昭和28(ツ)3 地上権確認請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和28年3月30日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人の上告理由は、末尾別紙記載のとおりである。  論旨第一点に対する判断

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判決文本文1,738 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人の上告理由は、末尾別紙記載のとおりである。 論旨第一点に対する判断(三の(1)(2)(5)については第二点と共に判断する。)上告人が、その主張の土地に対して有すると主張した利用権が地上権であることは、第一審以来主張して変らないところである。土地を使用する権利が、地上権であるか、賃借権であるか、将又使用貸借上の権利であるかは、権利を特定する為に、当事者がこれを明確に主張する必要がある。ことに地上権であれば物権であり、賃借権であれば債権であつて権利の内容も著しく異るものであるから、その両者は全然別異な権利である。それ故、裁判所としては上告人が明確に地上権を主張している場合である本件では、その地上権の有無のみを判断すれば十分である。この場合当事者に対し、その主張する権利が或は賃貸権又は使用権ではないのか、或は又仮定的に賃借権か使用権をも主張する趣旨ではないかなどを釈明する義務はない。従つて、原判決には、上告人主張のような釈明権の不行使による審理不尽、理由不備の違法がないから、本論旨は理由がない。 第一点の(三)(1)(2)(5)及び第二点に対する判断。 建物とその敷地の所有者が同一人である場合に、その建物のみを譲渡した場合に、その建物を取毀建物として譲渡するような特別の場合を除いては、建物の譲受人に対しその敷地を使用する権利を設定したと認めるのが通常であることは、上告人主張のとおりである。しかしながらその場合に認められる権利は通常の場合は賃借権であると解するのが相当で、物権である地上権というような強力な権利であることは特別な事情が存しない限り認め難い。 上告人は、第一審以来右のように地上権を設定したと認む られる権利は通常の場合は賃借権であると解するのが相当で、物権である地上権というような強力な権利であることは特別な事情が存しない限り認め難い。 上告人は、第一審以来右のように地上権を設定したと認むべき特別の事情については、暗黙の合意と後に判断する物納であること以外にはなにも主張していない。 土地とその地上にある建物が同一人の所有に属していて、土地又は建物のみを抵当として、それが競落せられるというが如きは、特別な場合として、民法は特に明文を以て、地上権の設定を認めているのである。従つて右民法第三八八条の規定は、土地と建物とを共に所有している当事者が建物のみを任意に譲渡する場合にまで、当然拡張して適用あるものとは解し難い。上告人の援用する判決も右の趣旨以上に出るものではない。被上告人が本件建物を物納したことは、当事者間に争のな<要旨>いところとして原判決の認定しているところである。しかしながら、同一人の所有に属する土地と建物の中建</要旨>物のみが物納された場合に、国の為に地上権を設定するというような規定はなにも存しないし、又物納はなんら強制的な性質のものではなく、納税者は金銭で納入するのを原則とし、その都合によつて物納し得るのである。従つて、物納の本質はむしろ国に対する任意譲渡と解するのが相当であるから、この場合には民法第三八八条規定を類推適用するに由ないものと解するのが相当である。上告人は本件土地に対する権利については、上段説明のように地上権以外になにも主張していないところである。果してそうだとすれば本件の場合に於て、国従つて又上告人が建物を譲り受けることによつてその敷地に対し地上権を取得したものとは、とうてい解し難い。これと同趣旨に出でた原判示は相当であつて、これを非難する本論旨は上告人独自の見解によるものであり、とうてい採用し得な り受けることによつてその敷地に対し地上権を取得したものとは、とうてい解し難い。これと同趣旨に出でた原判示は相当であつて、これを非難する本論旨は上告人独自の見解によるものであり、とうてい採用し得ない。 よつて、本件上告を理由なしとして、民事訴訟法第四〇一条によつて本件上告を棄却し、上告費用の負担について同法第九五条、第八九条を適用して、主文のように判決する。 (裁判長判事柳川昌勝判事村松俊夫判事中村匡三)

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