【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する、 理 由 被告人両名の弁護人神道寛次の上告趣意第一点について。 本件起訴状には罪名としては詐欺のみが示されているに過ぎないが、
主文 本件各上告を棄却する、 理由 被告人両名の弁護人神道寛次の上告趣意第一点について。 本件起訴状には罪名としては詐欺のみが示されているに過ぎないが、公訴事実としては、被告人両名は判示四村村長発行の転出証明書五通に変造を加え、これを判示十津川村役場係員に提出した旨の記載があるから、少くとも被告人両名に対して公文書変造及び被告人Aに対して変造公文書行使についても公訴の提起があつたものと認むるのが相当であり、従つて本件の第一審は地方裁判所の合議体でこれを取り扱うべきものである。しかるに、本件第一審は和歌山地方裁判所新宮支部において一人の裁判官によつて審判せられているのであつて、この点において第一審手続は違法であつたといわねばならない。しかし地方裁判所の一人の裁判官によつて審判された場合においても、その控訴審は、地方裁判所の合議体によつて審判された場合と同様に、高等裁判所であり、これに加えるに、本件は旧法事件として高等裁判所の覆審を経た事件であるから、敢てこれを事物管轄の問題と同一に取り扱う必要はないものというを相当と解すベきである。しからば原審が右第一審の違法を単なる訴訟手続上の問題に過ぎないものとして本件を第一審に差し戻す手続きをとらず、自ら第二審として審判したことは何等違法ではない。されば論旨は理由がない。 同第二点について。 被告人両名に対して公文書変造及び被告人Aに対して変造公文書行使について公訴の提起のあつたことは前段説示のとおりであつて、この点につき、起訴状記載の犯罪事実中に、四村村長発行の転出証明書とある以上、所論のように、それが有印公文書であるか又は無印公文書であるかを特に明示していなくても、その結論を異にするものではない。されば原判決には審判の請求を受けない事件について判決 行の転出証明書とある以上、所論のように、それが有印公文書であるか又は無印公文書であるかを特に明示していなくても、その結論を異にするものではない。されば原判決には審判の請求を受けない事件について判決を- 1 -した違法のないこと勿論であつて、論旨は理由がない。 よつて刑訴施行法二条旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見によつて主文のとおり判決する。 検察官安平政吉関与昭和二七年三月一四日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 2 -
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