費用は被告らの負担とする。第2 事案の概要 1 本件は,原告が,登録第5877169号商標について特許庁長官に登録異議申立て(異議2016-900336号事件。以下「本件登録異議事件」という。)をしたのに対し,特許庁審判官が上記商標の商標登録を維持するとの決定(以下「本件決定」という。 商標登録の維持決定をすることは,憲法13条後段,14条1項及び31条に反し,違憲無効であることを確認する。6 訴訟費用は被告らの負担とする。第2 事案の概要 1 本件は,原告が,登録第5877169号商標について特許庁長官に登録異議申立て(異議2016-900336号事件。以下「本件登録異議事件」という。)をしたのに対し,特許庁審判官が上記商標の商標登録を維持するとの決定(以下「本件決定」という。)をしたことから,被告特許庁長官に対し,①本件決定の取消し,②本件登録異議事件についての商標登録取消決定の義務付けを求めるとともに,被告らとの間で,③商標法43条の3第5項が違憲無効であることの確認,④商標登録出願の全部を分割しても出願分割の効果が認められず出願日の遡及効が認められない旨の解釈が違憲無効であることの確認,⑤商標登録異議事件の審理手続において異議申立人に反論の機会を全く与えず商標登録の維持決定をすることが違憲無効であることの確認を,それぞれ求める事案である。なお,原告は,被告国に対し,200万円の支払を求めていたが,同請求に係る部分の弁論は分離され,東京地方裁判所に移送されている。2 請求原因事実は,別紙平成30年3月14日付け「訴状(補充)」の「第2請求の原因」記載のとおりである。第3 当裁判所の判断 1 請求の趣旨1項に係る訴えの適法性について商標法43条の3第4項は,審判官は,登録異議の申立てに係る商標登録が同法43条の2各号所定の登録異議事由のいずれかに該当すると認めないときは,その 商標登録を維持すべき旨の決定をしなければならない旨を規定し,また,同法43条の3第5項は,同決定に対しては不服を申し立てることができないと規定する。このように,本件決定に対しては不服を申し立てることができ を維持すべき旨の決定をしなければならない旨を規定し,また,同法43条の3第5項は,同決定に対しては不服を申し立てることができないと規定する。このように,本件決定に対しては不服を申し立てることができないのであるから,請求の趣旨1項に係る本件決定の取消しを求める訴えは,そもそも同法43条の3第5項の規定に違反するものであって,不適法なものである。2 請求の趣旨2項に係る訴えの適法性について請求の趣旨2項に係る訴えは,原告が,本件登録異議事件について商標登録取消決定をすべき旨を被告特許庁長官に命ずることを求めるものであり,行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。 に対しては不服を申し立てることができないのであるから,請求の趣旨1項に係る本件決定の取消しを求める訴えは,そもそも同法43条の3第5項の規定に違反するものであって,不適法なものである。2 請求の趣旨2項に係る訴えの適法性について請求の趣旨2項に係る訴えは,原告が,本件登録異議事件について商標登録取消決定をすべき旨を被告特許庁長官に命ずることを求めるものであり,行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)3条6項2号所定のいわゆる申請型の義務付けの訴えとして提起するものと解される。しかしながら,同号所定の義務付けの訴えは,当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴えと併合して提起しなければならないところ(行訴法37条の3第3項2号),上記取消訴訟又は無効等確認の訴えが不適法なものであれば,上記処分又は裁決はもとより取り消されるべきものとはいえない。よって,上記義務付けの訴えは,行訴法37条の3第1項2号所定の訴訟要件を欠くものであって,不適法なものとなる。そうすると,本件決定が行訴法37条の3第1項2号所定の「当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決」に該当するとしても,請求の趣旨1項に係る本件決定の取消しを求める訴えが前記1のとおり不適法である以上,請求の趣旨2項に係る義務付けの訴えは,同号所定の訴訟要件を欠くものであって,不適法なものである。3 その余の各訴えの適法性について(1) 裁判所法3条1項の規定にいう「法律上の争訟」として裁判所の審判の対象となるのは,当事者間の具体的 の訴訟要件を欠くものであって,不適法なものである。3 その余の各訴えの適法性について(1) 裁判所法3条1項の規定にいう「法律上の争訟」として裁判所の審判の対象となるのは,当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争に限られるところ,このような具体的な紛争を離れて,裁判所に対し抽象的に法令等が憲法に適合するかしないかの判断を求めることはできないと解するのが相当であ る(最高裁昭和27年(マ)第23号同年10月8日大法廷判決・民集6巻9号783頁,最高裁平成2年(行ツ)第192号同3年4月19日第二小法廷判決・民集45巻4号518頁参照)。(2) 請求の趣旨3項に係る訴えの適法性について請求の趣旨3項に係る訴えは,具体的な紛争を離れて,抽象的に商標法43条の3第5項の規定が違憲無効であることの確認を求めるものにすぎない。 めることはできないと解するのが相当であ る(最高裁昭和27年(マ)第23号同年10月8日大法廷判決・民集6巻9号783頁,最高裁平成2年(行ツ)第192号同3年4月19日第二小法廷判決・民集45巻4号518頁参照)。(2) 請求の趣旨3項に係る訴えの適法性について請求の趣旨3項に係る訴えは,具体的な紛争を離れて,抽象的に商標法43条の3第5項の規定が違憲無効であることの確認を求めるものにすぎない。したがって,上記訴えは,前記(1)にいう「法律上の争訟」として裁判所の審判の対象となるものとはいえず,不適法なものである。(3) 請求の趣旨4項及び5項について請求の趣旨4項に係る訴えは,具体的な紛争を離れて,抽象的に一つの法令解釈が違憲無効であることの確認,請求の趣旨5項に係る訴えは,具体的な紛争を離れて,抽象的に商標登録異議事件における一つの審理方法が違憲無効であることの確認を,それぞれ求めるものにすぎない。したがって,上記各訴えは,前記(1)にいう「法律上の争訟」として裁判所の審判の対象となるものとはいえず,いずれも不適法なものである。仮に,上記各訴えが本件登録異議事件において審判体がした法令解釈や審理方法の違憲無効をいうものであったとしても,これらの訴えは,本件決定に関する具体的な紛争を解決するものにはならないから,確認の利益を欠き,いずれも不適法なものである。審判体がした法令解釈や審理方法の違憲無効をいうものであったとしても,これらの訴えは,本件決定に関する具体的な紛争を解決するものにはならないから,確認の利益を欠き,いずれも不適法なものである。4 まとめ以上のとおり,請求の趣旨1項から5項までに係る各訴えは,いずれも不適法なものであり,却下を免れない。第4 結論よって,本件訴えは不適法であり,その不備を補正することができないから,行訴法7条,民事訴訟法140条に基づき,口頭弁論を経ないで本件訴えを却下することとし,主文のとおり判決する。知的財産高等裁判所第1部 裁判長裁判官高部眞規子 裁判官杉浦正樹 裁判官片瀬亮

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