令和6(ワ)70062

裁判年月日・裁判所
令和6年10月2日 東京地方裁判所
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令和6年10月2日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和6年(ワ)第70062号発信者情報開示請求事件口頭弁論終結日令和6年7月8日判決 原 告株式会社バーチャルエンターテイメント 同訴訟代理人弁護士小林弘和同訴訟復代理人弁護士木田飛鳥同山下 良 被告 X Corp. 同訴訟代理人弁護士山内貴博 同鐙 由暢 主文 1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求主文同旨第2 事案の概要本件は、原告が、被告の運営するソーシャルネットワーキングサービスであ るX(旧名称はTwitter。以下、名称変更の前後を問わず、「本件サービ ス」という。)において、別紙投稿記事目録記載の投稿(以下「本件投稿」という。)がされ、これにより、別紙著作権目録記載のイラスト(以下「本件イラスト」という。)に係る原告の著作権(複製権ないし翻案権及び公衆送信権ないし二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたことが明らかであるとして、被告に対し、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任 の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)5条1項に基づく発信者情報の開示を求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実)⑴ 当事者について 原告は、アバターを使用して動画配信等を行う者 る事案である。 1 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実)⑴ 当事者について 原告は、アバターを使用して動画配信等を行う者であるバーチャルユーチューバーの育成及びマネジメント等を行う株式会社である。 被告は、本件サービスを運営する外国会社である。 ⑵ 本件投稿について(甲4)別紙発信者情報目録記載のアカウントを管理する者(以下「本件発信者」 という。)は、本件サービスにおいて、当該アカウントを利用し、別紙投稿記事目録記載の画像(以下「本件画像」という。)に係る本件投稿をした。 ⑶ 発信者情報の保有について被告は、別紙発信者情報目録記載の各発信者情報を保有している。 2 争点及び争点に関する当事者の主張 ⑴ 原告が本件イラストに係る著作権の譲渡を受けたか(争点1)(原告の主張)原告は、本件イラストの著作者であるA(以下「A」という。)から本件イラストに係る著作権の譲渡を受けており、本件イラストに係る著作権を有する。 (被告の主張) 原告がAから本件イラストに係る著作権の譲渡を受けたとは認められず、原告が本件イラストに係る著作権を有するとはいえない。 ⑵ 原告の本件イラストに係る著作権が侵害されたことが明らかであるといえるか(争点2)(原告の主張) 本件画像から本件イラストの表現上の本質的特徴を直接感得することができるから、本件投稿によって、原告の本件イラストに係る著作権(複製権ないし翻案権及び公衆送信権ないし二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたことが明らかである。 (被告の主張) 争う。 第3 当裁判所の判断 1 争点1(原告が本件イラストに係る著作 ないし二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたことが明らかである。 (被告の主張) 争う。 第3 当裁判所の判断 1 争点1(原告が本件イラストに係る著作権の譲渡を受けたか)について本件イラストは、黒と赤の髪色をした中性的なキャラクターが、同様の色合いのスーツを着用している容姿を描くものであり、キャラクターの設定を反映 した描写がされていると認められ(甲5)、思想又は感情を創作的に表現した美術の著作物であるということができる。 また、Aは、原告から依頼を受け、本件イラストを作成したものであり、本件イラストの著作者であると認められる(甲8の1、2)。 そして、原告とAは、令和5年4月23日までに、Aが原告に対して本件イ ラストに係る著作権を譲渡する旨の合意をした(甲6の1、8の1、2)。 したがって、原告は、本件イラストに係る著作権を有するということができる。 2 争点2(原告の本件イラストに係る著作権が侵害されたことが明らかであるといえるか)について 本件画像は、その右側に本件イラストにおいて描写されているキャラクター の顔から胸元に係る部分を、その左側にマスクを着用した人物の写真を並べて合成した画像であると認められる(甲4)ところ、本件画像と本件イラストとは、本件イラストにおいて描写されているキャラクターの顔から胸元に係る部分において共通しており、本件画像から、本件イラストの表現上の本質的特徴を直接感得することができるといえる。したがって、本件画像は、本件イラス トを複製ないし翻案したものであるということができる。 本件発信者は、本件サービスにおいて、本件投稿をすることにより、本件サービスを利用する不特定多数の者からの求めに応じ自動的に本件画像を送信 トを複製ないし翻案したものであるということができる。 本件発信者は、本件サービスにおいて、本件投稿をすることにより、本件サービスを利用する不特定多数の者からの求めに応じ自動的に本件画像を送信したものと認められる(甲4)。また、弁論の全趣旨によっても、本件投稿について違法性阻却事由が存在することをうかがわせる事情は認められない。したが って、本件投稿は、少なくとも、本件イラストを複製ないし翻案した本件画像を自動公衆送信することにより、原告の本件イラストに係る公衆送信権ないし二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権)を侵害したものであるというべきである。 以上によれば、本件投稿によって、原告の本件イラストに係る著作権(公衆 送信権ないし二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたことが明らかである(プロバイダ責任制限法5条1項1号)。 3 弁論の全趣旨によれば、原告は本件発信者に対して損害賠償請求権等を行使する予定であることが認められ、そのために、別紙発信者情報目録記載の各発信者情報の開示を受ける必要があるといえるから、原告には、当該発信者情報 の開示を受けるべき正当な理由がある(プロバイダ責任制限法5条1項2号)。 第4 結論以上によれば、原告の請求は理由があるから、これを認容することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官髙橋彩 裁判官杉田時基 裁判官吉川慶 (別紙)発信者情報目録 下記スクリーンネームのアカウントに関 田時基 裁判官吉川慶 (別紙)発信者情報目録 下記スクリーンネームのアカウントに関する以下の各情報。1電話番号2メールアドレス 記(記載省略) (別紙)著作物目録 (記載省略) (別紙)投稿記事目録 (記載省略)

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