平成19年7月26日判決言渡東京簡易裁判所平成17年(ハ)第21542号債務不存在確認等請求事件主文 被告らは,原告に対し,連帯して7万8400円及びこれに対する平成17年12月21日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を支払え。 原告と被告株式会社Aとの間には,当事者間の平成16年9月1日付け立替払契約による106万4000円の残債務が存在しないことを確認する。 訴訟費用は被告らの負担とする。 この判決は,第1項に限り仮に執行することができる。 事実 及び理由第1請求主文と同旨第2事案の概要 請求原因の要旨(1)原告は,平成16年9月1日,有限会社B(以下「販売店」という。)から,除湿剤置きマットであるaマット(以下「本件マット」という。)4枚を,84万円で買った(以下「本件売買契約」という)。 (2)原告は,平成16年9月1日,被告株式会社Aと,原告が販売店から購入した本件マットの代金を,被告Aが販売店に立替払いすることを内容とする契約(以下「本件立替払契約」という。)を締結した。 (3)原告は,平成17年6月23日又は,平成17年12月20日,販売店の元代表取締役として,解散後の販売店の契約上の義務を承継した被告Cに対し,販売店の従業員であったDの消費者契約法4条3項1号に違反する勧誘行為を理由として,本件売買契約を取り消した。 (4)原告は,平成17年12月20日,被告Cに対し,Dの原告に対する勧誘には,特定商取引法(以下「特商法」という。)6条1項7号の,顧客の判 断に影響を及ぼす重要な事項に該当する不実の説明があったとして,同法9条の2第1項に基づき,本件売買契約を取り消し,平成19年7月5日の本件第8回口頭弁論期日において,特商法9条1項によるクーリングオフの権利を行使 要な事項に該当する不実の説明があったとして,同法9条の2第1項に基づき,本件売買契約を取り消し,平成19年7月5日の本件第8回口頭弁論期日において,特商法9条1項によるクーリングオフの権利を行使して,本件売買契約を取り消した。 (5)原告は,平成17年12月20日,被告Aに対し,割賦販売法30条の4に基づき,前記(3),(4)項の本件売買契約の取消をもって対抗する旨の意思表示をしたとして,本件立替払契約の残債務106万4000円の支払義務がないことの確認を求める。 (6)原告は,平成18年5月25日の本件第3回口頭弁論期日において,被告Aに対し,Dらが,消費者契約法4条3項1号,5条1項に違反する勧誘行為をしたとして,本件立替払契約を取り消した。 (7)原告は,被告Aに対し,前項の本件立替払契約の取消により,原告の被告Aに支払済みの金員は,その前提となった法律上の原因が消滅したとして,本件立替払契約の残債務106万4000円の支払義務がないことの確認を求め,さらに,本件立替払契約の取消により,原告が被告Aに支払済みの7万8400円は,不当利得となるから,同金員及びこれに対する平成17年12月21日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払いを求める。 (8)原告は,被告らに対し,Dらの前記(3),(4)項の行為は,社会通念上相当な範囲を超え,違法性を有し,原告はそれにより,被告Aに既払分の7万8400円に相当する額の損害を受けたが,被告Cは,民法715条2項により,Dらの監督者として,被告Aは,加盟店である販売店に対して,それぞれ指導監督責任があるとして,7万8400円及びこれに対する平成17年12月21日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払いを求める。 争いのない事実等(1)原告は,一般消費者であり,株式会社Aは大手の があるとして,7万8400円及びこれに対する平成17年12月21日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払いを求める。 争いのない事実等(1)原告は,一般消費者であり,株式会社Aは大手の信販会社である。 (2)請求原因の要旨(1)及び(2)は当事者間に争いがない。 (3)被告Cは,販売店の元代表取締役であるが,有限会社Bの名称で本件マット等の訪問販売業を行っていたものであり,Dは,販売店の従業員であった。 (4)本件売買契約及び本件立替払契約が締結された当時,販売店は被告Aの加盟店であった。 (5)原告は,本件立替払契約に基づき,被告Aに対し,合計7万8400円を支払った。 (6)原告は,平成17年12月20日,被告Cに対し,特商法9条の2第1項及び消費者契約法4条3項1号に基づき,本件売買契約を取り消す旨の意思表示をし,平成19年7月5日の本件第8回口頭弁論期日において,特商法9条1項による,いわゆるクーリングオフの権利を行使する旨の意思表示をした。 (7)原告は,平成17年12月20日,被告Aに対し,割賦販売法30条の4に基づき,前項の本件売買契約の取消をもって対抗する旨の意思表示をした。 (8)原告は平成18年5月25日の本件第3回口頭弁論期日において,被告Aに対し,消費者契約法4条3項1号,5条1項に基づき,本件立替払契約を取り消す旨の意思表示をした。 (9)被告C及び被告Aに対する本件訴状送達の日の翌日は,平成17年12月21日である。 争点 (1)消費者契約法4条3項1号の不退去による原告の困惑の有無と本件売買契約の取消(原告の主張)Dらは,原告が何度も本件売買契約の締結を拒否したのにもかかわらず,原告の住居に長時間居座り,その場所から退去しなかった。これは,消費者契約法4条3項1号に定める住居から退去しな 消(原告の主張)Dらは,原告が何度も本件売買契約の締結を拒否したのにもかかわらず,原告の住居に長時間居座り,その場所から退去しなかった。これは,消費者契約法4条3項1号に定める住居から退去しない行為により,原告を困惑さ せて売買契約を締結させたことに該当するから,同法により本件売買契約を取り消す。 (2)Dの,原告に対する,特商法3条,6条1項7号の虚偽事実告知の有無と,本件売買契約の取消(原告の主張)本件マットは除湿剤を収納するマットなので,特商法で定める指定商品の「防湿剤」に該当するが,原告は,Dから,本件売買契約締結に際し,本件売買契約はセット契約であり,継続して購入する必要があるとの不実の説明を受けており,これは,特商法6条1項7号による顧客の判断に影響を及ぼす重要な事項に該当するので,同法9条の2第1項により本件売買契約を取り消す。 (3)原告の被告Aにする割賦販売法30条の4による抗弁の接続(原告の主張)原告は,本件マットを割賦購入したが,本件マットは,割賦販売法の指定商品である。そして,原告は,販売店に対し,特商法及び消費者契約法に基づき,本件売買契約の取消をしたから,原告は,被告Aに対し,割賦販売法30条の4に基づき,本件売買契約の取消を抗弁の接続として主張する。 (4)販売店消滅後になされた,原告の,被告Cに対する本件売買契約取消の意思表示の効力(原告の主張)法人が解散して,清算結了の登記を行っていても,さらに清算手続をなすべきときは,従来の清算人が引き続き清算人としての職務権限を有すると解すべきである。 本件では,販売店の清算人である被告Cは,解散前の販売店の活動を熟知しており,清算手続も行っているのだから,仮に原告の被告Cに対する本件売買契約取消の意思表示が,販売店の清算結了の登記後であっても,被告 では,販売店の清算人である被告Cは,解散前の販売店の活動を熟知しており,清算手続も行っているのだから,仮に原告の被告Cに対する本件売買契約取消の意思表示が,販売店の清算結了の登記後であっても,被告C に対して行われた行為は,清算前の販売店に対する行為とみなすべきである。 (被告Cの主張)販売店は,平成16年11月30日解散し,同17年2月25日清算を結了し,同年3月8日にその旨の登記をしたことによって消滅した(乙3)。 原告の本件売買契約取消の意思表示は,最も早い時点でも平成17年6月23日であるから,販売店消滅後の意思表示にあたり,無効である。 (5)消費者契約法4条3項1号,5条1項による本件立替払契約の取消(原告の主張)販売店は,被告Aから,同被告が原告と立替払契約を締結するについて,媒介の委託を受けた者であるが,販売店の従業員Dらが消費者契約法4条3項1号に違反する不当行為を行っているから,同法5条1項により,事業者である被告Aに対し,本件立替払契約を取り消す。 (被告Aの主張)消費者契約法5条1項が,事業者に取消原因がないにもかかわらず,消費者の取消を認めた規定であることからすれば,同条が適用されるのは,第三者の消費者契約法4条3項該当行為が,事業者と消費者の間の契約の成立のためになされた場合に限られると解するべきである。 原告の主張によれば,本件で,販売店は,販売店と原告との間の役務提供契約の成立のために消費者契約法4条に該当する行為を行ったのであり,本件立替金契約成立の為に同法4条に該当する行為を行ったのではないから,仮に販売店に同法4条に該当する行為があったとしても,同法5条1項は適用されない。 (6)被告Cの不法行為(原告の主張)販売店の従業員であるDらは,本件売買契約の締結について,虚偽の事実を述べて原告を執 店に同法4条に該当する行為があったとしても,同法5条1項は適用されない。 (6)被告Cの不法行為(原告の主張)販売店の従業員であるDらは,本件売買契約の締結について,虚偽の事実を述べて原告を執拗に勧誘し,しかも原告が自宅からの退去を要請したのに もかかわらず,長時間居座り,無理やり本件売買契約を締結させたものであり,当該行為は不法行為を構成するところ,販売店はDらの使用者であるから,監督者である被告Cは,民法715条2項により,使用者責任を負う。 (被告Cの主張)Dらの本件マットの販売行為に違法性はないし,もしあったとしても被告Cは,監督責任を果たしているので,不法行為責任は負わない。 (7)被告Aの不法行為(原告の主張)本件売買契約は,被告Aが販売店の加盟店契約を解約する直前の時期になされた契約であり,被告Aは,販売店の販売方法及び商品の問題点を認識していたはずであるから,被告Aには,販売店の違法な営業活動に関して,それを是正するように指導勧告し,与信を行わないなどの措置を取る指導監督義務があったが,それを懈怠した。よって,Dらの違法な勧誘行為と被告Aの販売店に対する指導監督義務違反は,共同して原告に対し損害を与えたものであり,両者は客観的共同関係に立つことから,被告Aにも共同不法行為が成立する。 (被告Aの主張)被告Aと販売店は,法的にも別個独立の経営主体として活動していたものであり,加盟店契約の締結により,信販会社に加盟店に対する監督権限,監督義務が当然に発生するものではないから,被告Aは,原告が主張するような法律上の監督義務を負わない。 (8)不法行為についての原告の損害額(原告の主張)前記(6)及び(7)により,被告らの不法行為と因果関係のある損害は,すでに原告が被告Aに支払った7万8400円である。 第3当裁 を負わない。 (8)不法行為についての原告の損害額(原告の主張)前記(6)及び(7)により,被告らの不法行為と因果関係のある損害は,すでに原告が被告Aに支払った7万8400円である。 第3当裁判所の判断 認定事実証拠(甲1ないし4,8,9の1,10の1,10の2,11の1,11の2,12の1,12の2,13ないし16,乙1,2,丙1,被告C本人,原告本人)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 (1)販売店の営業活動状況と,被告CとDとの関係販売店は,平成16年2月ころから営業を開始し,4,5人の営業担当者が,電話帳などで無作為に抽出した客に電話を掛けて予約を取った後,訪問販売に出掛けたり,飛び込みで営業をしたりしていて,営業範囲は,東京圏内はもちろん,e県やf県などにも及んでいた。 販売店は,平成16年3月に被告Aの加盟店となったが,同年9月半ばころ,販売店が行ったfでの販売に関し,f県消費者生活センターから指導を受けたという情報がインターネット上などに流れ出たことから,同年10月1日,被告Aに,加盟店契約を解除された。これにより,販売店は,クレジット機能が使えなくなったことから,営業活動を維持することが困難となり,同月中に営業活動を停止した。 被告Cは,販売店の業務活動及び経理全般に関する最終権限者であり,同店の部長であるDとは,販売店の営業活動開始当初から,ずっと一緒に仕事をしていた。販売店の給与は歩合制で,被告Cは営業担当者に,固定給と売上代金の30パーセントを歩合として支給しており,Dには月平均で,50万円くらいの歩合給を支払っていた。 (2)本件売買契約締結にいたる状況原告は,訴外有限会社Eから,平成12年5月27日に,除湿剤bなど4点を32万2100円(分割払手数料及び税込)で,同年9月20日に,c いの歩合給を支払っていた。 (2)本件売買契約締結にいたる状況原告は,訴外有限会社Eから,平成12年5月27日に,除湿剤bなど4点を32万2100円(分割払手数料及び税込)で,同年9月20日に,cボード,除湿剤dなど38点を107万4400円(分割払手数料及び税込)で,同年11月2日に,除湿剤dなど31点を101万7740円(分割払手数料及び税込)で,次々と信販会社のクレジットを利用して購入してい たが,本件売買契約当時,Eから購入した除湿剤dは,まだ使用しきれていなかったことから,原告は,自宅に保管していた。 平成16年9月1日,原告の自宅に,販売店の従業員から,「除湿剤を預かっているのでお届けしたい,商品をお届けするので,今までの伝票を用意して待っていて下さい。」という内容の電話がかかってきたが,その従業員は,販売店名を名乗らなかったことから,原告は,従来取引のあったEからの電話だと誤信し,販売店従業員の来訪を承諾した。 同日午後1時ころ,原告の自宅に販売店の従業員Dと,もう一人の男性従業員が来訪し,玄関内において,Dが原告に対し,原告から示された伝票を見ながら,「まだ買ってもらっていない品物がセットにあるので,それが済まないと最終登録が終わらないから,買ってもらいたい,cボードの上に敷くマットをまだ渡していないので,購入してもらいます。」と言うので,原告は,Eとの契約がセットになっているのかとも思ったが,セット販売のことは聞いていなかったし,除湿剤もまだ十分に残っていたことから,「これ以上はいらない。」と言って,その購入を断った。しかし,Dは,「これはセットになっていて,まだセット販売の中のマットがお買い上げになっていなくて残っている。この購入が終わったら,初めて最終登録が済むことになっている。」と言って,勧誘を続けた。原告 し,Dは,「これはセットになっていて,まだセット販売の中のマットがお買い上げになっていなくて残っている。この購入が終わったら,初めて最終登録が済むことになっている。」と言って,勧誘を続けた。原告は,それでも,「除湿剤はいらないし,これ以上銀行からの引き落としはしたくないので,いりません。」と言って,購入を断ったが,Dは,「セットになっているので断れない。前の銀行の引き落としも段々と終わるので支払いは楽になります。」などと述べて執拗に勧誘を続けた。しかし,それでも原告は,「除湿剤は十分にあります。これ以上は置き場所もないので購入できません。」などと言って,購入を断わり続けていた。 そのようなやりとりはDらが原告宅を訪問してから1時間以上も続いたが,Dらは一向に帰る気配を見せなかったことから,原告は,困惑した心理状態 に陥っていたが,当時,原告の家族は,外出していて,原告の自宅には,原告しかいなかったことから,次第に恐怖感も覚え初めていた。原告がそのような心理状態に陥っているときに,Dから,今回契約すればもう来ることもないというようなことを言われたので,原告は,とにかくDらには早く帰って欲しいし,これ以上嫌な思いをしなくて済むのなら契約をしようと決意し,本件売買契約書(甲3)に署名捺印をした。 (3)本件立替払契約の締結にいたる状況Dは,本件売買契約の締結を済ませると,すぐに「gクレジット」と題する書面(甲1)を原告に示し,「マットを買ってもらえれば最終登録は終わります。これがクレジットの引き落としの紙です。」と言ってきたが,原告は,前記(1)で認定したと同様の困惑した心理状態が続いていたことから,内容も確かめずに,本件立替払契約書の「お申込者欄」と「支払口座」欄に所要事項を記載し,印鑑を押した上で,同書面をDに渡した。すると,Dは 1)で認定したと同様の困惑した心理状態が続いていたことから,内容も確かめずに,本件立替払契約書の「お申込者欄」と「支払口座」欄に所要事項を記載し,印鑑を押した上で,同書面をDに渡した。すると,Dは,「60回払いでこの金額になります。この金額で引き落としが始まりますけどいいですか。」と言ってきたので,原告は,前記心理状態のままに了承すると,Dは,本件立替払契約書の商品名などを記載する欄に本件マットの個数や,支払総額などの所要事項を記入した。その際,被告Aの従業員などは同席していなかった。 争点に対する判断(1)消費者契約法4条3項1号,5条1項による本件立替払契約の取消ア退去すべき旨の意思表示の認定前記1認定事実(2)によれば,原告は,Dが,本件売買契約締結を勧めるのを,長時間にわたって何度も明確に拒否していた事実が認められるが,原告の当該拒否行為は,社会通念上,Dらに対し,自宅から退去して欲しいという意思を黙示に示したものと評価することができるから,本件で原告は,Dらに対し,消費者契約法4条3項1号に定めるところの,「その住居又は その業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示した」と認めるのが相当である。 イ被告Aの媒介の委託前記1認定事実(2),(3)及び弁論の全趣旨によれば,本件売買契約と本件立替払契約は,同じ場所で,ほとんど間をおかずに締結された事実及び,原告は,Dの,被告Aとの立替払契約の勧誘行為がなければ,本件売買契約の高額な代金を用意できなかった事実並びに,Dは,原告に対する勧誘の当初からクレジットの利用を前提に本件売買契約の締結を勧めている事実が認められることから,本件売買契約と本件立替払契約は密接不可分の関係にあると認定できる。 次に,消費者契約法5条1項にいう「媒介」とは,ある人と他の人との間 前提に本件売買契約の締結を勧めている事実が認められることから,本件売買契約と本件立替払契約は密接不可分の関係にあると認定できる。 次に,消費者契約法5条1項にいう「媒介」とは,ある人と他の人との間に法律関係が成立するように,第三者が両者の間に立って尽力することと解されるが,本件立替払契約は,Dが,長時間にわたる勧誘の末に締結した本件売買契約に引き続き,分割払いの回数や方法,総額などを判断した上で,その内容を原告に示し,同意を得たとして締結された事実が認められるから,Dは,被告Aと原告との間に,法律関係が成立するように,両者の間に立って尽力したと評価でき,Dは,消費者契約法5条1項にいう「媒介」をしたと認定できる。 以上の各認定事実に,前記1認定事実(1)の被告Aと販売店との関係及び,販売店と被告C並びにDとの関係を考慮すると,被告Aと販売店間には,本件立替払契約の締結について媒介することの委託関係があり,同委託に基づいて,Dが,本件立替払契約の締結を媒介したと認めるのが相当である。 ウ本件立替払契約の取消以上ア,イの各認定事実及び,前記1認定事実(3)によれば,原告が,被告Aから,本件立替払契約の締結について媒介をすることの委託を受けた販売店の従業員であるDらの行為により,困惑した心理状態のままに,本件 立替払契約を締結した事実が認められるところ,原告が,被告Aに対し,本件立替払契約取消の意思表示をした事実は,前記争いのない事実等(8)により,当裁判所に顕著であるから,同契約は,消費者契約法4条3項1号,5条1項に基づき,有効に取り消されたと認定するのが相当である。 よって,被告Aには,原告に対し,原告の既払金7万8400円については,これを返還する義務が生じ,原告の被告Aに対する未履行債務は消滅した。 (2)被告Cの不法行為 されたと認定するのが相当である。 よって,被告Aには,原告に対し,原告の既払金7万8400円については,これを返還する義務が生じ,原告の被告Aに対する未履行債務は消滅した。 (2)被告Cの不法行為上記1認定事実(2)によれば,被告Cの部下であったDの行為が違法性を有し,不法行為を構成することは明らかであり,同認定事実(1)及び弁論の全趣旨によれば,販売店の被用者であるDが,監督者である被告Cの意を受けて本件売買契約を締結した事実が認められるから,被告Cは,原告に対し,民法715条2項により,本件売買契約締結によって,Dが,原告に与えた損害を賠償する責任を負う。 上記認定に対し,被告Cは,本件売買契約締結について,Dの原告に対する説得行為に違法性はないと主張するが,前記認定に反し採用できない。 また,被告Cは,Dら従業員に対し,朝礼等を通じて常時,従業員に対する教育監督を行い,違法行為,不祥事などの発生を防止していたので,Dら従業員に対する監督に過失はないと主張し,被告C本人も,前記主張に沿う供述をするが,前記認定にかかるDらの原告に対する勧誘状況,上記1認定事実(1)の販売店の営業活動状況,販売方法などに照らすと,この供述部分は採用することができず,他に,被告Cの前記主張を認めるに足りる証拠はない。 (3)不法行為についての原告の損害額前記争いのない事実等(5)及び上記1認定事実(2),(3)によれば,Dの不法行為がなければ,原告は,本件立替払契約を締結して,被告Aに金 銭を支払うことはなかったと認めることができる。 そうすると,Dの不法行為と因果関係のある原告の損害額は,原告が,本件立替払契約に基づいて被告Aに支払った,7万8400円である。 結論 以上によれば,その余の点につき判断するまでもなく,原告の請求はいずれも理由が 行為と因果関係のある原告の損害額は,原告が,本件立替払契約に基づいて被告Aに支払った,7万8400円である。 結論 以上によれば,その余の点につき判断するまでもなく,原告の請求はいずれも理由があるからこれを認容することとし,前記認定にかかる,被告らの原告に対する7万8400円の各債務は,同一内容の給付を目的とする債務が偶然競合している場合に該当するから,いわゆる不真正連帯債務の関係にあるものと認め,主文のとおり判決する。 東京簡易裁判所民事第2室裁判官持地明
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