昭和45(行コ)18 競売保証金返還請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和46年2月10日 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。      控訴費用は控訴人の負担とする。          事実および理由  控訴代理人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対し金六四万三、〇三三 円

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判決文本文1,418 文字)

主    文      本件控訴を棄却する。      控訴費用は控訴人の負担とする。          事実および理由  控訴代理人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対し金六四万三、〇三三 円およびこれに対する昭和四二年二月一一日から右完済に至るまで年五分の割合に よる金員を支払え。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決 ならびに仮執行の宣言を求め、被控訴代理人は、主文と同旨の判決を求めた。  当事者双方の事実上の主張、証拠関係は原判決事実摘示のとおりであるから、こ こにこれを引用する。  当裁判所の判断によるも控訴人の本訴請求は失当として棄却すべきものと考え る。その理由については左のとおり附加するほか原判決の説示するところと同一で あるので原判決理由記載をここに引用する。  <要旨>再競売をするべき場合として、民事訴訟法第六八八条第一項は、競落人が 代金支払期日にその義務を完全に</要旨>履行しないときと規定する。二人以上の者 が共同して競落人となつた場合、右の「競落人がその義務を完全に履行しない」と は、競落代金全額が完済されないことをいうものと解すべきであり、これは同法第 六八七条の競落不動産引渡を求めうるための代金全額とは、すなわちその文字どお り総代金の完済をいうのであり、一競落人が競落人の数に応じて総代金額を均分し た額を支払えばたりるというべきではないのと照応する。これに反して、代金の一 部たる均分額の支払がされたからといつて、その支払競落人の競落分については再 競売をするべきではないとか、その競落人が対応持分のみについてであれ、競落不 動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述 のように解すべきものとするのが相当である。  そうして、同法第六八八条第五項に規定する再競買に加わることができず、保証 金 動産の引渡を求めうるなどと解した場合おこるべき法律関係の混乱を思えば、前述 のように解すべきものとするのが相当である。  そうして、同法第六八八条第五項に規定する再競買に加わることができず、保証 金等の返還を求めえない「前の競落人」というのも、前の競落人のすべてであり、 代金中均分額の支払をすませた競落人はこれから除かれると解すべきではない。す なわち、右規定は文言上も単に前の競落人というのみであるし、前述のように、複 数人で共同競落した場合、その内部的な事情はどうでもあれ、代金全額の支払がさ れない限り再競売手続が開始されるのであり(反対に、競落人中の誰かが全額の支 払をすれば再競売という不要な手続の開始を避けることができる)、そのようにし て再競売がされるに至つたことにより、競売債権者ないし債務者に生じるべき損失 は、なんらかの共同関係にある競落人全員に共同して負担させ(同第六項)、それ によつて前競落人中の特定人に生じた損失は、競落人ら内部での求償清算に委ねる こととしたのが、右第六八八条の法意であると解される。  そうすれば、右にいう前の競落人である控訴人はその競買のため預けた保証金の 返還は未だ求めうべくもないということになる。  よつて本件控訴は理由がないのでこれを棄却することとし、民事訴訟法第八九条 を適用して主文のとおり判決する。  (裁判長裁判官 西川正世 裁判官 丸山武夫 裁判官 山田義光)

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