H15.2.26東京地方裁判所平成14年(ワ)第23454号リゾート開発差止請求事件 主文 1 本件訴えをいずれも却下する。 2 訴訟費用は,原告らの負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告は,沖縄県八重山郡a町字b字c2の2ほか4筆におけるリゾートホテルほかの開発行為をしてはならない。 第2 事案の概要本件は,原告らが,被告においてリゾートホテルほかの開発を計画している沖縄県八重山郡a町字b字c2の2ほか4筆は,豊かな自然の残る場所であり,同所付近ないし周辺の場所は,原告イリオモテヤマネコ,同ウラウチフエダイ,同コマチハゼ,同セマルハコガメ,同コンジキハゼ,同アゴヒゲハゼ,同ニセシマイサキ,同ヨコシマイサキ,同シミズシマシサキ,同ツバサハゼ,同タメトモハゼ,同タナゴモドキ,同キバラヨシノボリ,同ルリボウズハゼ,同ナガレフウライボウ,同ジャノメハゼ,同アトクギス,同ナミダカワウツボ,同ヤエヤマカブラコウモリ,同ヤエヤマコキクガシラコウモリ,同カンムリワシ及び同キノウエトカゲの生息地等であるところ,被告によるリゾートホテルほかの開発が実行されると,その工事の際に土砂や汚水が流出し,海浜のコンクリート護岸工事等も行われて,原告らの生息環境への悪影響が懸念され,原告らが絶滅するおそれがあるなどの理由から,原告らの生存権に基づき,被告に対し,前記リゾートホテルほかの開発行為の差止めを求めている事案である。 第3 当裁判所の判断 1 本件訴えは,沖縄県八重山郡a町付近に生息するなどする前記22種の動物を原告として提起されたものである。 2 しかしながら,当事者能力については,民事訴訟法28条が,当事者能力は,同法に特別の定めがある場合を除き,民法その他の法令に従う旨 るなどする前記22種の動物を原告として提起されたものである。 2 しかしながら,当事者能力については,民事訴訟法28条が,当事者能力は,同法に特別の定めがある場合を除き,民法その他の法令に従う旨規定するところ,民事訴訟法及び民法その他の法令上,自然物たる動物に当事者能力を肯定することのできる根拠を見いだすことはできず,したがって,自然物たる動物である原告らに当事者能力を認めることはできないといわざるを得ない。 3 よって,本件訴えは,当事者能力を有しない者を原告とする不適法なものであり,その不備を補正することができないから,民事訴訟法140条に基づき,口頭弁論を経ないで本件訴えをいずれも却下することとし,訴訟費用の負担につき同法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第34部裁判長裁判官前田順司裁判官浅井憲裁判官熊代雅音
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