平成18(行ウ)119 損害賠償等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成19年5月22日 大阪地方裁判所
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判決文本文8,753 文字)

主文 原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実 及び理由第1当事者の求めた裁判 請求(1)被告は,Aに対し,600万円を大阪府に支払うよう請求せよ。 (2)被告は,Bに対し,420万円を大阪府に支払うよう請求せよ。 (3)被告は,Cに対し,1020万円を大阪府に支払うよう請求せよ。 本案前の答弁本件訴えをいずれも却下する。 本案の答弁主文同旨。 第2事案の概要本件は,大阪府教育委員会が同委員会教育長A及び同委員会教育監Bに対し,同人らが汚職事件にからみ接待を受けていたにもかかわらず,懲戒免職処分ではなく減給処分をしたことが違法であるから,大阪府知事が上記教育委員会の減給処分を前提に給与の支出決定をすることは,地方自治法242条1項の違法な公金の支出に当たるとして,大阪府の住民である原告らが,同法242条の2第1項4号に基づき,大阪府知事の職にあるCに対しては損害賠償として上記支出給与相当額の合計額を,A及びBに対しては不当利得金として上記支出給与相当額を,それぞれ大阪府に支払うように請求することを求める住民訴訟である。 前提事実(争いがないか,後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実。なお,書証番号は特記しない限り枝番を含む。) (1)当事者等(争いのない事実)ア原告らは,大阪府内に居住する大阪府の住民である。 イAは,大阪府教育委員会の教育長である。 ウBは,大阪府教育委員会の教育監である。 エCは,大阪府知事の職にある者である。 (2)本件減給処分ア大阪府教育委員会元教育監Dは,その在職中の平成16年ころ,上宮学園元理事長の孫を府立高校の講師に採用した際,その便宜を図ったことの見返りとして仕立券付き紳士服地1着分(35万円相当) 減給処分ア大阪府教育委員会元教育監Dは,その在職中の平成16年ころ,上宮学園元理事長の孫を府立高校の講師に採用した際,その便宜を図ったことの見返りとして仕立券付き紳士服地1着分(35万円相当)を受け取ったことから,平成18年2月11日,逮捕され,その後,起訴され,同年8月25日,懲役1年,執行猶予5年の有罪判決を受けた(甲1,8)。 イA及びBは,その在職中,上宮学園関係者から飲食の接待を受けたり,贈答品を受領した。また,大阪府教育委員会の複数の職員が上宮学園関係者から社会通念を超えた飲食の接待等を受けていた(甲2,3)。 ウ大阪府教育委員会は,同年3月10日,Aらの処分を決めるための臨時会議を開催した上で,同日,Aに対し,上記アの前教育監及び職員らを管理監督する立場にありながら,自らも上宮学園関係者から社会通念を超えた飲食があったとして,減給10分の1を3か月の処分(以下「本件減給処分①」という。)をし,また,Bに対し,部下の職員を管理監督する立場にありながら,部下とともに社会通念を超えた飲食があったとして,減給10分の1を1か月の処分(以下「本件減給処分②」という。)をし,その他の職員らを戒告とする処分をした(甲2,3)。 エ被告は,同年4月から7月までに上記各処分を前提にして,Aに対して600万円及びBに対して420万円の給与(賞与を含む)の支出負担行為及び支出命令を行った(以下,Aに対するものを「本件支出決定①」,Bに対するものを「本件支出決定②」という。)(弁論の全趣旨)。 (3)監査請求ア原告らは,同年6月14日,大阪府監査委員会に対し,住民監査請求をした(以下「本件監査請求」という。)。その主たる内容は,知事は,その人事権を行使し,A教育長とB教育監を懲戒免職に付するか,少なくともその役職を解くべきであ 大阪府監査委員会に対し,住民監査請求をした(以下「本件監査請求」という。)。その主たる内容は,知事は,その人事権を行使し,A教育長とB教育監を懲戒免職に付するか,少なくともその役職を解くべきであるにもかかわらず,それをしなかったのは,職員の任免権及び懲戒処分権限を持つ知事の不当な不作為であり,職務の懈怠であることは明らかであり,平成18年4月以後,Aらに対して支払われた給与は,知事の前記職務懈怠による不当な公金の支出に該当するというものであった(甲6)。 イ大阪府監査委員は,同年6月30日,本件監査請求を却下した。その主たる理由は,同請求は,つまるところ教育長等が懲戒免職あるいはその役職を解かれるといった処分を受けていないという人事,服務上の処分内容の違法性,不当性を主張しているに過ぎず,地方自治法242条1項に規定する財務会計行為等に該当せず,監査の対象ではないというものであった(甲6)。 (4)原告らは,同年7月28日,本件訴えを提起した(顕著な事実)。 争点及びそれに対する当事者の主張【本案前の争点】(1)適法な監査請求がなされたか否か[被告の主張]本件監査請求において,原告らは,A及びBに対する減給処分が軽微であるとし,その不当,違法性を主張するだけであった。したがって,本件監査請求は,人事,服務上の処分そのものについての監査を求めるものでしかなく,財務会計上の行為についての監査を求めているものとは解されないから,住民監査請求としては不適法である。 [原告らの主張] 原告らは,本件住民監査請求において,A及びBに対する減給処分が軽微であるとし,その不当,違法性を主張していたが,これは減給処分そのものについての監査を求める趣旨ではなく,減給処分が違法である以上,これを前提とする給与の支出が違法であるとして,そ る減給処分が軽微であるとし,その不当,違法性を主張していたが,これは減給処分そのものについての監査を求める趣旨ではなく,減給処分が違法である以上,これを前提とする給与の支出が違法であるとして,その監査を求める趣旨である。 したがって,本件監査請求は,給与の支出という財務会計行為を対象としているものであって,適法である。 【本案の争点】(2)本件支出決定①②が違法な公金の支出に当たるか否か。 [原告らの主張]最高裁平成4年12月15日第三小法廷判決は,「教育委員会がした学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関する処分については,地方公共団体の長は,右処分が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵の存する場合でない限り,右処分を尊重してその内容に応じた財務会計上の措置を採るべき義務があり,これを拒むことは許されないと解するのが相当である。」としている。 この最高裁判決からすれば,教育委員会がした学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関する処分についても,著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵の存する場合には,地方公共団体の長は,上記処分を尊重しその内容に応じた財務会計上の措置を採るべき義務を免れ,本来であればなされるべき処分に基づく財務会計上の措置を採るべき義務を負うというべきである。 本件においては,A及びBは,学校関係者から職務に関する請託を受け,飲食の接待を受けたり,仕立券付高級ワイシャツ生地等の贈答品を受けており,かかる行為は,受託収賄罪(刑法197条1項後段)もしくは単純収賄罪(同項前段)に該当する違法行為である。また,A及びBは,教育行政のトップに立ち,児童の模範となる教職員を指導する立場にあり,両者の責任は極めて重 大である。そう 7条1項後段)もしくは単純収賄罪(同項前段)に該当する違法行為である。また,A及びBは,教育行政のトップに立ち,児童の模範となる教職員を指導する立場にあり,両者の責任は極めて重 大である。そうであるにもかかわらず,大阪府教育委員会は,両者に対し,減給処分という軽微な処分にとどめたことは,その裁量を逸脱する違法不当なものというべきである。 以上からすれば,本件減給処分①②は,著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵の存する場合というべきであり,Cは,教育委員の任免権を有することに照らしても,大阪府教育委員会がなすべきであった懲戒処分等による退職を前提とした財務会計上の措置を採るべき義務を負っていたというべきであり,本件支出決定①②は,かかる義務に違反し,違法な公金の支出というべきである。 [被告の主張]財務会計上の行為の原因となる行為に看過し得ない瑕疵のある場合には,財務会計上の行為もまた違法となると解される。 本件においては,教育長及び教育監に対する懲戒処分権限を有するのは,大阪府知事ではなく,大阪府教育委員会にある。そして,懲戒処分権限者は,教育行政を担う立場から,懲戒事由に該当すると認められる行為,その原因,動機,態様,結果,社会に与えた影響など諸般の事情を総合勘案して,懲戒処分を決定する裁量権を有しているところ,本件減給処分①②は,教育委員会の裁量権の範囲内にあり,逸脱はなく,本件原因行為に看過し得ない瑕疵が存在しないことは明らかである。 よって,本件支出決定①②は,適法である。 第3当裁判所の判断 争点1について被告は,本件監査請求は財務会計行為を対象としない不適法なものであると主張するので,この点について検討する。 住民監査請求の対象は,地方自治法242条1項に定める財務会計上の行 断 争点1について被告は,本件監査請求は財務会計行為を対象としない不適法なものであると主張するので,この点について検討する。 住民監査請求の対象は,地方自治法242条1項に定める財務会計上の行為又は怠る事実に限られるが,住民監査請求において,財務会計行為の違法が主 張されている限り,その違法理由が財務会計行為それ自体が直接法令に違反する場合であっても,その原因となる行為が法令に違反し許されない結果,財務会計上の行為が違法になる場合であっても,その監査請求は適法なものと解される。 ここで,前記前提事実(3)のとおり,原告らは,本件監査請求において,大阪府知事がAらを懲戒免職しなかった不作為は不当な職務懈怠であることを理由に本件支出決定①②が違法であると主張しているから,財務会計上の行為(給与の支出)を監査請求の対象としていることが明らかというべきであって,この点についての被告の主張は,採用できない。 そして,地方自治法242条の2第1項は,住民訴訟に先立ち適法な監査請求を前置すべき旨(監査請求前置主義)を規定しているが,監査委員が適法な住民監査請求を不適法であるとして却下した場合には,当該請求をした住民は,適法な住民監査請求を経たものとして直ちに住民訴訟を提起することができると解すべきであるから,結局,本件訴えは,監査請求前置の要件を満たし,適法というべきである。 争点2について(1)Cに対する請求(請求の趣旨3項)についてア地方自治法242条の2の規定に基づき当該職員に損害賠償責任を問うことができるのは,たといこれに先行する原因行為に違法事由が存する場合であっても,上記原因行為を前提にしてされた当該職員の行為自体が財務会計法規上の義務に違反する違法なものであるときに限られると解するのが相当である(最高裁平成4年12月 因行為に違法事由が存する場合であっても,上記原因行為を前提にしてされた当該職員の行為自体が財務会計法規上の義務に違反する違法なものであるときに限られると解するのが相当である(最高裁平成4年12月15日第三小法廷判決・民集46巻9号2753頁参照)。 イそこで,以下,本件支出決定①②が上記財務会計法規上の義務に違反するかどうかを検討する。 (ア)まず,Bに関する本件支出決定②について検討する。 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(以下「地教行法」という。)は,教育委員会の設置,学校その他の教育機関の職員の身分取扱いその他地方公共団体における教育行政の組織及び運営の基本を定めるものであるところ(同法1条),教育委員会の権限について同法の規定するところをみると,同法23条は,教育委員会が,学校その他の教育機関の設置,管理及び廃止,教育財産の管理,教育委員会及び学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事などを含む,地方公共団体が処理する教育に関する事務の主要なものを管理,執行する広範な権限を有するものと定めている。もっとも,同法は,地方公共団体が処理する教育に関する事務のすべてを教育委員会の権限事項とはせず,同法24条において地方公共団体の長の権限に属する事務をも定めているが,その内容を,大学及び私立学校に関する事務(1,2号)を除いては,教育財産の取得及び処分(3号),教育委員会の所掌に係る事項に関する契約の締結(4号)並びに教育委員会の所掌に係る事項に関する予算の執行(5号)という,いずれも財務会計上の事務のみにとどめており,地方公共団体の長は,教育委員会の職員等に対する任免権,懲戒権を有しないものとされている。このような教育委員会と地方公共団体の長との権限の分配関係にかんがみると,教育委員会がした学校その他の教育機関 方公共団体の長は,教育委員会の職員等に対する任免権,懲戒権を有しないものとされている。このような教育委員会と地方公共団体の長との権限の分配関係にかんがみると,教育委員会がした学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関する処分(地教行法23条3号)については,地方公共団体の長は,上記処分が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵の存する場合でない限り,上記処分を尊重しその内容に応じた財務会計上の措置を採るべき義務があり,これを拒むことは許されないものと解するのが相当である(前掲最高裁平成4年12月15日第3小法廷判決参照)。逆に,教育委員会がした処分が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存すると認められるときには, 地方公共団体の長は,教育委員会の独立した権限を侵さない範囲において,教育委員会に対して協議を求める等して処分の瑕疵の解消に努めるべき職務上の義務があるというべきであり,その義務を誠実に執行することなく(地方自治法138条の2参照),上記処分を前提とした支出負担行為や支出命令をした場合には,それは,地方公共団体の長が職務上負担する財務会計法規上の義務に違反してされた違法なものと解すべきである。 これを本件についてみると,前記前提事実及び証拠(甲2,3,4)によれば,Bは上宮学園関係者から,平成13年から16年にかけて合計4回,料亭等で飲食の接待を受け,また平成15年4月に仕立券付きワイシャツを,同17年4月にカフスボタンネクタイピンセットをそれぞれ就任祝いとして受け取ったことが認められるが,他方で,Bは上記の各飲食の接待を受けた際,1万円ないし2万円程度の費用負担をし,また上記各贈答に対し5000円相当の品物を送付してその返礼をしてい ぞれ就任祝いとして受け取ったことが認められるが,他方で,Bは上記の各飲食の接待を受けた際,1万円ないし2万円程度の費用負担をし,また上記各贈答に対し5000円相当の品物を送付してその返礼をしていること,Bが飲食の接待等を受けたのは元上司である前教育監からの要請であったため断り切れなかった側面もあること,Bは,飲食の接待等を受けた際に職務に関連して便宜供与を求められたり,また,便宜を図ったことはなかったことも認められる。そうすると,Bの上記行為は,教育行政において教育長の次の地位にある者の行為として,府民の不信や疑惑を招く不適切なものではあったことは明らかであるが,Bの上記行為に対して大阪府教育委員会が行った本件減給処分②が著しく合理性を欠き,そのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存するとまではいえないというべきである。したがって,同処分を前提としてされた本件支出決定②が財務会計法規上の義務に違反してされた違法なものということはできない。 (イ)次にAに関する本件支出決定①について検討する。 地教行法によれば,教育委員会は,教育長の任免権,懲戒処分権限を有する(同法16条2項,地方公務員法6条1項,地教行法23条3号,同法16条3項,地方公務員法29条)が,地方公共団体の長は,教育長の懲戒処分権限を有しない。もっとも,教育委員の中から任命された教育長が,その教育委員の職を罷免等された場合には,当然に,その職を失うことになり(地教行法16条2,4項),地方公共団体の長は,当該地方公共団体の議会の同意を得て,教育委員を罷免することができる(地教行法7条1項)から,地方公共団体の長は,教育長を議会の同意を得て罷免する権限(正確には,教育長の身分のうち教育委員たる身分を罷免する権限をいう。)を有しているといえる。 罷免することができる(地教行法7条1項)から,地方公共団体の長は,教育長を議会の同意を得て罷免する権限(正確には,教育長の身分のうち教育委員たる身分を罷免する権限をいう。)を有しているといえる。したがって,大阪府知事である齊籐は,教育長であるAを罷免する権限と本件支出決定①をする権限とのいずれも有していたことになる。 そして,地方公共団体の長は,財務会計行為を行うに当たり,その原因となっている自己の権限に属する非財務会計行為に違法事由が存するか否かを審査,調査しなければならず,自己の権限に属する原因行為に違法事由があるのにもかかわらず,それに対する是正措置を執らずに財務会計行為に及んだ場合には,当該財務会計行為は,財務会計法規上の義務である誠実執行義務に違反し,違法になると解すべきであり,この理は,原因行為が不作為であったとしても異ならないというべきである。 したがって,本件支出決定①は,Aに対する本件減給処分①が著しく合理性を欠くにもかかわらず,Cが大阪府教育委員会に対し何らの働きかけも行わなかった場合(上記イと同様の基準)のほか,CのAに対する罷免権限の不行使が違法といえる場合にも,違法になると解すべきである。もっとも,地教行法7条1項は,同項所定の罷免事由について,概括的な定めをするに留めていることからすれば,地方公共団体の長は,罷免事由に該当すると認められる行為の原因,動機,性質,態様,結果, 影響等のほか,当該教育委員の態度,処分歴,罷免することが他の公務員及び社会に与える影響等,諸般の事情を考慮し,地方公共団体の議会の同意を得て罷免すべきかどうかを決定する裁量権を付与されていると解すべきであり,罷免権者である地方公共団体の長の判断が違法となるのは,かかる裁量権の行使ないし不行使が社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権 を得て罷免すべきかどうかを決定する裁量権を付与されていると解すべきであり,罷免権者である地方公共団体の長の判断が違法となるのは,かかる裁量権の行使ないし不行使が社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し,これを濫用したと認められるような例外的な場合に限られるというべきである。 以上を前提に本件についてみると,前記前提事実及び証拠(甲2,3,4)によれば,Aは,平成16年2月に上宮学園関係者から料亭で飲食の接待を1回受けたことは認められるが,他方で,Aは,上記接待について2万円相当の品物を送付する形で費用負担をしていること,Aは,飲食の接待を受けた際に職務に関連して便宜供与を求められたり,また,便宜を図ったことはなかったこと,Aに対してされた減給3か月の処分は減給処分としては最も重い処分であることが認められる。そうすると,Aの上記行為は,教育行政のトップの地位にある者の行為として,府民の不信や疑惑を招く不適切なものではあったことは明らかであるが,Aの上記行為に対して大阪府教育委員会が行った本件減給処分①が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存するとも,Cが議会の同意を得た上でAを罷免しなかったことが裁量権の逸脱,濫用にあたるともいえず,Cに財務会計法規上の義務違反があったとはいえない。 したがって,本件支出決定①が財務会計法規上の義務に違反してされた違法なものということはできないというべきである。 ウ以上からすれば,原告のCに対する請求(請求の趣旨3項)は理由がない。 (2)A及びBに対する請求(請求の趣旨1,2項)について 本件において,前記前提事実のとおり,本件支出決定①②の当時,Aは,教育長,Bは教育監の職にそれぞれ就いており,本件支出決定①②の給与を受ける法律上 に対する請求(請求の趣旨1,2項)について 本件において,前記前提事実のとおり,本件支出決定①②の当時,Aは,教育長,Bは教育監の職にそれぞれ就いており,本件支出決定①②の給与を受ける法律上の原因があることは明らかであるから,この点についての原告の主張は理由がない。 結論 以上のとおり,原告らの本訴請求はいずれも理由がないので棄却することとし,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第7民事部裁判長裁判官廣谷章雄裁判官森鍵一裁判官棚井啓

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