平成26(ネ)10112 特許専用実施権侵害行為差止等請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
平成27年5月28日 知的財産高等裁判所 4部 判決 控訴棄却 東京地方裁判所 平成25(ワ)31341
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平成27年5月28日判決言渡同日原本受領裁判所書記官平成26年(ネ)第10112号特許専用実施権侵害行為差止等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成25年(ワ)第31341号)口頭弁論終結日平成27年4月9日判決 控訴人有限会社ホール・ワークス 訴訟代理人弁護士牧山美香訴訟代理人弁理士佐藤英昭 被控訴人株式会社スリーストン 訴訟代理人弁護士楠純一訴訟代理人弁理士村松義人 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は,原判決別紙1「被告製品目録」記載の各製品(以下「被告製品」と総称し,それぞれの製品を「被告製品1」などという。)を製造し,販売してはならない。 3 被控訴人は,被告製品を廃棄せよ。 4 被控訴人は,控訴人に対し,400万円及びこれに対する平成25年12月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 訴訟の概要⑴ 本件は,発明の名称を「パチンコ台取付装置」とする特許権(特許番号第4910154号。以下,この「特許」を「本件特許」といい,この特許権を「本件特許権」という。)の専用実施権を有する控訴人が,被控訴人による被告製品の製造,販売は上記専用実施権を侵害する旨主張して,被控訴人に対し,特許法100条1項及び2項に基づき,被告製品の製造,販売の差止め及び廃棄を求めるとともに,民法709条,特許法102条1項に基づ の製造,販売は上記専用実施権を侵害する旨主張して,被控訴人に対し,特許法100条1項及び2項に基づき,被告製品の製造,販売の差止め及び廃棄を求めるとともに,民法709条,特許法102条1項に基づき,上記専用実施権侵害による損害の賠償金及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成25年12月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 ⑵ 原判決は,本件特許権に係る特許請求の範囲の請求項1の記載に係る発明(以下「本件発明」という。)と被告製品との間の相違点(以下「本件相違点」と総称し,各相違点を「本件相違点1」などという。)のうち,本件相違点3及び4に係る被告製品の構成は,最高裁平成10年2月24日第三小法廷判決・民集52巻1号113頁に示されている均等の第1要件を充足するものの,第3要件を充足しないから,被告製品が本件特許の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとしてその技術的範囲に属するということはできないとして,控訴人の請求をいずれも棄却した。 控訴人は,原判決を不服として,控訴を提起した。 なお,本件相違点3及び4は,以下のとおりである。 ア本件相違点3 本件発明においては,「スライドベース」の固定用垂直面に縦長小判穴が設けられ,「スライドボルト支持用垂直面」に縦長穴が設けられ,上記縦長小判穴及び縦長穴に「スライドボルト」が上下方向に移動可能に保持されているのに対し,被告製品においては,上下方向に移動不可能に軸支したスライド用ボルト114を備え,スライドタップ115が仕舞われたケース117が,バネ117Cによる上向きの付勢力に抗した下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動可能とされている点。 イ本件相違点4本 スライドタップ115が仕舞われたケース117が,バネ117Cによる上向きの付勢力に抗した下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動可能とされている点。 イ本件相違点4本件発明においては,「スライドタップ」が「スライドベース」の底面中央開口に吊下げ状態で取り付けられているのに対し,被告製品においては,「スライドタップを収納したケース」がケース蓋117B下面とスライドタップ115上面との間に配置されたバネ117Cを介して,スライドベース部112Aと後板111Bとに囲まれた開口部に吊下げ状態で取り付けられている点。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実及び証拠により容易に認定できる事実。弁論の全趣旨により認められる事実を含む。)前提事実は,原判決の「事実及び理由」の第2の1に記載のとおりであるから,これを引用する。 3 争点⑴ 均等侵害の成否について(争点1)ア均等論の各要件についてイ本件相違点以外の相違点の存否について⑵ 差止請求等の当否について(争点2)⑶ 損害論について(争点3)第3 争点に関する当事者の主張 1 均等侵害の成否について(争点1)【控訴人の主張】以下のとおり,本件発明と被告製品は,被告製品が,本件発明の特許請求の範囲に記載された構成のうち,本件相違点1ないし5に係る構成を備えていない点において異なる部分が存するが,被告製品は,均等の成立要件(第1要件ないし第3要件)を全て充足しているから,本件発明と均等なものとして,本件発明の技術的範囲に属するものというべきである。 ⑴ 均等論の各要件についてア本件相違点1について(ア) 第1要件について「ベース 本件発明の技術的範囲に属するものというべきである。 ⑴ 均等論の各要件についてア本件相違点1について(ア) 第1要件について「ベースレール」を「スライドベース」に固定する方法は,設計事項にすぎず,本件発明の本質的部分ではない。 (イ) 第2要件について上記固定方法につき,本件発明の「リベット固定」を,被告製品の「ネジ留め固定」に置き換えても,「ベースレール」を「スライドベース」に永久的に締結するという本件発明の目的を達成することができ,本件発明と同一の作用,効果を奏する。 (ウ) 第3要件について上記固定方法として「リベット固定」及び「ネジ留め固定」のいずれを採用するかは,設計事項であるから,当業者は,上記置換を容易に想到し得た。 (エ) 被控訴人の第5要件に関する主張について本件特許出願手続において本件特許の出願人が本件特許請求の範囲から意識的に除外したのは,「ベースレールとスライドベースがごく容易に分離するという構成」である。 本件特許権者の側において,「ネジ留め固定」が本件発明の技術的範囲に属しないことを承認したり,又は,外形的にそのように解されるような行動をとった事実は,存在しない。 イ本件相違点2について(ア) 第1要件について本件発明及び被告製品のいずれにおいても,「ベースレール」は「スライドベース」に永久的に締結されて分離しないことが前提となっていることから,「スライドボルト支持用垂直面」を「スライドベース」及び「ベースレール」のい 品のいずれにおいても,「ベースレール」は「スライドベース」に永久的に締結されて分離しないことが前提となっていることから,「スライドボルト支持用垂直面」を「スライドベース」及び「ベースレール」のいずれに設けるかは,設計事項にすぎず,本件発明の本質的部分ではない。 (イ) 第2要件について上記前提に鑑みると,本件発明の構成要件D3のうち「スライドボルト支持用垂直面」が「スライドベース」に設けられているという部分を,被告製品の構成d3における「スライドボルト支持用垂直面」に相当する後板111Bを「ベースレール」に設けることに置き換えても,本件発明の目的を達することができ,「スライドボルト」を支持又は保持するという,本件発明と同一の作用,効果を奏する。 (ウ) 第3要件について「スライドボルト支持用垂直面」を「スライドベース」及び「ベースレール」のいずれに設けるかは,設計事項であるから,当業者は,上記置換を容易に想到し得た。 ウ本件相違点3及び4について(ア) 第1要件についてa 本件相違点3に関し,島枠構造の高さと台枠の高さとの差が自動調整されるという効果は,「グリップベース」が台枠の高 さに応じて上下方向に移動可能であるという構成によって得られるものであるから,本件発明の本質的部分は,「グリップベース」の上下方向の可動性であり,「スライドボルト」の上下方向の可動性ではない。 b 本件相違点4に関し,「スライドベース」の開口部に吊下げ状態で取り付けられるのが「スライドタップ」であるか,「スライドタップ」を収納した「ケース」であるかは,本件発明の本質的部分では b 本件相違点4に関し,「スライドベース」の開口部に吊下げ状態で取り付けられるのが「スライドタップ」であるか,「スライドタップ」を収納した「ケース」であるかは,本件発明の本質的部分ではない。 c 本件相違点3及び4に係る構成について,「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴,「スライドボルト支持用垂直面」に形成された縦長穴,「スライドボルト」及び「スライドタップ」の構成(構成要件D3及びD4)は,2つの機構,すなわち,「スライドベース」にリベット固定された「ベースレール」が島上部枠構造の下面にネジ留め固定される機構(構成要件D1及びD2)と,「グリップベース」と「グリップアーム」とにより台枠上板が挟持される機構(構成要件D5及びD6)の係わり合わせ方の1つにすぎず,その構成自体は,本件発明の本質的部分ではない。 d 被控訴人の第1要件に関する主張について本件発明の「スライドボルト」は,被告製品と同様に,板バネ37により,上向きの付勢力を加えられているのであるから(甲2【0040】),「スライドボルト」が上向きの付勢力を加えるバネなどを介さずに取り付けられているという被控訴人の主張は,誤りである。 また,グリップベース35が,パチンコ台アセンブリの取付前において,重力により,ベースレール32よりも下方にあり, 島枠構造に押し入れられた台枠2によってその高さまで「押し上げられる」というのは,本件発明の一実施例にすぎない。 前述した板バネ37による上向きの付勢力を用いたり,「スライドボルト」と,これを差し込む「スライドベース」の縦長小判穴及び「スライドボルト支持用垂直面」の縦長穴との嵌合をきつ 前述した板バネ37による上向きの付勢力を用いたり,「スライドボルト」と,これを差し込む「スライドベース」の縦長小判穴及び「スライドボルト支持用垂直面」の縦長穴との嵌合をきつくしたりすれば,パチンコ台アセンブリの取付前において,グリップベース35が重力によって下方に移動することはない。また,本件明細書(甲2)の段落【0043】に「グリップ機構40は,(中略)挿入された台枠高さに応じて上下することで自動的にグリップの高さ調整がなされる。」と記載されていることに鑑みれば,本件発明の「自動調整」は,グリップベース35が台枠2によって「押し下げられる」ことによっても,実現されるといえる。 被控訴人の主張は,本件発明の「自動調整」を,前述したとおり一実施例にすぎない,グリップベース35が台枠2によって「押し上げられる」ことによるものに限定した点において,誤りがある。 (イ) 第2要件についてa 本件相違点3に関し,本件発明においては,外力が加えられると,「スライドボルト」が下がり,これによって,「スライドボルト」に螺合された「スライドタップ」及び「スライドタップ」に溶接固定された「グリップベース」が下がる。 他方,被告製品においては,外力が加えられると,「ケース」が下がり,「ケース」に溶接された「グリップベース」が下がる。 以上によれば,本件発明において,外力が加えられたときに, 「スライドボルト」が下がる構成を,「ケース」が下がる構成に置き換えても,「グリップ機構が設けられているグリップベースが下がる」という作用により,「島枠構造の高さと台枠の高さとの差を自動調整する」という効果を奏することができる を,「ケース」が下がる構成に置き換えても,「グリップ機構が設けられているグリップベースが下がる」という作用により,「島枠構造の高さと台枠の高さとの差を自動調整する」という効果を奏することができる。 b 本件相違点4に関し,構成要件D4の「スライドベースの底面中央開口に吊下げ状態で取付けられたスライドタップ」を,構成d4の「スライドベース部112Aと後板111Bとに囲まれた開口部に吊下げ状態で取付けられた,スライドタップを収納するケース117」に置き換えても,「島枠構造の高さと台枠の高さとの差を自動調整する」という効果を奏することができる。 c 被控訴人の第2要件に関する主張について本件発明における「自動調整」とは,「グリップ機構」そのものに何らかの力を加えて高さを調整しなくても,台枠を島枠構造に挿入するという動作のみによって「グリップ機構」の高さが調整されることを意味する。 そして,被告製品においても,台枠が「グリップ」に向かって挿入されるという外力が加わったとき,ケース117が下がるという構成により,本件発明と同様に,「グリップ機構」そのものに何らかの力を加えることなく,台枠を島枠構造に挿入するという動作のみによって「グリップ機構」の高さが調整され,「自動調整」が実現される。 したがって,被告製品においては,自動的に高さが調整されるとはいえない旨の被控訴人の主張は,誤りである。 (ウ) 第3要件についてa 本件相違点3に関し,外力が加えられたときに,「グリップ 機構が設けられているグリップベースが下がる」作用をもたらす構成につき,「スライドボルト」が下がる構成(構成要件D a 本件相違点3に関し,外力が加えられたときに,「グリップ 機構が設けられているグリップベースが下がる」作用をもたらす構成につき,「スライドボルト」が下がる構成(構成要件D3)と,「スライドボルト」は固定され,「ケース」が下がる構成(構成d3,d4)との相違は,設計事項であり,前者を後者に置換することについては,当業者が容易に想到し得た。 b 本件相違点4に関し,「スライドベース」の開口部に,「スライドタップ」を吊下げ状態で取り付けるか(構成要件D4),その「スライドタップ」を「ケース」に収納するか(構成d4)は,設計事項にすぎず,前者を後者に置換することについては,当業者が容易に想到し得た。 また,甲9号証(特開2011-24979号公報)には,「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用する技術が開示されている。本件明細書の実施例においては,被告製品におけるバネ117Cと同様に,上向きに付勢された1対の板バネを設けることが開示されていることに鑑みれば,本件発明に,甲9号証に開示されている上記の公知技術を適用することによって,本件相違点3に係る本件発明の構成を,被告製品の構成に置換することは,当業者において容易に想到し得たといえる。 c 被控訴人の第3要件に関する主張について被控訴人は,置換の容易性を否定する根拠の1つとして,被告製品がケース117及びバネ117Cの構成を採用したことによって,本件発明にはない作用,効果を実現している旨主張するが,それらは,本件発明においても生じ得るものといえる。 ⒜ すなわち,本件発明においても板バネ37が設けられており,これによって,「スライドボルト」は,被告製品と同様 る旨主張するが,それらは,本件発明においても生じ得るものといえる。 ⒜ すなわち,本件発明においても板バネ37が設けられており,これによって,「スライドボルト」は,被告製品と同様 に,上向きの付勢力を加えられている。 ⒝ 本件発明においても,「スライドボルト」並びにそれに螺合された「スライドタップ」及び「グリップベース」が,「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴及び「スライドボルト支持用垂直面」の縦長穴に,上下方向に移動可能に保持され,パチンコ台の傾斜が変更された際,「グリップベース」の傾斜にも追従できるので,「グリップベース」及び「グリップアーム」は,破損せず,台板上板の挟持力にも影響しない。 ⒞ 被告製品において,「グリップベース」の初期位置が「ベースレール」の下面と面一になる位置であるとしても,「ベースレール」は,約3mmの厚みを有する鉄板であるから,島枠構造と台枠との高さの差が3mm以下の場合は,台枠上板の小口が「ベースレール」と干渉するという不具合が生じる。 そもそも,本件発明において,被告製品と異なり,「グリップベース」が重力によって下方に移動するとは限らず,したがって,その初期位置が,「ベースレール」よりも下方に限定される理由はない。 また,「グリップベース」の初期位置が,重力により,「ベースレール」よりも下方にある場合においても,本件明細書(甲2)の段落【0067】及び【0068】には,「グリップベース」と台枠上板との干渉を解消する構成が開示されている。 ⒟ 本件明細書(甲2)には,「スライドボルト調整工具」を用いて「スライドボルト」に嵌合するアタッチメントを回転 させること 上板との干渉を解消する構成が開示されている。 ⒟ 本件明細書(甲2)には,「スライドボルト調整工具」を用いて「スライドボルト」に嵌合するアタッチメントを回転 させることが開示されているところ,この「スライドボルト調整工具」の構造は,被告製品1及び2が備える「タイミングベルト」そのものである。 (エ) 原判決の判断の誤りについてa 原判決は,①被告製品においては,スライド用ボルト114を上下方向及び左右方向に移動不可能に軸支しながら,グリップベース118につき,上下方向の移動等を可能にするために,本件発明には存在しないケース117という新たな構成を付加するなどしたこと,②また,甲9号証記載のパチンコ台取付装置(以下「甲9パチンコ台取付装置」という。)において,「腕木部材45(取付装置を台枠上板に固定する部材)の上下方向の可動性が確保されるのは,クサビ部材46の両側面にうがたれた長穴64と移動部材19の側面から突出した支点ピン63との係合によるものであって,本件発明及び被告製品とは構成を異にする」として,パチンコ台取付装置を含む技術分野において,本件相違点3及び4に係る技術が被告製品の製造の時点で公知であったと認めることはできないことを根拠として,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは当業者が容易に想到することができないと判断した。 しかしながら,以下のとおり,「スライドボルト」を移動不可能として「ケース」を採用すること及び「バネ」の採用は,いずれも被告製品の製造の時点において公知の技術であり,これらの公知の技術を適用すれば,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは,当業者が容易に想到し ネ」の採用は,いずれも被告製品の製造の時点において公知の技術であり,これらの公知の技術を適用すれば,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは,当業者が容易に想到し得たものといえる。 ⒜ 甲9パチンコ台取付装置において,腕木部材45は,長穴64と支点ピン63との係合により,上下方向の可動性が確保されている。 しかしながら,甲9号証記載の発明(以下「甲9発明」という。)の本質的部分は,本件発明及び被告製品における「グリップベース」に相当する腕木部材45を上下方向に可動とし,このことによって,台枠の高さ等に差異があっても,自動的に調整される点にある。長穴64及び支点ピン63の係合という構成自体に甲9発明の本質的部分が存するとはいえない。 そして,甲9号証には,甲9パチンコ台取付装置につき,①螺子18は,基材17の後壁28の支持穴29を貫通して,先端を前壁21の支持穴30に回転自在に嵌合しており(甲9【0046】),上下方向への移動が不可能である,②螺子18には,移動部材19が螺子穴35で螺合しており,移動部材19は,規制板37で回転を規制されて前後に移動する(甲9【00047】),③クサビ部材46は,移動部材19の横穴62に設けた支点ピン63により長穴64で支持され,揺動自在に吊り下げられている(甲9【0053】)という技術が開示されているところ,螺子18,移動部材19,クサビ部材46は,それぞれ被告製品のスライド用ボルト114,スライドタップ115,ケース117に対応するものである。 したがって,甲9パチンコ台取付装置において,被告製品のスライド用ボルト114に対応する螺子18は,スライド用ボル スライドタップ115,ケース117に対応するものである。 したがって,甲9パチンコ台取付装置において,被告製品のスライド用ボルト114に対応する螺子18は,スライド用ボルト114と同様に,上下方向に移動することができず, また,被告製品のケース117に対応するクサビ部材46は,ケース117と同様に,上下移動が規制された移動部材19に揺動自在に吊り下げられている。なお,クサビ部材46は,被告製品のケース117のように,スライドタップ115に対応する移動部材19を包み込むものではないが,この点は単なる部材の形状の相違にすぎず,適宜の設計変更によって置換え容易な事項である。これらの点によれば,クサビ部材46は,被告製品のケース117Cに相当するものといえる。 以上によれば,甲9号証には,「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用することが開示されているといえる。 ⒝ 被告製品は,平成25年3月に開発されたものであるところ,控訴人によって平成24年春頃に製造された本件発明の実施品(甲14。以下「甲14実施品」という。)は,「スライドボルト」の固定用垂直面側に位置し,「スライドボルト」を上方に押し上げるように作用する「く」の字型のバネを備えたものであり,被告製品よりも先に市場に出ていた。 すなわち,甲14実施品においては,「グリップベース」,「スライドタップ」及び「スライドボルト」が溶接又は螺合により固定されており,「スライドボルト」は,その先端が「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴に支持され,常に「く」の字型のバネの弾性力によって上方向に働く付勢力を受けるとともに,その付勢力に抗した下向きの外力を与えることにより下方 その先端が「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴に支持され,常に「く」の字型のバネの弾性力によって上方向に働く付勢力を受けるとともに,その付勢力に抗した下向きの外力を与えることにより下方向に移動可能とされている。 これに対し,被告製品においては,「グリップベース」は「ケース」と溶接固定され(原判決添付別紙3のホ-28), 「スライドボルト」に螺合された「スライドタップ」は,「ケース」に「仕舞われた状態」となっており(原判決添付別紙3のホ-17,19),「ケース」は,常にバネの弾性力によって上方向に働く付勢力を受けるとともに,その付勢力に抗した下向きの外力を与えることにより,下方向に移動可能とされている(原判決添付別紙3のホ-26)。 ⒞ 以上のとおり,甲14実施品においては,「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴に支持された「スライドボルト」の先端部分が下方向に移動できるように,「く」の字型のバネが用いられ,被告製品においては,「ケースに仕舞われたスライドタップ」が下方向に移動できるように,バネが用いられている。 甲14実施品と被告製品との上記相違は,「グリップベース」を上下方向に移動可能に構成するに当たり,「スライドボルト」を「グリップベース」と共に動くようにするか,固定するかという相違に由来するものといえる。 そして,前記⒜によれば,甲9号証には,被告製品の「ケース」に相当する「クサビ部材」が開示されていることにも鑑みると,当業者において,甲14実施品に用いられた技術及び甲9号証記載の技術を適用して,本件相違点3及び4に係る構成要件D3及びD4の構成を被告製品のように置換することを,容易に想到し得たといえる。 ,当業者において,甲14実施品に用いられた技術及び甲9号証記載の技術を適用して,本件相違点3及び4に係る構成要件D3及びD4の構成を被告製品のように置換することを,容易に想到し得たといえる。 b 原判決は,被告製品1及び2においては,「タイミングベルト」が採用され,パチンコ台アセンブリの前面からスライドタップ115を前後に移動することでパチンコ台の傾斜角を調整することができるという付加的な効果が得られている,この構 成は,スライド用ボルト114を移動不可能に軸支しなければ,採用することが困難である旨を判示し,この点も,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは当業者が容易に想到することができないという判断の根拠としている。 しかしながら,以下によれば,本件明細書(甲2)に開示されている「スライドボルト調整工具」の構造は,被告製品1及び2が備える「タイミングベルト」そのものであるから,原判決がいう「付加的な効果」は,「スライドボルト」が移動可能に保持されている本件発明においても得られるものといえ,したがって,原判決の前記判断は,誤りである。 すなわち,本件明細書(甲2)の段落【0088】及び【0089】並びに甲2号証の図11によれば,本件発明に係るパチンコ台取付装置の傾斜調整は,パチンコ本体を開き,前面から手を伸ばして「スライドボルト」を回転させることにより,「スライドボルト」に螺合されている「スライドタップ」を前後に移動させることによって行うものであるが,手の代わりに,「スライドボルト調整工具」によって「スライドボルト」を回転させることもできる。この「スライドボルト調整工具」は,前面からの回転をギヤーで上方に伝達し,後ろ向きの「スライ のであるが,手の代わりに,「スライドボルト調整工具」によって「スライドボルト」を回転させることもできる。この「スライドボルト調整工具」は,前面からの回転をギヤーで上方に伝達し,後ろ向きの「スライドボルト」に嵌合するアタッチメントを回転させる構造であり,同構造は,被告製品1及び2が備える「タイミングベルト」そのものである。 エ本件相違点5について(ア) 第1要件について本件発明の本質的部分は,「台枠下板の島枠構造へのはめ込み 位置の調節」という効果を奏するという点にあり,下部取付装置のはめ込み位置調整機構を,「ウェルドボルト」及び「ラチェット機構」のいずれにするかという点にあるのではない。 (イ) 第2要件について本件発明の下部取付装置のはめ込み位置調整機構である「ウェルドボルト」を「ラチェット機構」に置き換えても,「台枠下板の島枠構造へのはめ込み位置の調節」という本件発明の目的を達成することができ,本件発明と同一の効果を奏する。 (ウ) 第3要件について「ラチェット機構」は,本件発明の下部取付装置の「グリップ機構」においてもクイック調整機能として用いられており,この点に鑑みると,本件発明の「ウェルドボルト」を,クイック調整機能を有する「ラチェット機構」に置き換えることについては,当業者が容易に想到し得たものといえる。 ⑵ 本件相違点以外の相違点の存否について本件発明の構成と被告製品の構成との間の相違点は,本件相違点のみであり,被控訴人が後記【被控訴人の主張】⑵において本件相違点以外の相違点として主張する点は,いずれも一致点に当たるというべきである。 ア被告製品 との間の相違点は,本件相違点のみであり,被控訴人が後記【被控訴人の主張】⑵において本件相違点以外の相違点として主張する点は,いずれも一致点に当たるというべきである。 ア被告製品は,「2本のベースレール部111A」(構成d2,原判決添付別紙3のホ-1)を有し,これは,本件発明の「2枚のベースレール」(構成要件D2)に相当するものである。 イ被告製品の,「スライドベース部112Aと後板111Bとに囲まれた開口部」(構成d2)は,本件発明の「スライドベースの固定用垂直面底部の底面中央開口」(構成要件D2)に相当する。 すなわち,被告製品の上記「開口部」は,「平面視した場合の形 状が,後方が開放された略コの字型」となるスライドベース部材112(原判決添付別紙3のホ-4)における「略コの字型」の「開放」部に該当し,これは,「スライドベース部材112の前板112Bの底部のスライドベース部112A」(構成d2)により,その中央部分に作成される空間であるから,スライドベース部材112単体によって,その「底面中央」に構成されるものといえる。そして,構成要件D2の「開口」は,「くぼんだ所」を意味する「穴」を含むものであるから,「略コの字型」の「くぼんだ所」,すなわち,「略コの字型」の「穴」である被告製品の上記「開口部」は,本件発明の構成要件D2の「開口」に相当する。 【被控訴人の主張】以下のとおり,被告製品は,均等の成立要件を充足していないから,本件発明の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして,本件発明の技術的範囲に属するものとはいえない。 ⑴ 均等論の各要件について控訴人の主張は争う。 すなわち,本件相違点,特に,本件相違点1,3 構成と均等なものとして,本件発明の技術的範囲に属するものとはいえない。 ⑴ 均等論の各要件について控訴人の主張は争う。 すなわち,本件相違点,特に,本件相違点1,3及び4は,いずれも,①本件発明の本質的部分に関するものであり,②本件相違点に係る本件発明の構成要件を被告製品の構成に置換した場合に,本件発明と同一の作用,効果を奏するとはいえず,かつ,③当業者においてそのような置換に想到することが容易であったともいえないから,被告製品は,均等の第1要件ないし第3要件をいずれも充足せず,また,第5要件も充足しない。 ア本件相違点1について(ア) 控訴人の第2要件の主張について被告製品の「ネジ留め固定」は,ネジを取り外すことによって, 「ベースレール」と「スライドベース」とを容易に分離でき,したがって,両部材を永久的に締結するという作用,効果を奏しない。 (イ) 第5要件について本件発明の構成要件においては,「ベースレール」と「スライドベース」の固定方法が「リベット固定」と特定されている(構成要件D2)一方で,部材の固定方法については,「ヒンジを介して開いて固定」(構成要件A),「ネジ留め固定」(構成要件D1,D2,E1),「溶接固定」(構成要件D5),「グリップベースの下部に固定」(構成要件D6)及び「押圧固定」(構成要件E3)という様々な異なる表現が用いられている。 この点に鑑みると,本件特許権者は,「ベースレール」と「スライドベース」の固定方法をあえて「リベット固定」に限定し,他の固定方法を排除したものと解されるから,両部材を「ネジ留め固定」(構成d2)する被告製品は,本件 本件特許権者は,「ベースレール」と「スライドベース」の固定方法をあえて「リベット固定」に限定し,他の固定方法を排除したものと解されるから,両部材を「ネジ留め固定」(構成d2)する被告製品は,本件発明の特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるといえる。 イ本件相違点3及び4について(ア) 控訴人の第1要件の主張について本件相違点3に関し,以下によれば,本件発明の本質的部分は,「グリップベース」の上下方向の可動性にではなく,「スライドボルト」の両端を「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴と「スライドボルト支持用垂直面」の縦長穴にそれぞれ支持させることで,「スライドボルト」を上下方向に移動可能に保持させるという構成要件D3の構成に,存する。 したがって,本件相違点3は,本件発明の本質的部分に関する ものである。 a すなわち,本件明細書(甲2)の段落【0066】及び【0068】の記載によれば,本件パチンコ台取付装置においては,パチンコ台アセンブリ10が取り付けられる前は,グリップベース35が,重力により,ベースレール32よりも下方に位置している。 そして,パチンコ台アセンブリ10の取付時において,グリップベース35が,島枠構造に押し入れられた台枠2によってその高さまで押し上げられることによって,外力を要することなく,高さが自動的に調整される。 この調整には,スライドベース31の固定用垂直面の縦長小判穴31e及びスライドボルト支持用垂直面の縦長穴31fに,上向きの付勢力を加えるバネなどを介さずに取り付けられ,重力により,穴の下端に この調整には,スライドベース31の固定用垂直面の縦長小判穴31e及びスライドボルト支持用垂直面の縦長穴31fに,上向きの付勢力を加えるバネなどを介さずに取り付けられ,重力により,穴の下端に当たり吊り下げられた,上下に移動可能なスライドボルト33が必須の構成である。 b また,「スライドボルト」の上下方向の可動性は,「グリップベース」の上下方向の可動性という効果を得るために不可欠な,正に解決原理に相当する部分である。 c さらに,パチンコ台取付装置の上部取付装置において,「グリップベース」が台枠の高さに応じて上下方向に可動であるという構成は,乙6号証(特開平10-80563号公報),乙7号証(特開2007-259961号公報),乙14号証(特開平3-191977号公報)及び乙15号証(「ぱちんこ台取付機『どんぴしゃ』Eタイプ新登場」と題する文書)に開示されている先行技術によって,本件特許出願時において既に公知となっていた。 したがって,「グリップベース」が台枠の高さに応じて上下方向に可動であるという構成は,本件発明の本質的部分とはいえない。 (イ) 控訴人の第2要件の主張について本件相違点3に関し,本件発明においては,前記(ア)aのとおり,パチンコ台アセンブリ10を取り付ける際,グリップベース35が台枠2に押し上げられることによって,外力を要せず,自動的に高さが調整される。 これに対し,被告製品においては,ケース117に取り付けられたグリップベース118が,バネ117Cの上向きの付勢力に抗した下向きの外力を与えられることによって,下方向に移動可能とされるのであるから,自動的に高さ 告製品においては,ケース117に取り付けられたグリップベース118が,バネ117Cの上向きの付勢力に抗した下向きの外力を与えられることによって,下方向に移動可能とされるのであるから,自動的に高さが調整されるとはいえず,したがって,本件発明と同一の作用,効果を奏するとはいえない。 (ウ) 控訴人の第3要件の主張について以下によれば,本件相違点3は単なる設計事項ではなく,当業者において,本件相違点3に係る被告製品の構成を容易に想到し得たとはいえない。 a 本件相違点3に関し,被告製品におけるバネ117Cは,本件明細書(甲2)及び甲9号証のいずれにも,開示も示唆もされていない。 b さらに,被告製品は,ケース117及びバネ117Cの構成を採用したことにより,本件発明にはない,以下の作用,効果を実現している。 ⒜ グリップベース118及びグリップアーム119は,パチンコ台アセンブリの傾斜によって生じる台枠上板301の傾斜に,ケース117の揺動により追従することができるの で,破損せず,台枠上板301の挟持力にも影響はない。 ⒝ 被告製品においては,バネ117Cの弾性力により,グリップベース118と固定されているケース本体117Aが常に上向きに付勢されているので,グリップベース118の初期位置は,その下面がベースレール部材111の下面と面一となる上方位置である(原判決添付別紙3のホ-29)。 このような構成により,被告製品においては,台枠を島枠構造に入れ込む際,グリップベース118(並びにその下部に設けられたグリップアーム119及びグリップ機構120)が島上部構造401の下 このような構成により,被告製品においては,台枠を島枠構造に入れ込む際,グリップベース118(並びにその下部に設けられたグリップアーム119及びグリップ機構120)が島上部構造401の下方に移動してくる台枠上板301に干渉することはない。 (エ) 原判決の判断に誤りはないこと以下のとおり,本件相違点3及び4に係る被告製品の構成が,均等の第3要件を充足しないという原判決の判断に,誤りはない。 a まず,原判決は,本件相違点3及び4に関する判断において,被告製品は,①本件発明には存在しないケース117という新たな構成を付加していること,②スライドタップ115につき,その左右に盛り上げ部を設けることによって,ケース本体117Aの内面で摺動できるようにしていること,③スライドタップ115の上部の盛り上げ部116に円形の固定穴116Aを設け,この固定穴116Aとケース蓋117Bとの間に,バネ117Cを圧縮された状態で収納していることにおいて,本件発明と相違している旨認定した。 ⒜ 上記の相違につき,甲9号証に記載されている技術をもって,被告製品の「ケース」が公知であったということはできない。また,控訴人は,「スライドタップ」に「盛り上げ 部」を形成する点については,何らの公知技術も主張していない。 そして,バネの点に関し,原判決の認定(前記③)は,単なるバネの存否にとどまらず,バネの態様及び設置箇所,さらに,バネを設置するために「スライドタップ」など他の部品をどのように構成するかという点にまで及んでいる。 したがって,当業者が本件相違点3及び4に係る置換を容易に想到し得たというため 置するために「スライドタップ」など他の部品をどのように構成するかという点にまで及んでいる。 したがって,当業者が本件相違点3及び4に係る置換を容易に想到し得たというためには,上記の点についての主張,立証を要するところ,控訴人は,そのような主張,立証をしていない。 ⒝ 甲14実施品は,本件発明の実施品ではない。 すなわち,本件発明の「スライドボルト」は,全体が上下方向に移動するものであるのに対し,甲14実施品の「スライドボルト」は,右側端部は縦長の穴の内部において上下方向に移動できるよう支持されているものの,左側端部は同部を軸とした回転のみが可能なようにヒンジ接続されており,全体が上下方向に移動することはない。 そして,甲14実施品の「く」の字型のバネは,ヒンジで基端を片持ちされた「スライドボルト」を同基端中心に回転させるために,「スライドボルト」の先端を押し上げるものであり,上下方向に移動可能な「スライドボルト」全体を押し上げるものではない。 これに対し,被告製品のバネ117Cは,コイルバネであり,甲14実施品の「く」の字型のバネとは異なる。 そして,被告製品は,「ベースレール部材111に下向きの外力が加えられたときは下方向の移動が可能であり, また,斜め方向の外力が加えられたときは前後方向への揺動が可能である(原判決添付別紙3のホ-26,ホ-29)」という作用を生じ,同作用に基づいて,「ベースレール部材」が台枠の傾斜に追随できるという効果が得られる。この効果は,バネ117Cが,コイルバネであることから,全体としてたわんで前後方向に曲折できることによって,実現 用に基づいて,「ベースレール部材」が台枠の傾斜に追随できるという効果が得られる。この効果は,バネ117Cが,コイルバネであることから,全体としてたわんで前後方向に曲折できることによって,実現するものである。 甲14実施品の「く」の字型のバネによっては,上記効果を奏することができない。 b スライドボルト調整工具60は,被告製品1及び2が備えるタイミングベルト122とは,全く異なるものである。 すなわち,スライドボルト調整工具60は,曲折可能な軟性の素材からなるベルト状の部材を有していない。また,スライドボルト調整工具60は,右側の上下に伸びる部材から左方向へ水平に伸びる4本の棒状の部材に支持された4つの「ギヤー」,すなわち,歯車を備えており,これらが互いにかみ合うことによって,最下部の歯車の回転が最上部の歯車まで伝達されるものであると考えられる。 以上によれば,本件明細書には,「タイミングベルト」についての開示も示唆もされていないというべきである。 ⑵ 本件相違点以外の相違点の存否について本件発明と被告製品との間には,本件相違点の他にも,以下の2つの相違点が存在するが,控訴人は,これらの相違点が存在することを前提とした均等の各要件を充足することの主張をしていないから,被告製品が本件発明と均等なものであるとの控訴人の主張は,失当である。 ア構成要件D2につき,本件発明の「2枚のベースレール」は,独立した2枚の部材で構成されるものであるのに対し,被告製品の「2本のベースレール部111A」(構成d2)は,ベースレール部111Aから垂直に立ち 件D2につき,本件発明の「2枚のベースレール」は,独立した2枚の部材で構成されるものであるのに対し,被告製品の「2本のベースレール部111A」(構成d2)は,ベースレール部111Aから垂直に立ち上がった板状の後板111Bで接続されていることから(原判決添付別紙3のホ-1),上記「2枚のベースレール」とは異なるものである。 したがって,本件発明の構成には「2枚のベースレール」が存在するのに対し,被告製品の構成には存在しないという相違点がある。 イ構成要件D2につき,本件発明の「底面中央開口」は,単体のスライドベース31に構成されているものである。 他方,被告製品の「開口部」(構成d2)は,スライドベース部材112単体に構成されているものではなく,スライドベース部材112と,ベースレール部材111の一部である後板111Bとの組合せにより形成されるものであるから,本件発明の「底面中央開口」とは異なる。 また,「開口」は,通常,「その全周囲をぐるっと取り囲まれた穴」を意味しており,本件特許権者は,本件特許の出願過程において,「スライドベース」を,上記の意味の「開口」を備えたものに限定したといえるところ,被告製品のスライドベース部材112が備える2本のスライドベース部の間には,切欠きないしスリットはあっても,上記の意味の「開口」は存在しない。 以上によれば,本件発明の構成には「底面中央開口」が存在するのに対し,被告製品の構成には存在しないという相違点がある。 2 差止請求等の当否について(争点2)原判決11頁5行目から12行目に記載のとおりであるから,これを引用する。 3 損害論について(争点3) 相違点がある。 2 差止請求等の当否について(争点2)原判決11頁5行目から12行目に記載のとおりであるから,これを引用する。 3 損害論について(争点3)原判決11頁14行目から24行目に記載のとおりであるから,これを引用する。 第4 当裁判所の判断当裁判所は,以下のとおり,被告製品が,少なくとも均等の第1要件及び第3要件を充足することを認めることはできないから,本件発明と均等なものとして,本件発明の技術的範囲に属するということはできないものと判断する。 1 均等の第1要件(非本質的部分)について⑴ 本件発明について本件発明は,「パチンコ台アセンブリを島枠構造に取付ける際,ビス,釘を使わず,台枠寸法,厚みの違いに対応し,傾斜角を調節可能なパチンコ台取付装置に関する」(甲2【0001】)ものであるところ,本件明細書及び本件特許出願に係る願書に添付された図面(甲2。以下,本件明細書と図面を併せて「本件明細書等」という場合がある。また,下記記載中に引用する図面について別紙1甲2図面を参照。)には,概要,以下のとおり記載されている。 ア従来の技術の問題点(ア) 遊技場には,島と呼ばれる複数のパチンコ台を取り付ける島枠構造が設けられている。 メーカーから出荷されるパチンコ台は,パチンコ本体とヒンジ付きの台枠がアセンブリされているもの(以下「パチンコ台アセンブリ」という。)である。 従来は,あらかじめパチンコ台取付装置を島枠構造に固定しておき,パチンコ台アセンブリから台枠を分離してパチンコ台取付装置に固定し,その後にパチンコ本体を取り付けるという方法(特開2004-8 従来は,あらかじめパチンコ台取付装置を島枠構造に固定しておき,パチンコ台アセンブリから台枠を分離してパチンコ台取付装置に固定し,その後にパチンコ本体を取り付けるという方法(特開2004-81762号公報)によって,パチンコ台を島枠構造に設置していた(甲2【0002】,【0004】,【0005】,【0012】)。 (イ) 従来のパチンコ台の台枠は木製であり,その厚み寸法は19mmであったが,より薄い,すなわち,5mmから18mmの厚み寸法を有する軽金属(アルミ系)製や合成樹脂製の台枠が開発されてきた。 従来のパチンコ台取付装置は,上記のとおり新たに開発された台枠の材質や厚み寸法の違いに対応できなかったので,台枠の材質,寸法,形状が異なっても使用可能なパチンコ台取付装置が求められるようになった(甲2【0006】,【0007】)。 台枠の高さ寸法については,メーカーによって,806mmから810mmの幅があり,台枠を固定する島枠構造についても,遊技場により,上下の横桟の高さ寸法が数mm単位で異なっていた。 このことから,パチンコ台の上部の取付装置には,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差があっても,自動的に調整されて取付け可能な構造が求められていた(甲2【0008】,【0009】)。 前記(ア)のとおり,パチンコ台アセンブリから台枠を分離してパチンコ台取付装置に固定し,その後にパチンコ本体を取り付けるという方法については,上記分離のために作業時間を要する上,上記取付けまでの間にパチンコ本体を通路に保管する スペースを要するので,島の両側への取付作業を並行して進めることが難しいという問題があった。 そこで,パチンコ台を,パ 上,上記取付けまでの間にパチンコ本体を通路に保管する スペースを要するので,島の両側への取付作業を並行して進めることが難しいという問題があった。 そこで,パチンコ台を,パチンコ本体と台枠がアセンブリされた状態のまま,容易に取り付けることができるパチンコ台取付装置が求められていた(甲2【0010】)。 さらに,パチンコ台を島枠構造に取り付けた後に,容易に傾斜角度を調整できる構造も求められていた(甲2【0011】)。 イ本件発明が解決しようとする課題前記アの問題に鑑み,本件発明は,①台枠が金属製やプラスチック製であっても,また,台枠の厚みが変化しても,ロック機構を容易に調整して台枠を完全にグリップする機構及び②島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差があっても,自動的にその差を調整できる構造を備え,かつ,③パチンコ台を,パチンコ本体と台枠がアセンブリされた状態のまま,島枠構造に取り付けることができるパチンコ台取付装置を提供する(甲2【0013】から【0015】)。 ウ本件発明に係るパチンコ台取付装置(以下「本件パチンコ台取付装置」という。)の構造以下,本件パチンコ台取付装置の構造を,本件発明の実施形態に即して説明する。 (ア) 本件パチンコ台取付装置100の構成本件パチンコ台取付装置100は,各2台の上部取付装置30及び下部取付装置50から構成される。甲2号証の図1は,側面図であり,一対の上部取付装置30及び下部取付装置50のみが示されているが,実際には,パチンコ台アセンブリ10の左右両端に,それぞれ一対の上部取付装置30及び下部取付 装置50が配置されている(甲2【0026】)。 付装置50のみが示されているが,実際には,パチンコ台アセンブリ10の左右両端に,それぞれ一対の上部取付装置30及び下部取付 装置50が配置されている(甲2【0026】)。 なお,パチンコ台アセンブリ10は,パチンコ本体1に,台枠2が,上下のヒンジ2dによって組み込まれている。台枠2は,台枠上板2a,台枠下板2b及び両端の台枠側板2cからなる額縁状の枠である(甲2【0025】)。 上部取付装置30は,①スライドベース31,②スライドベース31の底部裏側31gの両側にリベット固定された2枚のベースレール32(図1及び図2においては,1枚のみ示されている。),③スライドボルト33,④スライドボルト33に螺合され,前後に移動可能なスライドタップ34,⑤スライドタップ34に溶接固定されたグリップベース35,⑥グリップベース35の下部に固定されたグリップアーム36及び⑦グリップアーム36を回動させるグリップ機構40から構成されている(甲2【0033】,図1,図2)。 下部取付装置50は,①固定ベース51,②ウェルドボルト52,③プッシュアーム53及び④プッシュアーム53を回動させるグリップ機構40から構成されている(甲2【0057】,図4⒜)。 (イ) 本件パチンコ台取付装置100によってパチンコ台を取り付ける方法本件パチンコ台取付装置100によって,パチンコ台アセンブリ10は,島上部枠構造20a及び島下部枠構造20bに固定され,島枠構造20にはめ込まれる(甲2【0025】)。 パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付ける方法は,以下のとおりである。 パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付ける前に, (甲2【0025】)。 パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付ける方法は,以下のとおりである。 パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付ける前に, あらかじめ本件パチンコ台取付装置100を島枠構造20に固定しておく。 すなわち,上部取付装置30は,スライドベース31の固定用垂直面31bを島上部枠構造20aの後面に,ベースレール32を島上部枠構造20aの下面に,それぞれネジ留め固定する。 下部取付装置50は,固定ベース51を島下部枠構造20bの上面にネジ留め固定する(甲2【0027】,【0028】,図1,図2,図7)。 パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付ける際,①上部取付装置30においては,レバー43をロック位置まで押し上げ,これによって,グリップベース35とグリップアーム36で,台枠上板2aを挟み込んで固定し,②下部取付装置50においては,レバー43をロック位置まで押し下げ,これによって,プッシュアーム53先端のプッシュ部54が,台枠下板2bを島下部枠構造20bに押圧して固定する(甲2【0029】,【0030】,【0039】,図1,図2,図6)。 (ウ) グリップ機構40前記(ア)のとおり,上部取付装置30のグリップアーム36ないし下部取付装置50のプッシュアーム53を回動させるグリップ機構40においては,ロック板ピン42aがコイルバネ44により後方に付勢されており,ラチェットボルト45の調整によりロック板ピン42aを前後させることによって,レバー43の回転支点を間接的に移動させ,グリップアーム36及びプッシュアーム53の挟み込む角度(挟む厚さ)を容易に調整でき,仕様変更等 5の調整によりロック板ピン42aを前後させることによって,レバー43の回転支点を間接的に移動させ,グリップアーム36及びプッシュアーム53の挟み込む角度(挟む厚さ)を容易に調整でき,仕様変更等により台枠の厚さが変わっても,対応し 得る(甲2【0031】,【0050】から【0053】,図1,図2)。 (エ) 上部取付装置30の自動高さ調整機能スライドボルト33は,その先端が,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31eに,ボルト頭部33a側が,スライドボルト支持用垂直面31cの縦長穴31fに,それぞれ差し込まれる。 ボルトハンガー39は,ボルト頭部33aとボルト本体との間に形成されたワッシャー状のボルトリング33bと,スライドボルト支持用垂直面31cとの間に差し込まれ,スライドボルト支持用垂直面31cにネジ留めされる。 スライドボルト33は,ボルトハンガー39の縦長穴39aにより前後移動が規制され,他方,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31eの長径とスライドボルト33の縦方向の径の長さとの差の範囲内において,上下方向に移動の自由が与えられた状態で,回転可能に取り付けられる(甲2【0034】,【0036】,図2から図4)。 スライドボルト33に螺合されたスライドタップ34は,スライドベース31の底面中央開口31dに吊り下げられた状態であり,スライドボルト33の回転に伴って底面中央開口31dを前後に移動できる(甲2【0037】,【0038】,図2,図3⒝)。 スライドタップ34に溶接固定されたグリップベース35及びその下部に溶接固定されたベース41に組み込まれたグリップ機構40も,スライドベース3 7】,【0038】,図2,図3⒝)。 スライドタップ34に溶接固定されたグリップベース35及びその下部に溶接固定されたベース41に組み込まれたグリップ機構40も,スライドベース31の底面中央開口31dに吊り下げられた状態で取り付けられており,上下方向に可動の 自由度が与えられている(甲2【0039】,【0043】,【0045】,図2,図3⒝⒞)。 パチンコ台アセンブリ10が本件パチンコ台取付装置100に固定される前,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31e及びスライドボルト支持用垂直面31cの縦長穴31fに差し込まれているスライドボルト33は,重力により,縦長小判穴31e及び縦長穴31fの各下端に当たっている状態にある。 スライドボルト33に螺合されたスライドタップ34の下方に溶接固定されたグリップベース35も,島上部枠構造20aの下面に固定されたベースレール32より下に位置している(甲2【0066】,【0070】,図3⒝⒞,図7,図8⒜))。 台枠2のはめ込みを開始すると,台枠2の高さが,グリップベース35が吊り下げられている位置よりも高ければ,台枠上板2aが,板バネ37にガイドされてグリップベース35を先端から押し上げ始める。このとき,グリップベース35が押し上げられるのに伴い,スライドタップ34及びスライドボルト33も押し上げられる(甲2【0068】,【0071】,図8⒝)。 なお,板バネ37は,グリップベース35の先端に取り付けられ,下方にあるグリップベース35から斜め上向きに曲げられており,先端が島上部枠構造20aの下面に当たっている。 板バネ37は,台枠2の挿入時において,グリップベース35を,台枠上板2aとの衝突 られ,下方にあるグリップベース35から斜め上向きに曲げられており,先端が島上部枠構造20aの下面に当たっている。 板バネ37は,台枠2の挿入時において,グリップベース35を,台枠上板2aとの衝突を避けながら,島上部枠構造20aと台枠2との間隙に誘導する役割を果たす(甲2【0041】,【0067】,図2,図8⒜⒝⒞)。 台枠2を最後まではめ込むと,台枠上板2aが台枠2の高さ までグリップベース35を押し上げる。これによって,グリップベース35の高さは,台枠2の高さに応じて自動的に調整される。この調整に伴い,グリップベース35に固定されたグリップアーム36及びグリップ機構40の高さも,同様に,台枠2の高さに応じて自動的に調整される(甲2【0068】,【0072】,図8⒞)。 (オ) パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付けた後に,傾斜角度を調整する方法前記(エ)のとおりボルトハンガー39により前後移動が規制されているスライドボルト33を回転させて,スライドボルト33に螺合されたスライドタップ34を前後に移動させ,スライドタップ34に取り付けられたグリップベース35及びグリップ機構40全体を前後に移動させることによって,台枠2の上部を傾けて所望の傾斜位置に調整する。 この調整は,ヒンジ2dを介してパチンコ本体1を開き(甲2の図1),前面から手でスライドボルト33を回転させて行う。 また,スライドボルト調整工具60を用いれば,上記調整を容易に行うことができる。スライドボルト調整工具は,前面からの電動ドライバーの回転をギヤーで上方に伝達し,後ろ向きのスライドボルト33に嵌合するアタッチメントを回転させる構造を備えている(甲2【0085】,【0 ができる。スライドボルト調整工具は,前面からの電動ドライバーの回転をギヤーで上方に伝達し,後ろ向きのスライドボルト33に嵌合するアタッチメントを回転させる構造を備えている(甲2【0085】,【0087】から【0089】,図11)。 エ本件発明の効果本件発明の効果は,本件パチンコ台取付装置が,①パチンコ台を,メーカーからの出荷時の状態,すなわち,パチンコ本体と台 枠がアセンブリされた状態のまま,島枠構造に取り付けることができる,②島枠構造の高さと台枠の高さとの差を自動調整できるので,パチンコ台を容易に島枠構造にはめ込むことができる,③取付後のパチンコ台の傾斜角度の調整を短時間で容易に行い得る,④「グリップ機構」が台枠の厚さの変化に対応できるので,台枠の材質や厚みの変更に対応し得るというものであり,前記アの従来の技術の問題点が解決される(甲2【0020】から【0022】)。 ⑵ 本件特許出願時の公知技術についてア被控訴人は,パチンコ台取付装置の上部取付装置において,「グリップベース」が台枠の高さに応じて上下方向に可動であるという構成は,乙6号証,乙7号証,乙14号証及び乙15号証に開示されている先行技術によって,本件特許出願時において既に公知となっていた旨主張する(前記第3の1【被控訴人の主張】⑴イ(ア)c)。 イしかしながら,以下のとおり,乙6号証,乙7号証,乙14号証及び乙15号証は,いずれも「グリップベース」を上下方向に可動とすることにより,台枠の高さ等に応じて自動的に高さを調整するという構成を開示しているとはいえない。 (ア) すなわち,乙6号証には,側面視L字型の支持部材32に穿たれた縦長の穴により上下方向の位置が調整されるという構成を有 動的に高さを調整するという構成を開示しているとはいえない。 (ア) すなわち,乙6号証には,側面視L字型の支持部材32に穿たれた縦長の穴により上下方向の位置が調整されるという構成を有するパチンコ台取付機が開示されているところ,支持部材32は,台枠上板に相当する部材にネジ留め固定されるもので,「グリップベース」に相当する部材とはいえない上,上記のネジ留め固定により自動的に高さ調整がされるものではなく,ネジ留め固定後に支持部材32の上記縦長の穴の前後に 螺合されたナットを締める作業を伴うものと認められる(乙6【0021】,【0026】,図1から図3参照)。 (イ) 乙7号証には,構成要件D1及びD2に相当する機構,すなわち,島上部枠構造の後面に「スライドベース」がネジ留め固定されるとともに,「スライドベース」にリベット固定された「ベースレール」が島上部枠構造の下面にネジ留め固定される機構,並びに,構成要件D5及びD6に相当する機構,すなわち,「グリップベース」と「グリップアーム」とにより台枠上板が挟持される機構を有するパチンコ台取付装置が開示されており,上記両機構は,それぞれ固定部,挟持部と称されている。 しかしながら,乙7号証には,固定部を上下方向に可動とすることによって,台枠高さに差があっても「グリップベース」に相当するつめ4の高さが自動的に調整されるという構成は,記載も示唆もされていない。 (ウ) 乙14号証に開示されているパチンコ台取付装置は,島本体にあらかじめ取り付けられた一対の固定装置基部に,アームの挿通されたメインシャフトを取り付け,アームの下端を遊戯台上部に設けられた上部ホルダの横長穴(スロット)に取り付けることで,上部ホルダが滑動可能かつ回動可能となる れた一対の固定装置基部に,アームの挿通されたメインシャフトを取り付け,アームの下端を遊戯台上部に設けられた上部ホルダの横長穴(スロット)に取り付けることで,上部ホルダが滑動可能かつ回動可能となるという構成を有するものであり,本件発明とは,基本的構成を異にする。 (エ) 乙15号証に開示されているパチンコ台取付装置については,台枠を固定する部材が上下方向の可動性を有するものか否か,上記証拠上,不明であり,したがって,自動的に高さが調整される機能の存否自体も,不明といわざるを得ない。 ⑶ 本件発明の本質的部分についてア特許発明の本質的部分とは,特許請求の範囲に記載された特許発明の構成のうちで,当該特許発明特有の課題解決手段を基礎付ける特徴的な部分,換言すれば,同部分が他の構成に置換されるならば,全体として当該特許発明の技術的思想とは別個のものと評価されるような部分をいうものと解される。 イ本件発明についてみると,本件明細書等には,前記⑴ア,イ及びウ(エ)のとおり,①従来の技術の問題点として,台枠の高さ寸法については,メーカーにより幅があり,島枠構造についても,遊技場により,上下の横桟の高さ寸法が異なっていたという点が挙げられ,これに対応するために,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差があっても,自動的に調整できる構造を備えたパチンコ台取付装置の提供が,課題の1つとされていたこと,②本件発明は,同課題を,上部取付装置30の自動高さ調整機能によって解決するものであることが記載されている。 ウそして,上部取付装置30の自動高さ調整機能につき,本件明細書等には,前記⑴ウ(エ)によれば,概要,以下のとおり記載されている。 すなわち,スライドボルト33を,スライド ウそして,上部取付装置30の自動高さ調整機能につき,本件明細書等には,前記⑴ウ(エ)によれば,概要,以下のとおり記載されている。 すなわち,スライドボルト33を,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31e及びスライドボルト支持用垂直面31cの縦長穴31fに差し込んで,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31eの長径とスライドボルト33の縦方向の径の長さとの差の範囲内において,上下方向に移動できるようにして,パチンコ台アセンブリ10の取付前は,重力により,縦長小判穴31e及び縦長穴31fの各下端に当たった状態にする。 スライドボルト33をこのように構成することによって,スライドボルト33に螺合されたスライドタップ34に溶接固定され,スライドベース31の底面中央開口31dに吊り下げられた状態で取り付けられているグリップベース35も,スライドボルト33と同様に,上下方向に移動でき,かつ,上記取付前は,重力によって下がった状態になる。 そして,パチンコ台アセンブリ10の取付時において,台枠2の高さが,グリップベース35が吊り下げられている位置よりも高ければ,グリップベース35は,上記のとおり上下方向に移動できるので,台枠上板2aにより,台枠2の高さまで押し上げられる。このとき,グリップベース35に固定されたグリップアーム36の高さも,同様に,台枠2の高さに応じて自動的に調整される。 エ以上によれば,グリップベース35が上下方向に移動可能であることは,上部取付装置30の自動高さ調整機能に必須の要件であるところ,このグリップベース35の可動性は,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」という構成によって確保されている。 ことは,上部取付装置30の自動高さ調整機能に必須の要件であるところ,このグリップベース35の可動性は,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」という構成によって確保されている。 したがって,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」によって,「スライドボルト」に螺合されている「スライドタップ」に固定された「グリップベース」が,パチンコ台アセンブリの取付前は,重力により下がっており,同取付時において,台枠の高さよりも低い場合,台枠上板により,台枠の高さまで押し上げられるという点は,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差があっても自動的に調整できる構造を備えたパチンコ台取付装置の提供という課題の1つを解決する,上部取付装置30の自動 高さ調整機能を基礎付ける特徴的な部分というべきである。 したがって,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」によって,「スライドボルト」に螺合されている「スライドタップ」に固定された「グリップベース」が,パチンコ台アセンブリの取付前は,重力により下がっており,同取付時において,台枠の高さよりも低い場合,台枠上板により,台枠の高さまで押し上げられるという点は,本件発明の本質的部分であるものと認められる。 ⑷ 被告製品の構成について本件相違点3及び4に関連する被告製品の構成の詳細は,以下のとおりである(なお,下記記載中に引用する図面について別紙3被告製品図面を参照。)。 ア被告製品は,パチンコ本体と台枠300から成るパチンコ台アセンブリを,そのアセンブリされた状態のまま,島枠構造400にはめ込んで固定するものであり,島上部枠構造に固定する左右一組の上部取付装置100及び島下部枠構造の上面部に固定す から成るパチンコ台アセンブリを,そのアセンブリされた状態のまま,島枠構造400にはめ込んで固定するものであり,島上部枠構造に固定する左右一組の上部取付装置100及び島下部枠構造の上面部に固定する左右一組の下部取付装置200から成る(構成aからc,図1)。 本件相違点3及び4に係る被告製品の構成は,上部取付装置100に設けられたものであるところ,前記固定に際し,上部取付装置100は,①スライドベース部材112を島上部枠構造401の後面にネジS1で留め,2本のベースレール部111Aを島上部枠構造401の下面にネジS2で留め,さらに,②島上部枠構造401に挿入された台枠上板300を,上側からは,グリップベース118で押さえ,下側からは,グリップベース118の下部に固定されたグリップアーム119で押圧する(構成d,d1,d2,d5,d6,図1,図2,図3,図6)。 イスライド用ボルト114は,①その前側の端部に設けられた前軸114Bが,スライドベース部材112の前板112Bに穿たれた円形の丸孔112B3によって(図4),②その後側の端部に設けられた後軸114Aが,事実上円形の丸孔113X(押え板113の長切欠き113A上端の半円形の部分と,ベースレール部材111の後板111Bの切欠き111B1とがなす)によって(図8),回転可能に,かつ,上下方向に移動不可能に軸支されている(構成d3,原判決添付別紙3のホ-13から15,図2,図3,図6,図7)。 ウスライド用ボルト114に螺合されたスライドタップ115は,バネ117Cと共に,ケース117に収納されている。 ケース117は,上面が開放された略直方体形状のケース本体117Aと,その上に取り付けられるケース蓋117Bとを備えてい 15は,バネ117Cと共に,ケース117に収納されている。 ケース117は,上面が開放された略直方体形状のケース本体117Aと,その上に取り付けられるケース蓋117Bとを備えている。 ケース117は,スライドベース部材112の前板112Bの底部のスライドベース部112Aと後板111Bとに囲まれた開口部に,吊下げ状態で取り付けられており,スライド用ボルト114の回転によって前後に移動可能である(構成d4,原判決添付別紙3のホ-20,図2,図3,図6。)。 スライドタップ115の上側には,その上面に円形の固定穴116Aが穿たれた盛り上げ部116が設けられており,また,ケース蓋117Bの上面には,パンチ孔117B2が穿たれ,その下方は,パンチ孔117B2の径に対応する内径を有する円筒形状の突出部(図示されていない。)をなしている。 バネ117Cは,その上端及び下端を,それぞれケース蓋117Bのパンチ孔117B2の下方の突出部,スライドタップ11 5上面の盛り上げ部116の固定穴116Aの内周面に固定されて,圧縮された状態で収納されている(原判決添付別紙3のホ-18,25,26,図3)。 エ以上の構成において,ケース117は,圧縮されたバネ117Cの弾性力によって,常に上方向に働く付勢力を受け,その付勢力に抗した下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動でき,斜め方向の外力を与えられることにより,前後方向に揺動できる(原判決添付別紙3のホ-26)。 グリップベース118は,ケース117のケース本体117Aの下面に溶接固定されているので,ケース117と同様に,バネ117Cの弾性力によって,常に上方向に働く付勢力を受け,2枚のベースレール部材のベ リップベース118は,ケース117のケース本体117Aの下面に溶接固定されているので,ケース117と同様に,バネ117Cの弾性力によって,常に上方向に働く付勢力を受け,2枚のベースレール部材のベースレール部111Aの間にはまり込んでおり,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できる(構成d5,原判決添付別紙3のホ-29,図2,図3,特に図5)。 そして,グリップベース118の下部に固定されたグリップアーム119も,ケース117と同様に,バネ117Cの弾性力によって,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できる(構成d6)。 ⑸ 検討ア前記⑷によれば,本件相違点3及び4に関連する被告製品の構成について,概要,以下の事実が認められる。 すなわち,被告製品は,スライド用ボルト114を上下方向に移動不可能に軸支する一方,ケース117という部材を採用し,これをスライドベース部112Aと後板111Bとに囲まれた開口部に吊下げ状態で取り付けている。 このように吊下げ状態で取り付けられたケース117の中に,スライドタップ115と共に,バネ117Cを,ケース蓋117Bとスライドタップ115との間に圧縮された状態で収納することによって,ケース117が,バネ117Cの弾性力により,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることによって下方向に移動できるようにしている。 そして,ケース117にグリップベース118を溶接固定し,その下部にグリップアーム119を固定することによって,台枠上板300を上下から押さえて島上部枠構造に固定するグリップベース118及びグリップアーム119も,ケース117と同様に,常に上 固定し,その下部にグリップアーム119を固定することによって,台枠上板300を上下から押さえて島上部枠構造に固定するグリップベース118及びグリップアーム119も,ケース117と同様に,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できるようにしている。 イ以上によれば,被告製品は,前記⑶エのとおり本件発明の特徴的な部分に係る「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」との構成を備えず,スライド用ボルト114が上下方向に移動不可能に軸支されている。 そして,被告製品においては,移動不可能に軸支したスライド用ボルト114に,スライドタップ115及びバネ117Cを収納したケース117を吊り下げ,ケース117及びこれに固定されたグリップベース118が,バネ117Cの弾性力により,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できるという構成が採用されているものと認められ,同構成によって,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差がある場合,上部取付装置の高さが自動的に調整されるものと推認できる。 したがって,被告製品は,「グリップベース」を上下方向に可動 とすることで台枠の高さ等に差異がある場合でも,自動的にその高さが調整される点で本件発明と共通するが,被告製品の自動調整機能は,「グリップベース」が,①常時,重力に抗して上方向に働く付勢力を受ける点及び②下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できる,すなわち,押し下げられる点において,本件発明の上部取付装置30の高さ調整機能とは,大きく異なる。 前記⑶エのとおり,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」によって,「スライドボルト」 れる点において,本件発明の上部取付装置30の高さ調整機能とは,大きく異なる。 前記⑶エのとおり,「スライドボルトが上下方向に移動可能に保持されること」によって,「スライドボルト」に螺合されている「スライドタップ」に固定された「グリップベース」が,パチンコ台アセンブリの取付前は,重力により下がっており,同取付時において,台枠の高さよりも低い場合,台枠上板により,台枠の高さまで押し上げられるという点は,本件発明の本質的部分というべきである。 そうすると,本件発明の構成要件D3において,「スライドボルト」が上下方向に移動可能に保持されているのに対し,被告製品の構成d3においては,スライド用ボルト114が上下方向に移動不可能に軸支されているという本件相違点3は,本件発明の本質的部分に係るものというべきである。 よって,被告製品は,均等の第1要件(非本質的部分)を充たさない。 ⑹ 控訴人の主張についてア控訴人は,本件相違点3に関し,①本件発明の本質的部分は,「グリップベース」の上下方向の可動性であり,「スライドボルト」の上下方向の可動性ではない(第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ア)a),②本件相違点3及び4に関し,「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴,「スライドボルト支持用垂直面」に形成され た縦長穴,「スライドボルト」及び「スライドタップ」の構成(構成要件D3及びD4)は,「スライドベース」にリベット固定されたベースレールが島上部枠構造の下面にネジ留め固定される機構(構成要件D1及びD2)と,「グリップベース」と「グリップアーム」とにより台枠上板が挟持される機構(構成要件D5及びD6)の係わり合わせ方の1つにすぎず,その構成自体は,本件発明の本質的部分ではな 構成要件D1及びD2)と,「グリップベース」と「グリップアーム」とにより台枠上板が挟持される機構(構成要件D5及びD6)の係わり合わせ方の1つにすぎず,その構成自体は,本件発明の本質的部分ではない旨主張する(第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ア)c)。 イしかしながら,前記⑶エのとおり,本件発明は,上部取付装置30の自動高さ整機能によって,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差があっても,自動的に調整できる構造を備えたパチンコ台取付装置の提供という,従来の技術の問題点に係る課題の1つを解決するものであるところ,上記機能に必須の要件といえるグリップベース35の上下方向の可動性は,グリップベース35が固定されたスライドボルト33が,「上下方向に移動可能に保持されること」という構成によって確保されている。 この点に鑑みると,本件発明においては,「グリップベース」の上下方向の可動性よりも,その必要不可欠な前提である「スライドボルト」の上下方向の可動性が,本質的部分を構成するものとみるべきである。 ウまた,前記⑶ウのとおり,本件発明において,「スライドボルト」の上下方向の可動性は,スライドボルト33が,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31eの長径とスライドボルト33の縦方向の径の長さとの差の範囲内において,上下方向に移動の自由が与えられた状態で,取り付けられているという構成によって,確保されている。 さらに,グリップベース35が,スライドボルト33に螺合されたスライドタップ34に溶接固定され,スライドベース31の底面中央開口31dに吊り下げられた状態で取り付けられているという構成によって,グリップベース35を,上下方向の可動性が確保されたスライドボルト33の動きに追随さ 溶接固定され,スライドベース31の底面中央開口31dに吊り下げられた状態で取り付けられているという構成によって,グリップベース35を,上下方向の可動性が確保されたスライドボルト33の動きに追随させ,パチンコ台アセンブリの取付前は,重力により下がり,同取付時において台枠よりも低いときは,その高さまで押し上げられるようにしている。 以上によれば,本件相違点3及び4に係る本件発明の「スライドベース」の固定用垂直面の縦長小判穴,「スライドボルト支持用垂直面」に形成された縦長穴,「スライドボルト」及び「スライドタップ」のこれらの構成は,本件発明の課題の1つである上部取付装置30の自動高さ調整機能を実現するためのものといえるから,本件発明の本質的部分に関わるものというべきである。 エ控訴人は,被控訴人の第1要件に関する主張について,本件発明においても板バネ37が設けられており,これによって,「スライドボルト」は,被告製品と同様に,上向きの付勢力を与えられていることから,「スライドボルト」が上向きの付勢力を加えるバネなどを介さずに取り付けられているという被控訴人の主張は誤りである旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ア)d)。 (ア) 本件明細書(甲2)においては,板バネ37につき,「グリップベース35の先端と島上部枠構造20aの間に位置し,台枠2挿入時に台枠上板2aとグリップベース35との衝突を避け確実に島上部枠構造20aと台枠2との間隙に誘導するものである。」(【0041】),「グリップベース35の先端に取付けられた板バネ37は下方にあるグリップベース35から斜め上 向きに曲げられており先端が島上部枠構造20aの下面に当たり台枠2が嵌め込まれる際のガイドとなっている。」(【0067】),「 けられた板バネ37は下方にあるグリップベース35から斜め上 向きに曲げられており先端が島上部枠構造20aの下面に当たり台枠2が嵌め込まれる際のガイドとなっている。」(【0067】),「図8(b)は,台枠2が嵌め込み始められ,台枠上板2aが板バネ37にガイドされてグリップベース35を先端から押上げはじめた状態を示す。」(【0071】)と記載されており,他に,板バネ37の機能を説明する記載はない。 (イ) そして,板バネ37に関する本件明細書の上記記載及び甲2号証の図8(b)によれば,板バネ37は,グリップベース35の先端に取り付けられ,上方に屈曲し,その先端が島上部枠構造20aの下面に当接しているものであることが認められる。 そして,グリップベース35が台枠上板2aによって押し上げられると,板バネ37の弾性力により,上記押上げに係る上方向の外力に抗した下方向の力がグリップベース35に働き,これによって,グリップベース35は,台枠上板2aとの衝突を避けながら,島上部枠構造20aと台枠2との間隙に誘導されるものと推認できる。 すなわち,本件明細書等によれば,板バネ37は,下方向の力を加えるものとして構成されていることが認められ,他方,上方向の力を加える構成については,本件明細書等に記載されていない。 (ウ) 以上によれば,本件発明において,「スライドボルト」が板バネ37によって上向きの付勢力を加えられているとは認められず,控訴人の前記主張は採用できない。 オ控訴人は,被控訴人の第1要件に関する主張について,①本件発明において,板バネ37による上向きの付勢力を用いたり,「スライドボルト」と,これを差し込む「スライドベース」の縦長小 判穴及び「スライドボルト支持用垂直面」 に関する主張について,①本件発明において,板バネ37による上向きの付勢力を用いたり,「スライドボルト」と,これを差し込む「スライドベース」の縦長小 判穴及び「スライドボルト支持用垂直面」の縦長穴との嵌合をきつくしたりすれば,パチンコ台アセンブリの取付前において,グリップベース35が重力によって下方に移動することはないこと,②本件明細書(甲2)の段落【0043】に「グリップ機構40は,(中略)挿入された台枠高さに応じて上下することで自動的にグリップの高さ調整がなされる。」と記載されており,同記載によれば,グリップベース35が台枠2に押し下げられることによっても,本件発明の「自動調整」が実現されることを根拠として,「グリップベース」が重力によって下方に移動するとは限らず,したがって,その初期位置が,「ベースレール」よりも下方に限定される理由はない旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ア)d)。 しかしながら,前記エのとおり,本件発明において,板バネ37は,下方向の力を加えるものとして構成されており,したがって,「スライドボルト」が板バネ37によって上向きの付勢力を加えられているとは認められない。 また,前記⑶ウのとおり,本件発明において,スライドボルト33は,スライドベース31の固定用垂直面31bの縦長小判穴31e及びスライドボルト支持用垂直面31cの縦長穴31fに差し込まれて保持されている(構成要件D3)。この構成において,スライドボルト33は,縦長小判穴31eの長径とスライドボルト33の縦方向の径の長さとの間に差があることによって,その差の範囲内において上下方向に移動できる。 この点に鑑みると,スライドボルト33と,縦長小判穴31eと縦長穴31fとの嵌合をきつくして,パ 向の径の長さとの間に差があることによって,その差の範囲内において上下方向に移動できる。 この点に鑑みると,スライドボルト33と,縦長小判穴31eと縦長穴31fとの嵌合をきつくして,パチンコ台アセンブリ10の取付前に,スライドボルト33に螺合されたスライドタップ3 4に溶接固定されたグリップベース35が重力によって下方に移動しないようにすれば,スライドボルト33の上下方向の可動性が大幅に失われ,同可動性を前提とする上部取付装置30の自動高さ調整機能が損なわれることになり得る。 なお,控訴人が指摘する本件明細書(甲2)の段落【0043】の記載は,パチンコ台の更新時において(甲2【0002】),台枠の高さが従前のパチンコ台とは異なるパチンコ台を取り付けることになっても,グリップ機構40がそれに対応できることを意味するものと解される。同記載のみをもって,パチンコ台アセンブリの取付前において「グリップベース」が重力によって下方に移動せず,台枠に押し下げられることにより,高さが自動的に調整される場合があるということはできない。 以上によれば,控訴人の前記主張は,採用できない。 2 均等の第3要件(置換容易性)について(1) 控訴人は,①本件発明においても,「スライドボルト」は,被告製品と同様に,上向きの付勢力を加えられている,②本件発明において,被告製品と異なり,「グリップベース」の初期位置が「ベースレール」よりも下方に限定される理由はない,③本件相違点3及び4は,設計事項に係るものにすぎない,④「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用することなどは,公知の技術であったとして,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは,当業者が容易に想 すぎない,④「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用することなどは,公知の技術であったとして,本件相違点3及び4に係る本件発明の構成を被告製品の構成に置換することは,当業者が容易に想到し得た旨主張する。 ⑵ 本件相違点3及び4に関し,本件発明の構成要件D3及びD4に係る構成についての本件明細書の記載内容の概要は,前記1⑶イ(イ)のとおりであり,構成d3及びd4に関する被告製品の構成の 概要は,前記1⑸アのとおりであるところ,以下のとおり,両者は,構成及び機能において大きく異なるものといえる。 アすなわち,被告製品においては,スライド用ボルト114につき,「上下方向に移動可能に保持される」本件発明の「スライドボルト」とは正反対に,「上下方向に移動不可能に軸支」する構成とした。 さらに,被告製品は,スライドタップ115を収納するケース117及びバネ117Cという本件発明にはない部材を採用し,スライド用ボルト114にケース117を吊り下げ,ケース117の中に,バネ117Cを,ケース蓋117Bとスライドタップ115との間に圧縮された状態で収納することにより,ケース117が,バネ117Cの弾性力により,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できるよう構成した。 イそして,被告製品は,同構成によって,前記1⑸イのとおり,ケース117に固定されたグリップベース118が,ケース117と同様に,バネ117Cの弾性力により,常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動でき,これによって,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差がある場合,上部取付装置の高さが調整されるものと推認できる。 同調整機能は,グリップベース11 向きの外力を与えられることにより,下方向に移動でき,これによって,島枠構造の高さと台枠の高さとの間に差がある場合,上部取付装置の高さが調整されるものと推認できる。 同調整機能は,グリップベース118が,①常時,重力に抗して上方向に働く付勢力を受ける点及び②下向きの外力を与えられることにより,下方向に移動できる,すなわち,押し下げられる点において,上下方向に移動可能な「スライドボルト」に固定された「グリップベース」が,「スライドボルト」と同様に,パチンコ台アセンブリの取付前は,①重力により下がっており,②同 取付時において,台枠の高さより低い場合,台枠上板により,台枠の高さまで押し上げられるという,本件発明における上部取付装置30の自動高さ調整機能とは,全く異なるものといえる。 ウ控訴人は,本件発明における板バネ37によって,「スライドボルト」が,被告製品と同様に上向きの付勢力を加えられている旨主張するが(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ウ)c⒜),前記1⑹エのとおり,同主張は採用できない。 エ控訴人は,本件発明において,「グリップベース」が重力によって下方に移動するとは限らず,したがって,その初期位置が,「ベースレール」よりも下方に限定される理由はないと主張するが(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ウ)c⒞),前記1⑹オのとおり,同主張は,採用できない。 ⑶ 控訴人は,①本件相違点3に関し,外力が加えられたときに,「グリップ機構が設けられているグリップベースが下がる」作用をもたらす構成につき,「スライドボルト」が下がる構成(構成要件D3)と,「スライドボルト」は固定され,「ケース」が下がる構成(構成d3,d4)との相違及び②本件相違点4に関し,「スライドベース」の開口部に,「スライドタッ イドボルト」が下がる構成(構成要件D3)と,「スライドボルト」は固定され,「ケース」が下がる構成(構成d3,d4)との相違及び②本件相違点4に関し,「スライドベース」の開口部に,「スライドタップ」を吊下げ状態で取り付けるか(構成要件D4),その「スライドタップ」を「ケース」に収納するか(構成d4)との相違は,いずれも設計事項にすぎず,本件発明の構成要件を被告製品の構成に置換することについては,当業者が容易に想到し得た旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(ウ)a,b)。 アしかしながら,①の点については,前記⑵のとおり,本件発明と被告製品は,「グリップベース」を上下させる構成が全く異なり,控訴人主張の相違は,設計事項に当たらない。 また,②の点については,被告製品においては,単に,「スライドタップ」を「ケース」に収納しているのではなく,「スライドタップ」と「ケース」の蓋との間に「バネ」を圧縮された状態で収納し,これによって,「ケース」が「バネ」の弾性力により常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることによって下方向に移動できるように構成しているのであるから,「スライドタップ」を吊下げ状態で取り付けるか,その「スライドタップ」を「ケース」に収納するかは,設計事項とはいえない。 イ以上によれば,前記①及び②がいずれも設計事項にすぎないことを前提とする控訴人の前記主張は,その前提を欠き,採用できない。 ⑷ 控訴人は,①甲9号証には,「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用することが開示されている,②控訴人によって平成24年春頃に製造された甲14実施品は,被告製品のバネ117Cと同様に,「スライドボルト」に対し,常に上方向に働く付勢力を与える「く 「ケース」を採用することが開示されている,②控訴人によって平成24年春頃に製造された甲14実施品は,被告製品のバネ117Cと同様に,「スライドボルト」に対し,常に上方向に働く付勢力を与える「く」の字型バネを備えているとして,当業者において,上記の甲9号証記載の公知技術や甲14実施品に用いられた公知技術を適用して,本件相違点3及び4に係る構成要件D3及びD4の構成を被告製品のように置換することを,容易に想到し得た旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(エ)a)。 ア甲9号証について甲9号証には,「パチンコ島にパチンコ台を取り付ける取り付け装置」に関する発明が記載されているところ(甲9【0001】),甲9パチンコ台取付装置の構成は,以下のとおりである(なお,下記記載中に引用する図面について別紙2甲9図面を参照。)。 (ア) 甲9パチンコ台取付装置は,上下一対の「取り付け装置」(以 下「取付装置」と表記する。)からなり,上部の取付装置は,①パチンコ台の「取り付け手段」(以下「取付手段」と表記する。)及び②「傾き調整手段」によって構成され,「取付手段」は,「傾き調整手段」に連結されている(甲9【0012】,【0040】)。 (イ) 取付手段38は,バネ材質の腕木45,クサビ部材46及び6角頭の押圧螺子47とで構成される。 腕木45は,①先端に,L型の部材を固着して前進規制部48を形成し,②胴部49に,対向する枢支穴50を備えた支点部51を形成し,③後端の押圧部52に,螺子穴54を設けている。 クサビ部材46は,その下方の枢支穴46aにおいて腕木45の支点部51を枢着し,腕木45を揺動自在に吊り下げている。 押圧螺子4 2に,螺子穴54を設けている。 クサビ部材46は,その下方の枢支穴46aにおいて腕木45の支点部51を枢着し,腕木45を揺動自在に吊り下げている。 押圧螺子47は,腕木45後端の押圧部52の螺子穴54に螺合されている(甲9【0014】,【0016】,【0051】,【0052】,図4から図6。)。 (ウ) 傾き調整手段15は,基材17,基材17に両端を枢支される螺子18,螺子18に螺合された移動部材19及び移動部材19に螺合された規制ボルト20とで構成される。 基材17は,取り付け部16,16aを備え,これらによって傾き調整手段15をパチンコ島の横部材2に固定している。 取り付け部16は,ビス穴22を備えた取り付け板23によって形成され,取り付け部16aは,対向したガイド溝24,これらの間に設けられた螺子穴25,螺子穴25に螺合する押しボルト26及び連結部材27によって構成される。 螺子18は,基材17の後壁28の支持穴29を貫通して, 先端を前壁21の支持穴30に回転自在に嵌合し,空転部31を後壁28の支持穴29に臨ませており,Eリング32で抜け防止されている。突端は6角状の操作部33としている。 移動部材19は,螺子18が回転すると,左右の規制板37によって回転を規制されながら,前後に移動する。 規制ボルト20は,後退規制部41を構成するものであり,移動部材19に取り付けられている(甲9【0014】,【0044】から【0049】,図4から図7,図9)。 (エ) 傾き調整手段15の移動部材19の横穴62に設けられた支点ピン63が,取付手段38のクサビ部材46に設けられた長穴64に挿入されている。 】,図4から図7,図9)。 (エ) 傾き調整手段15の移動部材19の横穴62に設けられた支点ピン63が,取付手段38のクサビ部材46に設けられた長穴64に挿入されている。 クサビ部材46は,支点ピン63に支持されて,移動部材19に揺動自在に吊り下げられており,長穴64の縦径の範囲内において上下方向に移動自在である。クサビ部材46に吊り下げられた腕木45も,同様に,上下方向に移動自在である(甲9【0014】,【0017】,【0036】,【0053】,図6)。 (オ) パチンコ台をパチンコ島に取り付ける際の,上部の取付装置の使用方法は,以下のとおりである。 a パチンコ島1の区画5内部の上下には,あらかじめ,甲9パチンコ台取付装置,すなわち,一対の上下の取付装置7及び7aが取り付けられており,これらによってパチンコ台6の装着枠8を固定して,パチンコ台6をパチンコ島1に取り付ける(甲9【0040】,【0061】,【0062】,図1)。 b 当初,腕木45は,前進規制部48を下げて開放した状態にある。 パチンコ台6をパチンコ島1に取り付ける際,パチンコ台 6の装着枠8の上桟8aの後端8bを取付装置7の規制ボルト20に当てて後方への移動を規制しながら,押圧螺子47を回して腕木45の前進規制部48を上昇させることによって,パチンコ台6の装着枠8の上桟8aの下面を押し上げ,その前端8eに,前進規制部48の先端のL型の部材を対向して臨ませる。 次に,規制ボルト20を回してその後退規制部41で装着枠8の上桟8aを前方に押し付けて移動させ,腕木45の前進規制部48と後退規制部41で,装着枠8の上桟8aを挟持してパチンコ島1の横部材2に固定する(甲9【00 20を回してその後退規制部41で装着枠8の上桟8aを前方に押し付けて移動させ,腕木45の前進規制部48と後退規制部41で,装着枠8の上桟8aを挟持してパチンコ島1の横部材2に固定する(甲9【0012】,【0013】,【0054】,図5,図7,図9)。 c 上記取付けに際し,クサビ部材46は,以下のとおり作用する。 すなわち,押圧螺子47の操作時に,クサビ部材46は,揺動支点よりも偏芯した箇所の押圧底59を押し上げられることから,クサビの作用により,押圧螺子47が弛まなくなる(甲9【0055】,図6)。 また,前記(エ)のとおり,クサビ部材46は,長穴64の縦径の範囲内において上下方向に移動自在であり,クサビ部材46に吊り下げられた腕木45も同様であることから,パチンコ島1の横部材2の下面と,パチンコ台6の装着枠8の上桟8aとの間のすき間C(甲9の図7)が大きいときは,腕木45を押し上げてから,パチンコ台6の装着を行うことができ,腕木45の下側とパチンコ台6の内部カバーとの干渉を防止することができる(甲9【0036】,【0056】)。 (カ) 控訴人は,甲9パチンコ台取付装置においては,被告製品 のスライド用ボルト114に対応する螺子18が上下方向に移動できず,また,クサビ部材46が被告製品のケース117Cに相当することを根拠に,甲9号証には,「スライドボルト」を移動不可能とし,「ケース」を採用することが開示されている旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(エ)a⒜)。 前記(ウ)によれば,確かに,甲9パチンコ台取付装置の螺子18は,被告製品のスライド用ボルト114に対応するものと認められるところ,上下方向の可動性が与えられるようには構成されてい 前記(ウ)によれば,確かに,甲9パチンコ台取付装置の螺子18は,被告製品のスライド用ボルト114に対応するものと認められるところ,上下方向の可動性が与えられるようには構成されていない。 他方,以下によれば,クサビ部材46は,被告製品のケース117に相当するものとは認められない。 すなわち,前記1⑸アのとおり,被告製品におけるケース117は,スライドタップ115と共に,バネ117Cを,スライドタップ115とケース蓋117Bとの間に圧縮された状態で収納し,これによって,ケース117がバネ117Cの弾性力により常に上方向に働く付勢力を受け,下向きの外力を与えられることによって下方向に移動できるようにしているものである。 これに対し,甲9パチンコ台取付装置のクサビ部材46は,バネを備えておらず,上方向に働く付勢力を受けるものでもない。 以上に鑑みると,クサビ部材46とケース117との間の相違は,単なる部材の形状の相違にとどまるものとはいえず,両者は,その基本的構成及び作用において明らかに異なるものというべきである。 (キ) 以上によれば,甲9号証には,「スライドボルト」につき, 上下方向の可動性が与えられるように構成されていないものの,「ケース」の採用が開示されていないことは,明らかである。 イ甲14実施品について控訴人は,甲14実施品は,「スライドボルト」の固定用垂直面側に位置し,「スライドボルト」を上方に押し上げるように作用する「く」の字型のバネを備えたものである旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(エ)a⒝)。 しかしながら,甲14号証及び弁論の全趣旨によれば,甲14実施品において,①「ス 用する「く」の字型のバネを備えたものである旨主張する(前記第3の1【控訴人の主張】⑴ウ(エ)a⒝)。 しかしながら,甲14号証及び弁論の全趣旨によれば,甲14実施品において,①「スライドボルト」に相当すると思われる部材は,右側端部は縦長の穴の内部において上下方向に移動できるよう支持されているが,左側端部は同部を軸とした回転のみが可能なようにヒンジ接続されており,全体が上下方向に移動しないことはなく,②「く」の字型のバネは,上記部材の右側を上方に押し上げるものと推認され(甲14),常に弾性力によってケース117を上方向に付勢するバネ117Cとは,明らかに異なるものといえる。 ウ以上によれば,甲9号証には,少なくとも「ケース」の採用が開示されていないことは明らかであり,また,甲14実施品が備える「く」の字型バネも,被告製品のバネ117Cとは,明らかに異なるものといえる。 したがって,当業者において,本件発明に,甲9号証記載の公知技術及び甲14実施品に用いられた公知技術を適用しても,本件相違点3及び4に係る被告製品の構成d3及びd4には至らず,控訴人の前記主張は,採用できない。 ⑸ 小括 以上に鑑みると,控訴人が本件相違点3及び4に係る構成の置換容易性について主張するその余の点を判断するまでもなく,当業者において,本件相違点3及び4に係る構成につき,本件発明の構成要件D3及びD4を,被告製品の構成d3及びd4に置換することを,容易に想到し得たものと認めることはできない。 よって,被告製品は,均等の第3要件(置換容易性)を充たさない。 3 小括以上のとおり,被告製品は,均等の第1要件(非本質的部分)及び第3要件(置換容易性)を充た よって,被告製品は,均等の第3要件(置換容易性)を充たさない。 3 小括以上のとおり,被告製品は,均等の第1要件(非本質的部分)及び第3要件(置換容易性)を充たさない。 したがって,被告製品は,本件発明に係る特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとしてその技術的範囲に属するということはできない。 第5 結論以上によれば,その余の点について判断するまでもなく,控訴人の請求はいずれも理由がないから,これらをいずれも棄却した原判決は結論において相当である。 よって,本件控訴を棄却することとし,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官富田善範 裁判官大鷹一郎 裁判官鈴木わかな(別紙1)甲2号証図面 図1(彩色部分及び各部の名称は,裁判所による。)本件パチンコ台取付装置100によって,パチンコ台アセンブリ10を島枠構造20に取り付けて固定した状態を示す模式図。パチンコ台アセンブリ10の高さ方向は,破断線で省略されている(甲2【0024】)。 図2(彩色部分及び各部の名称は,裁判所による。)本件パチンコ台取付装置100の上部取付装置30の構成を示す正面図。なお,グリップ機構40の内部構成を示すために,コイルバネ44を省略し,ボデー41の手前の側板41bを透視した断面を示している(甲2【0032】)。 図3(彩色部分及び各部の名称は,裁判所による。) コイルバネ44を省略し,ボデー41の手前の側板41bを透視した断面を示している(甲2【0032】)。 図3(彩色部分及び各部の名称は,裁判所による。)スライドベース31を示す。⒜は正面図,⒝は左側面図,⒞は右側 面図である(甲2【0034】)。 図4⒜はボルトハンガー39の平面図,⒝はラチェット板46の平面図である(甲2【0035】)。 図6本件パチンコ台取付装置100の下部取付装置50の構成を示す図。 ⒜は正面図,⒝は固定ベース51の平面図,⒞はプッシュ刃54a の底面及び正面を示す図である(甲2【0056】)。 図7本件パチンコ台取付装置100を島枠構造20に取り付けた状態を示す模式図。パチンコ台アセンブリ10が本件パチンコ台取付装置100に固定される前の状態を示す(甲2【0064】)。 図8本件パチンコ台取付装置100の上部取付装置30の自動高さ調整機能を説明する図。⒜は台枠2がはめ込まれる前,⒝は台枠2がはめ込まれる途中,⒞は台枠2がはめ込まれた状態を示す。なお,⒞においては,グリップベース35がベースレール32と重なる位置まで押し上げられているが,ベースレール32の図示は省略されている(甲2【0069】から【0072】)。 図11 本件発明の傾斜調整機能を説明する模式図(甲2【0086】)。 (別紙2)甲9号証図面 図1:パチンコ台がパチンコ島に取り付けられた状態の正面図 図11 本件発明の傾斜調整機能を説明する模式図(甲2【0086】)。 (別紙2) 甲9号証図面 図1:パチンコ台がパチンコ島に取り付けられた状態の正面図 図4:取付装置の分解斜視図 図5:取付装置の作用状態を示す側面図 図6:取付装置の分解斜視図 図7:取付装置の取付状態を示す側面図 図9:取付装置の取付状態を示す断面図 (別紙3) 被告製品図面(いずれも乙1号証に掲載されているもの。) 被告製品1の上部取付装置及び下部取付装置の使用状態を概略的に示す側面図 被告製品1の上部取付装置を,左斜め前方向やや下側から見た状態を示す斜視図。なお,図中,「114A」は,「114B」の誤記である。 被告製品1の上部取付装置を,左斜め後方向やや上側からみた状態を示す分解図を含む斜視図 被告製品1の上部取付装置の平面図 被告製品1の上部取付装置の底面図 被告製品1の左透視側面図 被告製品1における上部取付装置のスライドボルトの構成を概略的に示す左側面図 被告製品1における上部取付装置のベースレール 被告製品1における上部取付装置のスライドボルトの構成を概略的に示す左側面図 被告製品1における上部取付装置のベースレール部材を,補助部材を取り除いて後方から見た状態を概略的に示す側面図 被告製品1の下部取付装置を,左斜め前方やや上側から見た状態を示す斜視図 被告製品1の下部取付装置を,右斜め後方上側から見た状態を示す斜視図 被告製品1の下部取付装置の左側面図 被告製品1のアジャスタ機構の構成を概略的に示す側面図 図13 被告製品1(図中の「被告製品⑴」)と被告製品2(図中の「被告製品⑵」)とを並置し,側面から撮影した写真 図14 被告製品1(図中の被告製品⑴)と被告製品2(図中の被告製品⑵)を並置し,正面から撮影した写真 被告製品3を左斜め前方から撮影した写真 図16 被告製品3の第1金具を撮影した写真 図17 被告製品3の第2金具を撮影した写真 図18 被告製品3のスライド用ボルトの前端付近を拡大して撮影した写真 図19 被告製品のスライド用ボルトの後軸と第2金具の取付状態を撮影した写真

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