主文 本件控訴を棄却する。控訴費用は控訴人の負担とする。事実および理由控訴代理人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対し金六四万三、〇三三円およびこれに対する昭和四二年二月一一日から右完済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決ならびに仮執行の宣言を求め、被控訴代理人は、主文と同旨の判決を求めた。当事者双方の事実上の主張、証拠関係は原判決事実摘示のとおりであるから、ここにこれを引用する。当裁判所の判断によるも控訴人の本訴請求は失当として棄却すべきものと考える。その理由については左のとおり附加するほか原判決の説示するところと同一であるので原判決理由記載をここに引用する。<要旨>再競売をするべき場合として、民事訴訟法第六八八条第一項は、競落人が代金支払期日にその義務を完全に</要旨>履行しないときと規定する。二人以上の者が共同して競落人となつた場合、右の「競落人がその義務を完全に履行しない」とは、競落代金全額が完済されないことをいうものと解すべきであり、これは同法第六八七条の競落不動産引渡を求めうるための代金全額とは、すなわちその文字どおり総代金の完済をいうのであり、一競落人が競落人の数に応じて総代金額を均分した額を支払えばたりるというべきではないのと照応する。これに反して、代金の一部たる均分額の支払がされたからといつて、その支払競落人の競落分については再競売をするべきではないとか、その競落人が対応持分のみについてであれ、競落不動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述のように解すべきものとするのが相当である。そうして、同法第六八八条第五項に規定する再競買に加わることができず、保証金 動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述のように解すべきものとするのが相当である。 競落分については再競売をするべきではないとか、その競落人が対応持分のみについてであれ、競落不動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述のように解すべきものとするのが相当である。そうして、同法第六八八条第五項に規定する再競買に加わることができず、保証金 動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述のように解すべきものとするのが相当である。そうして、同法第六八八条第五項に規定する再競買に加わることができず、保証金等の返還を求めえない「前の競落人」というのも、前の競落人のすべてであり、代金中均分額の支払をすませた競落人はこれから除かれると解すべきではない。すなわち、右規定は文言上も単に前の競落人というのみであるし、前述のように、複数人で共同競落した場合、その内部的な事情はどうでもあれ、代金全額の支払がされない限り再競売手続が開始されるのであり(反対に、競落人中の誰かが全額の支払をすれば再競売という不要な手続の開始を避けることができる)、そのようにして再競売がされるに至つたことにより、競売債権者ないし債務者に生じるべき損失は、なんらかの共同関係にある競落人全員に共同して負担させ(同第六項)、それによつて前競落人中の特定人に生じた損失は、競落人ら内部での求償清算に委ねることとしたのが、右第六八八条の法意であると解される。そうすれば、右にいう前の競落人である控訴人はその競買のため預けた保証金の返還は未だ求めうべくもないということになる。よつて本件控訴は理由がないのでこれを棄却することとし、民事訴訟法第八九条を適用して主文のとおり判決する。(裁判長裁判官西川正世裁判官丸山武夫裁判官山田義光)
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