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昭和31(あ)206 窃盗

裁判所

昭和31年11月1日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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680 文字

主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人日野魁の上告趣意中判例違反をいう点もあるが、原判決は、所論引用の判例と相反する判断をしているものとは認められないから、採るを得ないし(原判決は、「他人のカメラを自己の鞄の中に入れて持ち出す際にこれを売ろうとか自分の家で使つて見ようという判然した考がなくても、人に見付からなければ、家まで持つて帰ろうと思つて他人のカメラを自己の鞄の中に入れて持帰ることは、これ即ち他人の物を自己の所有物としようという意思であつて、特段の事情のない限り領得の意思があると認めるべきで、換言すれば、他人の物を勝手に自宅に持帰るということ自体が権利者を排除して所有者でなければできない行為をしているのであつて、犯人において持帰る時に将来の処分方法乃至利用方法が決定していることは必要ではないのである。」旨判示しているのであつて、所論のごとく「その経済的用法に従いこれを利用若しくは処分する意思がなくとも、他人の物を勝手に自宅に持帰ると云う行為自体から不法領得の意思があると認めるべきである」旨判示してはいないのである。)、その余は、単なる訴訟法違反、事実誤認の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また所論につき記録を調べても刑訴四一一条一号、三号を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。昭和三一年一一月一日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤悠輔裁判官真野毅裁判官岩松三郎- 1 -裁判官入江俊 裁判官真野毅裁判官岩松三郎- 1 -裁判官入江俊郎- 2 -

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