平成19(少エ)54 請負代金請求事件

裁判年月日・裁判所
平成20年3月24日 東京簡易裁判所 その他
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判決文本文3,258 文字)

平成20年3月24日判決言渡東京簡易裁判所平成19年(少エ)第54号請負代金請求事件 少額異議判決 主文 1 原告と被告間の東京簡易裁判所平成19年(少コ)第1930号請負代金請求事件について,同裁判所が平成19年9月10日に言い渡した少額訴訟判決を認可する。 2 異議申立後の訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告は,原告に対し,43万7000円を支払え。 第2 請求原因原告の被告に対する,当事者間の平成18年8月25日に締結された請負契約(被告が経営するエステティックサロンである「A」を女性誌の美容ページに記事として紹介してもらえるよう,編集者・ライターに働きかける作業,支払方法・月額21万円を当月末日に支払う。)に基づき,平成18年9月1日から平成19年2月末まで行った作業の請負代金(PR用撮影代金14万7000円を含む)140万7000円の残金43万7000円の支払請求。 第3 被告主張の要旨 1 AはBが個人で経営していた。被告は,原告と本件請負契約を締結したこともなく,したがって,請負代金を支払うべき義務もない。 2 被告は,Aが営業していた建物(以下「本件建物」という。)を所有者から賃借し,Bに転貸していた。また,被告は,Bからの多数回の借り入れ申し込みに対し,数回貸付をしたが,未だに返済してもらっていない。被告は,Aの売り上げやその使途について全く把握していない。 第4 主たる争点Aの経営者は被告か,Bか。 第5 当裁判所の判断(理由の要旨) 1 関係各証拠によれば,(1) 被告は,商業登記簿によれば昭和48年6月21日に設立された会社であり,平成16年3月26日の目的変更によって,エステティック 裁判所の判断(理由の要旨) 1 関係各証拠によれば,(1) 被告は,商業登記簿によれば昭和48年6月21日に設立された会社であり,平成16年3月26日の目的変更によって,エステティックサロンの経営をその事業目的の一つにしたこと,従前からの代表取締役はCが就任していたところ,平成16年8月23日(同月25日登記)にDが代表取締役として更に就任し,登記されたこと,被告の取締役としてEが就任していること(甲33及び本件記録中の被告の商業登記簿の履歴事項全部証明書),(2) Bは,平成17年5月に当時のAの責任者であったCの面接を受け,時給1200円のアルバイトとして採用され,同年8月末まで勤務し,家庭の都合から退職した。その後,Cの後に責任者となったEからAに戻って働くように要請され,平成18年5月上旬に,時給1500円で再びアルバイトとして勤務することになった。その頃のAは,家賃の滞納や電話やガスの料金も滞納しており,金銭の請求する電話などもかかってきている状態であったところ,同年6月頃,BはEからマネージャーとしてAをやってくれないかとの依頼があって,悩んだものの,被告の代表取締役Dと面談するなどして,引き受けることにしたこと(甲14,甲27,甲34),Bはマネージャーを引き受けた後もタイムカードにより出社,退社の時刻等を記録していたこと(甲11),(3) C及びEはAのカード支払などの関係から被告名義の預金通帳を作成,保管していたこと(乙8),平成18年3月20日から記入のある被告名義の株式会社F銀行G支店の通帳(写し)によれば,Aが利用していたカード会社であるHから定期的に売り上げの入金があったこと,Aの従業員らへの給与と推認される金員の支出があること(甲28の1ないし10),他方,BはAの売り上げの支 写し)によれば,Aが利用していたカード会社であるHから定期的に売り上げの入金があったこと,Aの従業員らへの給与と推認される金員の支出があること(甲28の1ないし10),他方,BはAの売り上げの支出の一部について対応するため「AB」名義の株式会社F銀行の通帳を作成し,利用していたこと(甲29の1ないし5),(4) 平成18年5月にBがAに入社した頃には既に同店の資金状況は良好とは言えなかったところ,平成18年9月以降は,Aの資金繰りは更に悪化し,Bは被告代表者Dに対し,ファックスやメールのほか,実際に面談をして資金繰りに関して善処を要請したこと(甲20,甲21,甲27,甲34,乙1ないし6),そのようなAの資金状況に関して,平成18年3月31日に60万円,同年6月2日に55万円がDから被告名義の通帳に入金されていること(甲28の1ないし10),また,平成18年8月18日に50万円,同年10月3日に50万円,同年12月7日に31万円がDから「AB」名義の通帳に入金されていること(甲29の1ないし5),さらに被告代表者DはAで使用する器具(テクニスパ機器)の購入契約を締結し(甲25),同契約に個人として連帯保証人となるなど(甲25,ただし同機器は実際には購入されなかった。)の対応がなされたものの,結局は,平成19年3月18日頃にAは閉店することになったこと(甲8),の事実が認められる。 2 以上によれば,Aは,被告が事業目的としたエステティックサロンであり,被告代表者であるCあるいは被告取締役であるEが,被告名義の通帳により同店の売り上げ等を管理し,また同店の従業員に対して給与等を支払っていたのであるから,Cらが個人的に経営していたものではなく,被告が経営していたエステティックサロンであったと認められる。 り同店の売り上げ等を管理し,また同店の従業員に対して給与等を支払っていたのであるから,Cらが個人的に経営していたものではなく,被告が経営していたエステティックサロンであったと認められる。 被告は,本件建物をBに転貸したと主張するが,転貸借契約書などの書類は一切存在せず,また,両者の間で転貸料や転貸期間などの交渉が行われたことを認めるべき証拠がないことや,Bが,Aの営業権にして,被告やCらに対して何らかの対価を支払ったと認めるべき証拠もないことを総合して考慮すると,BがAのマネージャーを引き受けた後においても,Aの経営主体は被告であったものと認められる。 なお,被告はBがDに対し,借金の申し込みのメールを複数送付していることから,AはB個人の経営であったと主張する。しかし,Dは被告の創設当時からの代表取締役ではなく,平成16年8月23日になって就任した(甲33)ものであり,また,被告が経営していたと認められるAの経営内容についても「Aの売上げが毎月いくらあり経費がいくらかかるのかもCやEから知らされていませんでした。」(乙8)とするなど,Aの経営についてはいわば一歩引いた形で対応していた。このようなDのいわば第三者的な対応から,Aの現場責任者であったEやマネージャーであったBが,Dに対して,資金の供与ではなく,前記のような表現のメールを送付していたものと解される。DとBの間で,Aの営業のために授受された金銭に関し,その貸付条件や返済期限等が交渉され,決まっていたことを認めるべき証拠はない。Dは,被告代表者としての立場からAに対して資金を供与していたものと解される。 3 原告主張の請求原因事実については,甲第1号証ないし甲第7号証,甲第34号証及び証人Bの証言により認められる。 4 以上によれば,原告の請求は理由が して資金を供与していたものと解される。 3 原告主張の請求原因事実については,甲第1号証ないし甲第7号証,甲第34号証及び証人Bの証言により認められる。 4 以上によれば,原告の請求は理由があり,被告の主張は採用できないので,原告と被告間の東京簡易裁判所平成19年(少コ)第1930号請負代金請求事件について,同裁判所が平成19年9月10日に言い渡した少額訴訟判決を認可することとし,主文のとおり判決する。 東京簡易裁判所民事第9室裁判官古木俊秀

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