【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人A同B同Cの弁護人岡本繁四郎の上告趣意は、後記のとおりである。 上告趣意第一点について。 論旨は憲法違反を主
主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人A同B同Cの弁護人岡本繁四郎の上告趣意は、後記のとおりである。 上告趣意第一点について。 論旨は憲法違反を主張するけれども、その実質は単なる刑訴法の違反を主張するに外ならないので、上告適法の理由にならない。のみならず、訴訟手続に法令の違反があることを控訴の理由とする場合には、その違反が判決に影響を及ぼすことが明らかであることを要するのであるが(刑訴三七九条参照)、仮りに所論のように第一審の証人尋問手続に違法があつたとしても、ただそれたけでは右の違法は判決に影響を及ぼすこと明らかな場合とは到底言うことができない。それゆえ、控訴を棄却した原判決は結局正当であるから所論は採用できない。 同第二点について。 所論被告人Cは全く日本語を解しなかつた者でないことは記録上明らかである。 されば本件の場合は、刑訴一七五条により通訳人に通訳させなければならない場合ではない。たゞ、刑訴一七五条は、本件のような場合に通訳人を付することを禁ずる趣旨ではないので、第一審裁判所は第二回公判以後審理上適当の処置として通訳人を付したのであつて、同被告人を国語に通じない者と認めて通訳人を付したのではない(その後第一審第五乃至第八回公判では通訳なしで審理し、判決の言渡をしており、これに対して異議も申立てられていないことから見ても以上のことは明らかである)。それゆえ、第一審裁判所が通訳人を付しなかつたことに違法はないのであるから、かゝる違法のあることを前提とする所論違憲の主張は理由がない。 同第三点について。 論旨(一)(二)は、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない(原審は所論- 1 -(一)の正当防衛は認められないと判断し、従つて第一審がこの点の判断を遺脱しても判決に影響がな 第三点について。 論旨(一)(二)は、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない(原審は所論- 1 -(一)の正当防衛は認められないと判断し、従つて第一審がこの点の判断を遺脱しても判決に影響がないとしたのである)。 また、本件には刑訴四一一条の事由も認められない。 よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決する。 昭和二七年七月二二日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -
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