主文 1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は、Aに対し、3388万円及びこれに対する令和5年5月12日から支払済みまで年3%の割合による金員を請求せよ。 2 被告は、Aに対し、5665万円及びこれに対する令和5年5月17日から支払済みまで年3%の割合による金員を請求せよ。 第2 事案の概要 1 長崎県は、令和4年4月26日、国土交通大臣に対し、特定複合観光施設区域整備法(以下「IR整備法」という。)9条1項に基づき、九州・長崎特定複合観光施設区域整備計画(以下「本件計画」という。)の認定を申請した。これに関して、同県知事Aは、同月13日、訴外B法律事務所との間で、九州・長崎IR実施協定締結等法務アドバイザリー支援業務委託契約(以下「本件法務 アドバイザリー業務委託契約」という。)を、同年5月2日、訴外C監査法人との間で、九州・長崎IR審査及び計画・モニタリング実施支援業務委託契約(以下「本件計画・モニタリング業務委託契約」といい、本件法務アドバイザリー業務委託契約と一括して「本件各業務委託契約」という。)をそれぞれ締結した。 本件は、長崎県の住民である原告らが、本件各業務委託契約の締結及び本件 各業務委託契約に基づく各支出命令が地方自治法232条1項に違反する違法なものであると主張して、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、長崎県の執行機関である被告に対し、同県知事Aを相手として、損害賠償として、①本件計画・モニタリング業務委託契約に基づく支出額である3388万円及びこれに対する令和5年5月12日から支払済みまでの遅延損害金の支払、及 び②本件法務アドバイザリー業務委託契約に基づく支出額である5665万円 グ業務委託契約に基づく支出額である3388万円及びこれに対する令和5年5月12日から支払済みまでの遅延損害金の支払、及 び②本件法務アドバイザリー業務委託契約に基づく支出額である5665万円 及びこれに対する同月17日から支払済みまでの遅延損害金の支払を各求めるよう請求した住民訴訟である。 2 関係法令の定め関係法令の定めは、別紙2のとおりである(なお、同別紙において定める略称等は、以下においても用いることとする。)。 3 前提事実(争いのない事実並びに後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)⑴ 当事者等原告らは、いずれも長崎県の住民である。 被告は、長崎県の執行機関である県知事である。 ⑵ 区域整備計画の認定審査都道府県等は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者と共同して、区域整備計画を作成し、国土交通大臣の認定を申請することとなるところ(IR整備法9条1項)、区域整備計画を認定するための審査の概要及びそのうちの資金計画に関する基準は次のとおりである。 基本方針(IR整備法5条)(ア) 審査委員会の設置国土交通大臣は、IR整備法9条11項の規定に基づき認定を行うに当たって、区域整備計画の公平かつ公正な審査を行い、優れた区域整備計画を認定する観点から、有識者により構成される審査委員会を設置す る。 (イ) 審査の基準の構成及び認定審査のプロセス区域整備計画について認定を受けるためには、その計画が、IR整備法9条11項1号から6号までに掲げる基準に適合するものである必要がある。さらに、同項7号において、認定を受けることとなる区域整備 計画の数が3を超えてはならないこととされていることから、同項1号 から6号までに掲げる基準に適合するもの ものである必要がある。さらに、同項7号において、認定を受けることとなる区域整備 計画の数が3を超えてはならないこととされていることから、同項1号 から6号までに掲げる基準に適合するもののうちから、3を超えない範囲内で優れた区域整備計画を認定することが求められている。これらを踏まえ、IR整備法5条1項の規定に基づき国土交通大臣により定められた基本方針は、区域整備計画の認定を受けるために適合しなければならない基準(以下「要求基準」という。)と、申請のあった区域整備計画 が優れたものであるかを公平かつ公正に審査するための基準(以下「評価基準」という。)をそれぞれ定めている。 IR整備法9条1項の規定に基づく認定の申請のあった区域整備計画については、まず要求基準に適合するものかどうかの確認が行われ、要求基準に適合しない場合には、認定が行われない。要求基準に適合する 場合には、評価基準に従って、審査委員会が評価を行い、その結果が国土交通大臣に報告される。国土交通大臣は、審査委員会の審査の結果に基づき、認定を受けることとなる区域整備計画の数が3を超えない範囲内で、優れた区域整備計画を認定する。 (ウ) 要求基準 基本方針は、基本方針への適合(IR整備法9条11項1号)に係る要求基準の1つとして、「IR区域の土地の使用の権原をIR事業者が既に有し、又はその権原をIR事業者が取得する見込みが明らかにされ、及びIR施設(注:IR整備法2条1項柱書の特定複合観光施設を指す。 以下同じ。)を設置するために必要となる資金を調達する見込みが明らか にされるなど、IR施設を確実に設置できる根拠について妥当性が認められるものでなければならない」ことを定めている(以下、この基準を「要求基準4」という。)。 (エ) 区域整 見込みが明らか にされるなど、IR施設を確実に設置できる根拠について妥当性が認められるものでなければならない」ことを定めている(以下、この基準を「要求基準4」という。)。 (エ) 区域整備計画の申請に関する添付書類区域整備計画の認定を申請する都道府県等は、実施方針の策定、民間 事業者の選定及び区域整備計画の作成を公平かつ公正に行ったことを明 らかにするために、必要となる資料を区域整備計画と併せて、国土交通大臣に提出しなければならない。 (以上につき、甲5)特定複合観光施設区域整備計画に係る認定申請の手引き特定複合観光施設区域整備計画に係る認定申請の手引き(以下「本件手 引き」という。)は、区域整備計画の認定申請を適切に行うことができるよう、区域整備計画に係る様式の記載事項について例示的に解説するものであるが、必ずしも本件手引きに基づく区域整備計画の認定申請を要請するものではないとされている。 本件手引きは、要求基準4の具体的記載項目として、①IR区域の土地 に関する所有権の取得等の方法及び予定時期、②収支計画及び資金計画(IR事業を行うために必要な資金の総額、内訳及び調達方法を含む。以下同じ。)を挙げている。さらに、②について、関係する添付書類として「資金調達の確実性を裏付ける客観的な資料」を挙げ、「コミットメントレター等の書類を提出する」と解説されている。 (以上につき、甲6)⑶ 本件計画の認定申請及び本件各業務委託契約の締結長崎県は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者である訴外D社と共同して、本件計画を作成し、令和4年4月27日、国土交通大臣に対し、その認定を申請(以下「本件申請」という。)した(IR整備法9条1項。 乙1)。 本件各業務委託契約の締結 外D社と共同して、本件計画を作成し、令和4年4月27日、国土交通大臣に対し、その認定を申請(以下「本件申請」という。)した(IR整備法9条1項。 乙1)。 本件各業務委託契約の締結(ア) B法律事務所との契約長崎県知事であるAは、令和4年4月13日、B法律事務所との間で、次の内容の本件法務アドバイザリー業務委託契約を締結した。 委託期間令和4年4月13日から令和5年3月24日まで 委託料 5665万円業務内容法務アドバイザリー業務及び報告書作成業務。法務アドバイザリー業務の具体的な内容は、①公募手続に関して残存する法的論点に係る支援、②区域整備計画認定申請に係る支援、③区域整備計画認定申請後の国からの審査に係る法務面で の支援、④区域整備計画認定後の国との調整に係る法務面での支援等の10項目を内容とする。 (イ) C監査法人との契約長崎県知事であるAは、令和4年5月2日、C監査法人との間で、本件計画・モニタリング業務委託契約を締結した。その内容は次のとおり である。 委託期間令和4年5月2日から令和5年3月24日まで委託料 5336万1000円業務内容審査対応支援・認定後計画実施支援、モニタリング実施支援及び報告書作成業務。具体的には、区域整備計画に係る審 査対応支援として国からの問い合わせ対応や追加資料作成等、区域整備計画の認定後計画実施支援として事業者との定期協議支援や国・関係地方公共団体との協議支援、モニタリング実施支援として体制の構築支援や実施支援等を内容とする。 (以上につき、乙2、3)⑷ 住民監査請求及び本件訴訟の経過原告らは、令和4年6月2日、長崎県に対し、本件各業務委託契約の締結の防止及び各業務委託料の支出の防止措置を求 とする。 (以上につき、乙2、3)⑷ 住民監査請求及び本件訴訟の経過原告らは、令和4年6月2日、長崎県に対し、本件各業務委託契約の締結の防止及び各業務委託料の支出の防止措置を求めて、住民監査請求を行ったが、監査委員は、同年8月1日付けで監査請求を棄却した。 原告らは、令和4年8月31日、本件訴訟を提起した。なお、この時点 における請求の趣旨は、C監査法人に対する本件計画・モニタリング業務契約に基づく委託料5336万1000円の支出の差止め及びB法律事務所に対する本件法務アドバイザリー業務委託契約に基づく委託料5665万円の支出の差止めを求めるものであった。 長崎県は、課長の専決により、本件各業務委託契約に基づく委託料の支 出命令を行い(以下「本件各支出命令」という。)、令和5年5月12日、C監査法人に3388万円を、同月17日、B法律事務所に5665万円をそれぞれ支払った。 原告らは、上記ウの支出を受け、本件訴えについて、令和5年7月18日に行われた第2回弁論準備手続において、上記イ記載の請求を変更し、 さらに、同年9月25日に行われた第3回弁論準備手続において、上記第1記載の請求に変更した。 (以上につき、甲1、3、乙34、35) 4 争点⑴ 本件各業務委託契約の締結及び本件各支出命令の違法性(争点1) ⑵ 長崎県知事の故意・過失(争点2) 5 争点に関する当事者の主張⑴ 争点1(本件各業務委託契約の締結及び本件各支出命令の違法性)(原告らの主張)事務処理のために不必要な経費の支弁は、地方自治法232条1項に違 反し、その契約の締結は違法な財務会計行為である。事務処理に必要な経費であるか否かは、当該経費支弁により事業目的達成という効果を上げることが 不必要な経費の支弁は、地方自治法232条1項に違 反し、その契約の締結は違法な財務会計行為である。事務処理に必要な経費であるか否かは、当該経費支弁により事業目的達成という効果を上げることができるか、目的達成のために必要最小限度であるかという観点から判断する必要がある(地方自治法2条14項、地方財政法4条1項)。 資金計画は、要求基準4の具体的記載項目であるところ、添付書類とし て「資金調達の確実性を裏付ける客観的な資料」を提出しなければならず、 具体的にはコミットメントレター等の提出が必要である。この点、長崎県が添付した複数の出資・融資予定者、アレンジャーのコミットメントレター等には「拘束力がない旨」が記載されており、明らかに「資金調達の確実性を裏付ける客観的な資料」には該当しないものであった。さらには、認定審査の最終段階に至っても、一部の出資・融資予定者からコミットメ ントレターが提出されていなかったり、その宛先が本来提出されるべき相手方とは異なる者が記載されていたりするなど、本件申請当初より出資・融資予定者は十分そろっていない状況であった。コミットメントレター等は一切公表されておらず、本件計画の計画案(甲8)では、その発行者名は、E社以外は明らかにされていない。E社についても、本件計画の計画 案では、同社の支援を受け国内外の事業会社及び金融機関からの資金調達を実施するとされており、自ら融資や出資をするものではないから、いわゆる「アンダーライティング形式」のレターでない限り、同社が資金調達に失敗した場合には本件計画の資金計画が破綻することになる。 また、本件計画は、本件申請時点において借入金等の主幹事銀行(ML A)が未選定であり、かつ、国内の出資企業も十分に集まっておらず、資金ストラクチャー 件計画の資金計画が破綻することになる。 また、本件計画は、本件申請時点において借入金等の主幹事銀行(ML A)が未選定であり、かつ、国内の出資企業も十分に集まっておらず、資金ストラクチャー自体が本件申請後に合計3回も変更されるなど、未完成の状態であった。 よって、本件計画は、本件各業務委託契約が締結された時点で、要求基準4に適合しないことは明らかであった。 区域整備計画の差替えや訂正は許されず、また、プレゼンテーションによってこれを追完することもできない以上(甲4)、本件計画が要求基準4に適合しない場合には、プレゼンテーションの成否にかかわらず、認定を受けられる余地はない。また、本件計画の審査対象は、長崎県が自ら提出した計画書の記載内容であるから、自ら提出した計画書について高い専門 性が必要となるはずがないし、IR事業者が作成した部分については長崎 県が同事業者に問い合わせれば足りる。 したがって、本件各業務委託契約自体が不必要なものであって、その締結は違法な財務会計行為に該当する。また、委託料支払の必要性も認められないから、本件各支出命令も違法であるとの評価を免れない。 (被告の主張) 本件計画の作成及び国への認定申請(本件申請)は、IR整備法に基づき、県が設置運営事業を行おうとする民間業者と共同して行うこととされており、本件申請に伴う国の認定審査への対応業務、実施協定の締結、認定後の計画実施、モニタリングの実施等の責務は県にある。その責務を果たすには、法令の遵守や資金調達に加え、観光やカジノ事業から生じる経 済的効果や懸念事項等の広い分野に関わる専門的、政策的な判断や検討が必要となることから、審査への対応業務を含めて、長崎県が行う判断には、広範な裁量が認められる。 要求基準 業から生じる経 済的効果や懸念事項等の広い分野に関わる専門的、政策的な判断や検討が必要となることから、審査への対応業務を含めて、長崎県が行う判断には、広範な裁量が認められる。 要求基準4については、本件手引きに「資金調達の確実性を裏付ける客観的な資料」としてコミットメントレター等を提出することが記載されて いるのみで、長崎県から国に対して行った照会にも一切の回答がなかった。 また、IR事業は我が国初の事業であり、先例を参考とすることもできなかった。長崎県は、各専門家の助力を得ながら国際的な商慣習等を参考に本件計画を作成するしかない状況であった。 コミットメントレター等の法的拘束力について、日本型IRの認定プロ セスには、申請後の認定時期が未定であること、定量的、一義的ではない審査委員の裁量的な評価が必要となる事項が少なくないこと、認定にあたり計画変更の条件が付される可能性があること等の特殊性があり、出資・融資予定者としても段階的な対応をすることはやむを得ないものであった。また、コミットメントレター等は、諸外国では、IRの公募時点にお いては、法的拘束力のある書面に限られず、状況に応じた各種の書面を通 じて資金調達の確実性を客観的に裏付けることが認められている(乙42)。出資・融資予定者から取得したコミットメントレター等は、海外の類似案件において資金調達に実績のある大手金融機関等がとりまとめた世界標準の記載内容となっていた。 一部の出資予定者からコミットメントレター等が提出されていないこと は、国内企業の出資を取りまとめる特別目的会社(SPC)からD社宛のコミットメントレター等が提出されていないとの指摘であるが、このSPC1社以外の全ての出資・融資予定者からはコミットメントレター等が提 国内企業の出資を取りまとめる特別目的会社(SPC)からD社宛のコミットメントレター等が提出されていないとの指摘であるが、このSPC1社以外の全ての出資・融資予定者からはコミットメントレター等が提出されている。上記SPCは、国内企業からの出資が不足した場合のバックアップ用として立ち上げたものであり、国内企業から資金調達予定額を 超えるレターが提出されている以上、上記SPCからコミットメントレター等を取得することは不要であった。 多くのコミットメントレター等が本来提出すべき相手方とは異なる者宛となっていることについては、コミットメントレター等の宛先にD社の親会社であるF社等が含まれることを指摘するものであると思われるが、い ずれのコミットメントレター等も九州・長崎IRプロジェクトへの資金拠出の意向を明確に示しているものであるため、形式的な宛先の違いが問題となるものではなく、本件計画に関する「資金調達の確実性を裏付ける資料」に該当する。 資金調達総額を上回るコミットメントレター等が出されており、特に、 E社は、世界最大の事業用不動産サービス及び投資顧問会社であり、業界のガリバー企業がコミットメントレター等を出していることは本件計画の事業にとって重要な意義をもつ。同社のコミットメントレター等だけでも「資金調達の確実性を裏付ける客観的な資料」として十分といえる。 長崎県は、本件申請後も、審査委員会によるヒアリングや質問に対する 適切な対応をする必要があった(乙4)。 本件計画・モニタリング業務委託契約で委託される業務を行なうためには、IR事業に関する深い知見と豊富なコンサルティング等の経験、実績(海外での法務、会計、税制に関する専門的知識を含む)による高い専門性が求められたし、本件法 委託契約で委託される業務を行なうためには、IR事業に関する深い知見と豊富なコンサルティング等の経験、実績(海外での法務、会計、税制に関する専門的知識を含む)による高い専門性が求められたし、本件法務アドバイザリー業務委託契約で委託された業務を行うためには、IRについての専門的知識とともにIR整備法や各種 法令に基づいた円滑な法務対応が求められた。これらは、長崎県の職員のみでは対応することができないため、外部委託をする必要があった。現実に、長崎県は、審査への対応のため、本件各業務委託契約に基づく支援を受けている。 よって、本件各業務委託契約を締結した県の判断には裁量権の逸脱濫用 はなく、本件各業務委託契約は有効であり、これに基づく本件各支出命令についても、財務会計上の義務違反はない。したがって、本件各業務委託契約の締結及び本件各支出命令に違法性はない。 ⑵ 争点2(長崎県知事の故意・過失)(原告らの主張) 本件各業務委託契約の締結に関する故意・過失本件計画は、長崎県政の最重要事項の1つであり、長崎県知事は、本件申請の進捗状況について担当課より必ず報告を受けていた。加えて、本件申請の段階で資金調達の確実性が重要な問題であることは、長崎県議会や報道でも取り上げられており、長崎県としても認識していた。また、長崎 県知事は、本件計画の認定申請書に添付されたコミットメントレター等の現物を自ら確認したのであるから、コミットメントレター等が一部提出されていないこと、本来提出すべき相手方とは異なる者宛のものが含まれていること、法的拘束力がない又はそれに類するものが多いことを認識していたか、もしくは認識できたはずである。仮に知事自身がコミットメント レター等の具体的記載内容を精査していないとしても、担当職員に こと、法的拘束力がない又はそれに類するものが多いことを認識していたか、もしくは認識できたはずである。仮に知事自身がコミットメント レター等の具体的記載内容を精査していないとしても、担当職員に対しそ の精査を指示するとともに専門的アドバイザー等からも個別の助言を得るよう指示すべきであった。よって、長崎県知事は、本件計画が要求基準4に適合しないことを認識し、当該政策を撤回し、それに伴う本件各業務委託契約の締結を阻止すべきであったのに、これを怠った過失があるとの評価を免れ得ない。 本件各支出命令に関する故意・過失本件各支出命令について、知事自身は決裁していないものの、知事は、地方公共団体の長として、財務会計上の行為を行う権限を法律上本来的に有している。そのため、知事は、自ら決裁していない場合であっても、補助職員が財務会計上の違法行為をすることを阻止すべき指揮監督上の義 務に違反し、故意又は過失により同職員が財務会計上の違法行為をすることを阻止しなかった場合には、自らも財務会計上の違法行為を行ったものとして、普通地方公共団体に対し、当該違法行為により当該普通地方公共団体に被った損害につき賠償責任を負う。このことは、財務会計上の行為を専決により処理させた場合も同様である。 長崎県知事は、上記アのとおり、要求基準4に適合しないことを認識し又は認識できた。そうであるならば、知事は、本件計画にかかる政策決定を撤回し、補助職員が各財務会計行為を行うことを阻止すべき指揮監督上の義務を負っていたにもかかわらず、これを阻止しなかった。よって、知事は、自らも財務会計上違法行為を行ったものとして損害賠償責任を負う。 (被告の主張)本件各業務委託契約の締結に関する故意・過失(ア) 行政機関の首長である知事 なかった。よって、知事は、自らも財務会計上違法行為を行ったものとして損害賠償責任を負う。 (被告の主張)本件各業務委託契約の締結に関する故意・過失(ア) 行政機関の首長である知事の職務は、その質量ともに高度かつ膨大であり、知事は、不確実な状況で行政判断を迫られる場合が多い。IR事業は、長崎県に相当程度の税収の増加と雇用の創出をももたらすことが 見込まれており、その実現のために、リスクを踏まえた上で、どの程度 の公金を支出するかという判断に当たっては、長崎県に政策的ないし技術的な見地から広範な裁量が認められる。知事の故意・過失の有無の判断に当たっては、①行為当時の状況に照らし合理的な情報収集、調査、検討等が行われたか、②知事に要求される能力水準に照らし不合理な判断がなされなかったかを基準になされるべきであり、事後的、結果的な 評価がなされてはならない。①については、当該知事の有する知識及び経験等を踏まえ、職員から提供された情報収集、調査、検討等の結果に依拠して判断することに躊躇を覚えるような特段の事情のない限り、知事は、合理的な情報収集、調査、検討等がなされたとの前提に立って、自らの判断をすることが許されるというべきである。②については、知 事が専門的知見を有する等特段の事情のない限り、合理的に行った情報収集、調査、検討等の結果を信頼して判断をすれば、知事に要求される能力水準に従って不合理な判断がなされなかったといえる。 (イ) ①について、本件各業務委託契約の締結に至るまで、長崎県は、膨大な時間とプロセスを経て、検討を重ねた。本件申請時に要求基準4に関 して国から公開されていた参考資料は、本件手引きのみであった。長崎県は、国内において、IR事業の資金調達の前例がなかったことから、海外 ロセスを経て、検討を重ねた。本件申請時に要求基準4に関 して国から公開されていた参考資料は、本件手引きのみであった。長崎県は、国内において、IR事業の資金調達の前例がなかったことから、海外において実績を有する金融機関や業務委託をしていた専門的アドバイザー等の助言を得た。長崎県企画部IR推進課職員による情報収集、調査、検討の過程で、上記金融機関や専門的アドバイザー等から、本件 計画が要求基準4を満たすかについて否定的な見解が出されることはなく、本件計画は国へ提出できるとの是認を得た。知事は、資金調達の知識や経験を有していなかったことを踏まえると、長崎県IR推進課職員から提供された情報収集、調査、検討等の結果に依拠して判断することに躊躇を覚えるような特段の事情はなかったから、合理的な情報収集、 調査、検討がなされたとの前提に立って、自らの判断をすることが許さ れるというべきである。したがって、知事は行為当時の状況に照らし、合理的な情報収集、調査、検討等を行ったといえる。 ②について、知事は、長崎IR事業における資金調達について専門的知見を有する等の特段の事情はなく、合理的に行った情報収集、調査、検討等の結果を信頼して本件計画を申請し、本件各業務委託契約を締結 したのであるから、知事に要求される能力水準に従って、不合理な判断がなされなかったものといえる。 (ウ) 以上より、知事が、本件各業務委託契約を締結したことについて、故意・過失はない。 本件各支出命令に関する故意・過失 仮に、本件各業務委託契約の締結が違法であったとしても、それが無効でない限り、長崎県は、本件各業務委託契約の履行義務を負う。よって、知事において補助職員が本件各業務委託契約に基づく支払を行うことを阻止しなかったことにつ 約の締結が違法であったとしても、それが無効でない限り、長崎県は、本件各業務委託契約の履行義務を負う。よって、知事において補助職員が本件各業務委託契約に基づく支払を行うことを阻止しなかったことについて、知事に故意・過失はない。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実(前提事実に加え、後掲の各証拠(特記しない限り、枝番があるものは枝番を含む。以下同じ。)及び弁論の全趣旨を総合すれば、次の事実が認められる。)⑴ 本件計画の認定申請(本件申請)に至る経過長崎県は、平成26年3月、IR誘致を表明した(乙9)。 長崎県は、令和3年1月7日、次のとおりの実施方針を策定・公表し(IR整備法6条)、設置運営事業等を行おうとする民間事業者の公募を開始した(IR整備法8条1項参照)。 (ア) 特定複合観光施設区域の整備の意義及び目標a 意義 日本型IRの実現により、訪日外国人旅行者を増大させる政府目標 の達成に寄与することにあり、九州・長崎においては、アジアとの近接性、国際的にメッセージ性の高い観光資源があること等のポテンシャルを最大限発揮させ、地域の振興・発展を図ることを目的とする。 b 目標九州・長崎が有するポテンシャルと、民間の創意工夫を最大限活か しつつ、九州・長崎にIRという我が国の観光産業の新時代を象徴するゲートウェイを設けることで、成長分野たる観光産業の基幹産業化を図るとともに、成長力の高い東アジア地域をはじめとした海外に近接する九州・長崎の地域経済の更なる成長・地方創生を実現し、もって、我が国全体の観光及び経済振興の起爆剤となることを目標とする。 (イ) 特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の位置長崎県佐世保市a町(以上につき、乙12)長崎県は、令和3年 が国全体の観光及び経済振興の起爆剤となることを目標とする。 (イ) 特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の位置長崎県佐世保市a町(以上につき、乙12)長崎県は、令和3年3月15日、G共同企業体に対し、次の内容の「九州・長崎IR区域整備計画の作成及び申請支援業務」を委託した。 委託期間令和3年3月15日から令和4年3月31日まで業務内容区域整備計画における事業者との協議・調整支援、手続・交渉等の支援等。区域整備計画における事業者との協議・調整支援は、区域認定申請書の記載事項、必要添付書類等の整理、申請書類全体設計の検討を含み、手続・交渉等の支援は、国に対 する認定手続の整理、実施支援を業務内容に含む。 (以上につき、甲3)長崎県は、令和3年8月30日、F社を設置運営事業予定者として決定した上、D社と共同して、後記⑵のとおりの本件計画を作成した(甲8、乙18)。 長崎県は、令和4年4月27日、国土交通大臣に対し、本件計画の認定 申請(本件申請)をした(乙1)。 ⑵ 本件計画の内容区域の位置・規模IR予定区域は別紙3のとおりであり、長崎県佐世保市a町(住所省略)ほかの土地を予定し、規模は約32ヘクタールである(乙25)。 資金調達資金調達の計画は、次のとおりであった。 (ア) 開業までの初期投資額である施設整備費、金融コスト、運転資金等を合算した資金調達総額は、約4383億円であり、株主からの出資金1753億円、金融機関からの借入金等2630億円(劣後ローン、社債 等を含む。)が想定されていた。なお、数値については今後変更となる可能性があるものとされていた。 (イ) 出資金の構成については、中核企業であるF社が約80%(約14 億円(劣後ローン、社債 等を含む。)が想定されていた。なお、数値については今後変更となる可能性があるものとされていた。 (イ) 出資金の構成については、中核企業であるF社が約80%(約1402億円)、大手国内企業や九州内企業等の少数株主が約20%(約351億円)が想定されていた。H社、プライベートエクイティ等運用会社、 外資系事業会社等は、F社への出資を通じて本IR事業者(D社)に間接的に出資する。 (ウ) 借入金等に関しては、国内外の金融機関を招聘するシニアローンやメザニンローンで構成する予定であるとされていた。主幹事(MLA)は選定中であった。一定のキャッシュリザーブを確保することによる事業 継続性の担保と余剰資金による借入優先弁済も企図したストラクチャーの導入を検討しているものとされていた。また、出資者による一定のスポンサーサポート等の信用補完を供与することで、当該事業の事業継続性を確保するものともされていた。 (エ) 資本、借入金等の調達に関しては、代表企業及びIR事業者と資金提 供者の直接協議に加え、大型不動産開発やゲーミング業界における投資 銀行業務において実績のあるE社の支援を受け、国内外の事業会社及び金融機関からの資金調達を実施するものとされていた。 (以上につき、甲8)⑶ 審査委員会による審査国土交通大臣に対しては、大阪府と長崎県から区域整備計画の認定申請 が行われた。審査委員会は、長崎県の本件計画につき、初期の段階から、その資金調達計画につき、借入金等に関し国内外の金融機関を招聘するシニアローンやメザニンローンで構成する予定であるとされているところ、主幹事(MLA)が選定中であるにもかかわらず、なぜ資金調達の確実性が認められるといえるのか、また、資金調達の確実性を を招聘するシニアローンやメザニンローンで構成する予定であるとされているところ、主幹事(MLA)が選定中であるにもかかわらず、なぜ資金調達の確実性が認められるといえるのか、また、資金調達の確実性を裏付ける客観的な 資料として提出された各種資料につき、その体裁、文言、前提条件等に照らし、なぜ資金調達の確実性があるといえるのか等につき疑義を有し、本件計画については資金調達の確実性に疑義があるため、資金調達の確実性が確認できるまで他の項目の審査を行わないという方針を固め、長崎県に対しては、複数回にわたる質問を行った(甲20~22、28の1~3、 29の1と2、乙28)。 審査委員会は、約1年半にわたる審査の結果、令和5年12月22日付けで、本件計画が要求基準4、カジノ事業の収益の活用によるIR事業の継続的な実施に関する基準(要求基準11)及びカジノの有害な影響の排除に関する措置の適切な実施に関する基準(要求基準15)に適合しない ことから認定を行わないとすることが相当とした。 審査委員会は、要求基準4に関して、IR事業の実施に当たっては、本来禁止されているカジノ事業が例外的に特権として認められるものであることから、IR整備法に定める極めて厳格な規定を遵守し、その責務を十全に果たすことが求められるところ、審査委員会による質問に対する長 崎県の回答を踏まえても、出資・融資予定者からの「資金調達の確実性を 裏付ける客観的な資料」等(以下、単に「レター」ということがある。)が揃っていないこと、レターの確約の程度(コミットメント)が十分ではないこと、令和5年9月時点での出資・融資予定者が申請時から大きく変更されていること等を総合して判断すると、今後も出資・融資予定者の変更が生じ得る懸念を払拭できないなど、資金調達 メント)が十分ではないこと、令和5年9月時点での出資・融資予定者が申請時から大きく変更されていること等を総合して判断すると、今後も出資・融資予定者の変更が生じ得る懸念を払拭できないなど、資金調達の確実性を裏付ける根拠が 十分であるとは言い難いことから、要求基準4に適合しないと判断した。 (以上につき、甲24)国土交通大臣は、令和5年12月27日、本件計画についての審査委員会の見解が示されたことを受け、長崎県の本件計画については、IR整備法9条11項の規定に基づく認定を行わないこととした(甲23)。 2 争点1(本件各業務委託契約の締結及び本件各支出命令の違法性)について⑴ 本件各業務委託契約締結の違法性本件各業務委託契約の締結が違法であるというためには、本件各業務委託契約の締結が財務会計法規上の義務に違反する違法なものでなければならないところ、原告は、事務処理のために不必要な経費の支弁は、地方 自治法232条1項に違反し、その契約の締結は違法な財務会計行為であると主張し、事務処理に必要な経費であるか否かは、当該経費支弁により事業目的達成という効果を上げることができるか、目的達成のために必要最小限度であるかという観点から判断する必要がある(地方自治法2条14項、地方財政法4条1項)などと主張する。 そこで検討すると、次のとおりである。 (ア) 前記認定のとおり、長崎県によるIR誘致は、九州・長崎が有するポテンシャルと、民間の創意工夫を最大限活かしつつ、九州・長崎の地域経済の更なる成長・地方創生を実現し、もって、我が国全体の観光及び経済振興の起爆剤となることを目標とするものであるところ、IR誘致 自体は、知事の裁量的な政策的判断に委ねられるべき事柄である。 (イ) 区域整備計画 し、もって、我が国全体の観光及び経済振興の起爆剤となることを目標とするものであるところ、IR誘致 自体は、知事の裁量的な政策的判断に委ねられるべき事柄である。 (イ) 区域整備計画は、都道府県等が、設置運営事業等を行おうとする民間事業者と共同して、基本方針及び実施方針に即して作成される必要があるところ(IR整備法9条1項)、統合型リゾート(IR)が、民間事業者が一体として設置・運営する「観光振興に寄与する諸施設」と「カジノ施設」から構成される一群の施設であることから(IR整備法2条1 項参照)、このような特性に照らし、区域整備計画は、次のような要求水準を満たす必要があるものである。 すなわち、区域整備計画は、①IR施設を設置するために必要となる資金を調達する見込みが明らかにされるなど、IR施設を確実に設置できる根拠について妥当性が認められるものであること(要求基準4)、② IR事業者によるコンプライアンスの確保のための体制及び取組が適切かつ十分なものであること(要求基準7)、③カジノ事業の収益が設置運営事業の実施に活用されることにより、設置運営事業が一つの設置運営事業者により一体的かつ継続的に行われると認められるものであること(要求基準11)、④IR整備法に基づきIR事業者が自ら実施するカジ ノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うための措置をIR事業者が適切に実施すると認められるものであること(要求基準15)、⑤カジノ事業の収益を活用して実施することが計画されているIR施設の整備その他IR事業の事業内容の向上及び都道府県等が実施する施策への協力等の内容が収支計画及び資金計画と整合的なものとなっ ていること(要求基準16)、⑥IR区域の整備による経済的社会的効果及びその効果を 事業の事業内容の向上及び都道府県等が実施する施策への協力等の内容が収支計画及び資金計画と整合的なものとなっ ていること(要求基準16)、⑥IR区域の整備による経済的社会的効果及びその効果を見込む根拠が明らかにされていること(要求基準18)、⑦ギャンブル等依存症対策基本法の規定に基づく都道府県ギャンブル等依存症対策推進計画に基づく取組を適切に実施すると認められるものであること(要求基準19)等の各種要求水準を満たす必要があるところ (甲5、21)、これらの基準を満たす上では多種多様な法的及び財務・ 会計上の論点が存在し得るものと認められる。 (ウ) 加えて、区域整備計画については国土交通大臣の認定を受ける必要があり(IR整備法9条11項)、その認定に当たり審査委員会の審査が必須であることは前記のとおりであるが、本件申請後、審査委員会対応が予定されており、現に、審査委員会から複数回にわたる照会がされ、長 崎県としてもこれに対応していることからすれば、長崎県が本件計画を作成し、国土交通大臣に対し認定を申請した段階にあっても、更に専門家から法務、財務・会計面のサポートを受ける必要性があったことは否定できない。 (エ) 以上によれば、本件各業務委託契約の締結が、知事の裁量権の範囲を 逸脱し又はこれを濫用するものとは評価できない。 これに対し、原告らは、本件計画は、本件各業務委託契約が締結された時点で、要求基準4に適合しないことは明らかであった旨主張する。 そこで検討すると、審査委員会において本件計画につき要求基準4に適合しないと判断し、本件計画が国土交通大臣の認定を受けられなかったも のであることは、前記認定のとおりである。また、審査委員会は、本件計画の審査に当たり、審査初期の段階から、本件計画のう に適合しないと判断し、本件計画が国土交通大臣の認定を受けられなかったも のであることは、前記認定のとおりである。また、審査委員会は、本件計画の審査に当たり、審査初期の段階から、本件計画のうちの資金調達計画につき強い疑義を有し、これを重点審査項目に挙げていたことも前記のとおりである。 しかし、審査委員会の審査にせよ、約1年半にわたり継続して行われた ものである上、本件申請前には、長崎県においてG共同企業体に対し「九州・長崎IR区域整備計画の作成及び申請支援業務委託」が行われ、徴求されたコミットメントレター等について専門家のレビューが実施された事実も認められ、長崎県としては、本件計画のうちの資金調達計画につき、相応の確実性があると判断して本件申請に至ったものと認められる。 また、①統合型リゾート(IR)とは、民間事業者が一体として設置・ 運営する「観光振興に寄与する諸施設」と「カジノ施設」から構成される一群の施設であるところ、このような日本型IRを実現するための制度は、IR区域を整備し、国際会議場や家族で楽しめるエンターテインメント施設等と、収益面での原動力となるカジノ施設が一体となったこれまでにないスケールとクオリティを有する特定複合観光施設(IR施設)が、民間 事業者の活力と創意工夫を生かして設置・運営されることを包括的に法制度の中に位置付けた世界初の制度であること(甲5)、②区域整備計画は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者と共同して作成するものであるところ(IR整備法9条1項)、そのうち事業基本計画は、当該民間事業者が作成する案に基づいて作成するものであるが(IR整備法9条4項)、 区域整備計画については国土交通大臣の認定を受ける必要があり(IR整備法9条11項)、同認定を受ける 計画は、当該民間事業者が作成する案に基づいて作成するものであるが(IR整備法9条4項)、 区域整備計画については国土交通大臣の認定を受ける必要があり(IR整備法9条11項)、同認定を受けるまでは事業基本計画を行えるかどうかは不透明であって、IR整備法上も、民間事業者との間の実施協定は、認定を受けた後に民間事業者との間で締結するものであること(IR整備法13条1項)からすれば、資金の拠出者が資金拠出を約束するにも、当該 約束の程度、度合いには限度があり得ること等の事情に照らせば、本件計画における資金調達計画が、本件申請時点で前記認定のとおりの内容、程度にとどまったことについても相応の理由があったと評価すべきである。 そして、これらのことに照らせば、コミットメントレター等の現物を確認するまでもなく(したがって、原告らによる令和5年3月10日付け文書 提出命令の申立ては、必要性がないものとして却下した。)、本件申請の時点において、本件計画が国土交通大臣の認定を受けられないものであったことが明らかであったということはできない。 よって、原告の上記主張は理由がない。 ⑵ 本件各支出命令の違法性 前記(1)のとおり、本件各業務委託契約の締結に違法性は認められない。 そうすると、本件各業務委託契約が私法上当然に無効であるとはいえないから、本件各支出命令についても違法性があるとは認められない。 第4 結論以上によれば、その余の点について判断するまでもなく、原告らの請求には理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 長崎地方裁判所民事部 裁判長裁判官松永晋介 裁判官三嶋志織 主文のとおり判決する。 長崎地方裁判所民事部 裁判長裁判官松永晋介 裁判官三嶋志織 裁判官吉澤孝 (別紙2) 関係法令の定め第1 特定複合観光施設区域整備法(目的) 第一条この法律は、我が国における人口の減少、国際的な交流の増大その他の我が国を取り巻く経済社会情勢の変化に対応して我が国の経済社会の活力の向上及び持続的発展を図るためには、国内外からの観光旅客の来訪及び滞在を促進することが一層重要となっていることに鑑み、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(平成二十八年法律第百十五号。以下「推進法」という。)第五条の規 定に基づく法制上の措置として、適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした特定複合観光施設区域の整備を推進することにより、我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するため、特定複合観光施設区域に関し、国土交通大臣による基本方針の作成、都道府県等による区域整備計画の作成、国土交通大臣 による当該区域整備計画の認定等の制度を定めるほか、カジノ事業の免許その他のカジノ事業者の業務に関する規制措置、カジノ施設への入場等の制限及び入場料等に関する事項、カジノ事業者が納付すべき国庫納付金等に関する事項、カジノ事業等を監督するカジノ管理委員会の設置、その任務及び所掌事務等に関する事項その他必要な事項を定め、もって観光及び地域経済の振興に寄与するととも に、財政の改善に資することを目的とする。 (定義)第二条この法律において「特定複合観光施設」と 事務等に関する事項その他必要な事項を定め、もって観光及び地域経済の振興に寄与するととも に、財政の改善に資することを目的とする。 (定義)第二条この法律において「特定複合観光施設」とは、カジノ施設と第一号から第五号までに掲げる施設から構成される一群の施設(これらと一体的に設置され、及び運営される第六号に掲げる施設を含む。)であって、民間事業者により一体と して設置され、及び運営されるものをいう。 一国際会議の誘致を促進し、及びその開催の円滑化に資する国際会議場施設であって、政令で定める基準に適合するもの二国際的な規模の展示会、見本市その他の催しの開催の円滑化に資する展示施設、見本市場施設その他の催しを開催するための施設であって、政令で定める基準に適合するもの 三我が国の伝統、文化、芸術等を生かした公演その他の活動を行うことにより、我が国の観光の魅力の増進に資する施設であって、政令で定めるもの四我が国における各地域の観光の魅力に関する情報を適切に提供し、併せて各地域への観光旅行に必要な運送、宿泊その他のサービスの手配を一元的に行うことにより、国内における観光旅行の促進に資する施設であって、政令で定め る基準に適合するもの五利用者の需要の高度化及び多様化に対応した宿泊施設であって、政令で定める基準に適合するもの六前各号に掲げるもののほか、国内外からの観光旅客の来訪及び滞在の促進に寄与する施設 2 この法律において「特定複合観光施設区域」とは、一の特定複合観光施設を設置する一団の土地の区域として、当該特定複合観光施設を設置し、及び運営する民間事業者(施設供用事業が行われる場合には、当該施設供用事業を行う民間事業者を含む。)により当該区域が一体的に管理されるものであっ 一団の土地の区域として、当該特定複合観光施設を設置し、及び運営する民間事業者(施設供用事業が行われる場合には、当該施設供用事業を行う民間事業者を含む。)により当該区域が一体的に管理されるものであって、第九条第十一項の認定を受けた同条第一項に規定する区域整備計画(第十一条第一項の規定に よる変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定区域整備計画」という。)に記載された区域をいう。 3 この法律において「設置運営事業」とは、次に掲げる事業をいう。 一特定複合観光施設を設置し、及び運営する事業二前号に掲げる事業に附帯する事業 4 この法律において「設置運営事業者」とは、設置運営事業を行う民間事業者を いう。 5~6 (略) 7 この法律において「カジノ行為」とは、カジノ事業者と顧客との間又は顧客相互間で、同一の施設において、その場所に設置された機器又は用具を用いて、偶然の事情により金銭の得喪を争う行為であって、海外において行われているこれ に相当する行為の実施の状況を勘案して、カジノ事業の健全な運営に対する国民の信頼を確保し、及びその理解を得る観点から我が国においても行われることが社会通念上相当と認められるものとしてその種類及び方法をカジノ管理委員会規則で定めるものをいう。 8 この法律において「カジノ事業」とは、次に掲げる業務(以下「カジノ業務」 という。)を行う事業をいう。 一カジノ施設におけるカジノ行為を顧客との間で行い、又は顧客相互間で行わせることに係る業務(以下「カジノ行為業務」という。)二カジノ行為を行う顧客の依頼を受けて当該顧客の金銭について行う次に掲げる業務(第三章において「特定金融業務」という。) イ銀行その他のカジノ管理委員会規則で定める金融機関を いう。)二カジノ行為を行う顧客の依頼を受けて当該顧客の金銭について行う次に掲げる業務(第三章において「特定金融業務」という。) イ銀行その他のカジノ管理委員会規則で定める金融機関を介し、カジノ事業者の管理する当該顧客の口座と当該顧客の指定する預貯金口座との間で当該顧客の金銭の移動に係る為替取引を行う業務(第三章第二節第四款において「特定資金移動業務」という。)ロ当該顧客の金銭を受け入れる業務(第八十四条において「特定資金受入業 務」という。)ハ当該顧客に金銭を貸し付ける業務(第三章第二節において「特定資金貸付業務」という。)ニ金銭の両替を行う業務三前二号に掲げる業務に附帯する業務 9 この法律において「カジノ事業者」とは、第九条第十一項の認定(第十一条第 一項の規定による変更の認定を含む。以下「区域整備計画の認定」という。)を受けた設置運営事業者(以下「認定設置運営事業者」という。)であって、第三十九条の免許を受けてカジノ事業を行うものをいう。 10 この法律において「カジノ施設」とは、特定複合観光施設区域に設置する施設であって、カジノ事業者がカジノ行為業務を行うための次に掲げる区画により 構成されるものをいう。 一主としてカジノ行為を顧客との間で行い、又は顧客相互間で行わせるための区画(以下「カジノ行為区画」という。)二第七十条第一項の確認(次号において「本人確認」という。)をするための区画(第三章において「本人確認区画」という。) 三カジノ事業者がカジノ行為業務又は本人確認に係る業務に附帯する監視、警備その他の業務を行うための区画11~19 (略)(国の責務)第三条国は、推進法第三条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にの 業務又は本人確認に係る業務に附帯する監視、警備その他の業務を行うための区画11~19 (略)(国の責務)第三条国は、推進法第三条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にの っとり、我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するため、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策(特定複合観光施設区域の周辺地域の開発及び整備、交通環境の改善その他の特定複合観光施設区域の整備に伴い必要となる関連する施策を含む。次条及び次章第一節において同じ。)を策定し、及び実施するとともに、犯罪の発生の予防、善良の風俗及び清浄な風俗環境の保 持、青少年の健全育成、カジノ施設に入場した者がカジノ施設を利用したことに伴い受ける悪影響の防止並びにこれらの実施のために必要な体制の整備その他のカジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の責務) 第四条特定複合観光施設区域の整備に関係する地方公共団体は、基本理念にのっ とり、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策並びにカジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策に関し、国との適切な役割分担の下、地方公共団体が実施すべき施策として、その地方公共団体の区域の実情に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (基本方針) 第五条国土交通大臣は、特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。 2 基本方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。 一特定複合観光施設区域の整備の意義及び目標に関する事項二特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策に関する基本的な事項 2 基本方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。 一特定複合観光施設区域の整備の意義及び目標に関する事項二特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策に関する基本的な事項 三設置運営事業等(設置運営事業又は、施設供用事業が行われる場合には設置運営事業及び施設供用事業をいう。以下この章において同じ。)及び設置運営事業者等(設置運営事業者又は、施設供用事業が行われる場合には設置運営事業者及び施設供用事業者をいう。以下この節において同じ。)に関する基本的な事項 四区域整備計画の認定に関する基本的な事項五前各号に掲げるもののほか、カジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした特定複合観光施設区域の整備を推進することにより我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するための施策に関する基本的な事項 六カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策に関する基本的な事項 3 国土交通大臣は、基本方針を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部の決定を経なければならない。 4 国土交通大臣は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければ ならない。 5 (略)(実施方針)第六条都道府県等(都道府県又は指定都市(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市をいい、当該指定都市の区域に特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の全部を包含するものに 限る。)をいう。以下この節において同じ。)は、特定複合観光施設区域を整備しようとするときは、第八条第一項の規定による選定に先立ち、基本方針に即して、当該特定複合観光施設区域 を包含するものに 限る。)をいう。以下この節において同じ。)は、特定複合観光施設区域を整備しようとするときは、第八条第一項の規定による選定に先立ち、基本方針に即して、当該特定複合観光施設区域の整備の実施に関する方針(以下この節において「実施方針」という。)を定めなければならない。 2 実施方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。 一当該特定複合観光施設区域の整備の意義及び目標に関する事項二当該特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の位置及び規模に関する事項三当該特定複合観光施設を構成する施設の種類、機能及び規模に関する事項並びに設置運営事業等に関する事項 四設置運営事業等を行おうとする民間事業者の募集及び選定に関する事項五設置運営事業等の円滑かつ確実な実施の確保に関する事項六カジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした当該特定複合観光施設区域の整備を推進することにより我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するための施策及び措置に関する事項 七カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策及び措置に関する事項 3 (略) 4 都道府県等は、実施方針を定めようとするときは、第十二条第一項に規定する協議会が組織されている場合には当該協議会における協議を、同項に規定する協 議会が組織されていない場合には立地市町村等及び公安委員会との協議をしなけ ればならない。 5 都道府県等は、実施方針に定める次の各号に掲げる事項については、あらかじめ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。この場合において、第二号に定める者の同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。 一公 る事項については、あらかじめ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。この場合において、第二号に定める者の同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。 一公安委員会が実施する施策及び措置に係る事項公安委員会二立地市町村等が実施する施策及び措置に係る事項(前号に掲げるものを除く。)立地市町村等 6 都道府県等は、実施方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 7 前三項の規定は、実施方針の変更について準用する。 (民間事業者の選定)第八条都道府県等は、実施方針に即して、次条第一項の規定により同項に規定する区域整備計画を共同して作成し国土交通大臣の認定を申請する民間事業者を公募の方法により選定するものとする。 2 都道府県等は、前項の規定による選定をしようとするときは、第十二条第一項に規定する協議会が組織されている場合には当該協議会における協議を、同項に規定する協議会が組織されていない場合には立地市町村等及び公安委員会との協議をしなければならない。 (区域整備計画の認定) 第九条都道府県等は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者と共同して、基本方針及び実施方針に即して、特定複合観光施設区域の整備に関する計画(以下「区域整備計画」という。)を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができる。この場合において、当該民間事業者がまだ設立されていないときは、発起人その他の当該民間事業者を設立しようとする者と区域整備計画を共同して作成し 国土交通大臣の認定を申請するものとする。 2 区域整備計画には、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を定めるものとする。 一区域整備計画の意義及び目標に関する事項二特定複合観光施 の認定を申請するものとする。 2 区域整備計画には、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を定めるものとする。 一区域整備計画の意義及び目標に関する事項二特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の位置及び規模に関する事項三設置運営事業者等の名称及び住所並びに代表者の氏名 四特定複合観光施設を構成する施設の種類、機能及び規模に関する事項並びに設置運営事業等及び設置運営事業者等に関する事項その他の設置運営事業等の基本となる事項に関する計画(以下この章において「事業基本計画」という。)五前各号に掲げるもののほか、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策及び措置に関する事項 六前各号に掲げるもののほか、カジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした特定複合観光施設区域の整備を推進することにより我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するための施策及び措置に関する事項七カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要 な施策及び措置に関する事項八区域整備計画の実施により見込まれる経済的社会的効果に関する事項九第百七十九条第一項に規定する認定都道府県等入場料納入金の使途に関する事項十第百九十三条第一項に規定する認定都道府県等納付金の使途(当該認定都道 府県等納付金を立地市町村等その他の関係地方公共団体に交付する場合には、その条件を含む。)に関する事項 3 (略) 4 事業基本計画は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者が作成する案に基づいて作成するものとする。 5 都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、第十二条第一項に規 定する協議会が組織されている場合には当該協議会に る民間事業者が作成する案に基づいて作成するものとする。 5 都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、第十二条第一項に規 定する協議会が組織されている場合には当該協議会における協議を、同項に規定する協議会が組織されていない場合には立地市町村等及び公安委員会との協議をしなければならない。 6 都道府県等は、区域整備計画に定める次の各号に掲げる事項については、あらかじめ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。この場合において、 第二号に定める者の同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。 一公安委員会が実施する施策及び措置に係る事項公安委員会二立地市町村等が実施する施策及び措置に係る事項(前号に掲げるものを除く。)立地市町村等 7 都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、公聴会の開催その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。 8 都道府県等は、第一項の規定による申請をしようとするときは、その議会の議決を経なければならない。 9 前項の場合において、当該都道府県等が都道府県であるときは、当該都道府県 は、あらかじめ、当該特定複合観光施設区域を整備しようとする区域をその区域に含む市町村及び特別区の同意を得なければならない。この場合において、当該同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。 10 第一項の規定による申請は、基本方針の公表後の政令で定める期間内にしなければならない。 11 国土交通大臣は、第一項の規定による申請があった場合において、その区域整備計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をすることができる。 一基本方針に適合するものであること。 二国内外の 大臣は、第一項の規定による申請があった場合において、その区域整備計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をすることができる。 一基本方針に適合するものであること。 二国内外の主要都市との交通の利便性その他の経済的社会的条件からみて、特 定複合観光施設区域の整備を推進することが適切と認められる地域であること。 三事業基本計画が次に掲げる基準に適合するものであること。 イカジノ事業の収益が設置運営事業の実施に活用されることにより、設置運営事業が一の設置運営事業者により一体的かつ継続的に行われると認められるものであること。 ロ施設供用事業が行われる場合には、設置運営事業等が設置運営事業者と施 設供用事業者との適切な責任分担及び相互の緊密な連携により行われると認められるものであること。 ハ設置運営事業者等が会社法に規定する会社であって、専ら設置運営事業(施設供用事業者にあっては、施設供用事業)を行うものとされていること。 ニ設置運営事業者が特定複合観光施設を所有するものとされていること(施 設供用事業が行われる場合には、施設供用事業者が所有する特定複合観光施設を設置運営事業者が使用するものとされていること。)。 ホ設置運営事業者等がカジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な措置を講ずると認められるものであること。 ヘイからホまでに掲げるもののほか、設置運営事業等が円滑かつ確実に行わ れると見込まれること。 四前三号に掲げるもののほか、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策及び措置が適切に実施されると認められるものであること。 五国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現を図ることにより、観光及び地域経済の振興に寄与すると認められるもので 域の整備の推進に関する施策及び措置が適切に実施されると認められるものであること。 五国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現を図ることにより、観光及び地域経済の振興に寄与すると認められるものであること。 六カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策及び措置が実施されると認められるものであること。 七その認定をすることによって、認定区域整備計画の数が三を超えることとならないこと。 12 国土交通大臣は、前項の認定をしようとするときは、関係行政機関の長に協 議し、これらの同意を得るとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部の意見 を聴かなければならない。 13 国土交通大臣は、特定複合観光施設区域の適正な整備を確保するため必要があると認めるときは、第十一項の認定に条件を付し、及びこれを変更することができる。 14 国土交通大臣は、第十一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨及びその 内容を公示しなければならない。前項の規定により新たに条件を付し、又は変更したときも、同様とする。 第2 特定複合観光施設区域整備法に基づく区域整備計画の認定等に関する省令特定複合観光施設区域整備法(平成三十年法律第八十号)第七条第一項、第九条 第二項、第十一条第一項及び第二項、第十三条第一項第七号、第三項及び第五項、第十六条第一項及び第三項、第十七条第一項並びに第十九条第一項の規定に基づき、並びに同法を実施するため、特定複合観光施設区域整備法に基づく区域整備計画の認定等に関する省令を次のように定める。 (区域整備計画の内容) 第二条区域整備計画においては、基本方針及び実施方針に即し、次に掲げる事項その他の国土交通大臣が告示で定める事項を明らかにするものとする。 一 ように定める。 (区域整備計画の内容) 第二条区域整備計画においては、基本方針及び実施方針に即し、次に掲げる事項その他の国土交通大臣が告示で定める事項を明らかにするものとする。 一特定複合観光施設の名称、所在地及びその概要二設置運営事業者等の役員の氏名又は名称及び住所三設置運営事業者等の主要株主等基準値以上の数の議決権等の保有者(設置運 営事業者等が持株会社の子会社であるときは、当該持株会社の主要株主等基準値以上の数の議決権等の保有者を含む。第四条第五号において同じ。)の氏名又は名称及び住所並びに当該主要株主等基準値以上の数の議決権等の保有者が法人等であるときは、その代表者又は管理人の氏名並びに役員の氏名又は名称及び住所 四特定複合観光施設の床面積の合計 五設置運営事業等の工程(区域整備計画の添付書類)第三条区域整備計画には、次に掲げる書類その他の国土交通大臣が告示で定める書類を添付しなければならない。 一特定複合観光施設の設計の概要を記載した書類 二特定複合観光施設を構成する施設の構造を明らかにする平面図、立面図及び断面図以上
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