主文 原判決を取り消す。 被控訴人が平成15年6月25日付けでした,控訴人の平成13年4月1日から平成14年3月31日までの事業年度の法人税の更正の請求に対して更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消す。 訴訟費用は,第1審,第2審とも被控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1当事者の求める裁判 控訴の趣旨主文と同じ。 原審における控訴人の請求の趣旨主文第2項と同じ。 第2事案の概要 本件は,控訴人が,平成13年4月1日から平成14年3月31日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の法人税の確定申告をする際,タイにある控訴人の子会社からの実際の受取配当金総額が122,608,170タイバーツであったにもかかわらず,控訴人の経理担当者が,配当金明細書にタイ語で記載されていた文言の意味を誤認し,受取配当金総額のうちの一部である課税対象部分48,356,508.3タイバーツのみを「受取配当金額」として,間接納付した控除対象外国法人税額等の計算に関する明細書(確定申告書の別表六(五)「受取配当金額」欄〔6欄〕)に転記したことから,外国税額控除制度の適用を受けるに当たり,申告書に記載した税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」(国税通則法23条1項1号)により納付すべき法人税額が過大となったと主張して,更正の請求をしたところ,被控訴人から更正すべき理由がない旨の通知処分(以下「本件通知処分」という。)を受けたため,控訴人が,被控訴人に対し,その 取消しを求める事案である(なお,以下,平成14年法律第79号による改正前の法人税法を「法」といい,同年政令第271号による改正前の法人税法施行令を「施行令」という。)。 原審は,控訴人の請求を棄却したため,控訴 事案である(なお,以下,平成14年法律第79号による改正前の法人税法を「法」といい,同年政令第271号による改正前の法人税法施行令を「施行令」という。)。 原審は,控訴人の請求を棄却したため,控訴人がこれを不服として控訴した。 前提事実,当事者の主張は,原判決3頁9,10行目の「215,000(アメリカドル以下『US$』と略記する。)」を「215,000アメリカドル(以下『US$』と略記する。)」と,同4頁7行目の「甲2」を「甲2の5」と, 同5頁22行目の「(乙1)」を「(争いがない)」と各訂正し,同6頁3行目と同頁4行目の間に「2争点」を挿入し,更に改行した上で「本件の主要な争点は,外国税額控除の適用を受けるに当たり,添付した資料から確定申告書別表に受取配当金額を転記する際,資料内容の誤認あるいは誤読によりその一部に過ぎない誤った金額を記載し,その金額を基礎として控除税額計算がなされた結果,控除金額が過少になるとともに,納付すべき法人税額が過大となった場合に,国税通則法23条1項1号に定める『税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと』の要件に該当し,更正の請求ができると解すべきか,それとも法69条13項後段の『同項(法69条1項)の規定による控除されるべき金額は,当該金額として記載された金額を限度とする』という規定から,更正の請求が認められないのかである。」を挿入し,同頁4行目の「2原告の主張」を「3控訴人の主張」と,同8頁20行目の「3被告の主張」を「4被控訴人の主張」と,同頁23行目の「記載した金額の税額」を「記載した金額の増額」と各訂正するほかは,原判決の「事実及び理由」の「第2事案の概要」の1ないし3(訂正後の4)に記載のとおりであるから,これを引用する。 第 頁23行目の「記載した金額の税額」を「記載した金額の増額」と各訂正するほかは,原判決の「事実及び理由」の「第2事案の概要」の1ないし3(訂正後の4)に記載のとおりであるから,これを引用する。 第3当裁判所の判断 国税通則法23条1項は,「納税申告書を提出した者は,次の各号の一に該当する場合には,当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り, 税務署長に対し,その申告に係る課税標準等又は税額等・・・につき更正をすべき旨の請求をすることができる。」と定めている(各号列記以外の部分)。 この更正の請求制度は,納税者が自らの申告により確定させた税額が過大である,あるいは,還付金相当税額が過少であることなどを法定申告期限後に気付いた場合,納税者の側から,その変更,是正のため必要な手段を採ることを可能ならしめ,その権利救済に資するということを趣旨とするものであり,申告に係る税額が過少である場合に認められる修正申告とはその適用場面を異にするものである。そして,本件においては,前記のとおり,「当該(納税)申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより,当該申告書の提出により納付すべき税額・・・が過大であるとき。」(同条項1号。以下「1号事由」という。)に該当し,更正の請求ができると解すべきかどうかが問題となる。 2(1)そこで,外国税額控除制度についてみると,法には,以下のような規定がある。 69条1項「内国法人が各事業年度において外国法人税(外国の法令により課される法人税に相当する税で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を納付することとなる場合・・・には,当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対す 課される法人税に相当する税で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を納付することとなる場合・・・には,当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人税の税率)の規定を適用して計算した金額のうち,当該事業年度の所得でその源泉が国外にあるものに対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において『控除限度額』という。)を限度として,その外国法人税の額(その所得に対する負担が高率な部分として政令で定める金額を除く。以下この条において『控除対象外国法人税の額』という。)を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する。」69条7項「内国法人が外国子会社(その発行済株式の総数又は出資金額 の100分の25以上に相当する数又は金額の株式又は出資がその内国法人により所有されていることその他の政令で定める要件を備えている外国法人をいう。以下この条において同じ。)から受ける利益の配当又は剰余金の分配の額(以下この条において『配当等の額』という。)がある場合には,その外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額のうちその配当等の額に対応するもの(その配当等の額を課税標準として課される控除対象外国法人税の額との合計額がその配当等の額に対して高率な負担となる部分を除く。)として政令で定めるところにより計算した金額は,政令で定めるところにより,その内国法人が納付する控除対象外国法人税の額とみなして,第1項から第3項までの規定を適用する。」69条13項「第1項の規定は,確定申告書に同項の規定による控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載があり,かつ,控除対象外国法人税の額を課されたことを証する書類その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り,適用する。この場合に の規定による控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載があり,かつ,控除対象外国法人税の額を課されたことを証する書類その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り,適用する。この場合において,同項の規定による控除をされるべき金額は,当該金額として記載された金額を限度とする。」(2)上記の法の規定によれば,間接外国税額控除について,内国法人は,外国子会社から受ける配当等の額がある場合には,その外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額のうちその配当等の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額をその内国法人が納付する控除対象外国法人税の額とみなして法69条1項から3項までの規定を適用するものとされ(同条7項),同条1項は,内国法人が各事業年度において外国法人税を納付することとなる場合には,その外国法人税の額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除するものとしているのであるから,法は,内国法人が外国税額控除制度の適用を受けることを選択する限り,政令によって計算される控除対象法人税の額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から当然控除すべきものとしていることは明らかである。したがって,内国法 人が,外国子会社から受け取った配当等の全額について控除対象法人税の額の計算の基礎とできる場合に,誤ってその一部のみを上記計算の基礎とし,その結果,控除税額が過少となり支払うべき法人税の額が過大となったときは,「税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当するものというべきである。 (3)そこで本件についてみるに,前記のとおり,控訴人は,確定申告書に記載することにより外国税額控除制度の適用を受けることを選択しているところ,控訴人は,aの所得に対して課された外 うべきである。 (3)そこで本件についてみるに,前記のとおり,控訴人は,確定申告書に記載することにより外国税額控除制度の適用を受けることを選択しているところ,控訴人は,aの所得に対して課された外国法人税額86,492,053.65THBの全額について,確定申告書別表六(五)の「外国子会社の外国法人税額」中の「25外国法人税額」欄及び「20(19)のうち配当等に充てられない部分の金額」欄並びに同別表六(五の三)の外国法人税額の欄にそれぞれ記入することにより,これを外国税額控除の対象とする意思を表明していた(争いがない)上,aから受け取った配当金について,課税対象部分である48,356,508.3THBのみならず,非課税対象部分である74,251,661.7THBも含めて(合計122,608,170THB,円換算額332,268,141円),前事業年度(平成12年4月1日から平成13年3月31日までの事業年度)の益金の額に算入しており(甲2の5,9),また,法69条13項前段に基づき添付された書類中に上記配当金の合計額及び源泉徴収税額の記載があることは前記のとおりである。 然るに,確定申告書を作成した控訴人の経理担当者は,外国税額控除額を計算するに当たって,法69条7項により同計算の基礎とすることができる上記非課税対象部分も受取配当額に含めて行うべきであるのに,誤って課税対象部分のみを受取配当額として行い(甲1,27),控訴人はその旨の確定申告をした。 このように,控訴人は,外国税額控除制度の適用を受けることを選択する とともに,外国子会社(a)からの受取配当金全額について所要の益金算入の措置を採り,他方,外国税額控除額を計算するに当たっては,上記非課税対象部分を考慮していないのであるから,同部分については上記計算上顧慮する 子会社(a)からの受取配当金全額について所要の益金算入の措置を採り,他方,外国税額控除額を計算するに当たっては,上記非課税対象部分を考慮していないのであるから,同部分については上記計算上顧慮することができないとの誤解に基づいて上記計算を行ったと解するほかないものである(上記配当金中の課税対象部分及び非課税対象部分は,施行令149条にいう「二以上の外国法人税が課され,又は二回以上にわたって外国法人税が課された場合」には当たらないから,控訴人が同条に基づいて,前者につき外国税額控除制度の適用を受けることを選択し,後者につき同制度の適用を受けないことを選択したものと解することもできない。)。 そうだとすれば,本件は,「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」により,当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに該当し,控訴人は国税通則法23条1項1号により更正の請求をすることができるものというべきである。 ところで,前記のとおり,外国税額控除制度を定めた法69条は,13項後段において,「同項の規定による控除をされるべき金額は,当該金額として記載された金額を限度とする。」と規定している(以下「控除限度要件」という。)ところ,この控除限度要件をどのように解するかが問題となる。 (1)そもそも,外国税額控除制度は,企業が国外に進出して投資その他の国際的経済活動を行う場合,自国と外国とがそれぞれ課税することによって生じる国際的二重課税を排除するための制度であるところ,外国税額控除の適用については,確定申告における所定の申告記載がその要件とされており,かつ,これにより控除をされるべき金額については,控除限度要件が付されているが,その理由は,外国税額控 るところ,外国税額控除の適用については,確定申告における所定の申告記載がその要件とされており,かつ,これにより控除をされるべき金額については,控除限度要件が付されているが,その理由は,外国税額控除制度の適用を受けることを選択するかどうか,又はその適用を受ける範囲をどうするかについては,法上,内国法人の選択にかからしめているところから,その選択の内容及び控除金額の計 算過程の透明性と適法性を確定申告における申告記載を通じて当該内国法人に担保せしめるとともに,いったん選択して申告した以上は,後日の修正申告等に際して,あらためてその選択の内容を見直してその範囲を拡大し,追加的な控除が主張されることが生じないようにすることにより制度の適正な運用を図る趣旨のものと解される。したがって,法上,外国税額控除の対象とするかどうかを内国法人の選択にかからしめている事項について,内国法人が当初申告においてこれを選択しなかった場合には,その選択しなかったこと自体が税法上適法な行為ということになるから,たとえそのことにより,その選択をした場合に比して結果的に納付税額が過大になっているとしても,これについては更正の請求をしてその減額(控除額の増額)を求める理由はないと解すべきものである。これに対し,当初申告において控除対象に選択して申告記載した事項について,たまたまその記載金額又は計算に誤りがあったために,結果的にその申告記載した控除金額が過少になっているような場合には,上記とは事情が異なり,基本的には更正の請求の対象になりうるものと解するのが相当である。 そこで検討するに,法の規定の解釈は,国税についての基本的な事項及び共通的な事項を定める国税通則法の規定との整合性を保つようにされるべきところ,国税通則法23条1項1号は,納税申告書記載の金額について更 で検討するに,法の規定の解釈は,国税についての基本的な事項及び共通的な事項を定める国税通則法の規定との整合性を保つようにされるべきところ,国税通則法23条1項1号は,納税申告書記載の金額について更正の請求をすることを認めているのである。そして,前記のとおり本件が1号事由に該当するとすれば,法69条13項後段の「当該金額として記載された金額を限度とする」とは,基本的には,確定申告書(最終的な記載欄は,別表一(一)の「外国税額」欄〔43欄〕である。)に控除をされるべき金額として記載された金額を限度とする,との趣旨であるが,その金額は,そこに記載された具体的な金額のみを指すものということはできず,外国税額控除制度の適用を受けることを選択した範囲を限度として,法令に基づき誤りを是正した上で正当に算定されるべき金額を限度とする趣旨と解するのが相 当である。 被控訴人は,このように解すると,外国税額控除を選択してさえいれば,常に控除対象外国税額の満額までの変更が許されることになるのであり,明らかに文理に反する上,大量回帰的に発生する国家の租税債権を速やかに確定,実現することが不可能に帰するなどと主張するが,租税法規を統一的に矛盾なく理解しようとする立場に立った上記解釈は必ずしも文理に反するものとはいえないし,上記解釈を前提としたとしても,更正の請求が続出し国家の租税債権の速やかな確定,実現が不可能に帰すると認めるべき根拠はない上,仮に更正の請求が大量にされたとしても,更正の要件を具備しているならばそれは当然の権利の行使にほかならないのであるから,そのような事態が生じる可能性があるからといって,上記解釈が相当でないとはいえない。 (2)アこの点に関し,被控訴人は,控除限度要件の「当該金額として記載された金額」とは,①確定申告書の別表一(一)の ような事態が生じる可能性があるからといって,上記解釈が相当でないとはいえない。 (2)アこの点に関し,被控訴人は,控除限度要件の「当該金額として記載された金額」とは,①確定申告書の別表一(一)の「外国税額」欄(43欄)(以下「43欄」という。)に記載された具体的金額をいうとし,仮にそうでないとしても,②確定申告書上の記載のみを基に認定すべき金額であって,確定申告書に記載のない事情に照らして納税者の真意を探求し,納税者が真に意図していた「控除されるべき金額」なるものを想定して,これをもって控除限度要件の「当該金額として記載された金額」であると認定することは,法69条13項の文理に反し,許されない旨主張する。 被控訴人の上記仮定主張は,43欄には,確定申告書の別表六(二)18欄に記載した金額を転記するようになっているところ,確定申告書の別表六(二)では,確定申告書の別表六(四),同六(四の二),同六(五),同十六の三(二)で計算された控除対象外国法人税額を確定申告書の別表六(二の二)で集約して合計された「当期の控除対象外国法人税額」と,「当期の国税の控除限度額」のうち少ない金額を確定申告書の別表六(二)15欄に記載し,更に外国税額の繰越控除余裕額の当期使用額(確定申告書の別表 六(二)16欄,17欄)を調整した額を確定申告書の別表六(二)18欄に記載するようになっていることに照らすと,確定申告書の各別表間の転記の誤りや各別表上明らかな計算の誤りがある場合には,外国税額控除に関する記載のある確定申告書の各別表の各欄の記載を合理的に解釈して,転記や計算を正確に行った場合の金額が,控除限度要件の「当該金額として記載された金額」と解する余地がないわけではない,とするものである。 なお,被控訴人は,このように解しても,確定申告書の各別表は,いず 記や計算を正確に行った場合の金額が,控除限度要件の「当該金額として記載された金額」と解する余地がないわけではない,とするものである。 なお,被控訴人は,このように解しても,確定申告書の各別表は,いずれも法69条13項に規定する「確定申告書」の一部を構成するものと解されることから,「確定申告書」に記載されていない金額を控除限度要件の「当該金額として記載された金額」と解することにはならず,69条13項の文理に反しないとしている。そして,本件の場合,43欄には1億7120万9463円と記載されており,43欄の記載に至る計算に関する明細等を具体的に検討しても,その計算過程に何ら誤りはなく,外国税額控除をされるべき金額として記載されている金額(控除限度要件の「当該金額として記載された金額」)は,1億7120万9463円と解するほかはないというのである。 イ確かに,租税法規は,法的安定性の要請から文理解釈を原則とすべきであり,みだりに拡張解釈や類推解釈を行うことが許されないのは当然である。しかし,法69条13項前段は,外国法人税額控除制度の適用を受けるための要件を定めているのであるから,これを受けた同項後段は,同要件が具備されていることを前提として(同後段は,「この場合において,」で始まる。),控除をされるべき金額の上限を画すべく,「当該金額として記載された金額を限度とする。」としていることは明らかである。 これを素直に理解するならば,法は,外国法人税額控除制度の適用を受けるか否か,受けるとすればどの範囲か(施行令149条参照)を決するのは内国法人であることを踏まえ,内国法人に対し,当初の確定申告の段階 で,それらの点に関する態度の確定を迫ったものと解するのが相当であり,法69条13項後段が,更正請求の成否の範囲を被控訴人主張のとおりに画 ることを踏まえ,内国法人に対し,当初の確定申告の段階 で,それらの点に関する態度の確定を迫ったものと解するのが相当であり,法69条13項後段が,更正請求の成否の範囲を被控訴人主張のとおりに画する趣旨の規定だと解することはできない。しかも,上記①の解釈を採るとすれば,43欄記載の金額を間違った以上更正の余地が全くないことになり,国税通則法の規定との統一性,整合性を全く欠くことになるのであって,法がそのような規定を置くことは到底考えられない。 ウそこで,被控訴人は,仮定的に②の見解を主張するが,「当該金額として記載された金額」とは,文言どおりに解すれば,43欄記載の金額を指すものというべきであって,確定申告書中に正当な当該金額に到達できる金額が現れていれば「当該金額として記載された」ものに当たるというのは恣意的にすぎるとの謗りを免れないのみならず,著しく文理に反するというほかないし,被控訴人が主張するように,加減乗除の計算に誤りがあった場合や円換算のみに誤りがあった場合(確定申告書別表の記載自体から外貨の円換算誤りが明らかである場合)のみの救済策として,「当該金額として記載された金額」の記載があったものとするのは,根拠に乏しいものというべきである。 (3)そのほか,被控訴人は,控除限度要件に関しるる主張するが,前記判断を左右するに足りない。したがって,同要件に関する被控訴人の主張は採用することができない。 以上によれば,本件については,国税通則法23条1項1号により更正請求が認められることとなるから,本件通知処分は違法であって,取り消されるべきである。 よって,原判決を取り消し,控訴人の請求を認容することとして,主文のとおり判決する。 福岡高等裁判所第2民事部 裁判長裁判官石井宏治裁判官高宮健二は転補のため,裁 主文 されるべきである。よって,原判決を取り消し,控訴人の請求を認容することとして,主文のとおり判決する。 理由 福岡高等裁判所第2民事部 事実 裁判長裁判官石井宏治裁判官高宮健二は転補のため,裁判官伊東讓二は退官のため,いずれも署名押印することができない。 裁判長裁判官石井宏治
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