昭和22(れ)315 業務上過失致死,同傷害

裁判年月日・裁判所
昭和23年5月6日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人寺田熊雄上告趣意について。  原判決によれば原審が本件事故の発生につき上告人に過失ありと認定した理由の 要旨は「上

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主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人寺田熊雄上告趣意について。  原判決によれば原審が本件事故の発生につき上告人に過失ありと認定した理由の 要旨は「上告人は事故発生の当時すなはち昭和二一年一〇月一二日午前一〇時一七 分頃、上り列車通過の信号を受けて踏切遮断機の傍に行つたところ偶々Aの運転す る貨物自動車が右踏切に差懸つて来たので上り列車の通過までには、なお時間の余 裕があるところから、その儘右自動車を通行せしめようと考え遮断機を降さなつた のである。然るに上告人は予て時間表によつて同時刻頃下り第二七一号列車も上り 列車と相前後して右踏切を通過することが判つている筈であるから、踏切警手とし てはかかる場合独り上り列車のみならず当然下り列車の通過の有無をもたしかめた 上で踏切を遮断するか否かを決定し、事故の発生を未然に防止すべき業務上の注意 義務があるにも拘らず、唯上り列車の通過のみに心を奪われて下り列車に対しては、 全然考慮を払わなかつたため、踏切間近に迫つて来た下り列車の警笛によつてはじ めて、その通過に気付いてその時既に線路内に入つていた前記自動車を後退せしめ ようとしたのではあるが、時既に遅く遂に該列車と自動車とを衝突せしむるに至つ たのである。そしてそれは一に上告人が踏切警手として業務上なすべき下り列車へ の注意を怠つたことに基因する」というのである。右判旨の正当なことは容易に首 肯し得るところである。既に原判旨が前説示の如く上告人が本件事故発生の時刻頃 には上下両列車が相前後して右踏切を通過することを予期せねばならなかつたにも 拘わらず、上り列車のみに心を奪われて下り列車については何等の考慮も払わなか つたことに過失ありと認定したものである以上、論旨第一点所論のような下り列車 が時間表通りの時刻に正確に本件踏切に到達 たにも 拘わらず、上り列車のみに心を奪われて下り列車については何等の考慮も払わなか つたことに過失ありと認定したものである以上、論旨第一点所論のような下り列車 が時間表通りの時刻に正確に本件踏切に到達したか否かという事実は右過失の認定 - 1 - に対しては何等影響を来すべき謂れなく、従つて原審も亦論旨のいうようにかかる 事実を当然の前提として認定したのではないのである。更にまた、論旨第二点所論 のように、原審は上告人に対し「上り列車通過の信号を受け乍ら遮断機の傍に行く べきでなかつたとか、或は遮断機の傍から到底見透し得ないトンネル東口迄を見透 すべきであつたとか、若しくは遮断機の傍と見張所との間を疾風の如く往復して上 下両列車に対し遺憾なき措置を講ずべきであつたとか」いうような職務の懈怠乃至 は矛盾と不可能とを要求してその過失を認定したものではないのであつて、原判決 には毫も所論のような違法はない。論旨は畢竟原判旨を正解せず独自の見地に立つ て正当な判旨を非難するに帰着しすべて理由なきものである。  よつて刑訴第四四六条に従い主文の如く判決する。  この判決は裁判官全員の一致した意見である。  検察官下秀雄関与   昭和二三年五月六日      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    岩   松   三   郎             裁判官    沢   田   竹 治 郎             裁判官    真   野       毅             裁判官    斎   藤   悠   輔 - 2 -

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