昭和24(れ)116 傷害

裁判年月日・裁判所
昭和24年6月14日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人池辺甚一郎の上告趣意第一点について。  記録を調べてみると、被告人の弁護人は原審の公判で、証拠調が終つた後被告人

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判決文本文1,165 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人池辺甚一郎の上告趣意第一点について。 記録を調べてみると、被告人の弁護人は原審の公判で、証拠調が終つた後被告人の犯情を弁護するに当つて「犯罪を犯す当時は一種の精神耗弱者に近い状態になるのであります」と述べているに過ぎない。このような陳述は、刑法第三九条第二項に規定する法律上の減軽事由の存在したことを主張した趣旨とは解されないのであるから、原審が旧刑訴法第三六〇条第二項に当る主張があつたものとは認めないで、これに対する判断を判決において特に示さなかつたからといつて違法ではない。されば、原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。 同第二点について。 所論の上申書は、被告人が自己の失態を詑びて将来の善行を誓つた書面であり、また所論の証明書は、被告人が保釈後改俊の情顕著であることを証明した書面であつて、いずれも犯罪事実の存否の証明に関するものではなく、犯罪後の被告人の情状に関するものである。このような書面は、被告人側から裁判所に提出して参考のため一覧を求める趣旨に過ぎないものであつて、旧刑訴法第三四二条に規定する証拠書類というような厳格な証拠方法ではない。されば、原審が所論の書面について証拠調をしなかつたからといつて所論のように違法ではないから、論旨は理由がない。 同第三点について。 憲法第三七条第一項の「公平な裁判所の裁判」というのは、構成その他において偏頗の惧なき裁判所の裁判という意味であつて、裁判所が或る証拠を取調べなかつたとしても「公平な裁判所」でなかつたということのできないことは、当裁判所が- 1 -判例(昭和二二年(れ)第一七一号昭和二三年五月五日大法廷判決、昭和二二年(れ)第二五三号昭和二三年七月一四日大法廷判決)とするところであ でなかつたということのできないことは、当裁判所が- 1 -判例(昭和二二年(れ)第一七一号昭和二三年五月五日大法廷判決、昭和二二年(れ)第二五三号昭和二三年七月一四日大法廷判決)とするところであつて、所論を検討してもこれを変更しなければならないと考えることはできない。されば論旨は理由がない。 同第四点について。 論旨は、被告人に懲役三月の短期刑を科した原審の裁判は成法の精神解釈を誤つた違法があると言うのであるが、所論は結局原審の自由裁量に属する量刑の非難であるから上告の理由としては採用することができない。 よつて、最高裁判所裁判事務処理規則第九条第四項旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。 検察官柳川真文関与昭和二四年六月一四日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官穂積重遠は出張につき署名捺印することができない。 裁判長裁判官長谷川太一郎- 2 -

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