【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人Aの弁護人田中伊之助の上告趣意は事実誤認、単なる法令違反の主張で刑 訴四〇五条の上告理由に当らない。 被告人B
主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人Aの弁護人田中伊之助の上告趣意は事実誤認、単なる法令違反の主張で刑 訴四〇五条の上告理由に当らない。 被告人B、同D、同Eの弁護人後藤英橘の上告趣意第一点一は違憲をいうが、異 性間の情交も賄賂の目的物となり得ることは夙に判例の示すところであり(大審院 大正四年七月九日判決、刑録二一輯九九〇頁以下)、現在これを変更するの必要を 認めない。また原判決によると、被告人B、同DはG等より判示婦女との情交を賄 賂として受けたというのであるから、被告人等が右婦女との情交を賄賂の目的物と して受けることがその婦女の人格を無視することになるとしても、かかる被告人等 の行為につき被告人等に収賄罪の刑責を問うことは何等所論婦女の基本的人権に、 関するところはないから、所論違憲の主張は前提を欠く。 同第一点二は判例違反をいうが、原判決が所論引用の判例に反する判断をしてい るものとは認められず、所論は結局事実誤認の主張に帰し刑訴四〇五条の上告理由 に当らない 同第二点は違憲をいうも、その実質は事実誤認、単なる刑訴法違反の主張をいで ず刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 被告人Cの弁護人西野陸奥太郎の上告趣意は判例違反をいうが、記録によると第 一審判決は、被告人に対する昭和二九年一一月一日付起訴状記載の公訴事実第二の 一、二のうち昭和二八年六月二日、同月一九日、七月八日、九月上旬における旅館 「まつもと」でのH建設株式会社役員G、I等よりの各収賄の点について、結局自 己の職務に関し供与されるものであるとの認識や饗応を受ける意思即ち犯意につい て証明がないことを理由に無罪を言渡したものであるところ、これに対し検察官よ - 1 - り控訴の申立があり、原審は自ら事実の取調として、検察官申請に係る証人I、G 等 や饗応を受ける意思即ち犯意につい て証明がないことを理由に無罪を言渡したものであるところ、これに対し検察官よ - 1 - り控訴の申立があり、原審は自ら事実の取調として、検察官申請に係る証人I、G 等五名を取調べたものであつて、それら証人はいずれも右犯意の点を主要な争点と する各公訴事実につき、犯罪の成否を決する上に関係を有すべき証人であることが 認められる。従つて、原審での事実の取調の結果が、争点に直接触れるところにお いて第一審で取調べた証拠以上に出ないとしても、右事実取調の結果と訴訟記録及 び第一審で取調べた証拠と相俟つて被告事件につき判決をするに熟している場合、 控訴裁判所が破棄自判し、有罪の判決をすることは所論引用の判例に何等違反する ところはない。(昭和三二年三月一五日第二小法廷判決刑集一一巻三号一〇八五頁 以下、同三四年五月二二日同法廷判決刑集一三巻五号七七三頁以下各参照)。よつ て所論は採るを得ない。 被告人Fの弁護人佐藤通吉の上告趣意は事実誤認、単なる法令違反の主張であつ て刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 また記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三六年一月一三日 最高裁判所第二小法廷 裁判官 藤 田 八 郎 裁判官 池 田 克 裁判官 河 村 大 助 裁判官 奥 野 健 一 裁判長裁判官小谷勝重は退官のため署名押印することができない。 裁判官 藤 田 八 郎 - 2 - 健 一 裁判長裁判官小谷勝重は退官のため署名押印することができない。 裁判官 藤 田 八 郎 - 2 -
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