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主文 被告らは原告に対し別紙目録(一)記載の土地について、鳥取地方法務局郡家出張所昭和二五年一月二〇日受付第二六号をもつてなされた昭和二三年七月二日自作農創設特別措置法二九条の規定による売渡を原因とする所有権取得登記の抹消登記手続をせよ。訴訟費用は、被告らの負担とする。事実 第一、当事者の申立一、原告主文同旨の判決。二、被告ら請求棄却の判決。第二、当事者の主張(請求原因)一、鳥取県知事は、自作農創設特別措置法(以下、単に自創法という。)一五条一項の規定により昭和二三年七月二日を買収時期として訴外A所有の別紙目録(一)記載の土地(以下、本件土地という。)の買収処分をし、同日を売渡の時期として同法二九条の規定により本件土地につき訴外亡Bに対する売渡処分をした。そして本件土地の買収登記嘱託書が登記所備付の土地買収登記嘱託書綴込帳(自作農創設特別措置登記令二条一号)に編綴された(甲第三号証の一枚目表左欄外記載)結果、原告のため買収処分による所有権取得登記がなされたものとみなされた(同令一〇条二項)。ついで、昭和二五年一月二〇日Bのため売渡処分による所有権取得登記がなされた。二、しかしながら、鳥取県知事のした右買収、売渡処分には、次のような重大・明白な瑕疵があり当然無効である。すなわち、本件土地は買収処分当時非農家であつた訴外亡Cが、Dからこれを賃借し、本件土地上に木造平家建居宅一棟(六〇・九九平方メートル)を所有してこれに居住していたものである。その売渡を受けたBは、本件土地の隣地に居住していただけで、これを賃借等していなかつたから、本件土地は自創法一五条一項により買収し得る附帯施設等に該当しないことが何人にも明らかなものであつた。従つてBが同法二九条により本件土地の売渡を受け得る者に該当しないこ を賃借等していなかつたから、本件土地は自創法一五条一項により買収し得る附帯施設等に該当しないことが何人にも明らかなものであつた。 たものである。その売渡を受けたBは、本件土地の隣地に居住していただけで、これを賃借等していなかつたから、本件土地は自創法一五条一項により買収し得る附帯施設等に該当しないことが何人にも明らかなものであつた。従つてBが同法二九条により本件土地の売渡を受け得る者に該当しないこ を賃借等していなかつたから、本件土地は自創法一五条一項により買収し得る附帯施設等に該当しないことが何人にも明らかなものであつた。従つてBが同法二九条により本件土地の売渡を受け得る者に該当しないことも、何人にも明らかなものであつた。三、前述のように、鳥取県知事のした本件土地の買収処分および売渡処分は、いずれも、当然無効であつて、原告はもちろんBも本件土地所有権を取得しておらず買収・売渡を登記原因とする各所有権取得登記は無効のものであるから、原告は被買収者Aに対し、Bは原告に対し、それぞれ前記各所有権取得登記の抹消登記手続をなす義務を負うものである。ところがBは昭和二五年四月九日死亡し、その妻である被告E、その子であるその余の被告らはその義務を相続承継した。そこで、原告は、Aに対し本件土地についての前記買収を登記原因とする所有権取得登記の抹消登記義務を有し、本件土地についてのB名義の登記の是正に関し利害関係を有するものである。四、よつて原告は、被告らに対し前記売渡を登記原因とする所有権取得登記の抹消登記手続の履行を求めるため本訴請求に及んだ。(請求原因に対する被告らの認否)一、請求原因一の事実中、本件土地がもとAの所有であつたことおよび原告からBにその所有権移転登記がなされた点を認め、その余の事実は不知。二、同二の事実は否認。三、同三の事実中、Bが原告主張の日時に死亡したことおよび被告らがその相続人であることを認め、その余の事実は否認。四、原告は不動産登記法上の抹消登記請求権を有しない。すなわち、本件土地についての甲区の所有権に関する登記は、弐番Dの所有権取得登記の後、原告名義の所有権取得登記がなされないまま、直ちに四番被告ら先代Bの所有権取得登記がされているのであり、もし四番右登記の抹消登記がされると、原告が登記名義人となる余 は、弐番Dの所有権取得登記の後、原告名義の所有権取得登記がなされないまま、直ちに四番被告ら先代Bの所有権取得登記がされているのであり、もし四番右登記の抹消登記がされると、原告が登記名義人となる余地なく、直ちに弐番Dの登記名義が回復されるのであるから、原告は登記上何ら利害関係を有せず、右抹消登記請求権を有しない。 登記がされているのであり、もし四番右登記の抹消登記がされると、原告が登記名義人となる余 は、弐番Dの所有権取得登記の後、原告名義の所有権取得登記がなされないまま、直ちに四番被告ら先代Bの所有権取得登記がされているのであり、もし四番右登記の抹消登記がされると、原告が登記名義人となる余地なく、直ちに弐番Dの登記名義が回復されるのであるから、原告は登記上何ら利害関係を有せず、右抹消登記請求権を有しない。(被告らの抗弁)(一)、Bは、本件土地について昭和二三年七月二日を売渡の時期とする自創法二九条の規定による売渡処分により有効に所有権を取得したものである。本件土地はBが自ら買受を希望したものでなく、原告の機関である農地委員のすすめにより買受けたものであり、原告が買収後十数年を経て売渡処分の無効を理由に被告らに対し所有権取得登記の抹消登記手続を求めるのは、禁反言の原則に反するものであつて許されない。(二)、仮にそうでないとしても、Bの本件土地所有権取得原因は、自創法による売渡処分の形式をとつているが、Bは実際はAとBとの間の私法上の売買契約によつて所有権を取得したものである。すなわち、本件土地の売買契約は、昭和二三年七月二日その所有者Aの代理人FとBとの間に締結されたものである。すなわち、本件土地は、その接続地である鳥取県八頭郡<以下略>、同所<以下略>の二筆の宅地の、自創法による国の買収、売渡の手続の進行に便乗して、昭和二三年七月二日付をもつて、AからBに代金三二二円五六銭で売渡されたものである。そして本件土地の売買、代金額の決定、支払、受領および登記等の手続は、便宜上前記二筆の宅地の自創法による買収、売渡、登記の各手続に合わせて行なわれたものにすぎないから、たとえ政府の売渡処分が無効であつても、Bの所有権取得登記は、結局現在の真実の権利関係と一致するものであつて、有効である。(三)、仮にそうでないとしても、Bは、昭和二五 なわれたものにすぎないから、たとえ政府の売渡処分が無効であつても、Bの所有権取得登記は、結局現在の真実の権利関係と一致するものであつて、有効である。(三)、仮にそうでないとしても、Bは、昭和二五年一月二〇日本件土地の所有権取得登記を得て登記簿上占有を開始し、翌二六年以降毎年固定資産税を納付して公租公課を負担するとともに、他方、直ちに本件土地上の居住者Cに対し賃料を請求したところ、困窮を理由に支払猶予を求められてそれを許容した。 とえ政府の売渡処分が無効であつても、Bの所有権取得登記は、結局現在の真実の権利関係と一致するものであつて、有効である。(三)、仮にそうでないとしても、Bは、昭和二五年一月二〇日本件土地の所有権取得登記を得て登記簿上占有を開始し、翌二六年以降毎年固定資産税を納付して公租公課を負担するとともに、他方、直ちに本件土地上の居住者Cに対し賃料を請求したところ、困窮を理由に支払猶予を求められてそれを許容した。爾来被告らは昭和二九年一月二四日右C死亡までは同人を、昭和三〇年八月まではその相続人Gを各占有代理人として、その後は被告らが直接に本件土地を所有の意思をもつて平穏、公然に占有を継続したものである。Bのように専門の法律知識に乏しい通常人が、農地委員会および県知事という国の機関による手続を経て売渡された本件土地について有効に所有権を取得したものと信じたことは当然である。従つてBはその占有のはじめ善意であり、かつ善意であることにつき過失がなかつたから、昭和三五年一月二〇日の経過をもつて、一〇年の取得時効の完成により被告らは本件土地の所有権を取得したものである。従つて本件土地所有権取得登記は現在の権利関係に合致し、有効である。(四)、仮にそうでないとしても、本件土地上の居住者Gは昭和二九年頃家族間の不和のため、鳥取市へ転居し、続いて同人の妻Hも昭和三〇年はじめ頃米子市へ転居し、両名とも本件土地上の建物に居住しなくなつた。そこで、被告らは昭和三〇年八月末以来本件土地のうち、別紙目録(二)記載の土地部分を畑作などして耕作占有を続けたものであるが、前記のように売渡処分に基づいてBが本件土地を有効に取得したものと被告らも信じていたものであつて、Bの相続人である被告らは前記占有のはじめ(昭和三〇年八月末)善意、無過失であつたか けたものであるが、前記のように売渡処分に基づいてBが本件土地を有効に取得したものと被告らも信じていたものであつて、Bの相続人である被告らは前記占有のはじめ(昭和三〇年八月末)善意、無過失であつたから、昭和四〇年八月末日の経過をもつて一〇年の取得時効の完成により、被告らは本件土地のうち前記部分の所有権を取得したものである。従つて本件土地所有権取得登記は現在の権利関係に合致し、有効である。(抗弁(一)ないし(四)に対する原告の認否)一、抗弁(一)の事実は否認。本件土地に対する政府の売渡処分は、重大・明白な瑕疵のある無効なものであるから、禁反言の原則の適用の余地がない。 末)善意、無過失であつたから、昭和四〇年八月末日の経過をもつて一〇年の取得時効の完成により、被告らは本件土地のうち前記部分の所有権を取得したものである。従つて本件土地所有権取得登記は現在の権利関係に合致し、有効である。(抗弁(一)ないし(四)に対する原告の認否)一、抗弁(一)の事実は否認。本件土地に対する政府の売渡処分は、重大・明白な瑕疵のある無効なものであるから、禁反言の原則の適用の余地がない。二、抗弁(二)の事実は否認。三、抗弁(三)の事実中、Bは被告ら主張の日時にその主張の登記を経由したことおよびCが被告ら主張の日時に死亡したことを認め、その余の事実は否認。四、抗弁(四)の事実は否認。Gは、昭和三四年五月頃本件土地上の家屋を訴外Iに売渡して翌三五年二月頃鳥取市J町へ転出するまで、本件土地全部を訴外Aのために占有管理していたものである。その後は右Iが同様に占有管理を継続していたものであつて、被告らが本件土地の一部を畑として耕作を開始したのは昭和四一年春頃である。第三、証拠(省略) 理由 一、本件土地がもとAの所有であつたこと、および右Bが昭和二五年四月九日死亡し被告らが同人の相続人であることは当事者間に争いがない。二、成立に争いのない甲第二、三号証(甲第三号証は、とくに一枚目表左欄外記載)、乙第二号証の一ないし四、証人A、同G、同Fの各証言によれば、次の事実が認められる。すなわち、鳥取県知事は、自創法一五条一項の規定により、買収の時期を昭和二三年七月二日としてA所有の本件土地を買収(同月二〇日付買収処分)し、売渡の時期を同月二日とし よれば、次の事実が認められる。すなわち、鳥取県知事は、自創法一五条一項の規定により、買収の時期を昭和二三年七月二日としてA所有の本件土地を買収(同月二〇日付買収処分)し、売渡の時期を同月二日として同法二九条の規定により、本件土地をBに売渡し(同年一一月一〇日付売渡処分)た。本件土地につき買収登記嘱託がなされ、当該嘱託書が鳥取地方法務局郡家出張所備付の土地買収登記嘱託書綴込帳第三冊第一三〇丁に編綴され、その結果買収処分による原告名義の本件土地所有権取得登記がなされたものとみなされた(自作農創設特別措置登記令一〇条二項)。(原告名義の本件土地所有権取得登記が存在しない旨の被告らの主張は採用できない。)。ついで、Bは昭和二五年一月二〇日前示売渡処分による本件土地所有権取得登記を経由した(この点は当事者間に争いがない。 が鳥取地方法務局郡家出張所備付の土地買収登記嘱託書綴込帳第三冊第一三〇丁に編綴され、その結果買収処分による原告名義の本件土地所有権取得登記がなされたものとみなされた(自作農創設特別措置登記令一〇条二項)。(原告名義の本件土地所有権取得登記が存在しない旨の被告らの主張は採用できない。)。ついで、Bは昭和二五年一月二〇日前示売渡処分による本件土地所有権取得登記を経由した(この点は当事者間に争いがない。)。本件土地の買収処分・売渡処分当時、本件土地は紙傘製造を業としていた亡CがこれをAの先代である亡Dより賃借し、本件土地上に木造平家建居宅一棟(六〇・九九平方メートル)を所有し、これに居住していたものであり、本件土地のうち右建物敷地を除く部分は、Cが紙傘の干場に使用していた。他方、Bは当時本件土地の隣接地に居住していたものであつて、本件土地につき借地権その他の法律上の占有権原をもつものでなかつた。以上の事実が認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右事実によれば、附帯買収申請者であるBが、本件土地の借地権等を有しないことは何人にも明白であつたものというべく、従つてその買収処分ならびに売渡処分は、重大・明白な瑕疵があるものであつて、無効というほかはない。そうすると、Bは右売渡処分によつて本件土地所有権を取得するいわれはない。三、そこで、まず、被告らの禁反言の原則に関する主張について考えてみるに、そのいうところはいわゆる て、無効というほかはない。そうすると、Bは右売渡処分によつて本件土地所有権を取得するいわれはない。三、そこで、まず、被告らの禁反言の原則に関する主張について考えてみるに、そのいうところはいわゆる表示による禁反言に関するものであると解されるが、その趣旨は、自己の表示により他人をしてある事実を誤信せしめた者は、その誤信に基づき、その事実を前提として行動した他人に対し、右の表示と矛盾した事実を主張して他人の信頼ないし期待を裏切ることを禁ずるにあるものと考えられる。従つて法律上当然無効の行為(意思表示等)を法律に従い無効と主張することは法的判断自体にほかならず、法律上保護されるべき相手方の正当な信頼ないし期待を裏切るものということはできない。従つて、重大・明白な瑕疵があるため法律上当然無効とされる本件土地の買収・売渡処分が当然無効であると訴訟上主張したからといつて、禁反言の原則に違背するものということはできない。 待を裏切ることを禁ずるにあるものと考えられる。従つて法律上当然無効の行為(意思表示等)を法律に従い無効と主張することは法的判断自体にほかならず、法律上保護されるべき相手方の正当な信頼ないし期待を裏切るものということはできない。従つて、重大・明白な瑕疵があるため法律上当然無効とされる本件土地の買収・売渡処分が当然無効であると訴訟上主張したからといつて、禁反言の原則に違背するものということはできない。被告らの右主張は採用することができない。四、次に、被告らの売買契約締結の主張について判断する。被告E、同K各本人尋問の結果のうち右主張にそう部分は、証人F、同Aの各証言に照らしてたやすく措信できない。成立に争いのない乙第一号証の八、第二号証の一ないし四、証人F、同Aの各証言によれば、本件土地はその接続地である<以下略>、同<以下略>の二筆の宅地とともに自創法による買収、売渡の手続がなされたものであり、被告ら主張のような売買契約は締結されていないことが認められる。被告らの右主張は採用できない。五、次に、被告らの取得時効の主張(抗弁(三))について判断する。民法一六二条二項の善意の意味について両説あり、一つは占有者が積極的に自分に所有権があると確信することをいうといい(確信説)、他は占有者が消極的に所有権の取得を妨げるある事情を知 ついて判断する。民法一六二条二項の善意の意味について両説あり、一つは占有者が積極的に自分に所有権があると確信することをいうといい(確信説)、他は占有者が消極的に所有権の取得を妨げるある事情を知らないことをいう(不知説)としているが、所有権取得原因に当る(無効の)行政処分を受けた者の善意・無過失とは、無効原因たる重大・明白な瑕疵を知らなかつたこと(不知=善意)とその過失のないこととをいうものと解するのが相当である。ところで、一般に、授益的行政処分に無効の瑕疵があるかどうかを、それを受けた者が探求しなければ過失のそしりを免れないとするのは、特別の事情により、その処分の相手方が通常人として容易にその瑕疵を知り得るような場合を除いては、不合理な考え方であるといわねばならない。そこでこれを本件について考えてみるに、前示のように本件土地の売渡処分に重大・明白な瑕疵があるというのは、要するにBが本件土地附帯買収申請ないし売渡を受ける資格を有しないこと、つまりBが本件土地の賃借権者でないことが何人にも明白であつたこと(そして、それを鳥取県知事が誤認したこと)であり、従つてB自身自己がその賃借権者でないことは知つていた(悪意)ということができるのである。 あるといわねばならない。そこでこれを本件について考えてみるに、前示のように本件土地の売渡処分に重大・明白な瑕疵があるというのは、要するにBが本件土地附帯買収申請ないし売渡を受ける資格を有しないこと、つまりBが本件土地の賃借権者でないことが何人にも明白であつたこと(そして、それを鳥取県知事が誤認したこと)であり、従つてB自身自己がその賃借権者でないことは知つていた(悪意)ということができるのである。するとBは、たとえBが本件土地の占有を被告ら主張の日時に始めたとしても、当時、善意ではなかつた(つまり悪意であつた。)のであるから、被告らは一〇年の取得時効の要件を欠くものといわねばならない。被告らの右主張は採用できない。六、被告らの取得時効に関する仮定的主張(抗弁(四))について判断する。被告らが本件土地のうち別紙目録(二)の部分において、畑作などしてその部分の占有を始めたのは昭和三〇年八月末である旨の被告らの主張にそう証人Lの証言は、証人I、同Gの各証言ならびに検証の結果に照らし信用できない 土地のうち別紙目録(二)の部分において、畑作などしてその部分の占有を始めたのは昭和三〇年八月末である旨の被告らの主張にそう証人Lの証言は、証人I、同Gの各証言ならびに検証の結果に照らし信用できない。かえつて、成立に争いのない甲第一号証の一ないし三、右I、Cの証言、検証の結果によれば、次の事実が認められる。すなわち、本件土地は、Bに対する前示売渡処分以後も、従前どおり借地権者Cが本件土地上の家屋に居住し、本件土地の空地部分はCが紙傘の干場として使用しており、Cの死亡後は同人の養子Gが本件土地上の家屋をIに売却して昭和三四年五月頃鳥取市へ転出するまで、引続き本件土地を使用占有していた。Iは本件土地の近隣に居住して農業を営んでいるものであり、同人は右家屋を藁などを収容する物置に利用し、その敷地を除く本件土地の空地部分は畑にして芋や大根等を植えて耕作していた。Iは、被告らが昭和四〇年頃突然本件土地のうち別紙目録(二)の部分の耕作を始めるまで、本件土地全域を使用占有していた。以上の事実が認められる。従つて被告らは一〇年の取得時効の要件を欠くものである。被告らの右主張も採用できない。七、そうすると、前示売渡処分を登記原因とする本件土地所有権取得登記はその登記原因を欠く無効のものであつて、被告らは原告に対しこれが抹消登記手続を履行すべき義務を免れない。 いた。Iは、被告らが昭和四〇年頃突然本件土地のうち別紙目録(二)の部分の耕作を始めるまで、本件土地全域を使用占有していた。以上の事実が認められる。従つて被告らは一〇年の取得時効の要件を欠くものである。被告らの右主張も採用できない。七、そうすると、前示売渡処分を登記原因とする本件土地所有権取得登記はその登記原因を欠く無効のものであつて、被告らは原告に対しこれが抹消登記手続を履行すべき義務を免れない。従つて原告の請求は正当であるからこれを認容するべく、訴訟費用の負担につき民訴法八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官山内敏彦小北陽三宮本定雄)(別紙目録(一)、(二)、省略)
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