【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人宮崎巖雄の上告理由一について。 所論は、被相続人の死亡によつて家督
主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人宮崎巖雄の上告理由一について。 所論は、被相続人の死亡によつて家督相続の開始した場合において、被相続人がその生前に所有不動産を他に贈与していたときは、該不動産は相続財産に属しないものであることを主張し民法八九六条の解釈を云為するが、本件事案においてはさようなことが問題となつているのではなくて、被相続人(D)から上告人が本件不動産の贈与を受けてもその旨の登記がなされていない以上、家督相続人(E、同人の家督相続人F)から本件不動産譲渡を受けその旨の登記を経由している第三者(被上告人)に対し、上告人の贈与による所有権の取得を対抗できるかどうかの民法一七七条の解釈が問題の中心である。しかして、かかる場合、上告人の所有権取得をもつて被上告人に対抗できないことは大正一五年二月一日大審院民事連合部判決(民集五巻四四頁)以来一貫して判例の示すところであつて、いまだこれを変更する必要を見ないところである(昭和三三年一〇月一四日第三小法廷判決、民集一二巻三一一頁参照)。所論は、独自の見解に立つて原判決を非難するに過ぎず、採用の限りでない。 同二について。 所論は、家督相続人Fのした保存登記が無効であることを主張するが、前示Dが本件不動産を上告人に贈与してもその旨の登記手続を完了しない間に相続が開始した本件事案において、家督相続人がその不動産につき保存登記をすることは少しも違法でない。所論は、独自の見解であつて、採用できない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと- 1 -おり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤朔郎 て、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと- 1 -おり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤朔郎裁判官入江俊郎裁判官長部謹吾- 2 -
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