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主文 原判決を取消す。本件を大阪地方裁判所に差戻す。事実 控訴代理人は「原判決を取消す。各控訴人が原審に提出した取下書はその取消により無効となつたことを確認する。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人等の負担とする。」との判決を、被控訴代理人は「本件の控訴を棄却する。控訴費用は控訴人等の負担とする。」との判決を求めると申立てた。当事者双方の主張事実は、控訴代理人において「本件取下書は控訴人等が本訴承継前に死亡者先代名義で作成せられており、かつ被控訴人等の代理人Aの連署がなされているが、控訴人等は右連署を求めたことはない。また本件取下書は詐取されたものであるから無効である。」と述べたほかは、原判決事実摘示と同一なので、ここにこれを引用する。証拠関係では、控訴代理人は甲第五号証の一、二を提出し、原審証人Bの証言、原審での控訴人C本人尋問の結果を援用し、証人B、控訴人D本人の訊問を求め、被控訴代理人は右甲第五号証の一、二は不知と述べた。理由 本件記録を精査するに、Eは原審で原告であつたが、昭和二五年一月一六日死亡したので、控訴人等三名がその遺産を相続し、昭和二八年一一月一四日本件訴訟の受継の申立をしたこと、しかるに右Eの死亡後である昭和二八年四月二〇日附をもつて同人作成名義の訴の取下書(記録四三三丁)が同年五月七日原裁判所に提出せられていること、しかも右取下書には被控訴人等代理人Aの連署がなされていることは明白である。控訴代理人は、まず、右取下書は控訴人等の先代Eの死亡後に、その死者名義をもつて作成せられたものであるから、その文書自体が無効であり、その無効の文書によつてなされた訴の取下はその効力がないと主張するので、考えるに、原審では原告Eには訴訟代理 Eの死亡後に、その死者名義をもつて作成せられたものであるから、その文書自体が無効であり、その無効の文書によつてなされた訴の取下はその効力がないと主張するので、考えるに、原審では原告Eには訴訟代理人があつたので、同人の死亡によつては訴訟は中断せず、同人の相続人のために継続せられていたことは記録によつて明かである。 てなされた訴の取下はその効力がないと主張するので、考えるに、原審では原告Eには訴訟代理 Eの死亡後に、その死者名義をもつて作成せられたものであるから、その文書自体が無効であり、その無効の文書によつてなされた訴の取下はその効力がないと主張するので、考えるに、原審では原告Eには訴訟代理人があつたので、同人の死亡によつては訴訟は中断せず、同人の相続人のために継続せられていたことは記録によつて明かである。しからば、同人の遺産相続人である控訴人等において、とくにその相続を拠棄しまたはその遺産の分割がなされたことの認められないかぎり、本訴はその訴訟物につき爾後控訴人等のために継続しているものといわねばならない。従つて、もし本件訴の取下書が事実上控訴人等三名の意思によつて作成せられたものであれば、たとえその作成名義が死亡者先代名義であつても、右取下書の提出によつて本件訴の取下は有効になされたものと断じなければならない。しかるに、原審並びに当審での証人Bの証言、原審での控訴人C本人及び当審での控訴人D本人の各尋問の結果によれば、右取下書のEの署名捺印は控訴人Cが、当時被控訴人農業委員会の書記長であつたBの求めにより、共同控訴人である控訴人D、F両名にはかることなく、単独でこれをなしたことを認めることができる。また、控訴人Cが他の控訴人両名に代つて右取下書を作成する権限を有していたことは、これを認むるに足る証拠が全くない。<要旨>そして、本訴は控訴人等の先代Eの死亡後は控訴人等の共同相続し未分割の農地につき控訴人三名を</要旨>共同訴訟人として、被控訴人農業委員会に対しては農地買収計画の取消、被控訴人国に対しては同計画の無効の確認を求むる訴訟であることは一件記録により明白であるから、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき固有の必要的共同訴訟である。従つて、訴訟の追行と同じくその取下もまに共同訴訟人全員がなさなければ不 あることは一件記録により明白であるから、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき固有の必要的共同訴訟である。従つて、訴訟の追行と同じくその取下もまに共同訴訟人全員がなさなければ不適法であつて、その効力がないものといわねばならない。しかるに、本件訴の取下書の署名捺印は前記認定のとおり控訴人Cのみでなされたものであるから、右取下書の提出によつてなされた本件訴の取下は、控訴代理人のその余の主張について判断するまでもなく、不適法であつてその効力がないものと認むるを相当とする。 定すべき固有の必要的共同訴訟である。従つて、訴訟の追行と同じくその取下もまに共同訴訟人全員がなさなければ不適法であつて、その効力がないものといわねばならない。しかるに、本件訴の取下書の署名捺印は前記認定のとおり控訴人Cのみでなされたものであるから、右取下書の提出によつてなされた本件訴の取下は、控訴代理人のその余の主張について判断するまでもなく、不適法であつてその効力がないものと認むるを相当とする。以上の次第であるから、本件訴訟は本件訴の取下によつては終了していないものというべく、しからば、本件訴の取下を有効とし、本訴は訴の取下により終了しているとした原判決は不当であるから、民事訴訟法第三八六条によりこれを取消すべく、なお事件について弁論をなさしむる必要があるから同法第三八九条第一項により本件を原裁判所に差戻すこととする。なお控訴代理人は本件訴の取下書の無効確認を求めているが、これは結局取下の無効を主張し本訴は取下によつて終了していないことの宣言を求むる趣旨と解すべきであるから、前記の如く原判決を取消した以上、さらに主文においてこの宣言をなすを要しない。よつて、主文のとおり判決する。(裁判長判事田中正雄判事神戸敬太郎判事松本昌三)
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