令和3(ワ)10171 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
令和5年6月9日 東京地方裁判所
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判決文本文37,377 文字)

1 令和5年6月9日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官令和3年(ワ)第10171号 損害賠償請求事件口頭弁論終結日 令和5年3月8日判 決原告株式会社ニューテックジャパン5同訴訟代理人弁護士千木良 正同訴訟代理人弁理士竹内 裕被告株式会社WE Link同訴訟代理人弁護士白波瀬文夫 白波瀬文吾10 清河雅孝同訴訟代理人弁理士池内寛幸 鈴木節子主 文1 被告は、原告に対し、26万1536円及びこれに対する令和3年6月1日15から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 3 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。 事 実 及 び 理 由第1 請求20主文同旨第2 事案の概要等1 事案の要旨本件は、発明の名称を「折り畳み式テーブル」とする特許第6141698号の特許(以下「本件特許」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」とい25う。)を有する原告が、別紙被告製品目録記載の製品(以下「被告製品」とい 2 う。)は本件特許の特許請求の範囲の請求項4ないし6に係る発明(以下、請求項の番号に従って「本件発明4」などといい、これらを総称して「本件各発明」という。)の技術的範囲に属し、被告による被告製品の販売が本件特許権を侵害すると主張して、被告に対し、不法行為に基づき、損害金26万1536円(特許法102条1項1号により算定される額及び弁護士費用相当額)及びこ5れに対する不法行為の後の日(訴 売が本件特許権を侵害すると主張して、被告に対し、不法行為に基づき、損害金26万1536円(特許法102条1項1号により算定される額及び弁護士費用相当額)及びこ5れに対する不法行為の後の日(訴状送達日の翌日)である令和3年6月1日から支払済みまで民法所定年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲各証拠(以下、書証番号は特記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)10(1) 当事者ア 原告は、スポーツ用品、釣具用品、日用品雑貨、園芸品、園芸資材の販売等を目的とする株式会社である。 イ 被告は、インターネットを利用した通信販売業等を目的とする株式会社である。 15(2) 本件特許原告は、平成25年6月24日、本件特許に係る特許出願(特願2013-131463号。以下「本件出願」という。)をし、平成29年5月12日、本件特許権の設定登録(請求項の数7)を受けた(以下、本件出願の願書に添付した明細書及び図面を併せて「本件明細書」という。また、本件明細書20の発明の詳細な説明中の段落番号を【0001】などと、図を【図1】などと、それぞれ記載する。)。 (3) 本件各発明に係る特許請求の範囲本件特許の特許請求の範囲の請求項1、3ないし6の記載は、それぞれ以下のとおりである25ア 請求項1 3 互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材と、該2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚 板部材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間5付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開することを特徴とする折り畳み式テーブル。 10イ 請求項3離間付勢手段は、弾性体で形成する2つの脚部材の一部を互いに連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項1記載の折り畳み式テーブル。 ウ 請求項4(本件発明4)15離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部と、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端又は上端から延び出る下端延出部又は上端20延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部とを、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置することにより、2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項3記載の折り畳み式テーブル。 エ 請求項5(本件発明5)25移動連結手段は、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁 4 側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、 移動連結手段は、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁 4 側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする請求項4記載の折り畳み式テーブル。 オ 請求項6(本件発明6)5回動する2枚の天板部材に軸線を挟んで2つのガイド部材を設け、該2つのガイド部材の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在としたことを特徴とする請求項5記載の折り畳み式テーブル。 (4) 構成要件の分説10前記(3)の各請求項は、次の構成要件に分説することができる(以下、各構成要件につき、頭書の記号に従って「構成要件A」などという。)。 なお、本件発明4の構成要件のうち、構成要件AないしFは請求項1により、構成要件Hは請求項3により、構成要件IないしLは請求項4により、それぞれ規定されている。そのため、本件発明4に含まれない請求項2に対15応する構成要件Gは除かれている。 ア 請求項1A 互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材と、B 該2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板20を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、C 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、D 回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材25を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、 5 E 天板 離間付勢手段と、D 回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材25を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、 5 E 天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開するF ことを特徴とする折り畳み式テーブル。 イ 請求項3H 離間付勢手段は、弾性体で形成する2つの脚部材の一部を互いに連結5し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項1記載の折り畳み式テーブル。 ウ 請求項4(本件発明4)I 離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上10端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部と、J 一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端又は上端から延び出る下端延出部又は上端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部とを、15K 天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置することにより、L 2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項3記載の折り畳み式テーブル。 エ 請求項5(本件発明5)20M 移動連結手段は、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする請求項4記載の折り畳み式テーブル。 25オ 請求項6(本件発明6) 部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする請求項4記載の折り畳み式テーブル。 25オ 請求項6(本件発明6) 6 N 回動する2枚の天板部材に軸線を挟んで2つのガイド部材を設け、該2つのガイド部材の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在としたことを特徴とする請求項5記載の折り畳み式テーブル。 (5) 被告による被告製品の販売5被告は、少なくとも令和2年6月頃から同年11月頃まで、業として、折り畳み式テーブルである被告製品を・(省略)・販売した。 (6) 被告製品の構成要件充足性被告製品は、構成要件B、F、H、KないしNをいずれも充足する。 (7) 被告による販売行為がなければ原告が販売することができた物の単位数量10当たりの利益の額前記(5)の被告による販売行為がなければ、原告が販売することのできた折り畳み式テーブルの1個当たりの利益の額は、・(省略)・である。 3 争点(1) 被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するか(争点1)15ア 構成要件Aの充足性(争点1-1)イ 構成要件Cの充足性(争点1-2)ウ 構成要件Dの充足性(争点1-3)エ 構成要件Eの充足性(争点1-4)オ 構成要件I及びJ の充足性(争点1-5)20(2) 無効の抗弁の成否(争点2)ア 無効理由1(実施可能要件違反、サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-1)イ 無効理由2(サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-2)ウ 無効理由3(サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-3)25エ 無効理由4(サポート要件違反及び明確性要 1)イ 無効理由2(サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-2)ウ 無効理由3(サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-3)25エ 無効理由4(サポート要件違反及び明確性要件違反)(争点2-4) 7 オ 無効理由5(明確性要件違反)(争点2-5)(3) 原告に生じた損害及びその額(争点3)4 争点に関する当事者の主張(1) 争点1-1(構成要件Aの充足性)について(原告の主張)5ア 被告製品の構成被告製品は、2枚の天板部材を互いの一縁を軸線として回動可能に連結したものである。このように2枚の天板を互いの一縁を軸線として回動可能に連結すれば、天板部材は必然的に下面側を対面させて「折り畳み自在」となる。したがって、被告製品は、次の構成を有する。 10構成a 互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材を備える。 イ 構成要件充足性前記アのとおり、構成aは構成要件Aと完全に一致するから、被告製品は、構成要件Aを充足する。 15ウ 被告の主張について被告は、被告製品の2枚の天板部材について、その下面側を対面させただけでは脚部材の一部などが飛び出してしまう上、天板部材を折り畳むためには、飛び出した脚部材の一部等を手で押し込む操作が必要であるから、当該2枚の天板部材が構成要件Aにいう「折り畳み自在」ではないと主張20する。 しかし、構成要件Aは、2枚の天板部材が「折り畳み自在」であるか否かについて脚部材の挙動が関係することを何ら規定していない。また、本件明細書の【0017】に、「天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設けた側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結25手段 挙動が関係することを何ら規定していない。また、本件明細書の【0017】に、「天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設けた側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結25手段がすべて収容することができるため、すぐれた携帯性を得ることがで 8 きる。」と記載されているとおり、天板部材を折り畳んだ際に脚部材等を2枚の天板部材と側壁で囲まれた空間内に全て収容することができればよく、天板部材を折り畳んだだけで脚部材等を収容できることを求めていない。 (被告の主張)ア 構成要件Aの「折り畳み自在」の意義5「自在」とは、「束縛も支障もなく、心のままであること。思いのまま。」を意味する語であるから、構成要件Aの「折り畳み自在」とは「支障なく折り畳めること」と解釈できる。本件明細書の【0017】に、本件各発明の効果として、「また、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材が収容できる…。」と記載されているのに対し、本件明細10書には、天板を折り畳む際に、脚部材の一部などを手で押し込むことについての記載も示唆もない。 したがって、構成要件Aの「折り畳み自在」とは、天板部材を回動して天板を折り畳むだけで、2枚の天板部材の間に脚部材が収容できることと解釈できる。 15イ 被告製品の構成被告製品において、2枚の天板部材の下面側を対面させただけでは、脚部材の一部と下端延出部の一部が飛び出してしまう上、その状態で当該天板部材から手を放すと、当該天板部材が開いてしまい折り畳めない。したがって、被告製品は、次の構成を有する。 20構成a 互いの一縁を軸線として回動可能に連結した2枚の天板部材を有するが、その下面側を対面させただけでは脚部材の一部と下端延出部の一部が飛び出す。ま 被告製品は、次の構成を有する。 20構成a 互いの一縁を軸線として回動可能に連結した2枚の天板部材を有するが、その下面側を対面させただけでは脚部材の一部と下端延出部の一部が飛び出す。また、当該脚部材の一部と当該下端延出部の一部が飛び出した状態で当該天板部材から手を放すと、当該天板部材が開いてしまい折り畳めない。天板部材を折り畳むた25めには、飛び出した当該脚部材の一部と当該下端延出部の一部を 9 手で押し込み、更に天板部材を閉じる必要がある。 ウ 構成要件充足性被告製品の天板部材を折り畳むためには、飛び出した脚部材の一部と下端延出部の一部を手で押し込む操作が必要である。このように、被告製品における2枚の天板部材は、「支障なく折り畳める」ものではないから「折5り畳み自在」ではない。 したがって、被告製品は、構成要件Aを充足しない。 (2) 争点1-2(構成要件Cの充足性)について(原告の主張)ア 「離間付勢手段」の意義10構成要件Cが規定する「離間付勢手段」は、本件明細書の【0022】において、「弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間する」手段が例示されているとおり、2つの脚部材を相互に離間して左右に展開するように付勢する機能を備えるものを意味する。 15イ 被告製品の構成被告製品は、次の構成を有する。 構成c 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段を備えている。 20ウ 構成要件充足性被告製品の構成cは、本件明細書の【0022】が例示している「弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を を備えている。 20ウ 構成要件充足性被告製品の構成cは、本件明細書の【0022】が例示している「弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間する」手段と同一の構造を有するものである。 したがって、被告製品は、構成要件Cを充足する。 25エ 被告の主張について 10 被告は、構成要件Cが機能的クレームであると断じた上で、その技術的範囲は、本件明細書に開示されているものと同一構造又はその均等物に限られると主張する。しかし、構成要件Cは、脚部材の先端同士を連結する構造を特定のものに限定していない。 また、被告は、被告製品における脚部材の先端同士を連結する構造につ5いて、螺旋バネ部等で形成される連結構造が本件各発明と大きく異なると主張する。しかし、本件各発明の連結構造と被告製品の連結構造との間の差異は単に形状の違いにすぎず、上端延出部と下端延出部を回動自在に連結する構造であることにおいて両者に差異はない。 さらに、被告は、U字状連結部を螺旋バネ部に挿入する構造を採用した10ことから摩擦により外れにくいと主張するが、外れにくいかどうかは単にサイズの問題にすぎず、構造上の問題ではない。 (被告の主張)ア 構成要件Cの技術的範囲構成要件Cは、いわゆる機能的クレームであるから、その技術的範囲は、15本件明細書に開示されているものと同一構造のもの又はその均等物に限られる。 本件明細書に開示されている構造は、別紙本件明細書図面目録記載の【図3】及び【図4】のとおり、円筒形状のパイプに2つの略コの字状の金属棒の先端(上端延出部の先端と下端延出部の先端)を挿入しているも20のだけであるから、本件各発明の技術的範囲は、当該構造を有するものに限られる。 とおり、円筒形状のパイプに2つの略コの字状の金属棒の先端(上端延出部の先端と下端延出部の先端)を挿入しているも20のだけであるから、本件各発明の技術的範囲は、当該構造を有するものに限られる。 イ 被告製品の構成被告製品は、「離間付勢手段」に関し、次の構成を有する。 構成c1 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板部25材の下面に計4つの略コの字状線材があり、 11 構成c2 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略コの字状線材で前記脚部を構成している。 構成c3 前記2つの各略コの字状線材は、2枚の天板部材を左右に展開した状態で、天板部材の下面から略直交する方向に延びた前記脚部材と、脚部材の下端から延び出て天板の下面に向かって5傾斜した下端延出部と、下端延出部の先端から中心軸が天板の下面に向かって伸びた螺旋バネ部と、前記脚部材の上端から延び出た上端延出部とを含み、上端延出部の先端はU字状に屈曲したU字状連結部を含む。 構成c4 前記2つの略コの字状線材のうちの、一方の略コの字状線材10のU字状連結部が、他方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に、他方の略コの字状線材のU字状連結部が、一方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に挿入されて脚部が組み立てられており、U字状連結部の先端は回動し、螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向15いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動する。 構成c5 前記2つのU字状連結部が、それぞれの螺旋バネ部に挿入された結合部は、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置されている。 構成c6 これにより、天板部材を回動させる力が働き、脚部が開く構20造である。 ウ 構成要件 れぞれの螺旋バネ部に挿入された結合部は、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置されている。 構成c6 これにより、天板部材を回動させる力が働き、脚部が開く構20造である。 ウ 構成要件充足性本件各発明は、脚部材の先端同士を連結するに当たり、円筒形状のパイプ(第1回動連結部(10)、第2回動連結部(11))の両端からパイプ内に、上端延出部(5c、6c)の先端(単なる棒状)と下端延出部(5d、256d)の先端(単なる棒状)を挿入しているだけであるから、当該先端は 12 パイプから外れやすい。当該先端はパイプの軸を中心として回転させる必要があり、パイプに対して当該先端をきつく嵌合させる等して当該先端をパイプから外れにくくすると、回転しにくくなる。 これに対し、被告製品では、下端延出部と螺旋バネ部とを一体的に形成していることから、下端延出部が螺旋バネ部から外れることがない上、上5端延出部の先端がU字形に折り曲げられたU字状連結部が、別の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に挿入されていることから、摩擦により外れにくい。すなわち、被告製品が採用している連結構造は、U字状連結部の螺旋バネ部内での回転を確保しつつ、外れにくいものとなっており、外すには相当な力で引っ張る必要がある。また、螺旋バネ部とU字10状連結部との連結構造は、本件各発明と大きく異なっており、本件各発明から想到することができない。 このように、被告製品の螺旋バネ部における連結構造は、本件各発明と大きく異なるもので、本件各発明からは想到することができず、かつ、外れにくいという顕著な作用効果がある。 15したがって、被告製品は、本件各発明と同一構造のものでも均等物でもないから、構成要件Cを充足しない。 (3) 争点1-3(構成要件D できず、かつ、外れにくいという顕著な作用効果がある。 15したがって、被告製品は、本件各発明と同一構造のものでも均等物でもないから、構成要件Cを充足しない。 (3) 争点1-3(構成要件Dの充足性)について(原告の主張)ア 被告製品の構成20被告製品は、次の構成を有する。 構成d 回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板に連結するための移動連結手段を備える。 イ 構成要件充足性被告製品の構成dにおける「移動連結手段」は、本件各発明の構成要件25Dにおける「移動連結手段」(被告の主張によれば「移動連結具」)と同一 13 の構造を有しているから、被告製品の構成dは、構成要件Dと一致している。 したがって、被告製品は、構成要件Dを充足する。 ウ 被告の主張について被告は、本件各発明の「移動連結手段」に設けられた貫通穴に連結して5いるのは「脚部材」であるのに対し、被告製品の「移動連結具」に設けられた貫通孔に連結されているのは「上端延出部」であると主張する。 しかし、構成要件Dは、「脚部材」と天板部材との連結方式が直接連結なのか間接連結なのかについて、何ら限定していない。また、本件明細書の【0027】に、「ガイド部材…の貫通孔…に脚部材…の上端…から延び出10る上端延出部…を挿通する…。」と記載されているとおり、「上端延出部」は、「脚部材」と連続した一体のものである。そうすると、被告製品の「移動連結具」に設けられた貫通孔に「上端延出部」が連結されているということは、「脚部材」が連結されていることにほかならない。 (被告の主張)15ア 被告製品の構成被告製品は、次の構成を有する。 構成d 回動の軸線となる天 連結されているということは、「脚部材」が連結されていることにほかならない。 (被告の主張)15ア 被告製品の構成被告製品は、次の構成を有する。 構成d 回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に上端延出部を天板部材に連結するために、天板下面の長手方向の端部付近に取り付けられた貫通孔を含む移動連結具を備える。貫20通孔に連結されているのは上端延出部であり、脚部材ではない。 イ 構成要件充足性構成要件Dに明記されている部品名は「脚部材」、「天板部材」及び「移動連結手段」のみであるから、「移動可能に脚部材を天板部材に連結する」ということは、文言上、「脚部材が天板部材に移動可能に直接連結されてい25る」としか解することができない。 14 これに対し、被告製品の「移動連結具」に設けられた貫通孔に連結されているのは「上端延出部」である。 したがって、被告製品は、構成要件Dを充足しない。 (4) 争点1-4(構成要件Eの充足性)について(原告の主張)5ア 被告製品の構成被告製品は、次の構成を有する。 構成e 天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材が天板の下面に沿って左右に展開する。 イ 構成要件充足性10被告製品の構成eは、構成要件Eと一致している。 したがって、被告製品は、構成要件Eを充足する。 ウ 被告の主張について被告は、被告製品において天板の下面に沿って左右に展開するのは、貫通孔を通過している「上端延出部」であると主張する。 15しかし、本件各発明においては、移動連結手段を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い、付勢された2つの「脚部材」がガイド部 端延出部」であると主張する。 15しかし、本件各発明においては、移動連結手段を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い、付勢された2つの「脚部材」がガイド部材の貫通孔を通る「上端延出部」を移動させながら、左右に展開し、折り畳みテーブルを設置することができる(本件明細書の【0029】)。「脚部材」は、その「上端延出部」がガイド部材の20貫通孔を移動しながら展開するものであるが、「上端延出部」は「脚部材」と一体となっているものであるから、「上端延出部」が左右に展開するのであれば、「脚部材」も同様に左右に展開することになるのは明らかである。 そして、被告製品においては、貫通孔を通過している「上端延出部」が、天板の下面に沿って左右に展開するのであるから、これは「脚部材」が左25右に展開することにほかならない。 15 (被告の主張)ア 被告製品の構成被告製品は、次の構成を有する。 構成e 天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い、天板の下面に沿って2つの上端延出部は貫通孔内をすべって左右5に移動し、各脚部材は立ち上がる。 イ 構成要件充足性被告製品においては、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴って「脚部材」が立ち上がって天板の下面から離れ、当該立ち上がった「脚部材」は天板の下面に沿って左右に展開しない。天板の下面10に沿って左右に展開するのは貫通孔を通過している「上端延出部」である。 したがって、被告製品は、構成要件Eを充足しない。 (5) 争点1-5(構成要件I 及びJの充足性)について(原告の主張)ア 被告製品の構成15被告製品は、次の構成を有する。 構成i 離間付勢手段は、2 Eを充足しない。 (5) 争点1-5(構成要件I 及びJの充足性)について(原告の主張)ア 被告製品の構成15被告製品は、次の構成を有する。 構成i 離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部を備える。 20構成j 一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部を備える。 イ 構成要件充足性被告製品の構成i 及びj は、構成要件I 及びJ とそれぞれ一致している。 25したがって、被告製品は、構成要件I 及びJ をいずれも充足する。 16 ウ 被告の主張について被告は、被告製品の螺旋バネ部の先端がU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動するから、本件各発明の「下端延出部の先端と他方の脚部材の上端…から延び出る上端延出部…の先端とを水平回動可能に連結した」構成を備えないと主張す5る。 しかし、構成iに係る被告製品の螺旋バネ部は、上下端延出部の先端を連結する本件各発明の第1回動連結部に相当するものであるから、この螺旋バネ部の先端の回動方向について議論する必要はない。 被告製品においても、U字状連結部の先端と対向して回動するのは、螺10旋バネ部の根元に連続する脚部材から延びた延出部の先端であり、この先端とU字状連結部の先端は水平回動している。 仮に、被告が主張するように、螺旋バネ部の先端が脚部材から延びた延出部の先端であるとすると、被告製品には第1回動連結部が存 の先端であり、この先端とU字状連結部の先端は水平回動している。 仮に、被告が主張するように、螺旋バネ部の先端が脚部材から延びた延出部の先端であるとすると、被告製品には第1回動連結部が存在しないことになり、脚部材から延びる延出部の連結は不可能となってしまうから、15被告の当該主張は採用し得ない。 構成jに係る被告製品の螺旋バネ部についても同様である。 (被告の主張)ア 被告製品の構成前記(2)(被告の主張)イのとおり、被告製品は、次の構成を有する。 20構成c1 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板部材の下面に計4つの略コの字状線材があり、構成c2 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略コの字状線材で前記脚部を構成している。 構成c3 前記2つの各略コの字状線材は、2枚の天板部材を左右に展25開した状態で、天板部材の下面から略直交する方向に延びた前 17 記脚部材と、脚部材の下端から延び出て天板の下面に向かって傾斜した下端延出部と、下端延出部の先端から中心軸が天板の下面に向かって伸びた螺旋バネ部と、前記脚部材の上端から延び出た上端延出部とを含み、上端延出部の先端はU字状に屈曲したU字状連結部を含む。 5構成c4 前記2つの略コの字状線材のうちの、一方の略コの字状線材のU字状連結部が、他方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に、他方の略コの字状線材のU字状連結部が、一方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に挿入されて脚部が組み立てられており、U字状連結部の先端は回動し、10螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動する。 イ 構成要件充足性 脚部が組み立てられており、U字状連結部の先端は回動し、10螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動する。 イ 構成要件充足性(ア) 構成要件I及びJは、第1回動連結部及び第2回動連結部において、「上端延出部又は下端延出部の先端」同士は「水平回動可能に連結」さ15れると規定している。 (イ) これに対し、被告製品においては、一方の略コの字状線材のU字状連結部が、他方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に、他方の略コの字状線材のU字状連結部が、一方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部にそれぞれ挿入されて脚部が組み立てられてお20り、U字状連結部の先端は回動し、螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動するとの構成を有する(構成c3及びc4)。 このように、被告製品における略コの字状線材の先端同士は、ともに水平回動しない。 25(ウ) また、被告製品においては、U字状連結部と螺旋バネ部とを一体的に 18 形成しているため、U字状連結部が螺旋バネ部から外れることがない上、螺旋バネ部の内部にU字状連結部が挿入されていることから、摩擦により両者が外れにくい。 このように、被告製品におけるU字状連結部と螺旋バネ部とからなる連結構造は、本件各発明と大きく異なるもので、本件明細書から想到す5ることのできないものである。 以上によれば、被告製品の構成c3及びc4の構成の想到困難性と効果の顕著性は明らかである。 (エ) したがって、被告製品は、構成要件I及びJをいずれも充足しない。 (6) 争点2-1(無効理由1(実 ば、被告製品の構成c3及びc4の構成の想到困難性と効果の顕著性は明らかである。 (エ) したがって、被告製品は、構成要件I及びJをいずれも充足しない。 (6) 争点2-1(無効理由1(実施可能要件違反、サポート要件違反及び明確10性要件違反))について(被告の主張)ア 実施可能要件違反構成要件Aの「互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材」について、本件明細書には、15どのような作用機能又は機序により2つの脚部材が2枚の天板部材間に収容でき、「折り畳み自在」となるのか記載されていない。 また、原告が本件各発明を実施して製造した製品についても、脚部材を天板部材間に収容するに際し、飛び出した脚部材や下端延出部の一部を手で押し込む必要があるが、手で押し込むことは、本件各発明に係る特許請20求の範囲にも本件明細書にも一切記載されていない。 そうすると、本件各発明に係る特許請求の範囲及び本件明細書に接した当業者は、「2枚の天板部材」がどのように「折り畳み自在」となるのかを理解することができない。 したがって、本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、実施可能要件に25違反する。 19 イ サポート要件違反及び明確性要件違反前記アの事情に照らせば、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件及び明確性要件に違反する。 (原告の主張)被告は、構成要件Aが「2枚の天板部材」を「折り畳み自在」とする構成5を特定するものであるにもかかわらず、「テーブル」を「折り畳み自在」とするものと誤認しているにすぎない。 また、本件各発明は、天板部材を折り畳んだだけで、2枚の天板部材と側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢 あるにもかかわらず、「テーブル」を「折り畳み自在」とするものと誤認しているにすぎない。 また、本件各発明は、天板部材を折り畳んだだけで、2枚の天板部材と側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段及び移動連結手段を全て収容することを必須とするものではない。飛び出した脚部材や下端延出部の一部を10最終的に天板部材と側壁で囲まれた空間内に収容できればよく、そのために手で押し込んだり、他の方法を用いたりすることも許容されている。 したがって、上記の点において、本件明細書の発明の詳細な説明の記載が実施可能要件に違反するものではなく、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載がサポート要件及び明確性要件に違反するものでもない。 15(7) 争点2-2(無効理由2(サポート要件違反及び明確性要件違反))について(被告の主張)ア 構成要件Cの「天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段」について、20本件各発明に係る特許請求の範囲に接した当業者は、どのような構造であれば「離間付勢手段」となるのかを理解することができない。 したがって、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反する。 イ また、本件明細書に開示されている構成は、円筒形状のパイプに2つの25略コの字状の金属棒の先端(上端延出部の先端と下端延出部の先端)を挿 20 入しているもののみである。 したがって、構成要件Cが規定する構成は、本件明細書が開示している構成に比して著しく広いから、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件に違反している。 (原告の主張)5構成要件Cの「離間付勢手段」は、本件明細書の【0022】において、「2つの脚 著しく広いから、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件に違反している。 (原告の主張)5構成要件Cの「離間付勢手段」は、本件明細書の【0022】において、「2つの脚部材を相互に離間して左右に展開するよう付勢する機能を備えるもの」で、例えば、「弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間するなどの手段」であると説明されており、その構成は本件明細書に明確に記載されている。 10したがって、上記の点において、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載がサポート要件及び明確性要件に違反するものではない。 (8) 争点2-3(無効理由3(サポート要件違反及び明確性要件違反))について(被告の主張)15ア 明確性要件違反構成要件Dの「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、」について、本件各発明に係る特許請求の範囲には、「移動連結手段」とは何か、どのような構造なのかが記載されていない。 20したがって、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反する。 イ サポート要件違反本件明細書の【0013】には「さらに本発明は、移動連結手段が、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延び25る貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出 21 部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする折り畳み式テーブルである。」と記載されている。しかし、本件明細書には、これ以外の構造を有する「移動連結手段」は記載されていない。 したがって、構成要件Dが規 に連結することを特徴とする折り畳み式テーブルである。」と記載されている。しかし、本件明細書には、これ以外の構造を有する「移動連結手段」は記載されていない。 したがって、構成要件Dが規定する構成は、本件明細書が開示している5構成に比して著しく広いから、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件に違反している。 (原告の主張)構成要件Dの「移動連結手段」は、本件明細書の【0027】において、「移動連結手段としては、…天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材10の一縁側から…延び、天板の下表面と略垂直の開口面を有する貫通孔を備えたガイド部材を設け」、「ガイド部材の貫通孔に脚部材の…上端延出部を挿通することにより、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結することが可能となる。」と明確に記載されている。 15したがって、上記の点において、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件及び明確性要件に違反するものではない。 (9) 争点2-4(無効理由4(サポート要件違反及び明確性要件違反))について(被告の主張)20ア 明確性要件違反構成要件Eは、天板部材を回動して天板を展開する際に、天板の下面に沿って左右に展開する部材は「脚部材」であると特定している。 しかし、本件明細書の【0028】には、「上端延出部(5c)が天板部材の下面に沿いながら、確実に水平展開することを可能としている。」と記載さ25れており、上記構成要件の規定内容と相違している。また、構成要件Eが 22 規定するように「脚部材が天板の下面に沿って左右に展開する」ことはあり得ない。 したがって、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反す また、構成要件Eが 22 規定するように「脚部材が天板の下面に沿って左右に展開する」ことはあり得ない。 したがって、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反する。 イ サポート要件違反5前記アの事情に照らせば、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、サポート要件に違反する。 (原告の主張)天板部材を回動して天板を展開する際に、「脚部材」が天板の下面に沿って左右に展開することは、本件明細書の【0029】において、「移動連結手段10を備えること」により、「天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない、付勢された2つの脚部材は、ガイド部材の貫通孔を通る上端延出部を移動させながら左右に展開し、折り畳み式テーブルを設置することができる」と明確に説明されている。 したがって、上記の点において、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載15は、サポート要件及び明確性要件に違反するものではない。 (10) 争点2-5(無効理由5(明確性要件違反))について(被告の主張)本件各発明の「離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚20部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した」との発明特定事項のうち、「水平回動可能に連結」するとはどのような構成であるのかが不明である。 すなわち、本件明細書の【0024】の記載に照らせば、上記「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の『先端』」と「他方の脚部材の…『下25端』」は、「円筒形状のパイプ」内で「回る」のであるから、「先端」が「水平 23 回動」するという動作がどのような意味で 下端から延び出る下端延出部の『先端』」と「他方の脚部材の…『下25端』」は、「円筒形状のパイプ」内で「回る」のであるから、「先端」が「水平 23 回動」するという動作がどのような意味であるのかは不明といわざるを得ない。そして、本件明細書の【0024】の記載によれば、「水平回動可能に連結」しているのは、下端延出部及び上端延出部である。 したがって、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反する。 5(原告の主張)下端延出部及び上端延出部が水平回動していれば、それらの先端も同様に水平回動していると考えられるから、「離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出10部の先端とを水平回動可能に連結した」との構成が不明確であるとはいえない。 したがって、上記の点において、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件に違反するものではない。 (11) 争点3(原告に生じた損害及びその額)について15(原告の主張)被告による被告製品の販売は、本件特許権を侵害する行為である。そして、被告による上記侵害行為がなければ原告が販売することのできた折り畳み式テーブルの1個当たりの利益の額は・(省略)・であり、被告が譲渡した被告製品の数量は・(省略)・であるから、特許法102条1項1号により算定さ20れる損害額は23万7760円である。 また、本件訴訟の追行に必要な弁護士費用相当額は、上記損害額の10パーセントである2万3776円を下らない。 (被告の主張)争う。 25第3 当裁判所の判断 24 1 本件明細書の記載事項等(1) 本 護士費用相当額は、上記損害額の10パーセントである2万3776円を下らない。 (被告の主張)争う。 25第3 当裁判所の判断 24 1 本件明細書の記載事項等(1) 本件明細書の発明の詳細な説明には、以下の記載がある(下記記載中に引用する図については別紙本件明細書図面目録を参照)。 ア 【技術分野】【0001】5本発明は、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板と、天板の下面に天板を支えるための複数の脚部材とを備える折り畳み式テーブルに関する。 【背景技術】【0002】10従来より、アウトドアなどのレジャーにおいては、屋外で料理あるいは飲食する際、調理器具や飲食物を置くための携帯可能な折り畳み式テーブルが使用されることが多い。そして、従来の携帯可能な折り畳み式テーブルとしては、2つ折りの天板を左右に展開し、天板に脚部材を取り付けたり(例えば、特許文献1)、天板に回動可能に取り付けられた脚15部材を引き出してテーブルを設置するものが一般的である(例えば、特許文献2)。 【0003】しかしながら、このような折り畳み式テーブルは、テーブルの天板を分割あるいは折り曲げるなどして小さく収容することができるとしても、20テーブルを組み立て又は片づける際には、定まった手順に従い、複数の操作を行う必要があることから、屋外における組み立て等の作業が必ずしも容易であるとはいえなかった。 【0004】また、従来の折り畳み式テーブルは、構成する部品の数が多いため、25組み立て等の作業が煩雑であるばかりでなく、テーブルの重量も大きく、 25 持ち運びに不便なものが多かった。 【0005】したがって、屋外でのレジャ する部品の数が多いため、25組み立て等の作業が煩雑であるばかりでなく、テーブルの重量も大きく、 25 持ち運びに不便なものが多かった。 【0005】したがって、屋外でのレジャーを快適に楽しむため、誰もが簡単に設置することができ、しかも、持ち運びが容易な折り畳み式テーブルの開発が望まれる。 5イ 【発明が解決しようとする課題】【0007】本発明は、持ち運びに優れ、組み立てが容易でありながら、野外での使用において十分な強度を有する折り畳み式テーブルを提供することを課題とする。 10ウ 【課題を解決するための手段】【0008】前記課題を解決するために本発明者が検討を行った結果、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板と、天板の下面に天板を支えるための複数の脚部材を備える折り畳み式テーブルにおいて、天板部材が回15動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開し、20テーブルを容易に組み立てることができることを見出し本発明を完成するに至った。 【0009】すなわち本発明は、互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材と、該2枚の天板部25材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板を支えるために配 26 置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互 される天板の下面に、該天板を支えるために配 26 置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開5すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開することを特徴とする折り畳み式テーブルである。 【0010】さらに本発明は、離間付勢手段が、2つの脚部材を弾性体で連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折10り畳み式テーブルである。 【0011】また本発明は、離間付勢手段が、弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テーブルである。 15【0012】さらに本発明は、離間付勢手段が、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部と、一方の脚部材の20上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端又は上端から延び出る下端延出部又は上端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部とを、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置することにより、2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テ25ーブルである。 27 【0013】さらに本発明 より、2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テ25ーブルである。 27 【0013】さらに本発明は、移動連結手段が、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする折り5畳み式テーブルである。 【0014】さらに本発明は、回動する2枚の天板部材に軸線を挟んで2つのガイド部材を設け、該2つのガイド部材の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳10み自在としたことを特徴とする折り畳み式テーブルである。 【0015】さらに本発明は、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設けることにより、天板部材を回動して天板を折り畳むと、天板部材と側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連15結手段が収容されることを特徴とする折り畳み式テーブルである。 エ 【発明の効果】【0016】本発明の折り畳み式テーブルによれば、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面で左右に展開20し、テーブルの組み立てを容易に行うことができる。 【0017】また、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材が収容できるため、テーブルの持ち運びを容易に行うことができる。 特に、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設25けることにより、天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設け 28 た側壁で 持ち運びを容易に行うことができる。 特に、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設25けることにより、天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設け 28 た側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段がすべて収容することができるため、すぐれた携帯性を得ることができる。 オ 【発明を実施するための形態】【0020】図1に示すように、折り畳み式テーブル(1)は、互いの一縁を軸線と5して回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材(3、4)と、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板(2)の下面に、天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えるとともに、天板部材(3、4)が回動する軸線(7)を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材(5、6)を相互に離間するための離間10付勢手段(8)と、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段(9)と、を備えることを特徴とする。図1では、4つの脚部材を備えたテーブルを例示するが、これに限定されるものではなく、天板(2)の大きさにより適切な数の脚部15材を配置することができる。 【0021】このように離間付勢手段(8)で、天板部材(3、4)が回動する軸線(7)を挟んで対向する位置にある2つの脚部材(5、6)を相互に離間するよう付勢し、移動連結手段(9)で、回動の軸線(7)となる天板部材の20一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結することにより、天板部材(3、4)を回動して天板(2)を展開すると、天板部材(3、4)の回動にともない、付勢された2つの脚部材(5、6)は、天板(2)下面を連結位置を移 能に脚部材を天板部材に連結することにより、天板部材(3、4)を回動して天板(2)を展開すると、天板部材(3、4)の回動にともない、付勢された2つの脚部材(5、6)は、天板(2)下面を連結位置を移動させながら左右に展開し、折り畳み式テーブルを展開設置することができる。また、天板部材(3、4)を回動して天板を折25り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部 29 材は付勢する力に抗しながら中央に収束し、2枚の天板部材(3、4)間に収容することができ、折り畳み式テーブルを収納することができる(図5(a)乃至(e))。 【0027】移動連結手段(9)としては、図2に示すように、天板部材(3、4)の5下面に、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延び、天板(2)の下表面と略垂直の開口面を有する貫通孔(13、15)を備えたガイド部材(14、16)を設けることができる。ガイド部材(14、16)の貫通孔(13、15)に脚部材(5、6)の上端(5a、6a)から延び出る上端延出部(5c、6c)を挿通することにより、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から10反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結することが可能となる。 【0028】ガイド部材は、ガイド部材に設けた貫通孔に脚部材の上端延出部を挿通することで、脚部材を天板部材の下面に沿って移動可能に連結するものであるため、貫通孔は各脚部材ごとに少なくとも一つ必要なものであ15るが、脚部材の上端延出部の異なる箇所をガイド部材に設けた複数の貫通孔に挿通することで、上端延出部の移動する方向をより確実に規制することが可能となる。図2に示すガイド部材(14)では、貫通孔(13)のほかに貫通孔(21)が設けられ、脚部材(5)の上端延出部(5c) 孔に挿通することで、上端延出部の移動する方向をより確実に規制することが可能となる。図2に示すガイド部材(14)では、貫通孔(13)のほかに貫通孔(21)が設けられ、脚部材(5)の上端延出部(5c)をこれらの貫通孔(13、21)に挿通することにより、上端延出部(5c)が天板部材の下面20に沿いながら、確実に水平展開することを可能としている。 【0029】このような移動連結手段(9)を備えることにより、天板部材(3、4)を回動して天板(2)を展開すると、天板部材(3、4)の回動にともない、付勢された2つの脚部材(5、6)は、ガイド部材(14、16)の貫通孔(13、2515)を通る上端延出部(5c、6c)を移動させながら左右に展開し、折り畳み 30 式テーブルを設置することができる(図5(a)乃至(e))。また、天板部材(3、4)を回動して天板(2)を折り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部材(5、6)は離間付勢手段(8)の力に抗しながら、上端延出部(5c、6c)が貫通孔(13、15)内を移動して中央に収束され、2枚の天板部材(3、4)間に収容されることで、折り畳み5式テーブルを小さく折り畳むことができる。 【0030】2枚の天板部材(3、4)は、蝶番などの連結器具を取り付けて連結したり、連結する2枚の天板部材のそれぞれの辺部分に筒状部を設置し、かかる筒状部に軸芯部材を挿通して蝶番構造を形成するなどして回動可10能に連結することができるが、回動する2枚の天板部材(3、4)に軸線(7)を挟んで設けた2つのガイド部材(14、16)の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在とすることもできる。 (2) 前記(1)の記載 )を挟んで設けた2つのガイド部材(14、16)の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在とすることもできる。 (2) 前記(1)の記載事項によれば、本件明細書には、本件各発明に関し、以下の15開示があると認められる。 従来の折り畳み式テーブルは、屋外における組み立て等の作業が必ずしも容易であるとはいえず、テーブルの重量も大きく、持ち運びに不便なものが多かったことから、屋外でのレジャーを快適に楽しむため、誰もが簡単に設置することができ、しかも、持ち運びが容易な折り畳み式テーブルの開発が20望まれていた(【0003】ないし【0005】)。 「本発明」は、上記の問題点を解決するため、持ち運びに優れ、組み立てが容易でありながら、野外での使用において十分な強度を有する折り畳み式テーブルを提供することを課題とするものであって、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板と、天板の下面に天板を支えるための複数の脚部25材を備える折り畳み式テーブルにおいて、天板部材が回動する軸線を挟んで 31 対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材が天板の下面に沿って左右に展開するとの構成を有する(【0007】及び【00059】)。 「本発明」により、折り畳み式テーブルの天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材が天板の下面で左右に展開し、テーブルの組み立てを容易に行うことができるとともに、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天 ーブルの天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材が天板の下面で左右に展開し、テーブルの組み立てを容易に行うことができるとともに、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材が収容できるため、テーブルの持10ち運びを容易に行うことができ、特に、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設けることにより、天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設けた側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段を全て収容することができるため、すぐれた携帯性を得ることができる(【0016】及び【0017】)。 152 争点1-1(構成要件Aの充足性)について(1) 構成要件Aの「折り畳み自在」の意義ア 構成要件Aの記載によれば、構成要件Aの「2枚の天板部材」は、「互いの一縁を軸線として回動可能に連結」され、かつ、「下面側を対面させて折り畳み」ができるものであると理解できる。 20また、本件明細書の「互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材…と」(【0020】)、「回動する2枚の天板部材…に軸線…を挟んで設けた2つのガイド部材…の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在とすることもできる。」(【003250】)の記載からも、2枚の天板部材を、連結部材を用いて回動可能に連結 32 することで、当該天板部材の下面側を対面させて折り畳み可能とするものであることが理解できる。 したがって、構成要件Aの「折り畳み自在」とは、2枚の天板部材の下面側を対面させて「折り畳みできること」を意味するものと解するのが相当である。 5イ この点に関し、 理解できる。 したがって、構成要件Aの「折り畳み自在」とは、2枚の天板部材の下面側を対面させて「折り畳みできること」を意味するものと解するのが相当である。 5イ この点に関し、被告は、「折り畳み自在」とは「支障なく折り畳めること」であって、「天板部材を回動して天板を折り畳むだけで、2枚の天板部材間に脚部材が収容できる」ことを意味すると主張する。 しかし、本件明細書には、「天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材が収容できる…。…天板を折り畳むと、2枚の天板10部材と天板部材に設けた側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段がすべて収容することができる」(【0017】)、「天板部材…を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部材は付勢する力に抗しながら中央に収束し、2枚の天板部材…間に収容する」(【0021】)、「天板部材…を回動して天板…を15折り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部材…は離間付勢手段…の力に抗しながら、上端延出部…が貫通孔…内を移動して中央に収束され、2枚の天板部材…間に収容される」(【0029】)と、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材等を収容できることが記載されているものの、天板部材を回動して天板を折20り畳むだけで、2枚の天板部材間に脚部材が収容できる旨の明示の記載はないし、これを示唆する記載もない。 したがって、被告の上記主張を採用することはできない。 (2) 被告製品の構成証拠(乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告製品の天板部材は、次の特25徴を有する構成を備えることが認められる。 33 互いの一縁を軸線として回動可能 (2) 被告製品の構成証拠(乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告製品の天板部材は、次の特25徴を有する構成を備えることが認められる。 33 互いの一縁を軸線として回動可能に連結した2枚の天板部材を有するものの、その下面側を対面させただけでは脚部材の一部と下端延出部の一部が飛び出す。また、当該脚部材の一部と当該下端延出部の一部が飛び出した状態で当該天板部材から手を放すと、当該天板部材が開いてしまい、当該天板部材の下面側を対面させた状態を保持できない。当該天板部材の下面側を対面5させた状態を保持するには、飛び出した当該脚部材の一部と当該下端延出部の一部を手で押し込み、更に天板部材を閉じる必要がある。 (3) 構成要件充足性前記(1)のとおり、構成要件Aの「折り畳み自在」とは、2枚の天板部材の下面側を対面させて「折り畳みできること」を意味する。そして、前記(2)の10とおり、被告製品は、2枚の天板部材の下面側を対面させて折り畳むことができる。 確かに、前記(2)のとおり、被告製品は、2枚の天板部材を折り畳んだ際、脚部材の一部と下端延出部の一部が飛び出し、その状態で当該天板部材から手を放すと、当該天板部材の下面側を対面させた状態を保持できないものの、15これは折り畳んだ後の事象にすぎず、折り畳むことができることに変わりはない。 以上によれば、被告製品は、「互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材」を有すると認められる。 20したがって、被告製品は、構成要件Aを充足する。 3 構成要件Cの充足性(争点1-2)について(1) 「離間付勢手段」の意義ア 構成要件Cの記載によれば、「離間付勢手段」は「2つの脚部材を相互に離 って、被告製品は、構成要件Aを充足する。 3 構成要件Cの充足性(争点1-2)について(1) 「離間付勢手段」の意義ア 構成要件Cの記載によれば、「離間付勢手段」は「2つの脚部材を相互に離間する」ための付勢手段であり、その「2つの脚部材」は、「天板下面」25に配置され、「天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある」とす 34 ることが理解できる。 そうすると、「離間付勢手段」は、上記の構成要件Cの記載から、「天板下面」に配置され、「天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある」「2つの脚部材」を「相互に離間する」方向に付勢できる手段を意味すると認められる。 5イ この点に関し、被告は、構成要件Cは、いわゆる機能的クレームであるから、その技術的範囲は、本件明細書に開示されているものと同一構造のもの又はその均等物に限られると主張する。 しかし、「離間付勢手段」について、特許請求の範囲において被告が主張するような限定はされていないし、構成要件Cに対応すると解される本件10明細書の記載部分においても、「2つの脚部材を相互に離間するための」付勢手段であるとされている(【0009】)以上に何らの限定もされていない。 したがって、被告の上記主張を採用することはできない。 (2) 被告製品の構成15証拠(乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告製品は、次の構成を有することが認められる(別紙被告製品図面目録記載図1ないし3参照)。 構成c1 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板部材の下面に計4つの略コの字状線材があり、構成c2 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略20コの字状線材で前記脚部を構成している。 構成c3 対向する位置にある天板部材の下面に計4つの略コの字状線材があり、構成c2 天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略20コの字状線材で前記脚部を構成している。 構成c3 前記2つの各略コの字状線材は、2枚の天板部材を左右に展開した状態で、天板部材の下面から略直交する方向に延びた前記脚部材と、脚部材の下端から延び出て天板の下面に向かって傾斜した下端延出部と、下端延出部の先端から中心軸が天板の下面に向25かって上方に屈曲し、更に伸びた螺旋バネ部と、前記脚部材の上 35 端から延び出た上端延出部とを含み、上端延出部の先端は、天板の下面にから見て下方に屈曲し、更にU字状に屈曲したU字状連結部を含む。 構成c4 前記2つの略コの字状線材のうちの、一方の略コの字状線材のU字状連結部が、他方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端から5その内部に、他方の略コの字状線材のU字状連結部が、一方の略コの字状線材の螺旋バネ部の上端からその内部に挿入されて脚部が組み立てられており、U字状連結部の先端は回動し、螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動する。 10構成c5 前記2つのU字状連結部が、それぞれの螺旋バネ部に挿入された結合部は、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置されている。 構成c6 これらの構成及び略コの字状線材の弾性力により、天板部材を回動させる力が働き、脚部が開く構造である。 15(3) 構成要件充足性被告製品においては、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略コの字状線材で前記脚部が構成されている(構成c2)から、当該2つの略コの字状線材は、「2つの脚部材」に当たり、「天板部材が回動する軸線を挟んで対向 が回動する軸線を挟んで対向する位置にある2つの略コの字状線材で前記脚部が構成されている(構成c2)から、当該2つの略コの字状線材は、「2つの脚部材」に当たり、「天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある」。また、当該当該2つの略コの字状線材20は、「天板部材の下面」に設けられている(構成c1)。 そして、被告製品は、構成c1ないしc5により特定される構造により、天板部材を回動させる力が働き、脚部が開くというのであるから(構成c6)、これは「2つの脚部材」を「相互に離間する」方向に付勢できる構造、すなわち「離間付勢手段」を有するといえる。 25(4) 小括 36 したがって、被告製品は、構成要件Cを充足する。 4 構成要件Dの充足性(争点1-3)について(1) 被告製品の構成証拠(乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告製品は、次の構成を有することが認められる。 5構成d 回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を連結するために、天板下面の長手方向の端部付近に取り付けられた貫通孔を含む移動連結具を備え、当該貫通孔と脚部材の上端から延び出る上端延出部とが連結されている。 (2) 構成要件充足性10請求項3及び4の記載によれば、本件各発明における「上端延出部」とは、「脚部材」の上端から延び出た部分、すなわち「脚部材」の一部を構成する部分と解するのが相当である。 そして、前記(1)のとおり、被告製品は、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に「脚部材」を連結するために、天板下面の長手15方向の端部付近に取り付けられた貫通孔を含む移動連結具を備え、当該貫通孔と「脚部材」の上端から延び出る「上端延出部」とが連結されている 側へ移動可能に「脚部材」を連結するために、天板下面の長手15方向の端部付近に取り付けられた貫通孔を含む移動連結具を備え、当該貫通孔と「脚部材」の上端から延び出る「上端延出部」とが連結されていると認められるから、当該移動連結具において、「脚部材」と天板部材とが連結されているといえる。 したがって、被告製品は、構成要件Dを充足する。 205 構成要件Eの充足性(争点1-4)について(1) 被告製品の構成証拠(乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告製品は、次の構成を有することが認められる。 構成e 天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い、25天板の下面に沿って2つの脚部材の上端から延び出る上端延出部は 37 貫通孔内をすべって左右に移動し、各脚部材は立ち上がる。 (2) 構成要件充足性前記4において説示したとおり、本件各発明における「上端延出部」とは、脚部材の上端から延び出た部分、すなわち「脚部材」の一部であると解するのが相当である。そして、本件各発明に係る特許請求の範囲にも本件明細書5にも、構成要件Eの規定する「脚部材」について、それを構成する全ての部分が天板の下面に沿って移動することは記載されていない。 そうすると、構成要件Eは、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い「脚部材」を構成する部分が天板の下面に沿って左右に展開する構成を含むものといえる。 10前記(1)のとおり、被告製品は、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い、天板の下面に沿って2つの「脚部材」の一部である「上端延出部」が貫通孔内をすべって左右に移動するとの構成を有するのであるから、構成要件Eを充足する。 6 構成要件I及びJの充足性(争 の回動に伴い、天板の下面に沿って2つの「脚部材」の一部である「上端延出部」が貫通孔内をすべって左右に移動するとの構成を有するのであるから、構成要件Eを充足する。 6 構成要件I及びJの充足性(争点1-5)について15(1) 「一方の」「下端延出部の先端」と「他方の」「上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結」及び「一方の」「上端延出部の先端」と「他方の」「下端延出部又は上端延出部の先端とを水平回動可能に連結」の意義についてア 構成要件I及びJの記載によれば、これらの構成要件は、いずれも「離20間付勢手段」の具体的構成を特定するものであり、本件各発明における「離間付勢手段」は、「2つの脚部材を相互に離間するため」(構成要件C)のものであって、この「2つの脚部材」は、「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対側へ移動可能」(構成要件D)なものであると理解することができる。 25イ そして、構成要件Iには、一方の「下端延出部」と他方の「上端延出部 38 又は下端延出部」が「2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲」して形成されるものであることが記載されている。この記載から、「脚部材」と「下端延出部」及び「上端延出部又は下端延出部」とは一体となって「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能」なものであると理解することができる。 5また、「下端延出部」の「先端」は、「棒状弾性体」の「屈曲」された部位からみて、「脚部材」の反対側を意味すると理解することができる。 これらの記載に照らせば、構成要件I及びJが規定する「回動」とは、「2つの脚部材」が「相互に離間する」のに伴って、「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端」と「他方の脚部材の上端又は下端から延10び出る上端延 構成要件I及びJが規定する「回動」とは、「2つの脚部材」が「相互に離間する」のに伴って、「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端」と「他方の脚部材の上端又は下端から延10び出る上端延出部又は下端延出部の先端」とが連結されている部位において、「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端」と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端」とが、それぞれ連結構造の軸の周方向に回転する動作をすることを意味すると解するのが相当である。 15また、構成要件Iにおける「水平」については、本件各発明がいずれも「折り畳み式テーブル」に係る発明(構成要件F、H、LないしN)であることからからすると、天板部材を展開して形成した天板面が水平面となる通常の使用状態を基準として、天板部材を展開した天板面に平行な面をもって「水平」と解するのが相当である。 20ウ 構成要件Jについても、前記イにおいて説示するところと同様である。 (2) 被告製品の構成ア 被告製品の構成は、前記3(2)において認定したとおりである。 上記認定に係る被告製品の構成に照らせば、一方の脚部材から延び出た下端延出部の先端に形成された螺旋バネ部と、他方の脚部材の上端から延25び出た上端延出部の先端に形成されたU字状連結部とが連結されている部 39 位(螺旋バネ部の内部の底部とU字状連結部の頂点部とが近接する部分)において、2つの脚部材が開く(離間する)のに伴い、当該螺旋バネ部と当該U字状連結部とが、それぞれ連結構造の軸の周方向に回転する動作をするように連結されていることが認められる。 イ また、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端に形成された5U字状連結部と、他方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端 る動作をするように連結されていることが認められる。 イ また、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端に形成された5U字状連結部と、他方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端に形成された螺旋バネ部とが連結されている部位(U字状連結部の頂点部と螺旋バネ部の内部の底部とが近接する部分)において、2つの脚部材が開くのに伴い、当該U字状連結部と当該螺旋バネ部とが、それぞれ連結構造の軸の周方向に回転する動作をするように連結されていることが認められる。 10ウ さらに、上記連結構造の軸の周方向がなす面(当該軸に垂直な面)は、いずれも展開した天板部材の面に平行な面であると認められる。 (3) 構成要件充足性前記3(2)のとおり、被告製品の2つの略コの字状線材は、「2つの脚部材を形成する棒状弾性体」(構成要件I)に当たり、下端延出部の先端は、天板15の下面に向かって上方に屈曲し、更に伸びた螺旋バネ部を、上端延出部の先端は、天板の下面から見て下方に屈曲し、更にU字状に屈曲したU字状連結部をそれぞれ含むから、当該棒状弾性体の「両端を屈曲」(同)したものといえる。 そして、前記(2)ア及びウのとおり、一方の脚部材の下端延出部の先端に設20けられた螺旋バネ部の内部に、他方の上端延出部の先端に設けられたU字状連結部を挿入し、また、他方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端に形成された螺旋バネ部の内部に、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端に形成されたU字状連結部をそれぞれ挿入し、いずれの連結部位においても、2つの脚部材が開くのに伴い、当該螺旋バネ部と当該U字状連25結部とが、それぞれ連結構造の軸の周方向(当該周方向がなす面は展開した 40 天板部材の面に平行な面)に回転する動作、 いても、2つの脚部材が開くのに伴い、当該螺旋バネ部と当該U字状連25結部とが、それぞれ連結構造の軸の周方向(当該周方向がなす面は展開した 40 天板部材の面に平行な面)に回転する動作、すなわち「水平回動」するように連結されていることが認められる。 これらの被告製品の構成は、前記3(2)のとおり、略コの字状線材の弾性力を利用して、天板部材を回動させる力が働き、脚部が開く構成としたものであるから、「離間付勢手段」に当たる。 5したがって、被告製品は、構成要件I及びJを充足する。 (4) 被告の主張についてア 被告は、被告製品の構成c4のうち、螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動するとの点を指摘して、第1回動連結部及び第2回動連結部におい10て、上端延出部又は下端延出部の先端同士は水平回動可能に連結されるとの構成を有していないと主張する。 しかし、前記(1)において説示したとおり、構成要件I及びJが規定する「水平回動」とは、上端延出部又は下端延出部の先端同士が連結されている部位において、当該各先端が連結構造の軸の周方向に回転する動作をい15うと解される。 これに対し、被告の指摘する、螺旋バネ部の先端はU字状連結部の先端に対して垂直方向を向いた状態でU字状連結部の周りを円周に沿って移動するという動作は、上端延出部又は下端延出部の先端とが連結されている部位における螺旋バネ部とU字状連結部の挙動ではなく、螺旋バネ部を構20成する線材の先端の挙動を問題とするものであるから、このような挙動を根拠に被告製品が構成要件I及びJを直ちに充足しないということはできない。 イ また、被告は、被告製品のU字状連結部と螺旋バネ する線材の先端の挙動を問題とするものであるから、このような挙動を根拠に被告製品が構成要件I及びJを直ちに充足しないということはできない。 イ また、被告は、被告製品のU字状連結部と螺旋バネ部を備えた連結構造は、本件各発明と大きく異なるものである上、その作用効果の点において25も顕著な違いがあると主張する。 41 しかし、本件各発明において、第1回動連結部及び第2回動連結部の構成は限定されていないから、連結構造としてU字状連結部と螺旋バネ部からなる構成を採用したとの一事により、構成要件の充足性を欠くことになるとはいえない。 さらに、連結構造としてU字状連結部と螺旋バネ部からなる構成を採用5したことによって、本件各発明よりも優れた作用効果がもたらされるとしても、それは本件各発明の構成に別の構成を付加したことに起因するものであって、構成要件の充足性に係る判断を左右するものとはいえない。 ウ したがって、被告の前記各主張を採用することはできない。 (5) 小括10以上によれば、被告製品は本件各発明の技術的範囲に属すると認められる。 7 争点2-1(無効理由1(実施可能要件違反、サポート要件違反及び明確性要件違反))について(1) 実施可能要件違反について前記2において説示したとおり、構成要件Aの「折り畳み自在」は、2枚15の天板部材の下面側を対面させて「折り畳みできること」を意味するものと解するのが相当であり、このことは、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載のほか、本件明細書の【0020】及び【0030】の各記載からも理解することが可能である。 したがって、この点についての本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、20実施可能要件を満たす。 (2) サポート 明細書の【0020】及び【0030】の各記載からも理解することが可能である。 したがって、この点についての本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、20実施可能要件を満たす。 (2) サポート要件違反について構成要件Aの「互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材」について、本件明細書の【0030】には、2枚の天板部材を蝶番などの連結器具により回動可動に連結す25ることができる旨が記載されている。 42 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものであって、サポート要件を満たす。 (3) 明確性要件違反について前記(1)のとおり、構成要件Aの「折り畳み自在」は、2枚の天板部材の下5面側を対面させて「折り畳みできること」を意味するものと解するのが相当であり、このことは、本件各発明に係る特許請求の範囲の記載から理解することが可能である。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件を満たす。 10(4) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 8 争点2-2(無効理由2(サポート要件違反及び明確性要件違反))について(1) サポート要件違反について本件明細書の【0021】には、「離間付勢手段」の構造が例示されている15ことが認められるから、当業者は、当該記載により、課題を解決し得る「離間付勢手段」の構成を理解できるといえる。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものであって、サポート要件を満たす。 20(2) 明確性要件違反について前記3に したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものであって、サポート要件を満たす。 20(2) 明確性要件違反について前記3において説示したとおり、当業者は、「離間付勢手段」について、構成要件Cの記載のほか、構成要件HないしLにより特定される事項から、「天板下面」に配置され、「天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある」「2つの脚部材」を「相互に離間する」方向に付勢できる具体的な構成を想25定することが可能である。 43 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件を満たす。 (3) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 9 争点2-3(無効理由3(サポート要件違反及び明確性要件違反))について5(1) サポート要件違反について請求項1の構成要件Dの「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段」との記載に照らせば、「移動連結手段」とは、「脚部材を天板部材に連結するため」の手段であって、これにより「脚部材」が「回動の軸線となる天板部材の一縁10側から反対縁側へ移動可能」となるものである。また、前記4において説示したとおり、請求項3及び4の記載から、本件各発明における上端延出部とは、脚部材の上端から延び出た部分、すなわち脚部材の一部を構成する部分と理解することができる。 そうすると、本件各発明の「移動連結手段」とは、上端延出部を含む「脚15部材」を、「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動」が「可能」となるように、「天板部材」に「連結」するものであると認められる。 そして、前記1(1)オのとおり、本件明細 む「脚15部材」を、「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動」が「可能」となるように、「天板部材」に「連結」するものであると認められる。 そして、前記1(1)オのとおり、本件明細書の【0027】には、「天板部材…の下面」に「貫通孔…を備えたガイド部材…を設け」、当該「貫通孔…に脚部材…の上端…から延び出る上端延出部…を挿通することにより」、「脚部20材を天板部材に連結する」構造が例示されているから、当業者は、当該記載により、課題を解決し得る「移動連結手段」の構成を理解できるといえる。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものであって、サポート要件を満たす。 25(2) 明確性要件違反について 44 前記(1)のとおり、構成要件Dの記載に照らせば、当業者は、「移動連結手段」とは、「脚部材を天板部材に連結するため」の手段であって、これにより「脚部材」が「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能」となるものであることが理解できる。また、前記4において説示したとおり、当業者は、請求項3及び4の記載から、本件各発明における上端延出部とは、5脚部材の上端から延び出た部分、すなわち脚部材の一部を構成する部分と理解することができる。 そうすると、当業者は、本件各発明の「移動連結手段」とは、上端延出部を含む「脚部材」を、「回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動」が「可能」となるように、「天板部材」に「連結」するものであることが10理解可能である。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件を満たす。 (3) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 とが10理解可能である。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件を満たす。 (3) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 1510 争点2-4(無効理由4(サポート要件違反及び明確性要件違反))について(1) サポート要件違反について前記5において説示したとおり、構成要件Eは、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材を構成する部分が天板の下面に沿って左右に展開する構成を含むものである。そして、本件各発明における20上端延出部とは、脚部材の上端から延び出た部分、すなわち脚部材の一部を構成する部分である。 前記1(1)オのとおり、本件明細書の【0027】及び【0029】には、「天板部材…の下面に、…貫通孔…を備えたガイド部材…を設け」、「天板部材…を回動して天板…を展開すると、天板部材…の回動にともない、…ガイ25ド部材…の貫通孔…を通る上端延出部…を移動させながら左右に展開」する 45 ことが記載されている。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものであって、サポート要件を満たす。 (2) 明確性要件違反について5前記5において説示したとおり、当業者は、構成要件Eについて、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動に伴い脚部材を構成する部分が天板の下面に沿って左右に展開する構成を含むものと理解することが可能である。 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、10明確性要件を満たす。 (3) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 11 争点2-5(無効理由5(明確性要件違反)) ついての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、10明確性要件を満たす。 (3) 小括よって、被告の前記各主張を採用することはできない。 11 争点2-5(無効理由5(明確性要件違反))について前記6において説示したとおり、当業者は、構成要件C及びDの記載を考慮15して、構成要件I及びJが規定する「回動」とは、「2つの脚部材」が「相互に離間する」のに伴って、「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端」と「他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端」とが連結されている部位において、「一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端」と「他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は20下端延出部の先端」とが、それぞれ連結構造の軸の周方向に回転する動作をすることを意味すると理解することができる。 また、当業者は、構成要件F、H、LないしNの記載を考慮して、構成要件I及びJにおける「水平」とは、天板部材を展開して形成した天板面が水平面となる通常の使用状態を基準として、天板部材を展開した天板面に平行な面を25もって「水平」と規定していると理解することができる。 46 したがって、この点についての本件各発明に係る特許請求の範囲の記載は、明確性要件を満たす。 12 争点3(原告に生じた損害及びその額)について以上によれば、被告による被告製品の販売は、本件特許権を侵害するものといえる。 5そして、前提事実(5)及び(7)によれば、上記侵害行為がなければ原告が販売することができた物の単位数量当たりの利益の額は・(省略)・、被告が本件特許権を侵害して譲渡した物の数量は・(省略)・と認められるから、特許法102条1項1号により算定される損害額は23万7760円となる。 ができた物の単位数量当たりの利益の額は・(省略)・、被告が本件特許権を侵害して譲渡した物の数量は・(省略)・と認められるから、特許法102条1項1号により算定される損害額は23万7760円となる。 また、被告の上記不法行為と相当因果関係にある弁護士費用は2万377106円と認められる。 したがって、原告に生じた損害の額は26万1536円と認められる。 第4 結論よって、原告の被告に対する請求は理由があるからこれを認容することとして、主文のとおり判決する。 15東京地方裁判所民事第29部 裁判長裁判官 20國 分 隆 文 裁判官 25間 明 宏 充 47 裁判官 バ ヒ ス バ ラ ン 薫5 48 (別紙)被告製品目録 商品名:アルミポップアップ式ローテーブル以上 49 (別紙)本件明細書図面目録 【図1】 【図2】 50 【図3】 【図4】 51 【図5】 以上 52 (別紙)被告製品図面目録 図1 図2 53 以上 52 (別紙)被告製品図面目録 図1 図2 53 図3 以上

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