令和2(行ウ)224 所得税更正処分等取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和4年5月31日 東京地方裁判所
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判決文本文35,144 文字)

令和4年5月31日判決言渡令和2年(行ウ)第224号所得税更正処分等取消請求事件 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求A税務署長が原告に対し平成30年11月28日付けでした原告の平成28年分の所得税及び復興特別所得税の更正処分のうち、総所得金額2846万5 166円及び納付すべき税額713万1000円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定処分をいずれも取り消す。 第2 事案の概要不動産貸付業を営む個人事業者である原告は、平成28年分の不動産所得の金額の計算に係る消費税及び地方消費税(以下、これらを併せて「消費税」又 は「消費税等」ということがある。)の経理処理について税抜経理方式を適用し、賃貸料収入等の課税売上げに係る消費税等相当額を仮受消費税等として、管理費等の各種費用の課税仕入れに係る消費税等相当額を仮払消費税等として計上していた。他方で、原告は、不動産貸付業の用に供していた建物の譲渡収入に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に加算しないまま、仮受消費税等の額 から仮払消費税等の額を控除し、その差額を平成28年1月1日から同年12月31日までの課税期間(以下「平成28年課税期間」という。)の納付すべき消費税等の額から控除した残額を、原告の不動産所得の計算上必要経費に算入して所得税及び復興特別所得税(以下、これらを併せて「所得税等」という。)の確定申告(青色申告)を行った。 これに対し、処分行政庁は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税等が 課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるものとされていることから、上記建物の譲渡収入に係る消費税等 基因となる資産の譲渡で消費税等が 課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるものとされていることから、上記建物の譲渡収入に係る消費税等相当額は税抜経理方式により仮受消費税等の額に加算すべきであるなどとして、所得税等の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をした。 本件は、原告が、上記更正処分及び賦課決定処分はいずれも違法であるとして、その取消しを求める事案である。 1 関係法令等の定め関係法令等の定めは、別紙2「関係法令等の定め」に記載のとおりである(なお、同別紙中で定義した略称等は、以下の本文においても同様に用いるものと する。)が、このうち、本件通達の要旨は以下のとおりである。 用語の意義(本件通達1項)この通達において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるところによる。(略)「税抜経理方式」 消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額と を区分して経理する方式をいう。 「税込経理方式」 消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額とを区分しないで経理する方式をいう。 税込経理方式と税抜経理方式の選択適用(本件通達2項)所得税の課税所得金額の計算に当たり、個人事業者が行う取引にかかる消 費税等の経理処理(以下「経理処理」という。)については、税抜経理方式又は税込経理方式のいずれの方式によることとしても差し支えないが、個人事業者の選択した方式は当該個人事業者の行う全ての取引について適用するものとする。 (注)(中略) 2 譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処 理については、当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務と同一の方式によるもの (注)(中略) 2 譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処 理については、当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務と同一の方式によるものとする(以下「本件注書き」という。)。 (後略)固定資産等及び経費等の経理方式の選択適用(本件通達3項)個人事業者が売上げ等の収入に係る取引につき税抜経理方式を適用してい る場合には、本件通達2項にかかわらず、固定資産、繰延資産、棚卸資産及び山林(以下「固定資産等」という。)の取得に係る取引又は販売費、一般管理費等(山林の伐採費及び譲渡に要した費用を含む。以下「経費等」という。)の支出に係る取引のいずれか一方の取引について税込経理方式を適用できるほか、固定資産等のうち棚卸資産又は山林の取得に係る取引については、継 続適用を条件として固定資産及び繰延資産と異なる方式を選択適用できるものとする。 仮受消費税等及び仮払消費税等の清算(本件通達6項)個人事業者が税抜経理方式を適用している場合において、消費税法37条1項の規定の適用を受けたこと等により、同法19条1項に規定する課税期 間(個人事業者の場合は1月1日から12月31日までの期間)の終了の時における仮受消費税等の金額(中略)と仮払消費税等の金額(中略)との差額と当該課税期間に係る納付すべき消費税等の額又は還付されるべき消費税等の額(中略)とに差額が生じたときは、当該差額については、当該課税期間を含む年の事業所得等の金額の計算上、総収入金額又は必要経費に算入す るものとする。 譲渡所得の基因となる資産の譲渡がある場合の処理(本件通達12項)譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものがある場合には、当該資産の譲渡を当該資産 す るものとする。 譲渡所得の基因となる資産の譲渡がある場合の処理(本件通達12項)譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものがある場合には、当該資産の譲渡を当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務に係る取引に含めて、本件通達6項(前記)の取扱いを適用するものとす る。 2 前提事実(当事者間に争いがないか後掲各証拠及び弁論の全趣旨により認められる事実並びに当裁判所に顕著な事実)原告について原告は、不動産貸付業を営む個人事業者であり、昭和53年分以後の所得税の申告について、青色申告書を提出することにつき処分行政庁の承認を受 けている者である。 原告の平成28年分の不動産所得に関する経理処理について原告は、平成28年分の不動産所得に関する経理処理について、税抜経理方式を適用し、家賃収入等の課税資産の譲渡等に係る消費税等を仮受消費税等勘定に、光熱費や管理費等の各種費用の課税仕入れに係る消費税等を仮払 消費税等勘定にそれぞれ計上した。 本件各譲渡について原告は、平成28年12月28日、東京都α市(住所省略)に所在する建物を代金9928万2817円(消費税等の額を含む。)で、同市(住所省略)に所在する建物を代金1億1918万4613円(消費税等の額を含む。)で、 同市(住所省略)に所在する建物を代金624万4622円(消費税等の額を含む。)で、それぞれBに譲渡した(以下、併せて「本件各譲渡」といい、上記各建物を一括して「本件各建物」という。)。原告は、本件各建物につき、いずれも同年1月1日時点において5年を超えて所有し、貸付けの用に供していた。本件各譲渡に係る譲渡価額合計(消費税等の額を含む。)は2億24 71万2052円であり、消費税等相当 建物につき、いずれも同年1月1日時点において5年を超えて所有し、貸付けの用に供していた。本件各譲渡に係る譲渡価額合計(消費税等の額を含む。)は2億24 71万2052円であり、消費税等相当額1664万5335円を含まない譲渡価額は2億0806万6717円であった。(乙1の1~乙3の3、弁論の全趣旨)平成28年分の不動産所得及び譲渡所得に係る確定申告等ア原告は、平成29年3月13日、処分行政庁に対し、平成28年分の所 得税等の青色確定申告書(乙8。以下「本件確定申告書」という。)に、不 動産所得について、総収入金額が1億0717万1084円、所得金額が2816万3366円、納付すべき税額が523万3500円と記載し、本件確定申告書に添付された平成28年分所得税青色申告決算書(不動産所得用。乙11)に、収入金額合計1億0717万1084円、必要経費合計額7835万7718円(うち「その他の経費」として1793万4 886円)、青色申告特別控除額65万円、所得金額2816万3366円(収入金額合計額から必要経費合計額と青色申告特別控除額を控除した金額)と記載して提出した。 原告は、本件確定申告書において、分離課税の長期譲渡所得の総収入金額を2億0806万6717円(上記記載の、消費税等相当額を含まな い本件各譲渡に係る譲渡価額合計金額)と記載し、長期譲渡所得の損失の金額につき、上記長期譲渡所得の総収入金額から取得費(2億3144万0552円)を控除した2337万3835円と記載して提出した。 原告は、同日、処分行政庁に対し、課税標準額を3億1523万7000円、納付税額を1597万8000円、中間納付税額146万0900 円、納付譲渡割額431万1500円、中間納付譲渡割額39万4200円 、処分行政庁に対し、課税標準額を3億1523万7000円、納付税額を1597万8000円、中間納付税額146万0900 円、納付譲渡割額431万1500円、中間納付譲渡割額39万4200円と記載した、平成28年1月1日から同年12月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の確定申告書を提出した。 (乙8、9、11)イ原告の、平成28年分の所得税等に係る不動産所得及び譲渡所得の金額 の計算は、別紙3の別表1「原告の平成28年分の所得税等に係る不動産所得及び譲渡所得の計算」の「原告申告額」欄記載のとおりであり、その消費税の清算にかかる計算は、別紙3の別表2「不動産所得及び譲渡所得に係る経理処理額」の「原告主張の経理処理額」欄のとおりである。 原告は、以上の計算に当たり、不動産所得及び譲渡所得の計算において いずれも税抜経理方式を適用し、本件各譲渡に係る譲渡所得の収入金額に つき、本件各建物の譲渡代金(合計2億2471万2052円)のうち、当該譲渡代金に係る消費税等相当額(合計1664万5335円)を除いた金額を譲渡価額(合計2億0806万6717円)として計上し、譲渡所得の金額を算定した。そして、原告は、本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に含めない(別紙3の別表2「原告主張 の経理処理額」の②欄)一方で、不動産所得に係る仮受消費税等勘定(同①欄)及び仮払消費税等勘定(同③欄)をそれぞれ計上した上で、その差額549万9434円(同④欄)を平成28年課税期間に係る消費税等の納付すべき税額2214万4600円(同⑤欄)から控除し、その残額である1664万5166円(同⑥欄)を、平成28年分の不動産所得の計 算上、必要経費に加算して控除し(別紙3の別表1「原告申告額」の⑤及び 2214万4600円(同⑤欄)から控除し、その残額である1664万5166円(同⑥欄)を、平成28年分の不動産所得の計 算上、必要経費に加算して控除し(別紙3の別表1「原告申告額」の⑤及び⑥欄)、所得金額を算定した。 本件確定申告書の修正について処分行政庁は、平成30年9月5日、原告に対し、配当所得の金額が申告されておらず、また、本件各譲渡に係る不動産所得の金額に誤りが認められ るとして修正申告の勧奨をした。これを受けて、原告は、同年10月11日、配当所得の金額を30万1800円、総所得金額を2846万5166円及び納付すべき税額を527万9800円と記載した修正申告書(以下「本件修正申告書」という。)を提出した。(乙10)本件更正処分等について ア処分行政庁は、平成30年11月28日、本件各譲渡に係る消費税等相当額1664万5335円につき、仮受消費税等(譲渡所得)として処理し、仮払消費税等と清算をした結果、総所得金額を4511万0332円、更正により追加して納付すべきこととなる所得税等の額を686万9100円とする更正処分(以下「本件更正処分」という。)及び過少申告加算税 68万6000円の賦課決定処分(以下「本件賦課決定処分」といい、本 件更正処分と併せて「本件更正処分等」という。)をそれぞれした(甲1)。 イ処分行政庁は,本件更正処分等を記載した通知書(以下「本件通知書」という。)において、仮受消費税等・仮払消費税等の申告額・調査額について、以下のとおり記載した。(甲1)仮受消費税等(不動産所得) a 申告額 857万3614円b 調査額 857万3614円 仮受消費税等(譲渡所得)a 申告額 0円b 調査額 1664万5 等(不動産所得) a 申告額 857万3614円b 調査額 857万3614円 仮受消費税等(譲渡所得)a 申告額 0円b 調査額 1664万5335円 仮払消費税等(不動産所得)a 申告額 307万4180円b 調査額 307万4180円 ないしの差引計(+‐)a 申告額 549万9434円 b 調査額 2214万4769円 消費税等中間納付額a 申告額 185万5100円b 調査額 185万5100円 消費税等納付税額 a 申告額 2028万9500円b 調査額 2028万9500円 不動産所得の総収入金額又は必要経費算入額(‐‐)a 申告額 △1664万5166円b 調査額 169円 ウ処分行政庁は、本件更正処分の理由として、別紙4「更正通知書の処分 理由」のとおり記載し、その中には、「譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるものとされていますので、あなたの場合、(中略)のとおり税抜経理方式により仮受消費税等として処理をし、仮受消費税等と仮払消費税等の清算をすることとなります。」との記 載がある(甲1)。 原告は、平成31年2月14日、本件更正処分等について、国税通則法75条1項1号ロに基づき、国税不服審判所長に対し、本件更正処分等の取消しを求める審査請求を行った。 これに対し、国税不服審判所長は、令和元年12月17日、審査請求をい 処分等について、国税通則法75条1項1号ロに基づき、国税不服審判所長に対し、本件更正処分等の取消しを求める審査請求を行った。 これに対し、国税不服審判所長は、令和元年12月17日、審査請求をい ずれも棄却する旨の裁決をした。 原告は、令和2年6月15日、本件訴訟を提起した。 3 争点本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額(合計1664万5166円)の必要経費該当性 本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の仮受消費税への額加算の可否理由附記の違法の有無 4 争点に対する当事者の主張 争点 (本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の必要経費該当性) について(被告の主張)税込経理方式を適用した場合は、納付すべき消費税等の額を租税公課として必要経費に算入することとなるところ、当該納付すべき消費税等の額には、実質的に本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額が含まれるため、本件 各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額は、平成28年分の不動産所得の金 額の計算上、必要経費に算入される。ただし、この場合には、税込経理方式の性質上、原告の譲渡所得の総収入金額には、本件各建物の譲渡収入に係る仮受消費税等の金額が含まれることが前提となる。 これに対し、税抜経理方式を適用した場合には、本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額は、平成28年分の不動産所得の金額の計算上、必要経 費に算入することはできないことになる。 原告は、税抜経理方式を採用したにもかかわらず本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額を必要経費に算入しているから、適法な税額の算定による申告とはいえない。 (原告の主張) 争う。 争点 (本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の仮受消費税への額加 消費税等相当額を必要経費に算入しているから、適法な税額の算定による申告とはいえない。 (原告の主張) 争う。 争点 (本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の仮受消費税への額加算の可否)について(被告の主張)ア税抜経理方式及び税込経理方式の混用不可 所得税等の課税所得金額の計算に当たり、消費税法2条1項3号に規定する個人事業者が行う取引に係る消費税等の経理処理について、税抜経理方式又は税込経理方式のいずれによることとしても差し支えないが(所得税法施行令182条の2第5項、所得税法施行規則38条の2第2項参照)、同一所得区分内で両経理方式を混用すれば、当該所得の計算上、収 入若しくは費用の内容又はその対応関係に混乱が生じることから、同一所得内においては経理処理の方法を統一して課税所得を計算すべきである。 消費税法上も、個人の事業に付随する取引として同一の事業の範囲に含まれる取引(不動産の賃貸と賃貸用不動産の譲渡)については、適用する経理処理を統一することに正当性が認められること、双方の経理処理を混用 すると、適正な所得金額の計算を行えないおそれがあることからすると、 税抜経理方式と税込経理方式を混用することは許されない。 イ本件各譲渡に係る経理処理について本件各譲渡は原告の不動産所得を生ずべき業務に付随して行われたものであり、当該事業に係る資産の譲渡等である。原告は、平成28年分の不動産所得を生ずべき業務に係る取引について税抜経理方式を適用してい たのであるから、本件各譲渡についても税抜経理方式を適用する必要があり、その結果、本件各譲渡による収入に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に算入しなければならない。別紙5は、このような考えに基づく計算方法である(以下「被告計算方 も税抜経理方式を適用する必要があり、その結果、本件各譲渡による収入に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に算入しなければならない。別紙5は、このような考えに基づく計算方法である(以下「被告計算方法」という。)。 ウ原告が行った平成28年分の所得税等の課税所得の計算方法(以下「原 告計算方法」という。)について税込経理方式を用いた場合は、原告の不動産所得の総収入金額には本件仮受消費税等勘定の金額が、必要経費の金額には本件仮払消費税等勘定の金額がそれぞれ含まれ、譲渡所得の総収入金額には、本件各譲渡に係る仮受消費税等の金額が含まれることが前提となり、その上で、本件各建物の 譲渡収入に係る消費税等相当額が平成28年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入されることとなる一方で、税抜経理方式を適用した場合は、課税所得の調整に係る計算を行うため、本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額は調整計算の要素となるものの、平成28年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。 しかしながら、前提事実イのとおり、原告計算方法は、税抜経理方式による場合に計上することとなる本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に含めない一方で、不動産所得のみに係る仮受消費税等勘定及び仮払消費税等勘定をそれぞれ計上し、当該両勘定の差額を、平成28年課税期間に係る消費税等の納付すべき消費税額から控除し た金額(1664万5166円(別紙3の別表1「原告申告額」の⑥欄)) を、不動産所得の計算上雑損失として必要経費に算入し控除した。 このように、原告計算方法は、一見、税抜経理方式を適用した場合の課税所得に対する調整計算を行っているように見えるものの、実際には、仮受消費税等 上雑損失として必要経費に算入し控除した。 このように、原告計算方法は、一見、税抜経理方式を適用した場合の課税所得に対する調整計算を行っているように見えるものの、実際には、仮受消費税等勘定に本件各譲渡に係る消費税等相当額が含まれておらず、会計慣行や所得税法施行令182条の2第1項の調整規定に沿うものでは ない。 以上のとおり、原告計算方法は、課税所得に影響を及ぼさない経理処理の方法である税抜経理方式の意義を見誤ったものであり、租税法規からも一般法規からも導けないものであるから、原告の本件確定(修正)申告は適正なものではない。 (原告の主張)ア税抜経理方式及び税込経理方式について原告において、税抜経理方式及び税込経理方式が企業会計において妥当な会計処理とされていること、税抜経理方式は課税売上げに係る消費税を仮受消費税に、課税仕入れに係る消費税を仮払消費税に計上する経理処理 の方法であり、一般的な会計慣行であるということができることについて、争うものではない。 税抜経理方式又は税込経理方式のいずれか一方によっても、あるいは、これらの併用によっても、たとえ棚卸資産及び減価償却資産のように複数年分を基準に判断をすべき場合があるとしても、所得の金額及び納付すべ き消費税等の額は変わらないことから、本件通達(ただし、本件注書きを除く。)は、一般的な会計慣行及び事業者の所得金額に対する中立性を確保するという消費税の本質を勘案した合理的な内容のものである。本件注書きについても、譲渡損失の金額が生じない場合(譲渡益が発生する場合)については、税込経理方式を採用しているか税抜経理方式を採用している かによって課税される所得金額に差異が生ずることはなく、その取扱いは 妥当なもので じない場合(譲渡益が発生する場合)については、税込経理方式を採用しているか税抜経理方式を採用している かによって課税される所得金額に差異が生ずることはなく、その取扱いは 妥当なものである。 しかしながら、税抜経理方式を採用している個人事業者は課税売上げに係る消費税を仮受消費税に計上し調整を図るという経理処理を行わなければならないとする被告の主張を前提とした場合、建物を譲渡し譲渡損失が発生した場合において、本件注書きを適用すると、不動産所得につき税 抜経理方式を採用している場合と税込経理方式を採用している場合とで不動産所得の金額が相違することとなり、中立性を確保するという消費税の本質に照らし、妥当とはいえない。 イ被告計算方法が違法であること 本件注書きの適用要件を満たさないこと 5年を超えて所有する建物を譲渡して譲渡損失が生じる場合には、いずれの経理方式を採用しても譲渡損失はなかったものとして扱われる一方で(租税特別措置法31条1項)、本件注書きを適用した場合、不動産所得等の計算上は税込経理方式を採用した場合のみ、譲渡収入に係る消費税等相当額が必要経費として算入されることとなり、経理方式の違い によって不動産所得等の金額に差異が生じることになる。被告は、不動産の賃貸に係る取引と賃貸用不動産の譲渡とが同一の事業の範囲に含まれるとして、本件注書きを適用の上被告計算方法を採用している。 しかしながら、所得税法においては、不動産の賃貸に係る所得を不動産所得とし、他の種類の所得と合算して所得税額を計算することとされ ており(総合課税)、賃貸の用に供されていた建物であってもその譲渡による所得は、他の所得と区分し当該譲渡所得に係る税額を計算することとしている(分離課税)。賃貸の用に供され 算することとされ ており(総合課税)、賃貸の用に供されていた建物であってもその譲渡による所得は、他の所得と区分し当該譲渡所得に係る税額を計算することとしている(分離課税)。賃貸の用に供されていた建物が譲渡された場合のその取引については、不動産所得の損益を記録計算するために作成される不動産所得に係る会計帳簿に記録されることはない。そうすると、 譲渡された建物が賃貸の用に供されていたということをもって、当該建 物の譲渡に係る所得が不動産所得と同一の事業の範囲に含まれるとはいえず、本件注書きは適用されない。 本件注書き自体が違法であること消費税法は、消費税につき、課税売上げに係る消費税額から課税仕入れに係る消費税額を控除した残額を事業者が納付するものであり、納税 義務者である事業者の会計処理上は単なる通過勘定という性格を持つものであるとして(消費税法30条1項参照)、消費税等の経理処理の方法によって課税所得の金額に差異が生ずることを想定していないことからすると、本件注書きは消費税法の趣旨に反する。 租税公平主義に反すること 税込経理方式を選択している場合には、消費税等相当額を必要経費として算入することを認める一方で、税抜経理方式を選択している場合には必要経費として算入することを一切認めない本件注書きは、少なくとも所得税法の特例を定める租税特別措置法31条1項が適用される譲渡損失が生じる場面においては、同様の状況にある者について合理的な理 由なく異なる扱いをするものとして租税公平主義に反するから、同条の改正の際に本件注書きを公平な内容に改正しなかったことは違法である。 (被告の反論)ア本件注書きが消費税法の趣旨に反するという原告の主張について消費税の基本的な仕組みからすると、消 の改正の際に本件注書きを公平な内容に改正しなかったことは違法である。 (被告の反論)ア本件注書きが消費税法の趣旨に反するという原告の主張について消費税の基本的な仕組みからすると、消費税等相当額は、理念的には、 仮受金又は仮払金としての性質を有し、通常は損益の計算に影響を及ぼさないものの、会計処理の方式の差異(税抜経理方式か、税込経理方式かの区分)により、企業会計上の所得金額が異なってくるという問題は存在するのであり、具体的には棚卸資産や減価償却資産に消費税等を含む処理を行うか否かによって、所得金額が異なってくることからすると、税抜経理 方式と税込経理方式のいずれの経理処理の方法を適用するかにより所得 金額に差異が生ずることは当然に想定される。したがって、消費税等の経理処理の方法によって課税所得に差異が生ずることを想定していないことが消費税法の趣旨であるかのような原告の主張は誤りである。 本件注書きは、税抜経理方式と税込経理方式では所得金額の計算に差異が生じることを前提とした上で、所得金額の計算を適正に行うためには、 両方式のいずれかを統一して適用する必要があり、そのことは業務の用に供している資産の譲渡についても同様であることを定めたものであって、その内容は、消費税法の基本的な仕組みや消費税法の規定などに照らして合理的なものであるから、本件注書きは、何ら消費税法の趣旨に反するものではなく、この点に関する原告の主張には理由がない。 イ本件注書きが租税公平主義に反するという原告の主張について税込経理方式と税抜経理方式における消費税等の額は、税抜経理方式では事業所得等の金額の計算に原則として影響を及ぼさないのに対し、税込経理方式では同計算に影響を及ぼすことになる。ただし、我が国の 税込経理方式と税抜経理方式における消費税等の額は、税抜経理方式では事業所得等の金額の計算に原則として影響を及ぼさないのに対し、税込経理方式では同計算に影響を及ぼすことになる。ただし、我が国の消費税の基本的な仕組みなどからすれば、両方式はいずれも合理的な経理処理の 方法であることから、本件通達2項は、所得金額の計算に当たり、両方式のどちらを適用しても差し支えないこと及びどちらの方式を適用するかは事業者(納税者)の選択に委ねられていることを明らかにしたものである。このように、その内容を異にする経理方式の適用が納税者の選択に委ねられている場合、納税者がどちらの経理方式の適用を選択するかにより、 当該納税者の置かれた状況は異なることになるから、そのように状況の異なる納税者は、同様に課税されなければならないことにはならない。そうすると、税込経理方式と税抜経理方式という経理方式の違いによって不動産所得等の金額に差異が生じることになるとしても、それは、納税者の選択によって状況を異にした結果であるから、そのこと自体は公平に反する ものではないし、税込経理方式と税抜経理方式の選択適用を認めることが 租税公平主義に反するものでもない。 争点 (理由附記の違法の有無)について(被告の主張)帳簿書類の記載自体を否認することなく更正をする場合においては、処分行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充 足する程度に具体的に更正の理由が明示されていれば、所得税法155条2項において要求される理由附記の要件を満たすものと解される。 本件通知書には、処分行政庁が判断の基礎とした前提事実及び原告の主張する清算差額が必要経費に算入されないとの判断に至った判断過程が記載されており、処分行政庁の恣意抑 要件を満たすものと解される。 本件通知書には、処分行政庁が判断の基礎とした前提事実及び原告の主張する清算差額が必要経費に算入されないとの判断に至った判断過程が記載されており、処分行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度 の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の理由附記がされているものといえ、所得税法155条2項が要求する要件を充足する。 (原告の主張)青色申告書に係る年分の総所得金額等の更正をする場合には、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならない(所得税法155条2項)。附記 すべき理由の程度としては、更正の根拠を、更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の目的を充足する程度に具体的に明示するものであることを要すると解され、更正処分庁が当該評価判断に至った過程を検証し得る程度に記載する必要がある。ここでいう、更正の理由とは、更正の原因となる事実、それへの法の適用及び結論の3つを含む趣旨であるが、 法の適用に関連して生ずる法の解釈の問題等については、結論のみでなく、結論に到達した理由ないし根拠を納税者に理解し得る程度に示す必要がある。 本件における更正通知書には、法の適用に関して、「譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるものとされています ので、あなたの場合、(中略)税抜経理方式により仮受消費税等として処理を し、仮受消費税等と仮払消費税等の清算をすることとなります」との記載があるのみであり、なぜ同一の経理方式によるとの解釈となるかについての説明が一切ない。このような理由附記では、本件更正処分等がされるに至った理由を検証することができない。したがって、本 す」との記載があるのみであり、なぜ同一の経理方式によるとの解釈となるかについての説明が一切ない。このような理由附記では、本件更正処分等がされるに至った理由を検証することができない。したがって、本件更正処分等における理由附記は所得税法155条2項に反するから、本件更正処分等は取消原因たる 瑕疵を有する。 第3 当裁判所の判断 1 争点(本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の必要経費該当性)について所得税法37条1項は、その年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に 算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、不動産所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他不動産所得を生ずべき業務について生じた費用の額とする旨規定する。 課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税等の額について、仮受消費税 等及び仮払消費税等としてこれらに係る取引の対価と区分する方法その他これに準ずる方法により行う場合、すなわち、税抜経理方式を適用している個人事業者の場合について、所得税法施行令182条の2第5項、1項、所得税法施行規則38条の2第2項は、その課税期間における課税売上割合が95%未満である場合等(消費税法30条2項)には、その課税期間の仕入 れに係る消費税等として控除することができるのは、課税仕入れ等に対する消費税等の全額ではなく、課税売上げに対応する部分のみとなり、控除できない消費税等(控除対象外消費税額等)が生じるところ、これについては、所得税法上、必要経費に計上するという形で課税所得が調整されている。 上記のとおり、所得税法施行令182条の2第5項、所得税法施行規則38 条の2第2項は、税抜経理方式を採った場合に適用される規 得税法上、必要経費に計上するという形で課税所得が調整されている。 上記のとおり、所得税法施行令182条の2第5項、所得税法施行規則38 条の2第2項は、税抜経理方式を採った場合に適用される規定として設けら れているが、他の経理方式を否定する内容とはなっていないことからすると、所得税法等は、納税者が税抜経理方式ではなく税込経理方式を選択することも許容しているものと解される。 税抜経理方式は、売上げ、仕入れ等に係る収入金額や必要経費の額等につき消費税を除いた額で計上し、消費税を納税者の損益計算、すなわち所得金 額の計算に影響させない経理方式である。この方式による場合には、売上げの際に受け取った消費税は仮受消費税等として、仕入れ等の際に支払った消費税は仮払消費税等としてそれぞれ処理した上、決算期等において相殺して、その差額を消費税の納付税額である未払消費税(マイナスのときは還付税額である未収消費税)に振り替える経理処理を行う。税抜経理方式を適用した 場合、消費税等の税抜処理における端数処理等により、未払消費税等が仮受消費税等と仮払消費税等との差額に一致しないことがあるが、その場合、課税売上げから計算した消費税等と仮受消費税等との差額は、雑損失又は雑収入として計上することにより、課税所得の調整が図られる。 税込経理方式は、売上げ、仕入れ等に係る収入金額や必要経費の額等を、 消費税を含めた額で計上し、消費税の納付額は租税公課として必要経費に、消費税の還付額は雑収入として収入に算入して、損益計算を行う経理方式である。 税込経理方式と税抜経理方式の考え方の基本的な相違は、消費税を、最終事業者(譲渡所得の場合は譲渡人)の負担に帰する費用とみるか、最終消費 者(譲渡所得の場合は譲受人)の負担に帰する費用とみる 税込経理方式と税抜経理方式の考え方の基本的な相違は、消費税を、最終事業者(譲渡所得の場合は譲渡人)の負担に帰する費用とみるか、最終消費 者(譲渡所得の場合は譲受人)の負担に帰する費用とみるかということにあるものと解される。 税込経理方式は、事業者が国に納めるべき消費税額を事業者の負担に帰する費用とみる方式といえ、売上げ、仕入れに際して授受される消費税相当額もそれぞれ事業者の収益、費用とみることにより、消費税相当額を含んだ金 額で損益計算が行われる結果、納税すべき消費税額が事業者の損益に影響を 及ぼすことになる。 税抜経理方式では、事業者が売上げに際して消費税相当額を受け取ることは、最終消費者の負担において国に納めるべき消費税を預かったということであり、仕入れに際して消費税相当額を支払ったとしても、それは後に預かることになる消費税の一部を、仕入先等が最終消費者の負担において国に納 めるべき消費税分として先払いしたということになるため、各消費税相当額は暦年において清算される仮受金、仮払金という通過勘定としての性格を有し、計上された仮受消費税と仮払消費税とが相殺され、仮受消費税の残額から納めるべき消費税額が支出されることになるから、納付すべき消費税額は納税者の損益に影響を及ぼさないことになる(端数処理等で僅かに影響を及 ぼす場合があるが、本件の争点との関係では問題とならない。)。 以上に判示したとおり、税抜経理方式の場合には、譲渡所得総収入金額や取得価額は税抜価額で算出される一方、仮受消費税と仮払消費税とが相殺され、仮受消費税の残額から納付すべき消費税額が支出されることになるから、納付すべき消費税額は納税者の損益に影響を及ぼさないことになる。そうす ると、税抜経理方式による場合、仮受消費税等相当額 れ、仮受消費税の残額から納付すべき消費税額が支出されることになるから、納付すべき消費税額は納税者の損益に影響を及ぼさないことになる。そうす ると、税抜経理方式による場合、仮受消費税等相当額、仮払消費税等相当額及びその差額である譲渡所得に係る納付すべき消費税等相当額は、いずれも損益に関係しない取引によるものであり、これを所得税法37条1項の必要経費に算入する余地はないということになる。 本件についてみると、原告は、本件各譲渡に係る譲渡所得の総収入金額に つき、本件各建物の譲渡代金のうち当該譲渡代金に係る消費税等相当額を除いた金額を譲渡価額として計上し、譲渡所得の金額を算定した。他方、本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に含めず、これを含まない不動産所得に係る仮受消費税等勘定及び仮払消費税等勘定を計上し、その差額を平成28年課税期間に係る消費税等の納付すべき税額から控 除し、その残額を、平成28年分の不動産所得の計算上、必要経費に加算し て控除し、所得金額を算定している。原告の上記所得金額の算定は、本件各建物の譲渡代金のうち当該譲渡代金に係る消費税等相当額を仮受消費税等として計上しない結果、納付すべき消費税額から同額相当分が控除されず、結果的に本件各譲渡の代金に係る消費税等相当額が必要経費に算入される計算方式となっているといえる。 しかしながら、上記判示のとおり、税抜経理方式による場合、譲渡所得に係る納付すべき消費税等相当額は、損益に関係しない取引によるものであって所得税法37条1項の必要経費に該当する余地がないものであるから、この点で既に原告の計算方式は正当ではないということができるが、当事者の主張に鑑み、本件通達及び本件注書きの解釈等の観点からも検討する。 2 争点 要経費に該当する余地がないものであるから、この点で既に原告の計算方式は正当ではないということができるが、当事者の主張に鑑み、本件通達及び本件注書きの解釈等の観点からも検討する。 2 争点(本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額の仮受消費税への額加算の可否)について被告は、本件更正処分の適法性を本件通達及び本件注書きが規定する税抜経理方式及び税込経理方式の混用禁止の点からも根拠付けており、原告がこれを争っているので、この点について検討する。 既に判示した税抜経理方式と税込経理方式の内容等に鑑みれば、同一所得区分内で両方式を混用した場合には、収入若しくは費用の内容又はその対応関係に混乱が生じ、適正な課税金額の算出が困難となるから、両方式を混用することはできないものというべきである。所得税の課税所得金額の計算に当たり、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるも のに係る経理処理については、税抜経理方式又は税込経理方式のいずれの方式によることとしても差し支えないが、当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務と同一の方式によるべきであり、個人事業者の選択した方式は当該個人事業者の行う全ての取引について適用するものと定める本件通達、及び譲渡所得について同趣旨をいう本件注書きは、以 上と同趣旨をいうものと解される。 税抜経理方式による場合には、消費税等相当額を仮受金、仮払金という通過勘定としての性格を有するものとして処理しなければならず、そのためには、仮受消費税と仮払消費税とが相殺されることが必要であるため、貸借科目である仮受消費税と仮払消費税を両建てしていることが必要であり、両建てが適正に行われていない経理では、消費税を通過勘定として処 理する税抜経理方式として正当な処理 ことが必要であるため、貸借科目である仮受消費税と仮払消費税を両建てしていることが必要であり、両建てが適正に行われていない経理では、消費税を通過勘定として処 理する税抜経理方式として正当な処理とはいえない。 以上を踏まえて原告計算方法をみると、前提事実イのとおり、不動産所得について税抜経理方式を適用し、また、本件確定申告書及び本件修正申告書において、本件各譲渡に係る収入金額として消費税等相当額を含まない金額を計上したにもかかわらず、本件各建物の譲渡代金に係る消費税 等相当額を仮受消費税の額に含めないまま、不動産所得の仮受消費税等と仮払消費税等を清算した金額から、消費税等中間納付額及び消費税等納付税額を控除した金額1664万5166円を不動産所得の必要経費算入額として計上したものであり、本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額を仮受消費税等の額に含めない点において、税抜経理方式を正しく適用し た計算方法ということはできない。 また、原告計算方法は、本件確定申告書及び本件修正申告書において本件各譲渡に係る収入金額につき消費税等相当額を含まない金額を計上していることからすると、譲渡所得について税込経理方式を適用したともいい難い処理となっており、この点でも正当な経理処理ということはできない。 以上のとおり、原告は、平成28年分の不動産所得に係る消費税等につき税抜経理方式を適用した以上、本件各譲渡の収入金額に係る消費税等についても税抜経理方式を適用し、本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額1664万5335円を仮受消費税等として加算すべきであったものであるから、本件通達及び本件注書きの適用を前提にこれと同旨をいう 被告計算方法は正当であり、これと異なる原告計算方法は正当なものとは いえないというべ 税等として加算すべきであったものであるから、本件通達及び本件注書きの適用を前提にこれと同旨をいう 被告計算方法は正当であり、これと異なる原告計算方法は正当なものとは いえないというべきである。 原告の主張についてア原告は、所得税法において不動産所得は総合課税、譲渡所得は分離課税となっており、賃貸の用に供されていた建物が譲渡された場合のその取引については、不動産所得の損益を記録計算するために作成される不動産所 得に係る会計帳簿に記録されることはないとして、当該建物の譲渡に係る所得が不動産所得と同一の事業の範囲に含まれず、本件注書きは適用されない旨主張する。 しかしながら、本件注書きは、「譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供して いた事業所得等を生ずべき業務と同一の方式によるものとする」と定めるところ、前判示に係る解釈と同趣旨をいう限度でその内容は合理的であり、同一の会計帳簿に記録されるか否かは、前判示に係る解釈を左右するものではないから、原告の主張は前提を異にするものであって理由がない。 この点を措いて、本件注書きの文言に沿って検討しても、本件において は、前提事実のとおり、本件各建物は原告が貸付けの用に供していたものであり、本件各建物により不動産所得が生じていたことからすると、本件注書きの要件を満たすものであるから、いずれにせよ本件注書きの適否についての原告の上記主張は、採用することができない。 イ原告は、消費税の経理処理の方法によって課税所得の金額に差異が生ず る点について消費税法の趣旨に反する旨主張するが、仮に本件とは離れて、原告主張に係る税抜経理方式と税込経理方式との間に不均衡にみえるような結 経理処理の方法によって課税所得の金額に差異が生ず る点について消費税法の趣旨に反する旨主張するが、仮に本件とは離れて、原告主張に係る税抜経理方式と税込経理方式との間に不均衡にみえるような結果をもたらすことがあるとしても、法令上、納税者が税込経理方式と税抜経理方式のいずれを採用するか選択することが想定されており、実際に納税者が税込経理方式と税抜経理方式のいずれを採用するかを任意 に選択できる制度となっていることに加え、事業者自らの判断に基づいて 経理方式を選択した結果によるものであることに照らし、消費税法の趣旨に反するということはできない。また、原告が上記不均衡にみえるような結果をもって租税公平主義に反する旨主張するものであるとしても、上記判示に照らし、租税公平主義に反するということはできない。 原告は、租税措置特別措置法31条1項が適用される場面において租税 公平主義に反する結果を招くような本件注書きは改正されるべきであったとも主張する。しかしながら、本件更正処分は、同措置法31条1項を適用してされたものではなく、本件注書きが改正されなかったことの不当をいう点も、これまで判示してきたところに照らし、本件更正処分の適法性に直接影響を与えるものではないから、結局、原告の同措置法31条1 項に関する主張は、本件処分の違法性に関する主張としては失当である。 以上のとおり、原告は平成28年分の不動産所得に係る消費税等につき税抜経理方式を適用している以上、本件各譲渡の収入所得に係る消費税等についても税抜経理方式を適用し、本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額1664万5335円を仮受消費税等として加算した被告計算方法は相当で ある。 3 争点(理由附記の違法の有無)について理由附記の趣旨,程度等 本件各建物の譲渡収入に係る消費税等相当額1664万5335円を仮受消費税等として加算した被告計算方法は相当で ある。 3 争点(理由附記の違法の有無)について理由附記の趣旨,程度等について所得税法155条2項が青色申告書に係る年分の所得税の総所得金額等について更正をする場合に更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を規定して いるのは、同法が、青色申告制度を採用し、青色申告書に係る所得の金額の計算については、当該計算が法定の帳簿書類による正当な記載に基づくものである以上、当該記載を無視して更正されることがないことを納税者に保障した趣旨に鑑み、更正をする処分行政庁の判断の慎重さや合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての 便宜を与える趣旨に出たものと解される(最高裁昭和36年第84号同3 8年5月31日第二小法廷判決・民集17巻4号617頁、最高裁昭和50年(行ツ)第84号同54年4月19日第一小法廷判決・民集33巻3号379頁参照)。 そして、帳簿書類の記載自体を否認することなく更正をする場合においては、更正通知書記載の更正の理由が、更正の根拠を前記の処分行政庁の恣意 抑制及び不服申立ての便宜という理由附記の制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、所得税法の要求する更正の理由の附記として欠けるところはないと解するのが相当である(最高裁昭和56年(行ツ)第36号同60年4月23日第三小法廷判決・民集39巻3号850頁参照)。 本件更正通知書の更正の理由附記に係る瑕疵の有無についてア本件更正通知書の否認の内容・性質本件更正通知書には、前提事実及び別紙4のとおり、原告が不動産所得の金額の計算にお 本件更正通知書の更正の理由附記に係る瑕疵の有無についてア本件更正通知書の否認の内容・性質本件更正通知書には、前提事実及び別紙4のとおり、原告が不動産所得の金額の計算において、消費税等につき税抜経理方式を適用しているものの、本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額については仮受消費税 等とする経理処理をせずに消費税等の納税額の計算をし、差額相当額1664万5166円を消費税清算差額として雑損失に計上し、支払保険料等と合算した1793万4886円を「その他の経費」として必要経費に計上していること、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得 と同一の経理方式によるものとされているので、本件各建物の譲渡代金に係る消費税等相当額については税抜経理方式により仮受消費税等として処理をする必要があること、その結果、必要経費に算入すべき金額は0円となり、平成28年分の不動産所得の金額は4480万8532円となることが記載されている。そうすると、本件更正処分は、本件各建物の譲渡 代金に係る消費税等相当額が仮受消費税等の額に算入されるか否か、その 結果として上記消費税等相当額が必要経費として算入されるか否かについて、納税者である原告と法的見解を異にするものであり、必要経費を算定する基となった帳簿書類の記載自体を否認するものとはいえない。 イ本件更正通知書記載の更正の理由の瑕疵の有無そこで、更正通知書記載の更正の理由が、の理由附記の制度の趣旨目 的を充足する程度に具体的に明示するものといえるか否かという観点から検討する。 上記の本件更正通知書に附記された理由は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課 記の制度の趣旨目 的を充足する程度に具体的に明示するものといえるか否かという観点から検討する。 上記の本件更正通知書に附記された理由は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるべきであるから、本 件各譲渡に係る消費税等相当額を、原告の平成28年分の不動産所得に係る経理処理と同一の税抜経理方式を用いて算定するべきであるとの処分行政庁の考えを明確にした上で、具体的な計算方法も記載しているものであり、処分行政庁の判断の慎重さや合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとい う理由附記の制度の趣旨目的を充足する程度に更正の理由を具体的に明示するものとみるということができ、所得税法の要求する更正の理由の附記として欠けるところはないというべきである。 原告の主張についてこれに対し、原告は、更正の原因となる事実に関連して生ずる法の解釈の 問題等については、結論のみでなく、結論に到達した理由ないし根拠を納税者に理解し得る程度に示す必要があると解されるところ、本件における更正通知書には、なぜ同一の経理方式によるものとするとの解釈がされるかについての説明が一切なく、このような理由附記では本件更正処分等がされるに至った理由を検証することができないと主張する。 しかしながら、上記において説示したとおり、本件更正通知書に附記さ れた理由は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるとの解釈を前提とする旨を示し、その解釈に基づく具体的な計算方法 得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一の経理方式によるとの解釈を前提とする旨を示し、その解釈に基づく具体的な計算方法も記載していることからすると、そのような解釈を前提とする理由等が記載されていないとしても、更正をする処分行政庁の判断の慎重さや合 理性を担保してその恣意を抑制し、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由附記の制度の趣旨目的に反するものとはいえないから、原告の主張は採用することができない。 以上によれば、本件通知書の理由附記が違法であるということはできない。 4 本件更正処分等の適法性について 本件更正処分について前記2に判示したとおり、本件各譲渡に係る消費税等相当額について仮受消費税等として処理をすることは相当であり、これを前提に計算すると、原告の平成28年分の総所得金額及び所得税等の納付すべき税額等は、本件更正処分と同額となる。また、前記3のとおり、本件通知書に理由附記の 瑕疵があるということもできないから、本件更正処分は適法である。 本件賦課決定処分について上記のとおり、本件更正処分は適法であり、これを前提に計算すると、納付すべき過少申告加算税の額は、本件賦課決定処分と同額となる。また、前記3のとおり、本件通知書に理由附記の瑕疵があるということもできな いから、本件賦課決定処分は、適法である。 第4 結論以上によれば、本件更正処分等はいずれも適法であり、原告の請求はいずれも理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部 裁判長裁判官春名茂 裁判官横 請求はいずれも理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部 裁判長裁判官春名茂 裁判官横井靖世 裁判官瀬智彦 (別紙1省略) (別紙2)関係法令等の定め第1 所得税法に係る関係法令等の定め 1 所得税法37条1項は、その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に 係るもの並びに雑所得の金額のうち35条3項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外 の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする旨定める。 2 所得税法施行令の定め所得税法施行令182条の2第1項は、居住者の不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得(以下「事業所得等」という。)を生ずべき業務を行う年(消費税法30条2項(仕入れに係る消費税額の控除)に規定する課税売上割合に 準ずる割合として財務省令で定めるところにより計算した割合が100分の80以上である年に限る。)において資産に係る控除対象外消費税額等が生じた場合には、その生じた資産に係る控除対象外消費税額等の合計額については、その年の年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額(以下「事業所得等の金額」という。)の計算上、 場合には、その生じた資産に係る控除対象外消費税額等の合計額については、その年の年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額(以下「事業所得等の金額」という。)の計算上、必要経費に算入す る旨定める。 所得税法施行令182条の2第2項は、居住者の事業所得等を生ずべき業務を行う年(同条1項に規定する年を除く。)において生じた資産に係る控除対象外消費税額等が次に掲げる場合に該当する場合には、その該当する資産に係る控除対象外消費税額等の合計額については、その年の年分の事業所得等の金 額の計算上、必要経費に算入するとして、1号として、棚卸資産に係るもので ある場合、2号として消費税法5条1項(納税義務者)に規定する特定課税仕入れに係るものである場合、3号として20万円未満である場合を定める。 所得税法施行令182条の2第3項は、居住者の事業所得等を生ずべき業務を行う年において生じた資産に係る控除対象外消費税額等の合計額(同条1項及び2項の規定により必要経費に算入される金額を除く。以下「繰延消費税額 等」という。)につきその年の年分の事業所得等の金額の計算上必要経費に算入する金額は、当該繰延消費税額等を60で除しこれにその年において当該業務を行っていた期間の月数を乗じて計算した金額の2分の1に相当する金額とする旨定める。 所得税法施行令182条の2第5項は、同条1項から3項までに規定する資 産に係る控除対象外消費税額等とは、居住者が消費税法19条1項(課税期間)に規定する課税期間につき同法30条1項の規定の適用を受ける場合で、当該課税期間中に行った同法2条1項9号(定義)に規定する課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税の額及び当該消費税の額を課税標準として課されるべき地方消費税の額に 1項の規定の適用を受ける場合で、当該課税期間中に行った同法2条1項9号(定義)に規定する課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税の額及び当該消費税の額を課税標準として課されるべき地方消費税の額に相当する金額並びに同法30条2項に規定する課税仕入れ 等の税額及び当該課税仕入れ等の税額に係る地方消費税の額に相当する金額をこれらに係る取引の対価と区分して取り扱ったときにおける当該課税仕入れ等の税額及び当該課税仕入れ等の税額に係る地方消費税の額に相当する金額の合計額のうち、同条1項の規定による控除をすることができない金額及び当該控除をすることができない金額に係る地方消費税の額に相当する金額の合計額で それぞれの資産に係るものをいう旨定める。 3 所得税法施行規則38条の2第2項は、所得税法施行令182条の2第5項に規定する区分は、同項に規定する課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税の額及び当該消費税の額を課税標準として課されるべき地方消費税の額に相当する金額並びに課税仕入れ等の税額及び当該課税仕入れ等の税額に係る地方 消費税の額に相当する金額を、それぞれ仮受消費税等及び仮払消費税等として これらに係る取引の対価と区分する方法その他これに準ずる方法により行うものとする旨定める。 第2 消費税法の定め 1 消費税法2条1項3号は、同法にいう「個人事業者」の意義につき、事業を行う個人をいう旨定める。 消費税法2条1項9号は、同法にいう「課税資産の譲渡等」の意義につき、資産の譲渡等のうち、6条1項の規定により消費税を課さないこととされるもの以外のものをいう旨定める。 2 消費税6条1項は、国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第一に掲げるものには消費税を課さない旨定める。同別表第一において、土地の譲 課さないこととされるもの以外のものをいう旨定める。 2 消費税6条1項は、国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第一に掲げるものには消費税を課さない旨定める。同別表第一において、土地の譲渡 及び貸付け等が掲げられている。 3 消費税法19条1項1号は、同法における、個人事業者に係る課税期間は、原則として、1月1日から12月31日までの期間とする旨定める。 消費税法30条1項は、事業者が、国内において行う課税仕入れ若しくは特定課税仕入れ又は保税地域から引き取る課税貨物については、次の各号に 掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める日の属する課税期間の同法45条1項2号に掲げる課税標準額に対する消費税額から、当該課税期間中に国内において行った課税仕入れに係る消費税額、当該課税期間中に国内において行った特定課税仕入れに係る消費税額及び当該課税期間における保税地域からの引取りに係る課税貨物につき課された又は課されるべき消費税額の合計 額を控除する旨定める。 消費税法30条2項は、同条1項の場合において、同項に規定する課税期間における課税売上高が5億円を超えるとき、又は当該課税期間における課税売上割合が100分の95に満たないときは、同項の規定により控除する課税仕入れに係る消費税額、特定課税仕入れに係る消費税額及び同項に規定 する保税地域からの引取りに係る課税貨物につき課された又は課されるべき 消費税額(以下「課税仕入れ等の税額」という。)の合計額は、同項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める方法により計算した金額とする旨定める。 1号当該課税期間中に国内において行った課税仕入れ及び特定課税仕入れ並びに当該課税期間における前項に規定する保税地域からの引 の区分に応じ当該各号に定める方法により計算した金額とする旨定める。 1号当該課税期間中に国内において行った課税仕入れ及び特定課税仕入れ並びに当該課税期間における前項に規定する保税地域からの引取りに係 る課税貨物につき、課税資産の譲渡等にのみ要するもの、課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等(以下「その他の資産の譲渡等」という。)にのみ要するもの及び課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものにその区分が明らかにされている場合イに掲げる金額にロに掲げる金額を加算する方法 イ課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ、特定課税仕入れ及び課税貨物に係る課税仕入れ等の税額の合計額ロ課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れ、特定課税仕入れ及び課税貨物に係る課税仕入れ等の税額の合計額に課税売上割合を乗じて計算した金額 2号前号に掲げる場合以外の場合当該課税期間における課税仕入れ等の税額の合計額に課税売上割合を乗じて計算する方法 5 消費税法45条1項2号は、事業者(同法9条1項の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)は、原則として、課税期間ごとに、当該課税期間の末日の翌日から2月以内に、課税標準額に対する消費税額を記載し た申告書を提出しなければならない旨定める。 第3 理由附記に関する関係法令の定め所得税法155条2項は、税務署長は、居住者の提出した青色申告書に係る年分の総所得金額の更正をする場合には、その更正に係る国税通則法28条2項(更正通知書の記載事項)に規定する更正通知書にその更正の理由を附記し なければならない旨定める。 第4 租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの。以下同じ。)の定め1 書の記載事項)に規定する更正通知書にその更正の理由を附記し なければならない旨定める。 第4 租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの。以下同じ。)の定め 1 31条1項前段は、個人が、その有する土地若しくは土地の上に存する権利又は建物及びその附属設備若しくは構築物で、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には、当該譲渡による譲渡所得につい ては、所得税法22条等の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(同法33条3項に規定する譲渡所得の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、同法32条1項に規定する短期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同項後段の規定にかかわらず、当該計算した金額を限度として当該損失の金額を控除した後の金額とす る。以下「長期譲渡所得の金額」という。)に対し、長期譲渡所得の金額の100分の15に相当する金額に相当する所得税を課する旨定める。 2 31条1項後段は、個人がその有する土地若しくは土地の上に存する権利又は建物及びその附属設備若しくは構築物の譲渡をした場合において、長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、所得税法その他所得税に 関する法令の規定については、当該損失の金額は生じなかったものとみなす旨定める。 第5 「消費税等の施行に伴う所得税の取扱いについて」(平成元年直所3-8、直資3-6。以下「本件通達」という。) 1 用語の意義(本件通達1項) この通達において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるところによる。(略)⑸ 税抜経理方式消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額とを区分して経理する方式をいう。 ⑹ 税込経理方式消 において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるところによる。(略)⑸ 税抜経理方式消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額とを区分して経理する方式をいう。 ⑹ 税込経理方式消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額とを区 分しないで経理する方式をいう。 2 税込経理方式と税抜経理方式の選択適用(本件通達2項)所得税の課税所得金額の計算に当たり、個人事業者が行う取引にかかる消費税等の経理処理については、税抜経理方式又は税込経理方式のいずれの方式によることとしても差し支えないが、個人事業者の選択した方式は当該個人事業者の行う全ての取引について適用するものとする。 (注)(中略) 2 譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに係る経理処理については、当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務と同一の方式によるものとする(本件注書き)。 (後略) 3 固定資産等及び経費等の経理方式の選択適用(本件通達3項)個人事業者が売上げ等の収入に係る取引につき税抜経理方式を適用している場合には、本件通達2項にかかわらず、固定資産等の取得に係る経費等の支出に係る取引のいずれか一方の取引について税込経理方式を適用できるほか、固定資産等のうち棚卸資産又は山林の取得に係る取引については、継続適用を条 件として固定資産及び繰延資産と異なる方式を選択適用できるものとする。 4 仮受消費税等及び仮払消費税等の清算(本件通達6項)個人事業者が税抜経理方式を適用している場合において、消費税法37条1項の規定の適用を受けたこと等により、同法19条1項に規定する課税期間(個人事業者の場合は1月1日から12月31日までの期間)の終了の時における 仮受消 している場合において、消費税法37条1項の規定の適用を受けたこと等により、同法19条1項に規定する課税期間(個人事業者の場合は1月1日から12月31日までの期間)の終了の時における 仮受消費税等の金額(中略)と仮払消費税等の金額(中略)との差額と当該課税期間に係る納付すべき消費税等の額又は還付されるべき消費税等の額(中略)とに差額が生じたときは、当該差額については、当該課税期間を含む年の事業所得等の金額の計算上、総収入金額又は必要経費に算入するものとする。 5 消費税等の必要経費算入の時期(本件通達7項) 所得税の課税所得金額の計算に当たり、税込経理方式を適用している個人事 業者が納付すべき消費税等は、納税申告書に記載された税額については当該納税申告書が提出された日の属する年の事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入し、更正又は決定に係る税額については当該更正又は決定があった日の属する年の事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入する。ただし、当該個人事業者が申告期限未到来の当該納税申告書に記載すべき消費税等の額を未払金 に計上したときの当該金額については、当該未払金に計上した年の事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入することとして差し支えない。 6 譲渡所得の基因となる資産の譲渡がある場合の処理(本件通達12項)譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものがある場合には、当該資産の譲渡を当該資産をその用に供していた事業所得等を生ずべき業務に 係る取引に含めて、本件通達6項の取扱いを適用するものとする。 以上別表1 原告の平成28年分の所得税等に係る不動産所得及び譲渡所得の計算(単位:円)原告申告額被告主張額①28,163,36644,808,701②107,1 るものとする。 以上別表1 原告の平成28年分の所得税等に係る不動産所得及び譲渡所得の計算(単位:円)原告申告額被告主張額①28,163,36644,808,701②107,171,084107,171,253③107,171,084107,171,084④- ⑤78,357,71861,712,552⑥16,645,166-⑦61,712,55261,712,552⑧650,000650,000⑨△ 23,373,835△ 23,373,835⑩208,066,717208,066,717⑪224,712,052224,712,052⑫16,645,33516,645,335⑬231,440,552231,440,552(注)△印は損失の金額を表す。 (単位:円)原告主張の経理処理額正当な経理処理額①8,573,6148,573,614②-16,645,335③3,074,1803,074,180④5,499,43422,144,769⑤22,144,60022,144,600⑥16,645,166-⑦- 納付すべき消費税等の額( 乙9の1枚目⑨欄と⑳欄の合計額)原告主張清算差額( ⑤-④)<不動産所得の必要経費に算入>正当な消費税等清算差額( ④-⑤)<不動産所得の収入金額に算入>(別紙3)不動産所得の金額(②-⑤-⑧)総収入金額( 乙10 の3枚目㋝欄)本件譲渡に係る消費税等相当額本件建物売買代金の額( 乙1の1ないし3)内 訳その他の必要経費の額分離課税の長期譲渡所得の金額(⑩-⑬)上記消費税等勘定に係る貸 に係る消費税等相当額本件建物売買代金の額( 乙1の1ないし3)内 訳その他の必要経費の額分離課税の長期譲渡所得の金額(⑩-⑬)上記消費税等勘定に係る貸借差額(①+②-③)原告主張清算差額(別表2の原告主張の経理処理額の⑥欄)総収入金額項目本件仮受消費税等勘定(不動産所得分)本件譲渡に係る仮受消費税等本件仮払消費税等勘定(不動産所得分)本件建物に係る取得費等の額(乙3の1ないし3の各3枚目)内 訳(確定申告に係る)収入金額( 乙11 の1枚目④欄)正当な消費税等清算差額( 別表2の正当な経理処理額の⑦欄)項目別表2 不動産所得及び譲渡所得に係る経理処理額内 訳青色申告特別控除額( 乙11 の1枚目㉒欄)必要経費の額 (別紙4)更正通知書の処分理由 1 更正処分の理由あなたが備え付けている帳簿書類等を調査した結果、当年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書において申告された不動産所得の金額に誤りがあると認 められましたので、次のとおり不動産所得の金額を算定し、更正しました。 必要経費の額あなたは不動産所得の金額の計算において、取引にかかる消費税及び地方消費税(以下「消費税等」といいます。)の経理処理(以下「経理処理」といいます。)について、消費税等の額と当該消費税等に係る取引の対価の額とを区分し て経理する方式(以下「税抜経理方式」といいます。)によることとしていることが認められます。 あなたは、平成28年12月28日にいずれも貸付の用に供している東京都α市(住所省略)に所在する建物を譲渡価額99,282,817 円、同市(住所省略)に所在する建物を譲渡価額119,184,6 あなたは、平成28年12月28日にいずれも貸付の用に供している東京都α市(住所省略)に所在する建物を譲渡価額99,282,817 円、同市(住所省略)に所在する建物を譲渡価額119,184,613 円、及び同市(住所省略)に所在する 建物を譲渡価額6,244,622 円でBに譲渡し、各譲渡価額から消費税等相当額を控除した金額を譲渡所得の金額の計算上、譲渡所得に係る総収入金額として、確定申告書を提出しています。 そして、あなたは当該譲渡した資産に係る消費税等相当額16,645,335 円を仮受消費税等とする経理処理をせずに消費税等の納税額の計算をし、差額相当額 16,645,166 円を消費税精算差額として雑損失に計上し、支払保険料575,832円、車両関連費296,854 円、接待交際費284,372 円、会議費12,662 円及びリース料120,000 円の合計額1,289,720 円と合算した17,934,886 円を青色申告決算書の「その他の経費」欄に記載し必要経費に計上しています。 しかしながら、譲渡所得の基因となる資産の譲渡で消費税が課されるものに 係る経理処理については、当該資産をその用に供していた不動産所得と同一 の経理方式によるものとされていますので、あなたの場合、(中略)のとおり税抜経理方式により仮受消費税等として処理をし、仮受消費税等と仮払消費税等の清算をすることとなります。 したがって、仮受消費税等と仮払消費税等の清算により不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は0円となりますので、その他の経費の 額は1,289,720 円、当年分の不動産所得の必要経費の額の合計額は61,712, 552 円となります。 不動産所得の金額あなたの当年分の不動産所得の金額は、総収入金 その他の経費の 額は1,289,720 円、当年分の不動産所得の必要経費の額の合計額は61,712, 552 円となります。 不動産所得の金額あなたの当年分の不動産所得の金額は、総収入金額の当初申告額107,171, 084 円から上記⑴の必要経費の額61,712,552 円及び青色申告特別控除額650, 000 円を控除した44,808,532 円となります。 2 加算税賦課決定処分の理由今回更正(当初申告は期限内申告書)により、納付すべきこととなる所得税及び復興特別所得税の額6,869,100 円に、国税通則法65条の規定により計算した過少申告加算税686,000 円を賦課決定しました。 なお、今回更正に基づき納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに今回更正前の税額の計算の基礎とされなかったことについて正当な理由があると認められるものはありません。 以上 (別紙5)本件更正処分等の根拠及び適法性第1 本件更正処分の根拠及び適法性について 1 本件更正処分の根拠について 被告が本訴において主張する原告の平成28年分の所得税等の納付すべき税額等は、次のとおりである(金額の前の「△」は、損失の金額であることを示す。以下同じ。)総所得金額 4511万0501円上記金額は、次のア及びイの各金額の合計額である。 ア不動産所得の金額 4480万8701円上記金額は、次のの金額からの金額及びの金額を差し引いた後の金額である。 総収入金額 1億0717万1253円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した不動産所得に係る総収 入金額1億0717万1084円に、仮受消費税 の金額である。 総収入金額 1億0717万1253円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した不動産所得に係る総収 入金額1億0717万1084円に、仮受消費税等の額及び仮払消費税等の額の差額と平成28年課税期間の消費税等の納付すべき消費税等の額との清算により、不動産所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額169円を加算した金額である。 必要経費 6171万2552円 上記金額は、次のa及びbの合計額である。 なお、消費税等に関連して、原告の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入される金額はない。 a その他の必要経費 128万9720円上記金額は、原告が本件確定申告書に添付した平成28年分所得税 青色申告決算書(不動産所得用)(以下「平成28年分決算書」という。) の「その他の経費」欄に記載した必要経費の金額1793万4886円(乙11・1枚目⑰欄)から、原告主張清算差額1664万5166円を差し引いた後の金額である。 b 上記a以外の必要経費 6042万2832円上記金額は、平成28年分決算書のその他の経費(乙11・1枚目⑰ 欄)以外の必要経費欄(乙11・1枚目⑤ないし⑯欄)の各金額の合計額である。 青色申告特別控除額 65万円上記金額は、平成28年分決算書に記載した青色申告特別控除額と同額である(乙11・1枚目㉒欄)。 イ配当所得の金額 30万1800円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した配当所得の金額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「配当所得の金額」③欄及び乙10・1枚目⑤欄)。 分離課税の 30万1800円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した配当所得の金額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「配当所得の金額」③欄及び乙10・1枚目⑤欄)。 分離課税の長期譲渡所得の金額 △2337万3835円 上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した分離課税の長期譲渡所得の金額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「分離長期譲渡所得の金額」⑥欄及び乙10・3枚目○61欄)。 分離課税の上場株式等に係る譲渡所得等の金額 2113円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した分離課税の上場株式等に係 る譲渡所得等の金額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」⑦欄及び乙10・3枚目○65欄)。 分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額 18万円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「上場株式 等に係る配当所得等の金額」⑧欄及び乙10・3枚目○66欄)。 所得控除の額の合計額 371万3964円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した所得から差し引かれる金額の合計額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「所得控除の額の合計額」⑨欄及び乙10・1枚目㉕欄)。 課税される所得金額 4139万6000円 上記金額は、上記の総所得金額4511万0501円から上記の所得控除の額の合計額371万3964円を控除した後の金額(ただし、国税通則法118条1項の規定により千円未満の端数金額を切り捨てた後のもの)である。 なお、上記、及びの各所得の金額に係る 所得控除の額の合計額371万3964円を控除した後の金額(ただし、国税通則法118条1項の規定により千円未満の端数金額を切り捨てた後のもの)である。 なお、上記、及びの各所得の金額に係る課税される所得金額は、 については、損失であるため生じなかったものとみなされ、また、及びについては、いずれも前3年間から繰り越された譲渡損失の金額があり、この繰り越された譲渡損失の金額725万6808円から、前記の分離課税の上場株式等に係る譲渡所得等の金額(2113円)及び前記の分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額(18万円)をそれぞれ控除することとな るため、いずれも零円となる(別紙5・別表「修正申告」欄の「算出税額」⑮ないし⑰欄)。 納付すべき税額 1214万8900円上記金額は、次のアの金額1383万2200円から、イの金額1万5090円及びウの金額1万5000円を控除し、エの金額28万9844円を 加算して、更にオの金額9万1853円及びカの金額185万1200円を控除した後の金額(ただし、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(以下「復興特別措置法」という。)24条2項の規定により百円未満の端数金額を切り捨てた後のもの。)である。 ア課税総所得金額に対する税額 1383万2200円 上記金額は、前記の課税される所得金額4139万6000円に所得税法89条1項に規定する税率を乗じて計算した金額である。 イ配当控除の額 1万5090円上記金額は、所得税法92条1項の規定に従い、前記イの配当所得の金額30万1800円に100分の5を乗じて計算した金額であり、原 イ配当控除の額 1万5090円上記金額は、所得税法92条1項の規定に従い、前記イの配当所得の金額30万1800円に100分の5を乗じて計算した金額であり、原告 が本件修正申告書に記載した配当控除の額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「配当控除」⑱欄及び乙10)。 ウ政党等寄附金等特別控除の額 1万5000円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した政党等寄附金等特別控除の額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「政党等寄附金等特別 控除」⑲欄及び乙10)。 エ復興特別所得税の額 28万9844円上記金額は、前記アの金額1383万2200円から前記イの金額1万5090円及び前記ウの金額1万5000円を控除した後の金額1380万2110円に復興特別措置法13条に規定する100分の2.1の税 率を乗じて計算した金額である。 オ所得税等の源泉徴収税額 9万1853円上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した源泉徴収税額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「源泉徴収税額」㉒欄及び乙10)。 カ所得税等の予定納税額 185万1200円 上記金額は、原告が本件修正申告書に記載した予定納税額と同額である(別紙5・別表「修正申告」欄の「予定納税額」㉔欄及び乙10)。 2 本件更正処分の適法性被告が本訴において主張する原告の平成28年分の所得税等の納付すべき税額は前記1のとおり1214万8900円であるところ、当該金額は、本件 更正処分における納付すべき税額と同額であるから、本件更正処分は適法であ る。 第2 本件賦課決定処分の根拠及び適法性 とおり1214万8900円であるところ、当該金額は、本件 更正処分における納付すべき税額と同額であるから、本件更正処分は適法であ る。 第2 本件賦課決定処分の根拠及び適法性 1 本件賦課決定処分の根拠前記第1で述べたとおり、本件更正処分は適法であるところ、本件更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額の計算の基礎となった事実の うちに、本件更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについて、国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」があると認められるものはない。 したがって、本件更正処分に伴って原告に賦課決定されるべき過少申告加算税の額は、国税通則法65条1項の規定に基づき、本件更正処分により原告が 新たに納付すべき税額686万円(ただし、同法118条3項の規定に基づき1万円未満の端数金額を切り捨てた後のもの。)に100分の10の割合を乗じて計算した金額である68万6000円となる。 2 本件賦課決定処分の適法性上記1で述べたとおり、本件更正処分に伴い原告に賦課決定された過少申告 加算税の額は68万6000円であるところ、当該加算税の額は、本件賦課決定処分における過少申告加算税の額と同額であるから、本件賦課決定処分は適法である。 以上 別表(別紙5・別表)平成28年分の所得税等の更正処分等に係る課税の経緯(単位:円)確定申告修正申告更正処分等審査請求審査裁決平成29年3月13日平成30年10月11日平成30年11月28日平成31年2月14日令和元年12月17日①28,163,36628,465,16645,110,332②28,163,36628,163,36644,808,532③-301,8 平成31年2月14日令和元年12月17日①28,163,36628,465,16645,110,332②28,163,36628,163,36644,808,532③-301,800301,800④ ⑤ ⑥△ 23,373,835△ 23,373,835△ 23,373,835⑦2,1132,1132,113⑧180,000180,000180,000⑨3,713,9643,713,9643,713,964①対応分⑩24,449,00024,751,00041,396,000⑥対応分⑪ ⑦対応分⑫ ⑧対応分⑬ ⑩対応分⑭6,983,6007,104,40013,832,200⑪対応分⑮ ⑫対応分⑯ ⑬対応分⑰ ⑱-15,09015,090⑲15,00015,00015,000⑳6,968,6007,074,31013,802,110㉑146,340148,560289,844㉒30,22691,85391,853㉓7,084,7007,131,00014,000,100㉔1,851,2001,851,2001,851,200㉕5,233,5005,279,80012,148,900㉖413,558413,558413,558㉗-686,000項目年月日総所得金額(②+③+④+⑤)更正処分等の全部取消し棄 却内 訳不動産所得の金額配当所得の金額給与所得の金額雑所得の金額申告納税額(⑳+ ③+④+⑤)更正処分等の全部取消し棄 却内 訳不動産所得の金額配当所得の金額給与所得の金額雑所得の金額申告納税額(⑳+㉑-㉒)長期譲渡所得の金額上場株式等に係る譲渡所得等の金額上場株式等に係る配当所得等の金額所得控除の額の合計額課税される所得金額算出税額配当控除政党等寄附金等特別控除差引所得税額(⑭+⑮+⑯+⑰-⑱-⑲)復興特別所得税額(⑳✕2.1%)源泉徴収税額(注3) 「納付すべき税額」(㉕)欄の金額は,百円未満の端数を切り捨てた後の金額である(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法24条2項)。 予定納税額納付すべき税額(㉓-㉔)翌年へ繰り越す株式等に係る譲渡損失の金額過少申告加算税の額(注1) 「長期譲渡所得の金額」(⑥)欄の△印は,損失の金額を表す。 (注2) 「課税される所得金額」(⑩)欄の金額は,千円未満の端数を切り捨てた後の金額である(国税通則法118条1項)。

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