主文 原判決中、「当審における未決勾留日数中五〇日を原判決の本刑に算入する。」との部分を破棄する。原審における未決勾留日数中三八日を本刑に算入する。検察官のその余の部分に対する本件上告および被告人の本件上告をいずれも棄却する。理由 被告人本人の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。弁護人川合昭三の上告趣意は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。検察官の上告趣意について。記録によれば、被告人は、本件強盗強姦の事実につき起訴前の昭和四四年二月二〇日勾留状の執行を受け、その後一、二審を通じ引き続き勾留を継続されているものであるが、これよりさき、被告人は昭和三二年一〇月二九日宇都宮地方裁判所栃木支部において、強盗強姦、窃盗の罪により懲役一二年(未決勾留六〇日算入)に処せられ、同判決は同年一一月一三日確定し、翌三三年七月二日から右刑の執行を受け、その後昭和四三年四月二六日仮出獄を許されたが、右仮出獄を取り消されたため、さらに本件被告事件について勾留中の同四四年七月二八日から右仮出獄取消による残刑の執行を受け、その刑期は昭和四六年八月四日に終了すべき筋合であつたところ、被告人は本件第一審の判決に対し昭和四四年六月二〇日控訴を申し立て、原裁判所はこれに対し同年一〇月八日控訴を棄却するとともに原審における未決勾留日数中五〇日を第一審判決の本刑に算入する旨の判決を言い渡したものであることが認められる。- 1 -そうすると、原審が第一審判決の本刑に算入した原審における未決勾留日数(法定通算の対象となる分を除く。)のうち、被告人の控訴申立をした日から前記仮出獄の取消による残刑の執行開始の前日までの三八日間を超える分は 、原審が第一審判決の本刑に算入した原審における未決勾留日数(法定通算の対象となる分を除く。)のうち、被告人の控訴申立をした日から前記仮出獄の取消による残刑の執行開始の前日までの三八日間を超える分は、前記確定刑の執行と重複することが明らかである。 ける未決勾留日数(法定通算の対象となる分を除く。)のうち、被告人の控訴申立をした日から前記仮出獄の取消による残刑の執行開始の前日までの三八日間を超える分は 、原審が第一審判決の本刑に算入した原審における未決勾留日数(法定通算の対象となる分を除く。)のうち、被告人の控訴申立をした日から前記仮出獄の取消による残刑の執行開始の前日までの三八日間を超える分は、前記確定刑の執行と重複することが明らかである。したがつて、原判決中原審の未決勾留日数を本刑に算入した部分は、論旨引用の当裁判所の判例に反して刑法二一条を適用した違法があり、論旨は理由がある。よつて、刑訴法四〇五条二号、四一〇条一項本文、四一三条但書により、原判決中、「当審における未決勾留日数中五〇日を原判決の本刑に算入する。」との部分を破棄し、刑法二一条により原審における未決勾留日数三八日を本刑に算入し、原判決中その余の部分に対する検察官の上告は、上告趣意として何らの主張がなく、したがつてその理由がないことに帰し、被告人の本件上告は全部理由がないから、刑訴法四一四条、三九六条により右各上告を棄却し、当審における訴訟費用は、同法一八一条一項但書により被告人に負担させないこととし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。検察官築信夫、同内田實公判出席昭和四五年六月一一日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎- 2 -
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