○ 主文本件訴を却下する。訴訟費用は原告らの負担とする。○ 事実一、双方の申立原告らは、「被告が、訴外三菱レイヨン株式会社に対し昭和三五年度以降昭和四五年度まで金三一、一二〇万六、三一○円の、訴外日本紙業株式会社に対し昭和三五年度以降昭和四七年度まで金八、〇九三万三、八三〇円の、各固定資産税の賦課徴収を怠つたことは、いずれも違法であることを確認する。訴訟費用は被告の負担とする。」との判決を求め、被告は、本案前の答弁として、主文同旨の判決を求め、本案に対する答弁として、「原告らの請求を棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする。」との判決を求めた。二、原告らの請求原因(一) 原告らはいずれも大竹市の住民であり、被告は、大竹市の事務の管理及び執行者として地方税の賦課徴収事務を行なつている者である。(二) 被告は、訴外三菱レイヨン株式会社(以下、三菱レイヨンという)及び同日本紙業株式会社(以下、日本紙業という)との間でそれぞれ工場誘致契約を締結し、次のとおり両社の負担すべき固定資産税を免除し、その賦課徴収を怠つた。(1) 三菱レイヨンに対し、昭和三五年度以降昭和四五年度までの金三一、一二〇万六、三一〇円(別表(1)ないし(11)記載のもの)(2) 日本紙業に対し、昭和三五年度以降昭和四七年度までの金八、〇九三万三、八三〇円(別表(1)ないし(13)記載のもの)(三) しかし、地方公共団体が特定人に対し地方税を免除して、その賦課徴収をしないことができるのは、地方税法三条に規定するとおりその旨の条例を制定するか、また法六条所定の要件を具備することを要するところ、被告は、大竹市条例に何らその根拠を有しないばかりか、三菱レイヨン、日本紙業がいずれも法六条所定の要件を具備するものではなかつたにかかわらず、両社に対し前記(二)記載の免税措置を とを要するところ、被告は、大竹市条例に何らその根拠を有しないばかりか、三菱レイヨン、日本紙業がいずれも法六条所定の要件を具備するものではなかつたにかかわらず、両社に対し前記(二)記載の免税措置をとつて固定資産税の賦課徴収を怠り、もつて違法に公金の賦課徴収を怠つた。 ばかりか、三菱レイヨン、日本紙業がいずれも法六条所定の要件を具備するものではなかつたにかかわらず、両社に対し前記(二)記載の免税措置を とを要するところ、被告は、大竹市条例に何らその根拠を有しないばかりか、三菱レイヨン、日本紙業がいずれも法六条所定の要件を具備するものではなかつたにかかわらず、両社に対し前記(二)記載の免税措置をとつて固定資産税の賦課徴収を怠り、もつて違法に公金の賦課徴収を怠つた。(四) 原告らは、昭和四八年五月三一日大竹市監査委員に対し監査請求をしたが、同委員より同年七月二七日付をもつて請求に理由がない旨の監査結果の通知を受けた。(五) 被告の前記不作為は、地方自治法二四二条一項所定の、違法に公金の賦課徴収を怠る事実に該当するから、その違法であることの確認を求める。三、被告の本案前の答弁(一) (監査請求前置主義違反の主張)かりに被告が固定資産税の賦課徴収を怠つたことになるとすれば、原告らは、地方自治法二四二条二項により被告が固定資産税の賦課徴収を怠つた日から一年以内(昭和三九年四月一日以前の固定資産税の賦課徴収を怠つた分については、昭和三八年法律第九九号地方自治法の一部を改正する法律附則一一条一項により改正法の施行日である昭和三九年四月一日から一年以内)に監査請求を提起しなければならないが、原告らの監査請求は所定期間を徒過した後のものである。すなわち被告は、地方税法四一〇条、四一五条、三六四条七項、大竹市税条例六七条に基づき、賦課徴収すべき年度の一月一日現在の固定資産税について、同年度の四月三〇日までにその税額を決定賦課し、同条例に基づいて徴収すべき権利義務を有するから、本件についていえば、被告は、別表(1)ないし(13)記載の固定資産税を同表同欄記載の各年度の毎年四月三〇日までに賦課すべきこととなり、従つてこれを怠ることにより、各年度の五月一日にはそれぞれ被告の不作為状態が明確となつたのであるから、原告らは、これらに対する住民監査請求を右 記載の各年度の毎年四月三〇日までに賦課すべきこととなり、従つてこれを怠ることにより、各年度の五月一日にはそれぞれ被告の不作為状態が明確となつたのであるから、原告らは、これらに対する住民監査請求を右各年度の五月一日の翌日から起算して一年以内(但し別表(1)ないし(4)記載の固定資産税については、前記附則一一条一項により昭和三九年四月一日から一年以内)に提起しなければならないのにかかわらず、右期間を経過した昭和四八年六月一日に至つてはじめて住民監査請求をなしたのであるから、原告らの本件訴は、監査請求前置の要件を欠き、不適法である。 確となつたのであるから、原告らは、これらに対する住民監査請求を右各年度の五月一日の翌日から起算して一年以内(但し別表(1)ないし(4)記載の固定資産税については、前記附則一一条一項により昭和三九年四月一日から一年以内)に提起しなければならないのにかかわらず、右期間を経過した昭和四八年六月一日に至つてはじめて住民監査請求をなしたのであるから、原告らの本件訴は、監査請求前置の要件を欠き、不適法である。(二) (訴の利益を欠くとの主張)(1) 三菱レイヨンに対する昭和四四、四五年度の、日本紙業に対する昭和四四年度以降昭和四七年度までの、各固定資産税の賦課徴収について被告は、昭和四八年七月一〇日三菱レイヨンから昭和四四、四五年度の(別表(10)(11)、記載のもの)、日本紙業から昭和四四年度以降昭和四七年度までの(別表(10)ないし(13)記載のもの)、各固定資産税をいずれも賦課徴収し、これによつて被告の不作為状態を解消したから、原告らの本件訴のうち、右部分に対する不作為の違法確認を求める訴には訴の利益がない。(2) 三菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度から昭和四三年度までの各固定資産税の賦課徴収についてかりに原告らの本訴請求が認容されれば、被告は、行政事件訴訟法四三条三項、四一条一項により準用される同法三三条一項に基づく判決の拘束力により、三菱レイヨン、日本紙業の両社から、賦課徴収済の分を除いた昭和三五年度から昭和四三年度までの各固定資産税(別表(1)ないし(9)記載のもの)を賦課徴収すべき義務を負担することとなるが、被告が両社に対して有する右各固定資産税の賦課権は地方税法一七条の五第三項に規定する ら昭和四三年度までの各固定資産税(別表(1)ないし(9)記載のもの)を賦課徴収すべき義務を負担することとなるが、被告が両社に対して有する右各固定資産税の賦課権は地方税法一七条の五第三項に規定する五年の除斥期間の制限により、法定納期限(同法一一条の四第一項、大竹市税条例六七条により各年四月三〇日である)の翌日から起算した遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、地方税法一八条により右各固定資産税の徴収権もまた消滅したから、前記両社に対する昭和四三年度以前の固定資産税の賦課徴収は不可能である。してみると昭和四三年度以前の固定資産税の賦課徴収を怠つたことを前提とする原告らの「怠る事実」の違法確認請求は、法的に不可能な作為義務についての判決の拘束力を訴求することに帰し、訴の利益を欠くから不適法である。 算した遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、地方税法一八条により右各固定資産税の徴収権もまた消滅したから、前記両社に対する昭和四三年度以前の固定資産税の賦課徴収は不可能である。してみると昭和四三年度以前の固定資産税の賦課徴収を怠つたことを前提とする原告らの「怠る事実」の違法確認請求は、法的に不可能な作為義務についての判決の拘束力を訴求することに帰し、訴の利益を欠くから不適法である。四、被告の本案に対する答弁被告の本案に対する答弁は別紙答弁書記載のとおりである。五、被告の本案前の答弁に対する原告らの反論(一) 被告は、三菱レイヨン、日本紙業に対し賦課徴収すべき固定資産税を、条例に基づくことなく法的根拠すら不明のままただ一回の議会の議決により将来にわたつて免除したものであるから、住民である原告らにとつて被告の不作為状態の始期が明確で、容易に特定し得る場合に当らず、従つてこのような場合監査請求について、地方自治法二四二条一項による一年の期間制限の適用はない。(二) 原告らの本訴請求が認容されれば、原告らは、被告職員に対する民事上行政上の責任追求や、三菱レイヨン、日本紙業に対する固定資産税の追徴金徴収要求等が可能となるものであつて、被告の不作為により具体的で重大な不利益を蒙つており、法律上の保護に値する利益を有するものといえるから、原告らに訴の利益がないとの被告の主張は当らない。六、証拠関係(省略)○ 理由 のであつて、被告の不作為により具体的で重大な不利益を蒙つており、法律上の保護に値する利益を有するものといえるから、原告らに訴の利益がないとの被告の主張は当らない。六、証拠関係(省略)○ 理由一被告は、本案前の答弁として、原告らの本件訴は不適法であるから却下すべきである旨主張するので、まず本件訴の適法性について検討する。(一) 監査請求前置について被告は、原告らが本件訴の提起に先立つて行なつた監査請求は地方自治法二四二条二項及び昭和三八年法律第九九号地方自治法の一部を改正する法律附則一一条一項に違反するし、所定期間経過後になされたものであるから、本件訴は適法な監査請求を経ていない点で不適法である旨主張するが、地方自治法二四二条二項及び右附則一一条一項による監査請求期間の制限は地方自治法二四二条一項に規定する「行為」すなわち、普通地方公共団体の機関又は職員による違法若しくは不当な、(1)公金の支出、(2)財産の取得、管理若しくは処分、(3)契約の締結若しくは履行、(4)債務その他の義務の負担の四種の行為を対象とする場合に限られ、いわゆる「怠る事実」すなわち不作為を対象とする場合は、監査請求の期間制限をするこしても起算点を求めることが困難であることの外、同条二項の文理解釈からいつても期間制限に関する同条項の適用を受けないものと解すべきである。 又は職員による違法若しくは不当な、(1)公金の支出、(2)財産の取得、管理若しくは処分、(3)契約の締結若しくは履行、(4)債務その他の義務の負担の四種の行為を対象とする場合に限られ、いわゆる「怠る事実」すなわち不作為を対象とする場合は、監査請求の期間制限をするこしても起算点を求めることが困難であることの外、同条二項の文理解釈からいつても期間制限に関する同条項の適用を受けないものと解すべきである。従つて本件のような固定資産税の賦課徴収を怠るといつた不作為については、右の期間制限は、適用されないものということができるから、前審手続としての監査請求が違法であるとの被告の主張は採用できず、しかして成立に争いない乙第二六号証によると、原告らの監査請求に対し昭和四八年七月二七日付をもつて監査結果の通知がされたことが認められるところ、原告らがその通知を受けた日から三〇日以内である同年八月一日に本件 に争いない乙第二六号証によると、原告らの監査請求に対し昭和四八年七月二七日付をもつて監査結果の通知がされたことが認められるところ、原告らがその通知を受けた日から三〇日以内である同年八月一日に本件訴を提起したことは記録上明らかであるから、本件訴には手続的違法はなく、適法である。(二) 訴の利益について(1) 三菱レイヨンに対する昭和四四、四五年度の日本紙業に対する昭和四四年度以降昭和四七年度までの各固定資産税の賦課徴収について成立に争いのない乙第二号証の一、二、第三号証の一ないし四、証人Aの証言によると、被告は、昭和四八年七月一〇日三菱レイヨンから別表(10)、(11)に記載した昭和四四、四五年度の日本紙業から同表(10)ないし(13)に記載した昭和四四年度以降昭和四七年度までの、各固定資産税を賦課徴収したことが認められ、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。ところで、本件のような地方自治法二四二条の二に規定する住民訴訟の制度は、普通地方公共団体の職員による違法又は不当な行為等により普通地方公共団体の住民が損失を被ることを防止するために住民全体の利益を確保する見地から、職員の違法、不当な行為の予防、是正を図ることを目的として設けられたのであるが、右認定事実によると、三菱レイヨンに対する昭和四四、四五年度の、日本紙業に対する昭和四四年度以降昭和四七年度の、各固定資産税はすでに被告において賦課徴収済であるから、かりに被告において右各固定資産税の賦課徴収を違法に怠つていたとしても、被告の不作為状態は、これによつて解消されたものであり、もはや住民に対し損失を及ぼすことかないということができるから、原告らの本件訴のうち、右部分の固定資産税の賦課徴収を怠る事実の違法確認を求める訴は、訴の利益を欠き、不適法という外はない。 対する昭和四四年度以降昭和四七年度の、各固定資産税はすでに被告において賦課徴収済であるから、かりに被告において右各固定資産税の賦課徴収を違法に怠つていたとしても、被告の不作為状態は、これによつて解消されたものであり、もはや住民に対し損失を及ぼすことかないということができるから、原告らの本件訴のうち、右部分の固定資産税の賦課徴収を怠る事実の違法確認を求める訴は、訴の利益を欠き、不適法という外はない。(2) 三菱レイヨン、 対し損失を及ぼすことかないということができるから、原告らの本件訴のうち、右部分の固定資産税の賦課徴収を怠る事実の違法確認を求める訴は、訴の利益を欠き、不適法という外はない。(2) 三菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度以降昭和四三年度までの各固定資産税の賦課微収について本件訴のような、「怠る事実」の違法確認を求める訴に対し、これを認容する判決においては、行政事件訴訟法四三条三項、四一条一項により準用される同法三三条一項に基づき、当該事件について、当事者たる行政庁その他の関係行政庁を拘束するから、原告らの本件訴が認容されるとすれば、被告は判決の拘束力により、右認容判決の趣旨に従つて行動すべく義務づけられ、三菱レイヨン、日本紙業に対する固定資産税の賦課徴収を怠るという不作為の違法状態を除去すべき作為義務を負担することとなる。ところで固定資産税の賦課決定は、地方税法一七条の五第三項により法定納期限の翌日から起算して五年を経過した日以後においてはすることができず、又同法一八条一項により固定資産税の徴収権も法定納期限の翌日から起算して五年間行使しないことによつて時効により消滅するところ(同条二項により右時効の援用を要せず、その利益も放棄することができない。)、地方税法三六二条一項及び成立に争いのない乙第四号証(大竹市例規集)のうち大竹市税条例六七条一項によれば、大竹市においては、固定資産税の納期を四期に分け、一期を四月一日から四月三〇日までとしていることが認められるから、地方税法一一条の四第一項により法定納期限は四月三〇日とされ、従つて被告の三菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度以降昭和四三年度までの各固定資産税の賦課決定権及び徴収権は、遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、被告において前記両社から右各固定資産税を 菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度以降昭和四三年度までの各固定資産税の賦課決定権及び徴収権は、遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、被告において前記両社から右各固定資産税を賦課徴収することはできないことになる。 昭和三五年度以降昭和四三年度までの各固定資産税の賦課決定権及び徴収権は、遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、被告において前記両社から右各固定資産税を 菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度以降昭和四三年度までの各固定資産税の賦課決定権及び徴収権は、遅くとも昭和四八年四月三〇日の経過によりすべて消滅し、被告において前記両社から右各固定資産税を賦課徴収することはできないことになる。してみると、かりに被告が右固定資産税の徴収を違法に怠つたとしても、もはや被告としては、その不作為の違法状態を除去するための作為義務を行使する余地は存しないこととなるから、本件訴のうち三菱レイヨン、日本紙業に対する昭和三五年度以降昭和四三年度までの固定資産税の賦課徴収を被告が怠つたと主張する部分についても、結局において訴の利益を欠き不適法であるという外ない。なお原告らは、本訴請求が認容されることによつて大竹市職員に対する民事上行政上の責任追求が可能となる点で訴の利益がある旨主張しているが、本件のような固定資産税の賦課徴収を怠つているとしての、いわゆる「怠る事実」の違法確認請求においては、法律上違法状態の解消が可能であるか否かによつて訴の利益の有無を決すべきで、税の賦課徴収に当るべき職員に対する責任追求の前提として「怠る事実」の違法確認を求めることはできないから、原告らの右主張は採用できない。二以上の説示によると、原告らの本訴請求は不適法であるからこれを却下することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条、九三条を適用して主文のとおり判決する。(裁判官森川憲明下江一成山口幸雄)<略>(別紙)答弁書原告 B 外五名被告大竹市長 C右当事者間の昭和四十八年行ウ第一八号不作為違法確認請求事件につき被告は左のとおり本案の答弁をします。請求の趣旨に対する答弁原告等の請求を棄却する。訴訟費用は、原告等の負担とする。請求の原因に対する答弁被告が大竹市長として、地方税の賦課徴収を行う、職務権限を有す のとおり本案の答弁をします。請求の趣旨に対する答弁原告等の請求を棄却する。訴訟費用は、原告等の負担とする。請求の原因に対する答弁被告が大竹市長として、地方税の賦課徴収を行う、職務権限を有する者であること、地方税法第三条による大竹市関係条例に基づかないで工場誘致契約を締結して三菱レイヨン株式会社に対し昭和三五年度から昭和四五年度まで金三一一、二〇六、三一〇円(別表(1)ないし(11)記載の税額合計額である。 本案の答弁をします。請求の趣旨に対する答弁原告等の請求を棄却する。訴訟費用は、原告等の負担とする。請求の原因に対する答弁被告が大竹市長として、地方税の賦課徴収を行う、職務権限を有する者であること、地方税法第三条による大竹市関係条例に基づかないで工場誘致契約を締結して三菱レイヨン株式会社に対し昭和三五年度から昭和四五年度まで金三一一、二〇六、三一〇円(別表(1)ないし(11)記載の税額合計額である。但し、同表(10)、(11)記載の税額は昭和四八年七月一〇日賦課徴収済である。)日本紙業株式会社に対し昭和三五年度かな昭和四七年度まで金八〇、九三三、八三〇円(別表(1)ないし(13)記載の税額の合計額である。但し、同表(10)ないし(13)記載の税額は右同日賦課徴収済である。)の固定資産税を賦課徴収しなかつたこと、原告等が大竹市の住民であることは認めるが右賦課徴収しなかつたことが地方自治法第二四二条の二第一項第三号所定の違法に公金の賦課徴収を怠つた事実に該当する旨の主張は争う。被告の主張第一被告が固定資産税を賦課徴収しなかつた法的根拠(一) 被告は、地方税法「昭和二五年法律第二二六号)第六条第一項の「地方団体は、公益上その他の事由に因り課税を不適当とする場合においては、課税をしないことができる。」旨の規定に基づいて三菱レイヨン株式会社に対し別表(1)ないし(9)記載の、日本紙業株式会社に対し同表(1)ないし(9)記載の固定資産税を免除したものであるからたとえ同法第三条による大竹市関係条例がなくとも実質的な違法性はない。(二) 然らざるも被告は同法第三六七条の「市町村長は、・・・・・その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の議会の議決を経て、固定資産税を減免することができる。」旨の規定により大竹市議会が昭和三三年一月 然らざるも被告は同法第三六七条の「市町村長は、・・・・・その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の議会の議決を経て、固定資産税を減免することができる。」旨の規定により大竹市議会が昭和三三年一月三一日なした三菱レイヨン株式会社に対する固定資産税を免除する旨の議決及び同年八月二〇日なした日本紙業株式会社に対する固定資産税を免除する旨の議決に基いて右固定資産税を免除したものであるから違法はない。第二被告が固定資産税を免除した具体的理由(企業誘致の経過)旧大竹町は、広島県の最西端に位置し、小瀬川を県境として山口県に接し、下流は沖積土が扇状に拡がり、小島新開や隣接する旧小方町の烏帽子新開により広い新開地を形成し、東部は瀬戸内海に面し、小瀬川を中心として産業、文化、経済等が発展し、特に手漉和紙を主とした中小商工業の盛んな町で人口は旧大竹町が約一七、〇〇〇人、旧小方町が約八、〇〇〇人で零細な農漁業や商工業に従事していた。 した具体的理由(企業誘致の経過)旧大竹町は、広島県の最西端に位置し、小瀬川を県境として山口県に接し、下流は沖積土が扇状に拡がり、小島新開や隣接する旧小方町の烏帽子新開により広い新開地を形成し、東部は瀬戸内海に面し、小瀬川を中心として産業、文化、経済等が発展し、特に手漉和紙を主とした中小商工業の盛んな町で人口は旧大竹町が約一七、〇〇〇人、旧小方町が約八、〇〇〇人で零細な農漁業や商工業に従事していた。この地域一帯は、小瀬川の水流が極めて良質豊富で工業用水として最適であること、国鉄山陽本線や国道二号線の沿線にあり、山陽と山陰を結ぶ県道大竹浜田港線の起点となつており、瀬戸内海に面した港湾は、湾内が広く岸壁は堅牢で、海陸の交通至便で人の往来や物資の集散が頻繁であること、兼業農家が大半で外地引揚者がそのまま居住するなど潜在失業者が多く労働力の確保が容易であること、海陸の資源が豊富であること等の諸条件が備わり工業発展のための好適な立地条件を具備していた。昭和二〇年八月当時旧大竹町及び旧小方町の沿岸部には、別図第一のとおり三菱化成工業株式会社「昭和二五年新光レイヨン株式会社、昭和二七年三菱レイヨン株式会社と商号変更)大竹工場や旧海軍潜水学校、旧大竹海兵団、旧大楠機関学校が位置していたが、終戦と共に右海軍施設は海外引揚施設に転用され 会社「昭和二五年新光レイヨン株式会社、昭和二七年三菱レイヨン株式会社と商号変更)大竹工場や旧海軍潜水学校、旧大竹海兵団、旧大楠機関学校が位置していたが、終戦と共に右海軍施設は海外引揚施設に転用されその後引揚事業終了と共に順次別図第二のとおり、旧海軍潜水学校跡地は芸南中学校、国立大竹病院、大竹紙業株式会社等の敷地に、旧海兵団跡地は米軍用地、広島管区警察学校、県立大竹高等学校、大竹中学校の敷地や民間農地に転用された。旧大竹町や旧小方町は、この地域の産業を振興し、地域社会の発展を図る必順条件として大竹紙業株式会社以外の病院、学校施設等を他に移転し、その跡地約三十万坪を工業用地に転用して企業誘致運動を推進することを計画し、昭和二九年五月、大竹町長、同町議会、同町商工会議所、佐伯郡町村会、同郡町村議会議長会、同郡教育委員会連絡協議会等も右運動を全面的に支援し関係行政庁等に請願、陳情を続けた。同年九月、旧大竹町、旧小方町、旧玖波町等が合併し大竹市制が施行されたが、企業誘致運動は以前から各町共同の目標であつたので大竹市も地域住民大多数の念願である企業誘致運動を本格的に推進することになつた。 誘致運動を推進することを計画し、昭和二九年五月、大竹町長、同町議会、同町商工会議所、佐伯郡町村会、同郡町村議会議長会、同郡教育委員会連絡協議会等も右運動を全面的に支援し関係行政庁等に請願、陳情を続けた。同年九月、旧大竹町、旧小方町、旧玖波町等が合併し大竹市制が施行されたが、企業誘致運動は以前から各町共同の目標であつたので大竹市も地域住民大多数の念願である企業誘致運動を本格的に推進することになつた。昭和三十年代に入ると国の経済も戦後の混乱期から脱却して経済拡張期に入り、高度経済成長政策が推進されこれに伴い全国各地でも企業誘致運動が盛り上つてきた。一方広島県においても昭和二七年策定された生産県構想「昭和三四年第二次計画、昭和三六年第二次計画修正計画が策定された。)に基づく消費県から生産県への政策転換の重要な一環として広島呉工業地帯、芸南工業地帯、備後工業地帯、の四臨海工業地帯を重点的に造成整備し、且右地帯に重化学工業を主力とする近代的大企業を誘致する施策を推進することとなり、企業誘致条例の制定その他の各種優遇措置を講じ企業誘致政策を推進し、その指導も一段 臨海工業地帯を重点的に造成整備し、且右地帯に重化学工業を主力とする近代的大企業を誘致する施策を推進することとなり、企業誘致条例の制定その他の各種優遇措置を講じ企業誘致政策を推進し、その指導も一段と積極化してきた。そこで大竹市も市政の最重要施策として企業誘致運動を強力に進め、別図第二の国立大竹病院、芸南中学校、広島管区警察学校等の移転、米軍用地の返還等の交渉を進め、企業誘致の準備を進めた。しかし、各地方団体の企業誘致競争は激しく、地方団体は工場誘致条例の制定、地方税の免除又は減免、補助金や奨励金の交付、その他各種の便宜供与等の優遇措置を講じて総力をあげて誘致運動を推進し、進出企業も地方団体に対して各種有利な希望条件を提示して互いに激しい競争が行われた。各地方団体は、いずれとも地方税の免除や減免を各種優遇措置のうち重要な措置として採用し、地方税の免除や減免は地方団体側においても進出企業側においても企業誘致の必須的前提条件として考えられていた実情であつた。大竹市は、最初菱光アセテート株式会社(昭和三三年三菱アセテート株式会社と商号を変更)の工場の目標として誘致運動を進め、岡山、三重、富山県が候補地として激しい誘致競争をした結果、最終的に岡山市と大竹市が候補地として残つたが、大竹市が工場用地四万坪の払下斡旋等の条件を提示したのに対し富山市が工場用地四十万坪の無償提供、用水一日三万屯、屯当り二円で供給、周辺工場の集塵装置の設置、運河や護岸の整備等の好条件を提示したため、殆んど大竹市への進出が内定していた同工場は昭和三一年一〇月頃富山市に進出することに決定し、大竹市の同工場誘致運動は失敗にしたため大竹市民は非常に失望落胆すると共に是が非でも次の企業誘致を成功させるよう熱望したので大竹市は、市民の強力な支持のもとに一段と強力な誘致運動を推進し 地四十万坪の無償提供、用水一日三万屯、屯当り二円で供給、周辺工場の集塵装置の設置、運河や護岸の整備等の好条件を提示したため、殆んど大竹市への進出が内定していた同工場は昭和三一年一〇月頃富山市に進出することに決定し、大竹市の同工場誘致運動は失敗にしたため大竹市民は非常に失望落胆すると共に是が非でも次の企業誘致を成功させるよう熱望したので大竹市は、市民の強力な支持のもとに一段と強力な誘致運動を推進し に決定し、大竹市の同工場誘致運動は失敗にしたため大竹市民は非常に失望落胆すると共に是が非でも次の企業誘致を成功させるよう熱望したので大竹市は、市民の強力な支持のもとに一段と強力な誘致運動を推進した結果、別図第三のとおり、昭和三三年二月新光アクリル繊維株式会社(昭和三三年三菱ボンネル株式会社と商号変更、昭和四三年三菱レイヨン株式会社と合併)、同年八月日本紙業株式会社の各工場誘致に成功し昭和三四年右両社の工場建設が完成し稼働を始め、次いで県立大竹高等学校、大竹中学校の移転、米軍用地の返還等も実現し、昭和三六年九月三井石油化学工業株式会社、三井ポリケミカル株式会社、同年一二月大日本化成株式会社(昭和四三年ダイセル株式会社と商号変更)、三井化学工業株式会社(昭和四三年三井東圧化学株式会社と商号変更)の各工場誘致に成功しかくして全市を挙げて永年にわたつて続けた企業誘致の運動も一段落し、大竹市は瀬戸内有数の臨海工業都市となり、産業基盤は拡大し、市財政も豊かとなり市勢も発展し市民の一般的福祉は著しく増進されたのである。第三企業誘致後における大竹市の市勢の発展大竹市の市勢が企業誘致前の昭和三〇年当時から企業誘致後の昭和四五年当時までに如何に発展したかを特に主要な点について数字的に比較検討してみると左記のとおりであり、この市勢の著しい発展は社会的、経済的な各種要因の内でも企業誘致による産業の発展、市民所得の増加、財政規模の拡大等の有利な条件が多大の寄与をしたことは明らかであり、大竹市民が多年念願した企業誘致が市民の福祉増進に多大の貢献をもたらしたことが実証されるのである。1 人口昭和三〇年の三二、七八二人が昭和四五年に三七、六三七人となり一五%増加した。2 産業構造比率と就業者数昭和三〇年から昭和四五年の間に第一次産業の比率が二〇%から五・ 証されるのである。1 人口昭和三〇年の三二、七八二人が昭和四五年に三七、六三七人となり一五%増加した。 与をしたことは明らかであり、大竹市民が多年念願した企業誘致が市民の福祉増進に多大の貢献をもたらしたことが実証されるのである。1 人口昭和三〇年の三二、七八二人が昭和四五年に三七、六三七人となり一五%増加した。2 産業構造比率と就業者数昭和三〇年から昭和四五年の間に第一次産業の比率が二〇%から五・ 証されるのである。1 人口昭和三〇年の三二、七八二人が昭和四五年に三七、六三七人となり一五%増加した。2 産業構造比率と就業者数昭和三〇年から昭和四五年の間に第一次産業の比率が二〇%から五・五%と一四・五%減少し、第二次産業比率が四五・八%から五五・三%と九・五%増加し、第三次産業の比率が三四・二%から二五・二%と五%増加し、第二次産業への増加率が高く、産業構造が第二次産業に傾斜してゆき就業者数が増加し経済が発展した。3 工業製品出荷額昭和三〇年の八二九、〇〇五万円が昭和四五年に八、五四六、八三一万円となり一〇・三一倍の伸び率で急速に工業都市化していつた。4 商業商品販売額昭和三三年の二二〇、九一一万円が昭和四五年には一、〇二九、四〇八万円となり一二年間に四・六六倍伸びた。5 市民所得市民一人当り個人所得は、昭和三〇年の七〇、六四〇円が昭和四五年には五五四、〇四六円となり、企業誘致による雇用増大と勤労所得向上を示すものである。6 市財政、財政規模一般会計歳入歳出決算額は昭和三〇年の二七〇、〇九四千円が昭和四五年には二、〇六三、一九三千円と七・六四倍となりこれは個人所得増加率にほぼ等しい。7 市税収納額昭和三〇年の九三、九二二千円が昭和四五年に八九〇、八五〇千円となり九・四八倍となつた。8 行政水準大竹市の公共施設を大都市を除く全国都市平均(括弧内の数字)と昭和四六年時点で比較すると抜群の成績を示している。(1) 道路改良率五四・七%(二一%)、舗装率五五・一%(一七・二%)となつた。(2) 橋梁永久橋比率九九・一%(七三・七%)、交通不能橋比率二・七%(二一・五%)、昭和四七年度は永久橋比率一〇〇%、交通不能橋比率は零となり完全に整備された。(3) 都市計画事業街路事業実施率九四・一%(三四・九%)となつた 三・七%)、交通不能橋比率二・七%(二一・五%)、昭和四七年度は永久橋比率一〇〇%、交通不能橋比率は零となり完全に整備された。(3) 都市計画事業街路事業実施率九四・一%(三四・九%)となつた。 九・一%(七三・七%)、交通不能橋比率二・七%(二一・五%)、昭和四七年度は永久橋比率一〇〇%、交通不能橋比率は零となり完全に整備された。(3) 都市計画事業街路事業実施率九四・一%(三四・九%)となつた 三・七%)、交通不能橋比率二・七%(二一・五%)、昭和四七年度は永久橋比率一〇〇%、交通不能橋比率は零となり完全に整備された。(3) 都市計画事業街路事業実施率九四・一%(三四・九%)となつた。(4) 農業施設市有農道比率一〇〇%(五二・九%)となつた。(5) 林業施設市有林道比率一〇〇%(五五%)となつた。(6) し尿処理施設収集計画実施率一〇〇%(七六・六%)、収集率七九・九%(七〇・五%)、施設による処理率一〇〇%(八一・一%)となつた。(7) ごみ処理施設収集計画の実施率一〇〇%(九一・九%)、収集率九三・一%(八一・三%)、施設による処理率九三・一%(四六・二%)となつた。(8) 児童福祉施設保育所収容率四三・九%(三五・二%)となつた。(9) 小学校施設児童一人当り校舎面積五・八m2、(四・九)m2、非木造校舎比率四六・九%(五三・七%)、完全給食比率九九・九%(九七・三%)、プール設置学校比率六〇%(五三・三%)となつた。(10) 中学校施設生徒一人当り校舎面積八・四m2(六・〇m2)、非木造校舎比率六〇・四%(五二・三%)、危険校舎比率零(二二・二%)、屋内運動場整備学校比率一〇〇%(八四・四%)、給食実施学校比率一〇〇%(八八・四%)、プール設置学校比率七五%(四五・九%)となつた。9 市民への行政上の施策(1) 住民の税負担軽減市税賦課の税率は常に標準税率を採用し、税負担を最少限にしており、都市計画税も課税していない。(2) 老人福祉対策昭和三五年養護老人ホームを新設し、昭和四四年敬老年金条例を制定し、昭和四六年老人医療費助成制度を新設した。(3) 児童福祉対策昭和四三年児童福祉年金条例を昭和四六年遺児手当支給条例を制定した。(4) 社会保障対策昭和三三年国民健康保険事業を全市に施行 定し、昭和四六年老人医療費助成制度を新設した。(3) 児童福祉対策昭和四三年児童福祉年金条例を昭和四六年遺児手当支給条例を制定した。(4) 社会保障対策昭和三三年国民健康保険事業を全市に施行し被保険者の負担軽減をはかるために一般財源を繰入れ、昭和三八年一部負担金を世帯主五割を三割に非世帯主七割を五割にし、昭和三九年一部負担金を一律三割とした。 ) 社会保障対策昭和三三年国民健康保険事業を全市に施行 定し、昭和四六年老人医療費助成制度を新設した。(3) 児童福祉対策昭和四三年児童福祉年金条例を昭和四六年遺児手当支給条例を制定した。(4) 社会保障対策昭和三三年国民健康保険事業を全市に施行し被保険者の負担軽減をはかるために一般財源を繰入れ、昭和三八年一部負担金を世帯主五割を三割に非世帯主七割を五割にし、昭和三九年一部負担金を一律三割とした。(5) 清掃事業(7) し尿処理事業市の直営により処理し、昭和四二年処理施設を完備した。(イ) ごみ処理事業昭和四三年ごみ焼却場を建設しボツクス方式により能率を向上し、昭和三八年から一般家庭の収集手数料を無料化した。(6) 下水道事業昭和三五年事業決定し、昭和四一年終末処理場建設を着手し、昭和四五年簡易処理による供用開始し、昭和四七年高級処理施設を一系列完成した。(7) 教育行政(ア) 学校教育施設昭和四一年度から年次計画で小、中学校五校の改築にかかり大半を完了した。(イ) 社会教育施設昭和三八年文山会館を建設した。(ウ) 社会体育施設昭和三八年市民プールを、昭和四十年市体育館を建設し、昭和四三年青少年キヤンプ場を、昭和四四年いこいの森を開設した。(エ) 奨学制度昭和四二年条例を制定して学資貸付制度を始めた。(オ) 言語障害児対策昭和四五年言語治療教室を創設した。(8) 融資制度農業経営資金制度、漁業関係融資制度、中小企業融資制度を設けた。(9) 土地造成事業昭和三九年四六、〇〇〇平方メートルの住宅団地を造成し、昭和四五年一四九、〇〇〇平方メートルの海面埋立事業を完成して中小企業団地を造り、同年五二、〇〇〇平方メートルの住宅団地を造成した。(10) 水道事業昭和三〇年から二カ年計画で第二次上水道拡張事業を、昭和四一年第三次拡張事業を施行し、給水人口を四八、〇〇〇人に 業団地を造り、同年五二、〇〇〇平方メートルの住宅団地を造成した。(10) 水道事業昭和三〇年から二カ年計画で第二次上水道拡張事業を、昭和四一年第三次拡張事業を施行し、給水人口を四八、〇〇〇人に拡大した。(11) 消防行政昭和三九年消防庁舎を新築し、昭和四〇年東分署を開設し、昭和四七年東分署を移転新築した。第四被告が過年度の固定資産税を賦課徴収した事情被告が、三菱レイヨン株式会社に対し昭和三五年度から昭和四五年度まで金三一一、二〇六、三一〇円(別表(1)ないし(11)記載の税額の合計額)、日本紙業株式会社に対し昭和三五年度から昭和四七年度まで金八〇、九三三、八三○円(別表(1)ないし(13)記載の税額の合計額)の固定資産税を免除してきたことは前述のとおりである。 設し、昭和四七年東分署を移転新築した。第四被告が過年度の固定資産税を賦課徴収した事情被告が、三菱レイヨン株式会社に対し昭和三五年度から昭和四五年度まで金三一一、二〇六、三一〇円(別表(1)ないし(11)記載の税額の合計額)、日本紙業株式会社に対し昭和三五年度から昭和四七年度まで金八〇、九三三、八三○円(別表(1)ないし(13)記載の税額の合計額)の固定資産税を免除してきたことは前述のとおりである。ところが昭和四〇年代に入つてから企業を発生源とする公害問題が国民的な社会問題として注目されるようになり、環境の汚染防止を望む声が次第にたかまり、昭和四二年八月公害対策基本法が、昭和四三年六月大気汚染防止法が公布され、昭和四四年一二月広島県公害防止条例が公布され、昭和四六年六月悪臭防止法が、昭和四七年六月自然環境保全法が公布される等逐次法的規制も強化されるようになつて公害防止対策が具体化されるようになつた。大竹市においても公害対策樹立の必要から昭和四三年十月公害対策委員会を設置し「大竹市における大気汚染対策は如何にあるべきかを諮問し、昭和四四年九月に同委員会の答申を得て各種の具体的な対策にとりかかることになつた。従つて、必然的にその対策費も逐年増加することとなり、固定資産税免除の前提要件である公益性のほか、当初全く予見することのできなかつた公益性に反する諸要素が混入するようになつてきた。更に被告が昭和四五年七月市財政調査審議会に対してなした「将来の大竹市の財政は如何にあ 前提要件である公益性のほか、当初全く予見することのできなかつた公益性に反する諸要素が混入するようになつてきた。更に被告が昭和四五年七月市財政調査審議会に対してなした「将来の大竹市の財政は如何にあるべきか」という諮問に対し同年一二月二一日付中問答申が昭和四六年七月一二日付答申があり、これらには誘致企業に対する免税措置等の優遇措置の改廃を検討するよう要望される等諸般の情勢が大きく変更したため本件固定資産税の免除措置についても再検討を要することとなつたのであるが、当初の誘致契約には免税措置のみならず広範な各種条項をも含んでいるので企業側とも十分折衝をした結果最終的に昭和四八年六月末になつて大竹市の公害対策か具体化した昭和四四年度以降の免除措置を取り消して改めて課税することの方針が決定された。そこで被告は、昭和四四年度以降の固定資産税、すなわち三菱レイヨン株式会社については別表(10)、(11)記載の金一三、七三三、五四〇円、日本紙業株式会社については別表(10)ないし(13)記載の金二〇、四一〇、一四〇円の固定資産税の免除措置を取り消し、大竹市税条例第七条の「課税洩れに係る市税ーーーーがあることを発見した場合においては、課税すべき年度の税率によつてその金額を直ちに賦課徴収する。 れた。そこで被告は、昭和四四年度以降の固定資産税、すなわち三菱レイヨン株式会社については別表(10)、(11)記載の金一三、七三三、五四〇円、日本紙業株式会社については別表(10)ないし(13)記載の金二〇、四一〇、一四〇円の固定資産税の免除措置を取り消し、大竹市税条例第七条の「課税洩れに係る市税ーーーーがあることを発見した場合においては、課税すべき年度の税率によつてその金額を直ちに賦課徴収する。」旨の規定に基づき昭和四八年七月六日付納税通知書を交付して同年同月一〇日三菱レイヨン株式会社及び日本紙業株式会社から前記固定資産税の納付を受けたものである。(別図省略)
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