昭和51(ム)7 所有権移転登記抹消請求再審事件

裁判年月日・裁判所
昭和51年9月30日 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件再審の訴を却下する。      訴訟費用は再審原告の負担とする。          事    実  再審原告ら訴訟代理人は、「一、原判決(当庁昭和四九年(ネ)第八一〇号所有

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判決文本文2,178 文字)

主    文      本件再審の訴を却下する。      訴訟費用は再審原告の負担とする。          事    実  再審原告ら訴訟代理人は、「一、原判決(当庁昭和四九年(ネ)第八一〇号所有 権移転登記抹消請求控訴事件)および第一審判決(静岡地方裁判所富士支部昭和四 三年(ワ)第一〇七号、同四五年(ワ)第八号各家屋明渡、同四三年(ワ)第一一 五号所有権移転登記抹消請求事件)を取消す。二、再審被告の請求を棄却する。 三、再審被告は、1、再審原告Aに対し別紙目録(一)記載の物件につき、2、同 Bに対し別紙目録(二)記載の物件につき、3、同Cに対し別紙目録(三)記載の 物件につき、4、同富士産業有限会社に対し別紙目録(四)記載の物件につき、 5、同富士化学工業有限会社に対し別紙目録(五)記載の物件につき、静岡地方法 務局富士支局昭和四二年七月四日受付第一三〇一六号所有権移転登記の各抹消登記 手続をせよ。四、訴訟費用は右第一、二審および本件再審を通じ再審被告の負担と する」との旨の判決を求め、再審被告訴訟代理人は再審請求却下の判決を求めた。  再審原告ら訴訟代理人の陳述した再審事由の要旨は、次のとおりである。  一、 請求の趣旨記載の第一、二審訴訟は、別紙目録記載の各物件についてなさ れた任意競売事件の競落許可決定の効力をめぐる訴訟である。即ち、再審被告は、 再審原告ら所有の右物件を適法に競落したとして、同目録(三)(2)を占有する 再審原告Aおよび同目録(三)(3)を占有する再審原告富士化学工業有限会社、 同富士産業有限会社に対し、各占有にかかる建物部分の明渡しを求めたのに対し、 再審原告らは、右競落は無効であるとして再審被告に対し請求の趣旨記載の各所有 権移転登記の抹消登記手続を求めたものである。  二、 右第一、二審訴訟は、いずれも再審被告が勝訴し、これに対し再審原 対し、 再審原告らは、右競落は無効であるとして再審被告に対し請求の趣旨記載の各所有 権移転登記の抹消登記手続を求めたものである。  二、 右第一、二審訴訟は、いずれも再審被告が勝訴し、これに対し再審原告ら は最高裁判所に上告したが、昭和五一年二月二六日上告棄却となり、右判決は確定 した。  三、 しかしながら、右控訴審判決には次のような再審事由がある。  (1) 再審被告は、資本金を金一〇〇万円として昭和三五年三月一四日設立せ られたものであるが、それより僅か十数日後に行われた同年三月三一日の本件物件 についての競売期日に、訴外Dを代理人として、一、九二〇万円で競買する旨の申 出をなし、競落許可決定を得たものである。  (2) 右再審被告の競落は、商法第二四六条にいわゆる事後設立にあたる行為 であるのに、これについて再審被告は株主総会の決議を経ていない。  (3) そうすれば、再審被告は、右競買申出をなす権能を有しないものである から、同被告の訴外Dに対する前記委任は無効であり、同訴外人は前記競買申出を する代理権を有しないものである。  (4) かかる代理権のない者からの競買申出は許可すべきでないのに、これを 看過してなされた競落許可決定は違法であつて、右瑕疵は、民事訴訟法第四二〇条 第一項第三号に該当する。  (5) 本件控訴判決は、右違法な競落許可決定を基本とするものであるから、 同法第四二一条に該当する。  (6) よつて、本件再審の訴えに及ぶものである。  再審被告訴訟代理人は、再審原告主張の事実は再審事由にあたらないものである と述べた。          理    由  <要旨>民事訴訟法第四二一条にいう「判決ノ基本タル裁判」とは、終局判決を準 備する目的でなされる中間的裁判</要旨>をいうものであつて、かかる中間的裁判に ついて再審事由の存するときは、これら  由  <要旨>民事訴訟法第四二一条にいう「判決ノ基本タル裁判」とは、終局判決を準 備する目的でなされる中間的裁判</要旨>をいうものであつて、かかる中間的裁判に ついて再審事由の存するときは、これらの事由は終局判決に対する再審の訴えとし て主張しうるが、一定の事項を確定する目的でなされる終局的裁判たる決定・命令 にあつては、その性質上、終局判決とは別に自身確定力を有するものであるから、 これらの裁判について再審事由の存するときは、同法第四二九条により、独立して 再審の申立てをする必要があるものであつて、たとえ該裁判の内容が終局判決に影 響を及ぼしているからといつて、前者の再審事由をもつて、後者の再審事由となす を得ないものである(最高裁昭和三〇年七月二〇日判決、民集九巻九号一一三九頁 以下参照)。  これを本件についてみるに、再審原告らの主張する再審事由は、競落許可決定に 関するものであつて、該決定は本件控訴判決の基本たる裁判であるとはいえない。  そうすれば、本件再審の訴えは、いずれも不適法であるから、これを却下するこ ととし、訴訟費用の負担につき、民事訴訟法第九五条、第八九条、第九三条を各適 用して、主文のとおり判決する。  (裁判長裁判官 安倍正三 裁判官 鰍沢健三 裁判官 後藤文彦)  (本件添付目録・図面は省略する。)

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