令和7(わ)411 収賄、贈賄

裁判年月日・裁判所
令和7年10月2日 広島地方裁判所
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判決文本文1,686 文字)

主文 被告人Aを懲役1年2月に、被告人Bを懲役10月に処する。 被告人両名に対し、この裁判が確定した日から3年間、それぞれその刑の執行を猶予する。 被告人Aから金20万2790円を追徴する。 訴訟費用は被告人Bの負担とする。 理由 【罪となるべき事実】被告人Aは、a町建設部建設課技師として、同町が発注する随意契約における見積業者の選定等の職務に従事していたもの、被告人Bは、舗装工事等の請負等を目的とするC株式会社(以下「C株式会社」という。)代表取締役として、同社の業務を統括していたものであるが第1 被告人Aは、a町が発注する各種随意契約に関し、C株式会社が受注できるよう同社が有利かつ便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼及び今後も同様の取り計らいを受けたいとの趣旨の下に供与されるものであることを知りながら、別表(添付省略)記載のとおり、令和5年1月26日から令和6年10月10日までの間に、8回にわたり、広島市b区c町d番e号Dホテルほか5か所において、前記Bから、代金合計12万2790円相当のデリバリーヘルス遊興等の接待及び現金8万円の供与を受け、もって自己の職務に関し賄賂を収受した。 第2 被告人Bは、a町が発注する各種随意契約に関し、前記第1記載の趣旨の下に、別表記載のとおり、令和5年1月26日から令和6年10月10日までの間に、8回にわたり、前記Dホテルほか5か所において、代金合計12万2790円相当のデリバリーヘルス遊興等の接 待及び現金8万円を供与し、もって前記Aの職務に関し賄賂を供与した。 【量刑の理由】a町では、町の随意契約のうち簡易外注による公共工事請負契約においては、工事発注のための手続等が事実上町の担当職員に委ねられており、同職員が意中の 職務に関し賄賂を供与した。 【量刑の理由】a町では、町の随意契約のうち簡易外注による公共工事請負契約においては、工事発注のための手続等が事実上町の担当職員に委ねられており、同職員が意中の業者に発注することが容易であったことから、約1年8か月の間に8回にわたり、被告人Bが簡易外注による工事の受注に関し有利かつ便宜な取り計らいを受けたい等の趣旨で繰り返し賄賂を供与し、被告人Aがこれを収受した。賄賂として供与された性風俗店での遊興や飲食の接待、現金の額は合計20万円余りと少額ではなく、被告人Aが担当した被告人Bの会社に対する簡易外注の発注は、本件賄賂の授受と連動して件数、金額ともに急増していることからすれば、本件犯行によって公務に対する信頼及び職務の公正が害された程度は軽視できない。 被告人Aは、被告人Bからの誘いによりデリバリーヘルスの遊興接待を受けて以降、被告人Bの会社への工事発注を増やし、次第に自ら接待等を要求するようになっていることに照らすと、利欲的な動機により公務の公正を軽視する態度は明らかである。 被告人Bは、特に技術を要さず、利益率も高い町の簡易外注工事をできるだけ多く受注したいと考えて本件犯行を重ねたものであり、その動機経緯に酌むべき点はなく、本件により、町の簡易外注を多数受注し、利益も享受している。 以上からすれば、被告人両名の刑事責任は軽視できず、相応の懲役刑を科すのが相当である。その上で、被告人両名が事実を認め、反省の態度を示していること、被告人両名に前科はないことのほか、被告人Aは、 本件により懲戒免職処分を受けていること、被告人Bは、妻が監督を誓約していることなどの酌むべき事情を併せ考慮し、同種事案の量刑傾向も参照して、主文のとおり量刑した。 (求刑被告人Aにつき懲役1年2月、追徴20 免職処分を受けていること、被告人Bは、妻が監督を誓約していることなどの酌むべき事情を併せ考慮し、同種事案の量刑傾向も参照して、主文のとおり量刑した。 (求刑被告人Aにつき懲役1年2月、追徴20万2790円被告人Bにつき懲役10月)令和7年10月6日広島地方裁判所刑事第1 部 裁判長裁判官角谷比呂美 裁判官横井裕美 裁判官伊集葉留花

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