平成16(行コ)8 食糧費情報公開請求控訴事件(原審・鹿児島地方裁判所平成8年(行ウ)第12号,差戻前の控訴審・福岡高等裁判所宮崎支部平成9年(行コ)第7号,上告審・最高裁判所平成11年(行ツ)第251号,同年(行ヒ)第194号)

裁判年月日・裁判所
平成18年10月19日 福岡高等裁判所 情報公開
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判決文本文9,863 文字)

- 1 -主文 原判決を次のとおり変更する。控訴人が被控訴人らに対し,平成8年9月3日付けでした平成6年度及び同7年度の鹿児島県東京事務所執行の食糧費の支出に係る資料の一部を開示しないとの処分のうち,別紙開示目録記載の各情報に関する部分をいずれも取り消す。被控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。(,。), 訴訟の総費用ただし上告審において負担を命じられた分を除くはこれを2分し,その1を控訴人の,その余を被控訴人らの各負担とする。事実 及び理由第1控訴の趣旨 原判決中控訴人敗訴の部分を取り消す。被控訴人らの請求をいずれも棄却する。第2事案の概要 本件は,被控訴人らが控訴人に対し,鹿児島県東京事務所における食糧費の支出に関する情報の開示を求める事案である。前提事実(1)旧鹿児島県情報公開条例(昭和63年鹿児島県条例第4号。平成12年鹿児島県条例第113号による全部改正前のもの。以下「本件条例」という)には,。以下のとおりの規定がある。記第1条(目的)この条例は,県民の公文書等の開示を求める権利を明らかにするとともに,県が実施する情報公開施策の推進に関し必要な事項を定めることにより,県民の県政に対する理解と信頼を深め,もって県民参加による公正で開かれた県政を一層推進することを目的とする。第2条(定義)3項この条例において「実施機関」とは,知事,議会,教育委員会,選挙管理委員会,人事委員会,監査委員,地方労働委員会,収用委員会,海区漁業調整委員会及び内水面漁場管理委員会をいう。第3条(解釈及び運用)実施機関は,県民の公文書等の開示を求める権利が十分に尊重されるようにこの条例を解釈し,及び運用するものとする。この場合において,実施機関は,個人に関する情報が 員会をいう。第3条(解釈及び運用)実施機関は,県民の公文書等の開示を求める権利が十分に尊重されるようにこの条例を解釈し,及び運用するものとする。 労働委員会,収用委員会,海区漁業調整委員会及び内水面漁場管理委員会をいう。第3条(解釈及び運用)実施機関は,県民の公文書等の開示を求める権利が十分に尊重されるようにこの条例を解釈し,及び運用するものとする。この場合において,実施機関は,個人に関する情報が 員会をいう。第3条(解釈及び運用)実施機関は,県民の公文書等の開示を求める権利が十分に尊重されるようにこの条例を解釈し,及び運用するものとする。この場合において,実施機関は,個人に関する情報がみだりに公にされることのないように最大限の配慮をしなければならない。第8条(開示しないことができる公文書等)実施機関は,開示の請求に係る公文書等に次の各号のいずれかに該当する情報が記録されているときは,当該公文書等の開示をしないことができる。2号個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く)。であって,特定の個人が識別され,又は識別され得るもの。ただし,次に- 2 -掲げる情報を除く。ア法令等の定めるところにより,何人でも閲覧することができるとされている情報イ実施機関が公表を目的として作成し,又は取得した情報ウ法令等の規定による許可,届出その他これらに類する行為に際して実施機関が作成し,又は取得した情報であって,開示することが公益上必要であると認められるもの3号法人(国及び地方公共団体を除く)その他の団体(以下「法人等」と。いう)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であっ。て,開示することにより,当該法人等又は当該事業を営む個人の競争上の地位その他正当な利益を害すると認められるもの。ただし,次に掲げる情報を除く。ア事業活動によって生じ,又は生ずるおそれがある危害から人の生命,身体又は健康を保護するために,開示することが必要であると認められる情報イ違法又は著しく不当な事業活動によって生じ,又は生ずるおそれがある侵害から個人の財産又は生活を保護するために,開示することが必要であると認められる情報ウア又はイに掲げる情報に準ずる情報であって,開示することが公益上必要であると認めら ,又は生ずるおそれがある侵害から個人の財産又は生活を保護するために,開示することが必要であると認められる情報ウア又はイに掲げる情報に準ずる情報であって,開示することが公益上必要であると認められるもの,,,,,,,,8号県又は国等が行う監査検査取締り許可認可試験入札徴税交渉,渉外,争訟その他の事務事業に関する情報であって,開示することにより,当該事務事業の目的が損なわれるもの,特定のものに不当な利益若しくは不利益が生ずるもの又は当該事務事業若しくは将来の同種の事務事業の公正若しくは円滑な執行に支障が生ずるおそれがあるもの(2)被控訴人らは,本件条例が定める「実施機関」である控訴人に対し,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の(,)各食糧費の支出に係る資料支出負担行為・支出命令票請求書及び出席者名簿についての開示請求をした。 るもの,特定のものに不当な利益若しくは不利益が生ずるもの又は当該事務事業若しくは将来の同種の事務事業の公正若しくは円滑な執行に支障が生ずるおそれがあるもの(2)被控訴人らは,本件条例が定める「実施機関」である控訴人に対し,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の(,)各食糧費の支出に係る資料支出負担行為・支出命令票請求書及び出席者名簿についての開示請求をした。,,(),()これに対し控訴人は本件条例8条2号個人情報3号事業活動情報あるいは8号(行政運営情報)に該当するとして,平成8年9月2日付けで同6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課執行の食糧費の支出に係る資料(支出負担行為・支出命令票,請求書及び出席者名簿)につき,同月3日付けで上記各年度分の鹿児島県東京事務所及び同県財政課執行の各食糧費の支出に係る資料(支出負担行為・支出命令票,請求書及び出席者名簿)につき,それぞれのうち下記の部分を開示しないとの処分(以下「本件不開示処分」という)をした(甲2。ないし7。)記ア債権者の住所・氏名等が記載されている部分及び債権者が識別できる部分イ債権者の取引金融機関,預金種別,口座番号等が記載されている部分- 3 -ウ債権者の経理担当者名及び担当者印が記載され ア債権者の住所・氏名等が記載されている部分及び債権者が識別できる部分イ債権者の取引金融機関,預金種別,口座番号等が記載されている部分- 3 -ウ債権者の経理担当者名及び担当者印が記載されている部分エ懇談等の相手方等出席者が識別され得る部分(ただし,平成7年度分については「懇談等の相手方等出席者が記載されている部分及び出席者が識別され得る部分)」 本件訴訟の推移(1)原審における被控訴人らの請求の趣旨そこで,被控訴人らは,本件不開示処分のうち,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の各食糧費の支出に係る資料(支出負担行為・支出命令票,請求書及び出席者名簿)中の下記に関する部分の取消しを求めて原審に対して本訴を提起した。記ア債権者の住所・氏名等が記載されている部分及び債権者が識別できる部分イ債権者の取引金融機関,預金種別,口座番号等が記載されている部分ウ懇談等の相手方等出席者が識別され得る部分(ただし,平成7年度分については「懇談等の相手方等出席者が記載されている部分及び出席者が識別され得る部分)」(2)原判決原審は,被控訴人らの上記請求を,本件不開示処分のうち上記(1)ア及びウの情報を開示しないとの部分の取消しを求める限度で認容した。 が記載されている部分及び債権者が識別できる部分イ債権者の取引金融機関,預金種別,口座番号等が記載されている部分ウ懇談等の相手方等出席者が識別され得る部分(ただし,平成7年度分については「懇談等の相手方等出席者が記載されている部分及び出席者が識別され得る部分)」(2)原判決原審は,被控訴人らの上記請求を,本件不開示処分のうち上記(1)ア及びウの情報を開示しないとの部分の取消しを求める限度で認容した。(3)差戻前の控訴審判決そこで,控訴人は,原判決を不服として控訴を提起したところ,差戻前の控訴審である福岡高等裁判所宮崎支部は,控訴人の控訴をいずれも棄却する旨の判決を言い渡した。(4)上告審判決控訴人が差戻前の控訴審判決を不服として上告の提起及び上告受理の申立てをしたところ,最高裁判所は,本件条例8条2号本文にいう「個人に関する情報」は事業を営む個人の当該事業に関する情報が除外されている以外には文言上何ら限定されていな して上告の提起及び上告受理の申立てをしたところ,最高裁判所は,本件条例8条2号本文にいう「個人に関する情報」は事業を営む個人の当該事業に関する情報が除外されている以外には文言上何ら限定されていないから,個人にかかわりのある情報であって,特定の個人が識別され,又は識別され得るものは,原則として,同号所定の非開示情報に該当するというべきであるが,同条3号が法人等に関する情報及び事業を営む個人の当該事業に関する情報について,個人に関する情報と異なる類型の情報として非開示事由を規定していることに照らせば,本件条例においては,法人等の代表者又はこれに準ずる地位にある者(これらの者を総称して,以下「法人等の代表者等」という)が当該法人等の職務として行う行為など当該法人等の行為そのものと。評価される行為に関する情報については,専ら法人等に関する情報としての非開示事由が規定されていると解するのが相当であり,同条2号所定の非開示情報には該当しないというべきであり,また,本件条例の趣旨,目的に照らせば,公務員の職務の遂行に関する情報は,公務員個人の私事に関する情報が含まれる場合を除き,公務員個人が同号本文にいう「個人」に当たることを理由に同号所定の非開示情報に該当するとはいえないと解するのが相当であると判示し,差戻前の- 4 -控訴審判決のうち,平成6年度及び同7年度に鹿児島県秘書課,同県財政課及び同県東京事務所が執行した食糧費の支出に係る懇談会等の出席者名簿中鹿児島県職員以外の出席者に関する部分を取り消したうえで,同部分を当裁判所に差し戻す旨の判決を言い渡した。 る場合を除き,公務員個人が同号本文にいう「個人」に当たることを理由に同号所定の非開示情報に該当するとはいえないと解するのが相当であると判示し,差戻前の- 4 -控訴審判決のうち,平成6年度及び同7年度に鹿児島県秘書課,同県財政課及び同県東京事務所が執行した食糧費の支出に係る懇談会等の出席者名簿中鹿児島県職員以外の出席者に関する部分を取り消したうえで,同部分を当裁判所に差し戻す旨の判決を言い渡した。なお,上告審においては,Aも被上告人とされていたが,最高裁判所は,差戻前の控訴審判決のうち同人に関する部分を破棄し,同部分については同人の死亡により終了した旨宣言した。(5)当審にお 渡した。なお,上告審においては,Aも被上告人とされていたが,最高裁判所は,差戻前の控訴審判決のうち同人に関する部分を破棄し,同部分については同人の死亡により終了した旨宣言した。(5)当審における審判対象そこで,当裁判所では,被控訴人らの請求のうち,上記差戻しに係る部分,即ち,本件不開示処分のうち,平成6年度及び同7年度に鹿児島県秘書課,同県財政課及び同県東京事務所が執行した食糧費の支出に係る懇談会等の出席者名簿中鹿児島県職員以外の出席者に関する部分についての当否を判断することになったが,当審係属中に控訴人が上記部分の一部に関する情報を開示した結果,被控訴人らは,控訴人に対し,平成6年度及び同7年度に鹿児島県東京事務所が執行した食糧費の支出に係る懇談会等の出席者名簿のうち,別表中の「相手方出席者」欄の網掛け部分に記載の情報(以下「本件情報」という)を開示しないとの部。分の取消しを求めるものとして,請求を減縮した。なお,当審において,被控訴人B及び同Cは本件訴えを取り下げている。争点 控訴人がした本件不開示処分のうち,本件情報に関する部分が適法であるか否か。第3当裁判所の判断,,, 本件条例においては個人にかかわりのある情報であって特定の個人が識別され又は識別され得るものは,原則として,本件条例8条2号所定の非開示情報に該当するというべきであるが,法人等の代表者等が当該法人等の職務として行う行為など当該法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報については,上記非開示情報には該当しないものと解される。そして,被控訴人らは,原審において,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の各食糧費の支出に係る資料のうちの一定のものに関する開示を概括的に求めていたが,前記のとおり,控訴人 当するというべきであるが,法人等の代表者等が当該法人等の職務として行う行為など当該法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報については,上記非開示情報には該当しないものと解される。そして,被控訴人らは,原審において,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の各食糧費の支出に係る資料のうちの一定のものに関する開示を概括的に求めていたが,前記のとおり,控訴人 らは,原審において,平成6年度分及び同7年度分の鹿児島県秘書課,同県東京事務所及び同県財政課執行の各食糧費の支出に係る資料のうちの一定のものに関する開示を概括的に求めていたが,前記のとおり,控訴人が一部を追加して開示した結果,被控訴人らは,当審において,鹿児島県東京事務所執行の食糧費の支出に係る懇談会等の出席者名簿のうち,別表中の「相手方出席者」欄のうちの網掛け部分にかかる情報(本件情報)に限ってその開示を求める旨請求を減縮したものであるが,同部分には公務員に関する情報が含まれていないことは当事者間に争いがない。そうすると,本件情報はいずれも私人に関する情報であるとともに,別表の記載からも明らかなとおり,同情報は個人を識別し得るものと認められるから,同情報は原則として本件条例8条2号の非開示情報に該当するものの,当該個人が法人等の代表者等であり,かつ,当該法人等の職務として行うなど当該法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報と認められる場合には,当該情報は同号所定の非開示事由には該当しないものということができる。- 5 -2(1)そこで,本件情報を当該各個人の肩書(別表中の「相手方出席者」の「職」の欄に記載された肩書)毎に分類すると,以下のとおりとなる。,,(),なお鹿児島県の学事法制課の課長補佐Dはその陳述書乙166において別表の一連番号39番の1行目の「株)○○代表取締役」は,同番号7行目あ(「()」,,「()るいは8行目の株△△チーフディレクターと同姓同名でありまた株○○」の商業登記簿謄本にも代表取締役としてその氏名が記載されていないため,当該出席者名簿の起票者が誤ってこれを記載したのではないかと思われるというものの,上記商業登記簿謄本は証拠として提出されていないうえ,当該出 簿謄本にも代表取締役としてその氏名が記載されていないため,当該出席者名簿の起票者が誤ってこれを記載したのではないかと思われるというものの,上記商業登記簿謄本は証拠として提出されていないうえ,当該出席者名簿の写し(乙86)からも,上記事実を読みとることはできない。 該出席者名簿の起票者が誤ってこれを記載したのではないかと思われるというものの,上記商業登記簿謄本は証拠として提出されていないうえ,当該出 簿謄本にも代表取締役としてその氏名が記載されていないため,当該出席者名簿の起票者が誤ってこれを記載したのではないかと思われるというものの,上記商業登記簿謄本は証拠として提出されていないうえ,当該出席者名簿の写し(乙86)からも,上記事実を読みとることはできない。したがって,一連番号39番の1行目の記載が誤記であるものと認めることはできない。記〔肩書〕〔一連番号〕〔1〕事務長1番,13番の3行目,48番,51番〔2〕所長3番の1,2行目,76番の2行目,90番の3,4行目〔3〕無肩書4番〔4〕幹事長5番,13番の1行目,38番,50番の1行目〔5〕支店長7番の1行目,40番の1行目〔6〕事務局長9番の1行目,13番の2行目,14番,22番の2行目,73番の1行目,102番の5,6行目,111番の4,5行目〔7〕副会長11番の1行目〔8〕副社長11番の2行目〔9〕支社長12番の3,5,6行目,37番の7,8行目,41番の4行目,49番の4,5行目〔10〕会長12番の7行目,37番の9行目,49番の6行目〔11〕議長16番〔12〕社長20番の2行目〔13〕委員長22番の1行目〔14〕常務取締役25番の1行目,80番の1行目〔15〕常務理事35番の3行目,102番の4行目,111番の3行目,〔16〕専務理事57番の1行目〔17〕代表取締役39番の1行目〔18〕館長39番の6行目,88番の1行目〔19〕副幹事長50番の2行目〔20〕室長64番の1行目〔21〕東京営業所長67番の2行目,87番の2,3行目,90番の1行目〔22〕監査室長95番,96番の2行目,114番の2行目- 6 -(2)上記のうち〔1〕所長,幹事長,支店 行目〔21〕東京営業所長67番の2行目,87番の2,3行目,90番の1行目〔22〕監査室長95番,96番の2行目,114番の2行目- 6 -(2)上記のうち〔1〕所長,幹事長,支店長,支社長,会長,議長,社長,委,員長,代表取締役,館長,東京営業所長という肩書は,一般的に当該法人等そのもの又はその支店や営業所などといった一定の独立性を有する組織の長と評し得,,〔〕,,る地位にある者に付されるものということができまた 副会長副社長常務取締役,常務理事,専務理事の肩書は,直ちに独立した組織の長とまでは評し得ないにしても,これに準じる地位にある者に付されるものということができるから,本件条例の趣旨及び目的からしても,当該個人が上記の各肩書を有する場合には,原則として,当該個人は,法人等の代表者等であるものと推認するのが相当である。 を有する組織の長と評し得,,〔〕,,る地位にある者に付されるものということができまた 副会長副社長常務取締役,常務理事,専務理事の肩書は,直ちに独立した組織の長とまでは評し得ないにしても,これに準じる地位にある者に付されるものということができるから,本件条例の趣旨及び目的からしても,当該個人が上記の各肩書を有する場合には,原則として,当該個人は,法人等の代表者等であるものと推認するのが相当である。なお,別表の一連番号50番の2行目の副幹事長も,当該法人等の代表者等であるものという余地もあるが,当該懇談会には上記副幹事長と同じ連合会の幹事長(同一連番号の1行目)が同時に出席しており,同人が当該法人等を代表しているものということができるから,上記副幹事長が当該法人等の代表者等であるとまで認めることはできない。他方,前記のうち,上記以外の事務長,事務局長,室長,監査室長の肩書が付されている者及び肩書の記載がない者については,一般的に法人等の代表者等であると認めることはできず,その他に上記の者が上記代表者等であるものと認めるに足りる証拠はない。(3)そして,控訴人は,別表に記載された懇談会の趣旨及び内容について,何らの立証をしないところ,上記懇談会が,控訴人の政策等について,有識者としての助言や意見交換を行うためのものであって,当該法人等の職務とは無関係に参加を求めたもの た懇談会の趣旨及び内容について,何らの立証をしないところ,上記懇談会が,控訴人の政策等について,有識者としての助言や意見交換を行うためのものであって,当該法人等の職務とは無関係に参加を求めたものであることを窺わせる証拠はないから,特段の事情のない限り,上記(2)の〔1〕及び〔2〕に記載の肩書が付された個人は当該法人等の職務として懇談会に出席したものと推認するのが相当というべきであるところ,上記特段の事情を窺わせる証拠はない。この点につき,控訴人は,同一の機会に法人格を異にする複数の法人等の人物と懇談を持つような場合,これは当該法人等との個別具体的な法律行為を目的としたものではなく,それぞれの有する知見や参考意見を聴くために,いわば有識者として出席を求めたものと考えるべきであり,また,懇談会に明らかに法人等の代表者等とはいえない者が出席していた場合,同一の懇談会に出席していた代表者等の行為を当該法人等の行為そのものと評価することはできない,と主張する。 に法人格を異にする複数の法人等の人物と懇談を持つような場合,これは当該法人等との個別具体的な法律行為を目的としたものではなく,それぞれの有する知見や参考意見を聴くために,いわば有識者として出席を求めたものと考えるべきであり,また,懇談会に明らかに法人等の代表者等とはいえない者が出席していた場合,同一の懇談会に出席していた代表者等の行為を当該法人等の行為そのものと評価することはできない,と主張する。しかし,当該懇談会が法律行為等を目的とするものでなかったとしても,そのことと当該個人の行為が帰属する法人等の行為そのものと評価し得るか否かとは次元を異にする事柄であり,かかる事情をもって,懇談会に出席した法人等の代表者等の行為が当該法人等の行為と評価し得ないものということはできないし,このことは,他の出席者の中に法人等の代表者等とは認め難い者がいたとしても同様である。控訴人の上記主張は採用することができない。以上によれば,本件情報のうち,上記3(2)の〔1〕及び〔2〕に記載の肩書が- 7 -付された個人に関する部分,即ち,別紙開示目録に記載の各情報に限り,本件条例8条2号の非開示情報に該当しないものと認められるから,原判決を変更し,本件不開示処分のうち,別紙開示目録に記載の各 主文 付された個人に関する部分,即ち,別紙開示目録に記載の各情報に限り,本件条例8条2号の非開示情報に該当しないものと認められるから,原判決を変更し,本件不開示処分のうち,別紙開示目録に記載の各情報に関する部分を取り消すこととして,主文のとおり判決する。理由 福岡高等裁判所第2民事部裁判長裁判官石井宏治裁判官高宮健二裁判官伊東譲二 事実 開示目録別表の「相手方出席者」欄の網掛け部分のうち,以下の部分にかかる各情報 3番の1,2行目 5番 7番の1行目 11番の1,2行目 12番の3,5ないし7行目 13番の1行目 16番 20番の2行目 22番の1行目 25番の1行目 35番の3行目 37番の7ないし9行目 38番 39番の1,6行目 40番の1行目 41番の4行目 49番の4ないし6行目 50番の1行目 57番の1行目 67番の2行目 76番の2行目 80番の1行目 87番の2,3行目 88番の1行目 7行目 13番の1行目 16番 20番の2行目 22番の1行目 25番の1行目 35番の3行目 37番の7ないし9行目 38番 39番の1,6行目 40番の1行目 41番の4行目 49番の4ないし6行目 50番の1行目 57番の1行目 67番の2行目 76番の2行目 80番の1行目 87番の2,3行目 88番の1行目 90番の1,3,4行目 102番の4行目 111番の3行目以上

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