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昭和30(ラ)87 移送申立却下決定に対する抗告事件についてなした決定に対する再抗告事件

裁判所

昭和30年4月27日 東京高等裁判所 棄却

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1,503 文字

主文 本件再抗告を棄却する。再抗告費用は再抗告人の負担とする。理由 再抗人告は「原決定を取消す。再抗告人からなした訴訟移送の申立は理由がある。本件に関する費用は相手方A、Bの負担とする。」との裁判を求め、その理由として、別紙再抗告理由書記載のとおり主張した。抗告理由第一点に対する判断。本件記録によれば再抗告人が第一審裁判所の昭和二十九年四月十七日なした移送申立を却下した決定に対し抗告をなしたのは同年四月二十三日で、原決定が同年一月十七日付でなされていることは、再抗告人主張のとおりであるが、原裁判所は和三十年二月四日原決定について更正決定をなして、右日付を同年一月十七日と更正した。上記昭和二十九年一月十七日との決定の日付が明白な誤謬であることは、本件記録によつて明であるから、右更正決定は正当であるといわなければならない。そうだとすれば、原決定は再抗告人の抗告の申立後になされたもので、再抗告人主張のように、抗告の申立がないのに裁判をなしたのではないから、この点に関する再抗告人の主張は理由がない。抗告理由第二点ないし第四点に対する判断。原決定は再抗告人主張のように、民事訴訟法第三〇条第一項による移送の申立を却下する決定は本来職権でなすべきもので、そのことを理由としての移送の申立は職権の発動を促す申立であるから、これを却下した決<要旨>定に対しては第三三条の適用がないとして、再抗告人の抗告を不適法として却下した。第三〇条による移送の</要旨>申立は職権の発動を促す申立であること原決定判示のとおりであり、職権の発動を促す申立を却下した決定は、原則として、原決定のいうとおり、即時抗告を許さないと解すべきである。ただ、たとえば記録上、当事者の立証その他によつて訴訟物の価額が十万円 判示のとおりであり、職権の発動を促す申立を却下した決定は、原則として、原決定のいうとおり、即時抗告を許さないと解すべきである。 した。第三〇条による移送の</要旨>申立は職権の発動を促す申立であること原決定判示のとおりであり、職権の発動を促す申立を却下した決定は、原則として、原決定のいうとおり、即時抗告を許さないと解すべきである。ただ、たとえば記録上、当事者の立証その他によつて訴訟物の価額が十万円 判示のとおりであり、職権の発動を促す申立を却下した決定は、原則として、原決定のいうとおり、即時抗告を許さないと解すべきである。ただ、たとえば記録上、当事者の立証その他によつて訴訟物の価額が十万円を超えることが明なのに拘らず、裁判所が当事者の移送の申立を却下したような場合に限つては、その決定に対し即時抗告を許すと解するを相当とする。このように解しても、再抗告人主張のように、第三三条、第四一〇条及び憲法第三二条の規定になんら違反するものではない。しかして、再抗告人の再抗告の理由は民事訴訟法第三〇条第一項の移送の申立を却下した決定に対しては、常に抗告ができるとの趣旨であること明かなのみならず、本件訴訟物の価額が明に十万円を起えるものであることは本件記録によつてもまだ認めることはできない。故に再抗告人の抗告を却下した原決定は相当であると解する。民事訴訟法第三一条ノ二による移送の申立は、原決定のいうように第一審裁判所に申立をなさないで、抗告裁判所に直接に申立をすることが許されないのはもちろんでこう解しても第三三条、第四〇条及び憲法第三二条の規定になんら反するものではない。故に、原決定は相当で本件再抗告は理由がないから、本件再抗告を棄却し、主文のよに決定する。(裁判長判事柳川昌勝判事村松俊夫判事中村匡三)

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