昭和28(あ)72 欺詐、公文書変造

裁判年月日・裁判所
昭和29年7月6日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 仙台高等裁判所 秋田支部
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      当審における訴訟費用は被告人の負担とする。          理    由  弁護人広田晋一の上告趣意(後記)第一点について。  所論は原審で主

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判決文本文1,260 文字)

主文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 弁護人広田晋一の上告趣意(後記)第一点について。 所論は原審で主張も判断もされなかつた事項であるのみならず、司法警察員が犯人を逮捕した時、犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を犯人に告げたことを必ず調書に記載すべき旨の法規は存在しないから、かかる記載が存しないからといつて被告人の逮捕をもつて憲法三四条に違反するものということはできないことは、当裁判所の判例(昭和二五年(あ)第一一六六号同年一一月三〇日第一小法廷決定、集四巻一一号二四三八頁)の趣旨に徴し明らかなところである。論旨は採用することはできない。 同第二点について。 所論は、第一審が弁護人からの証人Aの請求を却下したことについて、その違憲を主張するのであるが、この点については控訴趣意において明らかな主張がなく、原判決の判断を経ていないばかりでなく、記録を調べても原審においては所論の証人請求があつたとは認められない。所論はこの点においてすでに前提たる事実を欠くから、適法な上告理由とならない。 同第三点第四点について。 所論は、原審が執行猶予を求める控訴趣意に対しなんら判断をしない違法があると主張し、またこのことを前提として憲法三二条違反を主張するのであるが、原審は、弁護人の量刑不当の控訴趣意に基き、第一審の懲役二年の刑を重きに過ぎると認め、論旨を理由ありとし破棄自判して懲役一年としたのである。量刑不当の控訴趣意に対しこれをいかに判断し、または論旨を理由ありとし破棄自判する場合いか- 1 -なる範囲の量刑をするかは、すべて事実審の専権事項に属し、控訴趣意に具体的な刑を示したからといつて、裁判所はなんらこれに拘束されるものではない。従つ 論旨を理由ありとし破棄自判する場合いか- 1 -なる範囲の量刑をするかは、すべて事実審の専権事項に属し、控訴趣意に具体的な刑を示したからといつて、裁判所はなんらこれに拘束されるものではない。従つて弁護人が控訴趣意の末段に「執行猶予の恩典に預りたい」と述べたことは、単に量刑不当の控訴趣意に希望を附したに過ぎないと認めるべきであつて、刑訴法は、具体的な量刑の範囲又は執行猶予を附すべき旨の主張を、独立適法な控訴の理由と認めたものとは解されない。されば原判決はこの点についてなんら判断を明示しなかつたのは当然であり、また理由のくいちがいも存在しない。所論違憲の主張は前提を欠き適法な上告理由とならない。 同第五点第六点について。 所論第五点は違憲に名を藉る訴訟法違反の主張であり、また第六点は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 その他記録を調べても同四一一条を適用すべき事由は認められない。 よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和二九年七月六日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -

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