令和4(ワ)196 国家賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
令和7年1月23日 高松地方裁判所
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判決文本文16,244 文字)

主文 1 被告は、原告Aに対し、476万6666円及びこれに対する平成15年8月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告Bに対し、476万6666円及びこれに対する平成15年8月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告は、原告Cに対し、476万6666円及びこれに対する平成15年8月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 主文同旨第2 事案の概要等本件は、石綿セメント管を製造販売する工場に従事していたD(以下「被災労働者」という。)の相続人である原告らが、被災労働者につき、同工場稼働中に石綿にばく露したことにより、悪性胸膜中皮種に罹患し、その後死亡したところ、 同ばく露は、被告が規制権限を適切に行使しなかったことが原因であると主張し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求として、原告らが被災労働者の死亡による慰謝料を相続したとして476万6666円(合計1429万9998円)及びこれに対する被災労働者の死亡日である平成15年8月23日から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法(以下「旧民法」という。) 所定の年5分の割合による遅延損害金の支払をそれぞれ求める事案である。 1 関係法令の定め⑴ 昭和47年労働省令39号による改正前の特定化学物質等障害予防規則(乙6。以下「旧特化則」という。)ア 2条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号 に定めるところによる。 1号略2号第二類物質別表第二に掲げる物をいう。 3号略イ 4条1項 使用者は、第二類物質のガ 各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号 に定めるところによる。 1号略2号第二類物質別表第二に掲げる物をいう。 3号略イ 4条1項 使用者は、第二類物質のガス、蒸気又は粉じんが発散する屋内作業場については、当該発散源に局所排気装置を設けなければならない。ただし、局所排気装置の設置が著しく困難な場合又は臨時の作業を行なう場合は、この限りでない。 ウ別表第二 (中略)石綿(以下略)エ旧特化則の解説(乙7)労働省労働基準局安全衛生部編『特定化学物質等障害予防規則の解説 〔改訂版〕』には、以下の記載がある。 旧特化則4条1項の本文は、屋内作業場の一定した箇所から、第二類物質のガス、蒸気または粉じんが発散する場合に、これらのガス、蒸気または粉じんによる作業場内の空気の汚染と障害を防止するため、その発散源に局所排気装置を設置すべきことを規定したものである。 同項ただし書の「設置が著しく困難な場合」には、種々の場所に短期間ずつ出張して行う作業の場合又は発散源が一定していないために技術的に設置が困難な場合があり、「臨時の作業を行う場合」とは、その事業において通常行っている作業のほかに一時的必要に応じて行う第二類物質に係る作業を行う場合をいい、したがって、一般的には、作業時間が短時 間の場合が少なくないが、必ずしもそのような場合のみに限られる趣旨 ではない。 旧特化則における「屋内作業場」には、作業場の建家の側面の半分以上にわたって壁、羽目板その他のしゃ蔽物が設けられておらず、かつ、ガス、蒸気または粉じんがその内部に滞留するおそれがない作業場は含まれないとされる。 2 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易 物が設けられておらず、かつ、ガス、蒸気または粉じんがその内部に滞留するおそれがない作業場は含まれないとされる。 2 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)⑴ 旧々商号を「日本エタニットパイプ」とする訴外リゾートソリューション株式会社(以下「本件会社」という。)は、石綿セメント管を製造販売していた。 ⑵ 被災労働者は、大正10年10月19日生まれの男性である。 ⑶ 被災労働者は、昭和27年10月9日、日本エタニットパイプ株式会社四国工場に入社し、昭和46年6月5日に同社を退社した。 ⑷ 被災労働者は、前記⑶の期間中、石綿粉じんにばく露した。 ⑸ 被災労働者は、平成13年9月17日、前記⑷の石綿粉じんばく露を原 因として、悪性胸膜中皮種を発症し、平成15年8月23日、同疾患が原因で死亡した(乙5)。 ⑹ 被災労働者の妻であるEは、平成15年9月16日より、国から遺族補償年金の支給を受けている。 ⑺ Eは、平成26年3月4日に死亡した。 ⑻ 原告らは、被災労働者及びEの子である。 ⑼ 原告らは、令和4年5月26日、本件訴えを提起した。 3 被告の国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任⑴ 最高裁平成26年10月9日第一小法廷判決(泉南2陣最高裁判決)・民集68巻8号799頁は、大阪府内に存在した石綿製品の製造、加工等を 行う工場又は作業場において、石綿製品の製造作業等に従事したことによ り、石綿肺、肺がん、中皮腫等の石綿関連疾患に罹患したとする者及びその相続人らが、国が石綿関連疾患の発生又はその増悪を防止するために労働基準法及び労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるなどと主張し、国に対し、国家賠償法1条1項に基づく びその相続人らが、国が石綿関連疾患の発生又はその増悪を防止するために労働基準法及び労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるなどと主張し、国に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案において、石綿工場の労働者との関係において、粉じんの発 散源となる機械に局所排気装置を設置することが最も有効な方策であり、局所排気装置を設置することによって石綿工場の労働者が石綿の粉じんにばく露することを相当程度防ぐことができると認められるとして、昭和33年5月26日から昭和46年4月28日までの間(以下「国の責任期間」という。)、罰則をもって局所排気装置の設置を義務付けなかった労働基準 法上の労働大臣の省令制定権限の不行使が国家賠償法1条1項の適用上違法であるとして、国の損害賠償責任を一部認めた。 ⑵ 被告は、前記⑴の判決を受けて、①国の責任期間に、局所排気装置を設置すべき石綿工場内において、石綿粉じんにばく露する作業に従事したこと、②その結果、石綿による一定の健康被害を被ったこと、③提訴の時期 が損害賠償請求権の期間内であることを満たす場合には、訴訟上の和解手続により、石綿関連疾患の病状等に応じた慰謝料額(肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚による死亡の場合であれば慰謝料1300万円)を支払うことを表明している(乙1、2、甲34)。 ⑶ 前記⑴の判例、前記1⑴イの旧特化則4条1項の規定及び前記1⑴エの 解説等を踏まえると、当時の労働大臣(以下、単に「労働大臣」という。)が、国の責任期間において、昭和47年法律第57号による改正前の労働基準法に基づく省令制定権限を行使して、罰則をもって石綿工場に局所排気装置を設置することを義務付けなかったことが違法とされるためには、少なくとも、労働者が、局所排気装 法律第57号による改正前の労働基準法に基づく省令制定権限を行使して、罰則をもって石綿工場に局所排気装置を設置することを義務付けなかったことが違法とされるためには、少なくとも、労働者が、局所排気装置を設置することによって石綿粉じん にばく露することを相当程度防ぐことができるような場所において、石綿 粉じんにばく露するような作業に従事したことが認められることを要する。 第3 争点及び当事者の主張本件の争点は、①被災労働者が、局所排気装置の設置によって石綿粉じんのばく露を相当程度防ぐことができるような場所において、石綿粉じんにばく露するような作業に従事していたか、②原告らの損害賠償請求権が、国家賠償法4条 において準用する民法724条2号(平成29年法律第44号改正附則35条1項)により消滅したか否か、③損害額の3点である。 1 争点①について⑴ 原告の主張被災労働者は、本件会社の四国工場又は高松工場(工場設置当時の名称 は四国工場であったが、高松工場へと名称が改正された。以下、名称改正の前後を問わず「本件工場」という(甲22(4頁)。)において、原料職場での作業及び石綿製造機器の保守点検を行なっており、勤務期間中は、各作業をローテーションしていた。いずれも、石綿粉じんが飛散する場所における作業であった。 ⑵ 被告の主張被災労働者が入社後の見習い期間以降、石綿製造機器の保守点検作業に従事していたことは認めるが、従事する作業をローテーションしていたことは否認する。作業内容に関わる原告のその余の主張は不知である。ただし、積極的に争わない。 2 争点②について⑴ 被告の主張ア石綿関連疾患に係る国家賠償請求権の消滅時効に関する判例最高裁平成16年4月27日第3小法廷判決・民集58 である。ただし、積極的に争わない。 2 争点②について⑴ 被告の主張ア石綿関連疾患に係る国家賠償請求権の消滅時効に関する判例最高裁平成16年4月27日第3小法廷判決・民集58巻4号1032頁(以下「筑豊じん肺訴訟最高裁判決」という。)は、旧民法724条 後段が規定する除斥期間の起算点につき、「加害行為が行われた時に損 害が発生する不法行為の場合には、加害行為時がその起算点となると考えられる。」「しかし、」「当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。」としている。じん肺被害を理由とする損害賠償請求 権の長期消滅時効の起算点は、損害の発生時と考えるのが相当である。 そして、最高裁平成6年2月22日第3小法廷判決・民集48巻2号441頁(以下「最高裁平成6年判決」という。)が、特異な進行性の疾患であるという「じん肺の病変の特質」に鑑みて、「管理二、管理三、管理四の各行政上の決定に相当する病状に基づく各損害には、質的に異な るものがあるといわざるを得ず、したがって、重い決定に相当する病状に基づく損害は、その決定を受けたときに発生」すると判示したこと、最高裁平成16年4月27日第3小法廷判決・集民214号119頁(以下「最高裁平成16年判決」という。)が、「じん肺を原因として死亡するか否か、その蓋然性は医学的にみて不明である上、その損害は管 理2~4に相当する病状に基づく各損害とは質的に異なる」ことを理由に、「じん肺によって死亡した場合の損害については、死亡の時から損害賠償請求権の消滅時効が進行する」と判示したことを踏まえると、損害賠償請求権は、損 病状に基づく各損害とは質的に異なる」ことを理由に、「じん肺によって死亡した場合の損害については、死亡の時から損害賠償請求権の消滅時効が進行する」と判示したことを踏まえると、損害賠償請求権は、損害の一端が発生することによって成立し、損害がその後に進行、拡大する場合でも、例外的に、当該損害が質的に異なるとい えない限り、最初に損害が発生した時点で将来生ずるべき損害を含めた全損害について損害賠償請求権が成立していると考えるのが相当である。 イ中皮腫について石綿肺(じん肺)は、その進行が極めて長期にわたり得るもので、か つ、その進行性の態様が医学上解明されていない特異性が認められる。 これに対し、中皮腫は、その予後が悪く、死亡に至る可能性が相当程度高い疾患である上、行政上の決定によらなくとも医療機関による検査等によって罹患が判明する疾患であるから、石綿肺と同様の特異性はない。 そのため、中皮腫の発症による損害と中皮腫を原因とする死亡に基づく損害とは、質的に異なるとはいえない(札幌高等裁判所令和4年1月2 1日判決(乙3)、同庁同年5月13日判決(乙4)(以下、これらを合わせて「札幌高裁2判決」という。)は、かかる判断に従って遅延損害金の起算日を中皮腫の発症日とした。)。中皮腫を発症した時点で、死亡の損害も発生していると考えられるため、長期消滅時効の起算点は、中皮腫を発症した時点とするのが相当である。 本件被災労働者は、平成13年9月17日、悪性胸膜中皮種を発症しているところ、提訴時点で20年を経過しているため、消滅時効を援用する。 ウ死亡前に、死亡による損害に係る賠償請求権の消滅時効が進行すると考えても不合理ではないこと 最高裁昭和48年4月5日第1小法廷判決・民集27巻3号419頁が 消滅時効を援用する。 ウ死亡前に、死亡による損害に係る賠償請求権の消滅時効が進行すると考えても不合理ではないこと 最高裁昭和48年4月5日第1小法廷判決・民集27巻3号419頁が、「同一事故により生じた同一の身体傷害を理由とする財産上の損害と精神上の損害とは、原因事実および被侵害利益を共通にするものであるから、損害賠償請求権は一個で」あると判示したことや、実務上、不法行為時にいまだ現実化していない逸失利益に係る損害であっても、こ れを含めた賠償請求が認められていることなどからすると、損害賠償請求の場面では、いまだ現実化していない将来生ずるべき損害についても客観的には請求権が成立しており、権利を行使する上で法律上の障害がないとして消滅時効が進行することが起き得る。 最高裁平成6年判決の調査官解説においても、「継続的な加害行為が 終了した後一定の期間を経て損害が発生し、その損害がさらに進行・拡 大していく場合にも、実体法上は、最初の損害が発生した時点で将来生ずるべき損害を含む全損害が発生しているとみるべきことになる。」「不法行為の場合には、被害者が損害を知った時から時効が成立するという事実上の障害を取り込んだ特則があるので、当初予見し得なかった後発損害については、その発生を予見し得る時から別個に事項が進行すると 解することができ、実際上不都合が起こらない。そうすると、民法724条のような特則のない安全配慮義務違反による損害賠償請求権の消滅時効は、一般に、最初の損害が発生したときから進行すると解すべきことになる。」と説明されている。したがって、死亡前から消滅時効が進行すると捉えたとしても何ら不合理ではない。 ⑵ 原告らの主張ア石綿関連疾患に係る国家賠償請求権の消滅時効に関する判例石 なる。」と説明されている。したがって、死亡前から消滅時効が進行すると捉えたとしても何ら不合理ではない。 ⑵ 原告らの主張ア石綿関連疾患に係る国家賠償請求権の消滅時効に関する判例石綿ばく露から中皮腫発症までの潜伏期間の多くは40年前後であるから、筑豊じん肺訴訟最高裁判決がいう「加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合」にあたる。最高裁平成1 6年判決の内容も踏まえると、本件では、死亡時から損害賠償請求権の消滅時効が進行すると考えるべきである。 イ中皮腫について被告は、中皮腫が死亡に至る可能性が高い疾患であることなどから、中皮腫罹発症による損害と、中皮腫を原因とする死亡による損害とが質 的に異ならない旨主張する。しかし、中皮腫罹患者のうち、30%は2年以上生存していること(甲22(6頁)。高松地方裁判所平成24年9月26日判決参照)、中皮腫罹患後、中皮腫以外の原因によって死亡する可能性も認められることなどを考慮すると、中皮腫を発症した時点において死亡によるものも含む全損害が発生していると考えることはでき ない。石綿を原因とする原発性肺がんの5年生存率が15%であること (甲22(7頁))を踏まえると、中皮腫とその他の石綿関連疾患を殊更に区別する必要はない。 ウ死亡前に、死亡による損害に係る賠償請求権の消滅時効が進行するとの主張が不合理であること被災労働者は、平成13年9月17日、石綿粉じんばく露を原因とし て、悪性胸膜中皮種を発症しているが、平成15年5月7日まで日常生活に支障はなく、平成15年7月に緊急入院するまで、健常人と同様の生活を送っていた(甲28、29)。中皮腫発症の時点で具体的な死の危険が生じたものとはいえない。中皮種発症後、中皮腫以外の原因で 常生活に支障はなく、平成15年7月に緊急入院するまで、健常人と同様の生活を送っていた(甲28、29)。中皮腫発症の時点で具体的な死の危険が生じたものとはいえない。中皮種発症後、中皮腫以外の原因で死亡する可能性があることも併せると、中皮腫発症時に死亡による損害も発 生していると考えることはできない。死亡による損害に関わる損害賠償請求権の消滅時効の起算点は、死亡時とすべきである。 第4 当裁判所の判断 1 争点①について⑴ 認定事実 前記第2の2の前提事実に加え、当事者間に争いのない事実、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によると、以下の事実が認められる。 ア本件会社は、本件工場において、石綿セメント管を製造していた。 イ石綿セメント管の製造工程は、①セメント、石綿、水等を混合し、②金属製の棒等に①を塗り付け、③一定の厚みになったら同棒を引き抜き、 ④コンクリートが固まった後、強度が出るよう養成し、⑤パイプの両端を削って、パイプとパイプが接続できるよう仕上げるというものである。 ウ本件工場の各建物の位置関係は別紙1及び別紙2のとおりであり、別紙1及び別紙2の「原料(3階建)」と記載された建物に原料職場と呼ばれる職場があった。原料職場は、推定の大きさ、面積が、12メートル ×9メートル、110平方メートル程度であった。 エ本件工場の原料職場における粉じん発生状況は以下のとおりである。 (ア) 原料職場の1階においては、原料液を製造する作業が行われていた。同作業においては、石綿を解綿し綿状とするため、石綿混合機やクラッシャー等の機器が用いられたところ、これらは、密閉した機械の中で行われていたわけではなく、また、集じん装置や散水等もなか ったため、解綿作業中に石綿粉じんが飛散していた。 綿混合機やクラッシャー等の機器が用いられたところ、これらは、密閉した機械の中で行われていたわけではなく、また、集じん装置や散水等もなか ったため、解綿作業中に石綿粉じんが飛散していた。 1階で解綿された石綿は、原料職場の3階まで運搬されていたところ、同運搬の方法は、送風機を用いて3階の石綿吹上げボックスまで吹き上げるというものであった。石綿吹上ボックスは、木製の枠及び布で作られたものであったことから、微細な粉じんは布を通過して飛 散していた。 労働者は、石綿吹上ボックスの扉を開いて、吹き上げられた石綿を籠に詰め、原料職場の2階から投入の合図があると3階のシュート(滑り台ないし管)に籠を運んで投入していた。投入時、石綿粉じんが飛散していた。 (イ) 原料職場の2階には、原料液を作るためのミキサーが置かれていたところ、原料職場3階から石綿等が落差2〜3メートルを落下していたため、落下の際、粉じんが発生していた。 オ前記エのとおり、原料職場では石綿粉じんが大量に舞い上がっていた。 特に3階は労働者が目も開けられない程で、垂直の壁にも厚さ数センチ メートルの粉じんが付着している状態であった(以上につき、高松地裁平成24年9月26日判決(甲22)参照)。 カ本件会社の労働者であり、被災労働者の元同僚であるF及びGは、被災労働者が、本件会社に在職中、「石綿セメント管製造工程の原料職場及び石綿セメント管製造機器(フエルト・シリンダー)の保守点検等に従 事」したことを証明する旨の証明書を作成している(甲15)。 キ被災労働者のじん肺健康診断結果証明書には、被災労働者が18年3か月間、作業職としてフエルト洗浄職場において粉じん作業に従事した旨記載されている(乙22)。 ⑵ 局所排気装置の設置によ キ被災労働者のじん肺健康診断結果証明書には、被災労働者が18年3か月間、作業職としてフエルト洗浄職場において粉じん作業に従事した旨記載されている(乙22)。 ⑵ 局所排気装置の設置によって石綿粉じんのばく露を相当程度防ぐことができるような場所にあたるか 前記⑴エ、オの事実からすると、原料職場においては、石綿粉じんがほぼ恒常的に発生しており、かつその濃度も高かったものと推測されるから、本件工場の原料職場は、石綿粉じんが飛散する屋内作業場といえる。原料職場においては、同一の場所において作業が継続的に行われていた上、粉じんの発散源も一定であったといえるから、局所排気装置の設置が著しく 困難な場合又は臨時の作業を行う場合にはあたらない(前記第2の1⑴イ(旧特化則4条1項)、エ(旧特化則解説)参照)。 以上より、原料職場は、局所排気装置の設置によって石綿粉じんのばく露を相当程度防ぐことができるような場所にあたる。 ⑶ 被災労働者が、石綿粉じんにばく露するような作業に従事していたか 被災労働者の診断結果証明書には、作業職としてフエルト洗浄に従事していた旨記載されているほか(前記⑴キ)、被災労働者の元同僚らは、被災労働者が「石綿セメント管製造工程の原料職場及び石綿セメント管製造機器(フエルト・シリンダー)の保守点検等に従事」した旨の証明書を作成している(前記⑴カ)。 これらの記載内容からは、被災労働者が、原料職場においてどのような作業に従事していたかは明らかではないものの、相当期間原料職場で就労していたことが認められる。 そして、前記⑵のとおり、原料職場においては、恒常的に大量の石綿粉じんが飛散していたこと、被災労働者が長期間にわたり本件工場において 就労したことを踏まえると、原料職場において作 められる。 そして、前記⑵のとおり、原料職場においては、恒常的に大量の石綿粉じんが飛散していたこと、被災労働者が長期間にわたり本件工場において 就労したことを踏まえると、原料職場において作業していたのであれば、 被災労働者は国の責任期間において相当な程度に石綿粉じんにばく露するような作業に従事していたと推認され、同作業を主たる原因として中皮腫を発症したと考えられる。 被告は、被災労働者が従事していた作業内容について、不知としているものの、積極的に争わないと答弁している(被告第6準備書面4~6頁) ことも踏まえると、被災労働者が、石綿粉じんにばく露するような作業に従事していたことが認められる。 2 争点②について⑴ 蓄積進行性、遅発性の健康被害に係る損害賠償請求権の消滅時効の起算点 筑豊じん肺訴訟最高裁判決は、旧民法724条後段の規定について、「除斥期間の起算点は、「不法行為ノ時」と規定されており、加害行為が行われた時に損害が発生する不法行為の場合には、加害行為の時がその起算点となると考えられる。」と判示し、原則として、加害行為時が除斥期間の起算点とすることを明示した上で、例外的に、「身体に蓄積した場合に人の健康 を害することとなる物質による損害や、一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害のように、当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。」とし、その理由について、「このような場合に損害の発生を待 たずに除斥期間の進行を認めることは、被害者にとって著しく酷であるし、また、加害者としても、自己の行為により生じ得る損害の性質からみて、相当の期間が ついて、「このような場合に損害の発生を待 たずに除斥期間の進行を認めることは、被害者にとって著しく酷であるし、また、加害者としても、自己の行為により生じ得る損害の性質からみて、相当の期間が経過した後に被害者が現れて、損害賠償の請求を受けることを予期すべきであると考えられるからである。」と判示した上、「じん肺は、肺胞内に取り込まれた粉じんが、長期間にわたり線維増殖性を進行させ、 じん肺結節等の病変を生じさせるものであって、粉じんへのばく露が終わ った後、相当長期間経過後に発症することも少なくないのであるから、じん肺被害を理由とする損害賠償請求権については、その損害発生の時が除斥期間の起算点となるべきである。」とした。 同判決は、「不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する」場合には「損害の全部又 は一部が発生した時」を除斥期間の起算点とする旨判示しているものであるが、同規範を導いた理由において「被害者にとって著しく酷」であることを挙げている。したがって、本件における消滅時効の起算点の検討においても、上記規範への当てはめを検討する際には、これらの考慮要素を踏まえた判断を行うことが同判決の趣旨にも沿うものと考えられる。 なお、筑豊じん肺訴訟最高裁判決は、旧民法724条後段が定める除斥期間の起算点に関する判断を示したものではあるものの、同判決が示した上記の理は、改正後の民法724条2号の消滅時効の起算点を判断する際にも妥当するものといえるから、本件においても、これらの判決の判断内容を前提に検討する。 ⑵ 石綿関連疾患に係る死亡の損害の発生時最高裁平成16年判決は、「じん肺法所定の管理区分についての行政上の決定を受けている場合であっても、じん れらの判決の判断内容を前提に検討する。 ⑵ 石綿関連疾患に係る死亡の損害の発生時最高裁平成16年判決は、「じん肺法所定の管理区分についての行政上の決定を受けている場合であっても、じん肺を原因として死亡するか否か、その蓋然性は医学的にみて不明である上、その損害は管理2~4に相当する病状に基づく各損害とは質的に異なる」ことを理由に、「じん肺によって死亡した 場合の損害については、死亡の時から損害賠償請求権の消滅時効が進行する」と判示している。 上記判示内容からすると、加害行為後に損害が進行・拡大していく類型において、死亡の損害の発生時点を判断する際には、死亡による損害と、その余の損害との間の質的な差異を検討するべきである。 ⑶ 本件における認定事実 前記第2の2の前提事実に加え、当事者間に争いのない事実、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によると、以下の事実が認められる。 ア中皮腫の概要(ア) 中皮腫は、肺、心臓、消化管等の臓器の表面と体壁の内側を覆う漿膜の表面にある中皮細胞に由来する悪性腫瘍である(乙19(153頁))。 (イ) 石綿を吸引すると、その一部が肺の組織内に長く滞留し、それが要因となって、中皮腫などの病気が引き起こされる(乙21(10頁))。 (ウ) 胸膜中皮種に罹患した男性のうち、80~90%にアスベストばく露歴が認められる(乙20(21頁))。 (エ) 胸膜中皮腫に罹患すると、息切れ、胸痛、咳、発熱、全身倦怠感等の 症状がみられる(乙21(12頁))。 イ中皮種の潜伏期間・進展様式等(ア) 中皮種の潜伏期間(初めてのばく露から発症までの期間)は非常に長く、40~50年程度が通常で、20年以下は非常に稀であり、10年未満の例はないといってよい(乙20(21頁))。 進展様式等(ア) 中皮種の潜伏期間(初めてのばく露から発症までの期間)は非常に長く、40~50年程度が通常で、20年以下は非常に稀であり、10年未満の例はないといってよい(乙20(21頁))。 (イ) 胸膜中皮種の初発部位は主に壁側胸膜と考えられている。胸膜に発生した中皮腫は、やがて中皮の表層に沿って発育し、一方では正常な中皮層の下に潜り込んで進展する。その後、①接触による直接播種、②肺門まで壁側胸膜を進展した腫瘍の折り返し、③胸水を媒介とした進展などを経て、腫瘍細胞が臓側胸膜へ進展する。やがて壁側と臓側の腫瘍は全体を取 り囲むようになり、お互いが癒合してくる。進むと壁側、臓側胸膜は全体に癒合し、一部でわずかに胸水が残存する空間が残るのみとなる。 (ウ) そのほか、深達性変化として、胸壁脂肪織、横隔膜脂肪層・筋層、胸膜直下肺実質、縦隔脂肪織などへ浸潤発育する。 (エ) 腫瘍はやがて肺実質内の所属リンパ節を経て肺門リンパ節へと進展す る。 (オ) 胸膜中皮種のうち約30%に、対側胸膜、心膜腔、腹腔への進展も認められる(以上につき、乙19(157~158頁))。 (カ) 胸膜中皮種の病期分類は、通常IMIG(InternationalMesotheliomaInterestGroup)分類が使用されている。切除可能かどうかに重点が置かれた分類であり、一般的に Ⅰ~Ⅱ期が手術適応とされている。Ⅰ期は同側胸膜内限局型で、壁側胸膜限局をⅠa期とし、同側臓側胸膜にも進展が見られる場合をⅠb期としている。また、横隔膜、臓側胸膜全体、胸膜直下肺組織に進展している場合をⅡ期としている。リンパ節転移は、同側気管支周囲あるいは肺門リンパ節転移のみでも肺がんの病期分類と異なりⅢ期となる。また、胸内筋膜、 、横隔膜、臓側胸膜全体、胸膜直下肺組織に進展している場合をⅡ期としている。リンパ節転移は、同側気管支周囲あるいは肺門リンパ節転移のみでも肺がんの病期分類と異なりⅢ期となる。また、胸内筋膜、 縦隔脂肪織、非貫通性心膜浸潤もT3となりⅢ期となる。さらに、遠隔転移のみならず、胸膜へのびまん性浸潤、対側胸膜、経横隔膜腹腔、縦隔臓器、脊椎、心膜腔への浸潤はT4となり、Ⅳ期である(乙20(42頁))。 (キ) 主として悪性腫瘍の有無及びその組織型を判定するために行われる細胞診検査における「classⅢb」とは、疑陽性、つまり、悪性が疑 われる症例や良・悪性判定不能症例が含まれる(乙25(287頁))。 ウ中皮腫の生存期間等(ア) 現在、中皮腫に対し標準的といえる治療法はなく、診断確定からの生存期間は7~17か月と報告されている(乙20(42頁))。 (イ) 中皮腫発症後に長期生存した事例として、①中皮腫発症が早期に発見 された者で、胸膜肺全部摘出後、10年6か月生存した事例(甲32(20〜21頁))、②早期に発症が発見され、胸膜肺全部摘出後に、9年以上生存した事例(甲32(31頁))、③上皮型胸膜中皮腫の発症後、5年以上生存した事例(甲32(38〜39頁))などが認められる。 エ被災労働者について (ア) 被災労働者は、平成13年9月17日、胸部エックス線検査を受けた 結果、左胸に胸水が貯留していることが判明した。また、胸水穿刺により採取した胸水の細胞診検査を行った結果は、「classⅢb」すなわち疑陽性であり、胸水中のヒアルロン酸の測定の結果は「940000」であった。また、被災労働者について、化学、手術、放射能療法不要と判断された。(乙22(2枚目)、乙25(287頁)) (イ) 被災労働 り、胸水中のヒアルロン酸の測定の結果は「940000」であった。また、被災労働者について、化学、手術、放射能療法不要と判断された。(乙22(2枚目)、乙25(287頁)) (イ) 被災労働者は、平成13年10月30日、胸膜生検の結果、悪性胸膜中皮種との確定診断を受けた(乙23)。 (ウ) 被災労働者は、平成13年11月27日、休業補償給付を請求し、高松労働基準監督署長は、平成14年1月8日、発症年月日を「平成13年9月17日」として、休業補償給付の支給決定を行った(乙24)。 (エ) 平成15年5月7日、労働災害補償保険に係る診断において、医師は、被災労働者の日常生活の状況につき、歩行、食事、排せつ、着衣の着脱、新聞等の閲読、書字等はいずれも可能であると判断しているものの、「悪性疾患の為急激に増悪の可能性はある」としている(甲28(2枚目))。 (オ) 被災労働者は、平成15年7月、定期検診の際に病態を検査した主治 医から、自宅での生活は不可能であると判断されたため、入院した(甲29(2頁))。 (カ) 被災労働者は、平成15年8月23日、「悪性胸膜中皮種」により死亡した(乙5)。 ⑷ 各検討 ア 「加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合」該当性中皮種は、石綿ばく露から発症に至るまで、通常、40~50年要する疾患で(前記⑶イ(ア))、その潜伏期間は極めて長期といえるから、中皮種を原因とする死亡の損害の発生は、「損害の性質上、加害行為が終了して から相当の期間が経過した後に損害が発生する場合」に当たる。したがっ て、当該損害の全部又は一部が発生した時が消滅時効の起算点となる。 イ中皮種発症による損害と中皮種を原因とする死亡による損害の質的な差異中皮腫 に損害が発生する場合」に当たる。したがっ て、当該損害の全部又は一部が発生した時が消滅時効の起算点となる。 イ中皮種発症による損害と中皮種を原因とする死亡による損害の質的な差異中皮腫発症による損害とは、確立した治療方法のない病に罹患したことによって生じる精神的打撃や、病態の進行に伴って発生する呼吸困難等の 症状によって日常生活が困難となっていくことによる肉体的・精神的苦痛をその内容とする。これに対し、中皮種を原因とする死亡による損害とは、死に至るまで、呼吸困難等の症状に苦しみ続けた肉体的・精神的苦痛に留まらず、中皮腫によって生命そのものを奪われるという極めて重大な結果をその内容とする。生活に伴って生じる精神的・肉体的苦痛と、生命その ものを失うことを同質の損害と評価することはできない。 確かに、中皮種は、発症後の生存期間が7か月~17か月と短く、死亡に至る蓋然性の高い疾患である(前記⑶ウ(ア))。しかし、一般論として中皮腫と診断されても、交通事故や心臓疾患など中皮腫以外の要因によって死亡する可能性があること、中皮腫と診断されてから20年経過後に死 亡した場合、死亡慰謝料請求権が時効消滅するという背理が生じることも踏まえると、中皮腫発症時に、死亡を含む損害が一体として発生していると考えることはできない。 したがって、中皮種発症による損害と、中皮腫を原因とする死亡による損害とは、「質的に異なる」というほかなく、中皮腫の予後の悪さや、行政 上の決定によらなくとも罹患が判明する疾患であることを考慮しても、この結論は左右されない。 ウ 「被害者にとって著しく酷」か中皮種を原因とする死亡による損害賠償請求権の消滅時効の起算点を中皮腫発症時とする被告の主張は、中皮腫罹患した者が、生存中に、死亡 を 論は左右されない。 ウ 「被害者にとって著しく酷」か中皮種を原因とする死亡による損害賠償請求権の消滅時効の起算点を中皮腫発症時とする被告の主張は、中皮腫罹患した者が、生存中に、死亡 を含む損害に関する賠償請求権を行使することを前提とするが、この考え は、闘病中の患者に死亡を見越した権利行使を求めるものであるところ、これは、可能な限り長期の生存を強く望むであろう患者やその家族らの一般的な心理と乖離するものである。僅かではあるが、中皮種発症後の長期生存例も認められることも考慮すると(前記⑶ウ(イ))、このような帰結は不合理である。 また、中皮腫発症後、身体に現れる症状の内容・程度や病態の進行速度は罹患者によって区々であるから、発症後、顕著な症状が現れず、通常通りに生活できる期間が相当程度生じる可能性もある。中皮腫発症の診断を受けたとしても、その当時、当該患者が、死を予見させる程度の身体の異変を実感していないのであれば、死亡による損害につき賠償請求できる程 度に死亡の可能性を具体的に認識するのは困難であり、同賠償請求権を行使することは現実的ではない。 なお、本件における個別事情を検討するとしても、被災労働者は、中皮腫を発症した平成13年10月から、平成15年5月までは、日常生活に支障を来していなかったが、同年7月に入院した後、急激に病態が悪化し、 同年8月に死亡している(前記⑶エ(エ)~(カ))。このような経過も考慮すると、被災労働者は、確定診断を受けた平成13年10月30日の時点(前記⑶エ(イ))で、中皮腫を原因とする死亡の可能性を具体的に認識していたとはいえないし、死亡に関する損害賠償請求権を行使できる状態にあったともいえない。 以上の内容を踏まえると、被告の主張は、中皮腫に罹患した者に を原因とする死亡の可能性を具体的に認識していたとはいえないし、死亡に関する損害賠償請求権を行使できる状態にあったともいえない。 以上の内容を踏まえると、被告の主張は、中皮腫に罹患した者にとって「著しく酷」であるから、筑豊じん肺訴訟最高裁判決の前記趣旨に照らしても、採用できるものではなく、消滅時効の起算点の判断に際して、中皮種を、原発性肺がん(甲22の7頁)などその他の石綿関連疾患と区別すべき合理的理由は認められない。 なお、被告は、札幌高裁2判決を踏まえて、上記の主張をしているとこ ろ、これらの判決は、当裁判所とは見解を異にする。 ⑸ 小括以上より、中皮腫を原因とする死亡損害は、死亡時に発生したものと考えるのが相当である。したがって、死亡による損害に関する賠償請求権の消滅時効は、死亡時から起算される。 被災労働者は、平成15年8月23日に中皮腫を原因として死亡しており(前記第2の2⑸)、原告らは、令和4年5月26日に本件訴えを提起している(前記第2の2⑼)から、権利消滅期間(20年)の経過は認められず、消滅時効によって、原告らの権利は消滅していない。 3 争点③について ⑴ 前記第2の3⑵等を踏まえると、被災労働者に生じた損害としての慰謝料は,1300万円と認めるのが相当である。 また、本件における原告代理人弁護士に対する弁護士費用のうち相当因果関係のある損害は、上記額の1割である130万円と認められる。 したがって、被災労働者の損害額は、1430万円である。 ⑵ 前記第2の2⑸のとおり、被災労働者は、平成15年8月23日に死亡し、妻であるE、子である原告らは、各法定相続分(Eが2分の1、原告らが各6分の1)を相続した。 その後、Eは、平成26年3月4日に死亡し、同人の のとおり、被災労働者は、平成15年8月23日に死亡し、妻であるE、子である原告らは、各法定相続分(Eが2分の1、原告らが各6分の1)を相続した。 その後、Eは、平成26年3月4日に死亡し、同人の子である原告らは、各法定相続分(各3分の1)を相続した。 よって、原告らは、被告に対し、各476万6666円及びこれらに対する被災労働者の死亡日である平成15年8月23日から支払済みまで旧民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めることができる。 第5 結論以上によれば、原告らの請求はいずれも理由があるからこれらを認容すること とし、仮執行宣言は相当でないから付さないこととして、主文のとおり判決する。 高松地方裁判所民事部 裁判長裁判官田中一隆 裁判官豊澤悠希 裁判官伊勢若菜

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