平成18(ワ)794 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成19年6月21日 千葉地方裁判所 棄却
ファイル
hanrei-pdf-34997.txt

判決文本文25,680 文字)

平成19年6月21日判決言渡平成18年(ワ)第794号損害賠償請求事件判決主文 原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実 及び理由第1請求被告は,原告Aに対し,30万8141円,同Bに対し,29万8939円及びこれらに対する平成18年5月9日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2事案の概要原告らは,いずれも公立高等学校教職員(以下「教職員」という。)として被告に任用されている者であり,知事等の給与及び職員の管理職手当等の特例に関する条例の一部を改正する条例(平成15年千葉県条例第46号。以下「平成15年特例条例」といい,同条例に基づく措置を「平成15年特例措置」という。)及び知事等の給料及び職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例(平成17年千葉県条例第52号。以下「平成17年特例条例」といい,同条例に基づく措置を「平成17年特例措置」という。また,平成15年特例条例及び平成17年特例条例を合わせて「本件各特例条例」といい,これらに基づく措置を「本件各特例措置」という。)に基づき,職員の給与に関する条例(昭和27年千葉県条例第50号。以下「給与条例」という。)により支給される給料月額等について,平成15年8月から同18年3月にかけて,被告から減額措置を受けて給与を支払われた地方公務員である。 本件各特例条例は,いずれも被告職員(以下「県職員」という。)について,給料月額等の減額措置を定めるものであるところ,本件は,原告らが被告に対 し,本件各特例条例が,①人事委員会勧告に基づかずに制定されたものであるから憲法28条に反し,②原告らの給与を民間企業従業員の給与より下回るものにさせたのであるから,地方公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準に均 ,①人事委員会勧告に基づかずに制定されたものであるから憲法28条に反し,②原告らの給与を民間企業従業員の給与より下回るものにさせたのであるから,地方公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準に均衡させること(民間準拠)を規定したものというべき情勢適応の原則(地方公務員法(以下「地公法」という。)14条)及び均衡の原則(同法24条3項)に反し,③地公法において,地方公務員の給与は条例で定めると規定されているとおり(同法24条6項),地方議会が政治的,財政的,社会的その他諸般の事情を考慮して,条例,予算の形で決定するものであって,人事委員会の勧告は尊重すべきではあるが,同勧告がなければ減額できないわけではないなどという被告の見解に基づくものであるところ,この見解は,地方公務員の給与は人事委員会の勧告に従い情勢適応の原則及び均衡の原則を考慮しつつ条例改正手続を経て改定されるなどしていた被告の従前の主張と矛盾するものであること等から,民法1条2項ないし3項に反し,④地方公務員にも妥当するというべき労働条件の一方的不利益変更の禁止に関する判例法理に反し,さらに,⑤上記のとおり違憲かつ違法なものであり,これによって原告らの財産権(給与請求権)を不当に侵害するものであるから憲法29条1項に反するとして,被告知事(以下「県知事」という。)による本件各特例条例の提案,執行及び廃止案の不提出並びに被告議会(以下「県議会」という。)議員による本件各特例条例の可決及び廃止の議決をしなかった行為(以下「県知事及び県議会議員による制定行為等」という。)がいずれも違法であると主張して,被告に対し,国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項に基づき,本件各特例条例の適用がないと仮定した場合の給与と実際に支払われた給与との差額相当額の損害賠償金及びこれに対する訴 あると主張して,被告に対し,国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項に基づき,本件各特例条例の適用がないと仮定した場合の給与と実際に支払われた給与との差額相当額の損害賠償金及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまでの民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 認定事実当事者間に争いのない事実並びに証拠(各項末尾に掲記のもの)及び弁論の 全趣旨により認定できる事実は以下のとおりである。 (1)原告らによる給料等の受給地公法は,職員の給与,給与の支給方法及び支給条件に関する事項を条例で定めるとしており(同法24条6項,25条3項7号),被告は,上記各規定に基づき,給与条例を制定し,これに基づき,被告の職員の給料及び各手当(以下給料及び諸手当を合わせて「給料等」という。)を支給している。 また,地方教育行政の組織及び運営に関する法律42条並びに公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法3条及び6条1項(同条3項において準用する場合を含む。)の規定(ただし,平成16年4月1日前は国立及び公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法8条及び11条)に基づき,被告は,義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例(昭和46年千葉県条例第66号)を制定しており,これに基づき,教職調整額を支給している。 原告らは,上記各条例の適用を受ける千葉県立高等学校の教職員であり,これらに基づき,給料等及び教職調整額の支給を受けていた。 〔乙1,27,弁論の全趣旨〕(2)平成15年度当初の被告の財政状況ア被告の財政状況についてみると,県税収入は,平成14年度2月補正時点での見込額が5065億円(ただし,地方消費税の他都道府県との清算などを加味した実質ベース)であり,平成 度当初の被告の財政状況ア被告の財政状況についてみると,県税収入は,平成14年度2月補正時点での見込額が5065億円(ただし,地方消費税の他都道府県との清算などを加味した実質ベース)であり,平成3年度決済額6256億円から約19パーセント(1191億円減)も減少することとなった一方,歳出規模が,平成14年度が1兆5112億円(ただし,同年度最終歳出予算額から地方諸費税関連支出を控除した実質ベース)であり,平成元年度最終歳出予算額1兆1969億円から1.26倍(3143億円増)も増加したうえ,県債残高も,平成14年度2月補正予算による補正後の見込額が2兆0876億円であり,平成元年度5776億円から約3.61倍 (1兆5100億円増)に増加したのに対し,財源対策として活用できる基金は見当たらないというものであった。 そして,平成14年度一般会計は,平成15年2月の県議会定例会の時点において,最終的に100億円前後の財源不足が予想され,県が財政再建団体となった昭和31年度以来46年ぶりに赤字になることが見込まれた。 イさらに,平成15年度の被告の財政状況は,同年度当初予算案が編成された時点で,約180億円の一般財源につき,これを補う目処が立っていない状況にあった。 ウこれらの財政状況について,被告は,平成14年10月28日,「千葉県行財政システム改革行動計画」を策定し,その中の財政構造の体質強化策として「千葉県財政再建プラン」を策定し,これらの計画に沿って財政構造の体質強化に取り組み,また,平成14年度にはスプリングレビュー(事務・事業の見直し)も実施し,一般財源ベースで237億円の削減効果をあげるなどしていた。 (3)平成15年特例条例の制定経緯等ア給料減額措置の方針決定被告は,上記(2)ウのとおり財政改革等に取り組んだ の見直し)も実施し,一般財源ベースで237億円の削減効果をあげるなどしていた。 (3)平成15年特例条例の制定経緯等ア給料減額措置の方針決定被告は,上記(2)ウのとおり財政改革等に取り組んだものの,その財政状況が上記(2)イのとおり,なお危機的状況にあったため,平成15年4月ころ,今後さらに県民に負担を求めるためには,特別職及び管理職以外の職員についても人件費の抑制措置を実施せざるを得ないと判断した。 そこで,平成15年の人事委員会勧告で予想されるマイナス勧告による職員負担の度合い,他県の人件費抑制措置の実施状況等を考慮し,職員の給料月額等を平成15年8月1日から平成17年7月31日までの2年間で3パーセント減額する旨の案を決め,職員団体に提示して交渉を行うこととした。 イ職員団体との交渉給料の減額措置について,被告は,平成15年5月15日,同月26日,同年6月4日,同月10日,同月16日及び同月19日に千葉県地方公務員労働組合共闘会議と,平成15年5月15日,同月27日,同年6月6日,同月17日に自治労ちば県職員労働組合と,また,県教育委員会は,平成15年6月12日に全教千葉教職員組合と,それぞれ交渉を行った。 これらの交渉過程で,被告及び県教育委員会は,管理職手当受給者以外の職員の給与の減額率を当初提案の3パーセントから2パーセントとする修正案を提案したところ,各団体からは,条例化にかかわる県議会への諸行動は行わない,条件付で提案に了承する,要求書の提出なしなどの応対が示された。 ウ県知事による平成15年特例条例案の県議会への提案等県知事は,平成15年6月25日,知事等の給与及び職員の管理職手当等の特例に関する条例の一部を改正する条例案を議案として県議会に提出した。同条例案のうち一般職に関するものは,概要以下のとお の提案等県知事は,平成15年6月25日,知事等の給与及び職員の管理職手当等の特例に関する条例の一部を改正する条例案を議案として県議会に提出した。同条例案のうち一般職に関するものは,概要以下のとおりである。 (ア)条例の題名を「知事等の給料及び職員の給与の特例に関する条例」に改める。 (イ)給料月額は,平成15年8月1日から平成17年7月31日まで,給与条例の規定による給料月額からその100分の2(管理職手当受給者については100分の3)を減じた額とする。 (ウ)調整手当(他の手当の額の算出の基礎となるものを除く)の額の算出の基礎となる給料月額も(イ)の額とする。 エ千葉県人事委員会(以下「県人事委員会」という。)への意見照会県議会は,平成15年6月25日,地公法5条2項の規定に基づき,県人事委員会に対し,上記ウの条例案について,意見照会を行った。これに対し,同月27日,県人事委員会は,以下のとおり回答した。 「上記議案については,職員の給料月額等の一部を減額して支給しようとするものであります。 一般職の職員の給与は地方公務員法の給与決定の原則によるべきものと考えており,誠に残念なことであります。 しかしながら,この減額措置は本県の極めて厳しい財政状況を考慮し,緊急非常事態に対処するため期間を限定した措置として提案されたものであり,諸般の事情を鑑みるとやむを得ないものと考えます。」オ県議会による採決及び公布・施行県議会は,平成15年7月7日,知事による上記ウの提案を,原案のとおり可決し,同月11日,平成15年特例条例が公布・施行された(ただし,第1条の改正規定は,同年8月1日に施行)。 カ平成15年特例条例に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成15年特例条例に基づき,平成15年8月1日から同年11月30日まで, た(ただし,第1条の改正規定は,同年8月1日に施行)。 カ平成15年特例条例に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成15年特例条例に基づき,平成15年8月1日から同年11月30日まで,別紙1及び2「特例条例適用後の実際の支給額」欄記載のとおり給料等の支給を受けた。 (3)平成15年度の給与改定等ア人事委員会勧告県人事委員会は,平成15年10月1日,地公法8条及び26条の規定に基づき,県議会及び県知事に対し,職員の給与等に関する報告及び勧告を行った。その勧告の内容は,当年の公民較差(同年4月分の職員給与が民間給与を1人当たり平均4546円(1.07パーセント)上回っている)の状況などを総合的に勘案し,職員の給料表を引き下げることなどを含むものであった。 同委員会委員長は,同日,「現在,本県の極めて厳しい財政状況から期間を限定した措置として給与の減額措置が実施されていますが,これは人事委員会勧告制度の趣旨とは異なるものであることから誠に残念な ことであります。」との内容を含む委員長談話を発表した。 イ平成15年千葉県条例第66号の制定等被告は,平成15年度の給与改定について,上記アの人事委員会勧告どおり実施することとし,職員団体等との交渉を経て,平成15年11月27日,県知事が「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」を議案として県議会に提出し,同日,県議会がこれを可決し,平成15年千葉県条例第66号(以下「県条例66号」という。)が制定された。同条例は,同月28日に公布され,同年12月1日に施行された。 ウ平成15年度の給与改定に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成15年12月1日から平成17年7月31日まで,平成15年特例条例及び県条例66号に基づき,別紙1及び2「特例条例適用後 ウ平成15年度の給与改定に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成15年12月1日から平成17年7月31日まで,平成15年特例条例及び県条例66号に基づき,別紙1及び2「特例条例適用後の実際の支給額」欄記載の給与の支給を受けた。 (4)平成16年度の給与改定等ア人事委員会報告(ア)県人事委員会は,平成16年10月8日,地公法8条及び26条の規定に基づき,県議会及び県知事に対し,職員の給与等に関する報告を行った。その報告の内容は,平成15年特例措置の適用により公民較差が8717円(2.10パーセント)となっているが,同措置の適用がないものとした場合は34円(0.01パーセント)であることなどを総合的に考慮すると,職員全体について一律的に給料表の改定を行うことは適当でなく,諸手当も改定の必要はないというものであった。 (イ)ただし,平成15年特例措置については,「なお,給料等の減額措置については,職員の士気への影響などが懸念されるところであり,諸事情の考慮の上に,早期に人事委員会勧告に基づいたあるべき職員の給与水準が確保されることを期待するものである。」と付言した。 そして,同委員会委員長は,同日,「なお,職員の給与については, 現在,減額措置が実施されているところですが,職員の士気への影響などが懸念されるところであり,諸事情の考慮の上に,早期に人事委員会勧告に基づいたあるべき職員の給与水準が確保されることを期待します。」との内容を含む委員長談話を発表した。 (5)平成17年特例条例の制定経緯等ア平成17年度当初の被告の財政状況一般会計決算収支は,平成14年度,15年度とも年間収支不足(赤字)であったが,平成16年度は,臨時的な収入である工業用水道事業会計からの貸付金返還金約109億円及び県債の満期一括償還積立 財政状況一般会計決算収支は,平成14年度,15年度とも年間収支不足(赤字)であったが,平成16年度は,臨時的な収入である工業用水道事業会計からの貸付金返還金約109億円及び県債の満期一括償還積立金172億円の繰延べにより赤字を回避でき,また,平成17年度も年間収支が均衡する見通しであったが,平成18年度から同20年度の財政見通しは,3年間で約3070億円の財源不足が生じると見込まれるものであった。 イ給料減額措置の方針決定平成17年4月ころ,被告は,その財政が上記アのとおり,依然厳しい状況にあり,引き続き県民の理解と協力を得るため,再度人件費抑制措置を実施せざるを得ないと判断し,職員の給料月額等を,平成17年8月1日から平成19年7月31日まで,管理職手当受給者について3パーセント,それ以外の職員について2パーセント減額する旨の案を決め,職員団体に提示して交渉を行うこととした。 ウ職員団体との交渉給料の減額措置の再実施について,被告は,平成17年5月31日,同年6月1日,同月9日,同月16日及び同月21日に千葉県地方公務員労働組合共闘会議と,平成17年5月31日,同年6月7日,同月17日に自治労ちば県職員労働組合と,また,県教育委員会は,平成17年6月6日及び同月15日に全教千葉教職員組合と,同月10日に教育フォーラムちばと,それぞれ交渉を行った。 これらの交渉過程で,被告及び県教育委員会は,管理職手当受給者以外の職員の減額率につき,当初提案していた2パーセントから1.8パーセントへ引き下げ,そのうち若年層職員の減額率は1.5パーセントにする修正案を提案したところ,各団体からは,知事交渉を最終交渉として収束する,不満ではあるが再提案の内容を了解するなどの回答が示されたりした。 エ県知事による平成17年特例条例案の県議会 セントにする修正案を提案したところ,各団体からは,知事交渉を最終交渉として収束する,不満ではあるが再提案の内容を了解するなどの回答が示されたりした。 エ県知事による平成17年特例条例案の県議会への提案等県知事は,平成17年6月27日,知事等の給料及び職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案を,議案として県議会に提出した。 同条例案のうち県一般職に関する内容は,概要以下のとおりである。 (ア)給料月額は,平成17年8月1日から平成19年7月31日まで,給与条例の規定による給料月額からその100分の1.8(若年層職員については100分の1.5。また,管理職手当受給者については100分の3)を減じた額とする。 (イ)調整手当(他の手当の額の算出の基礎となるものを除く)の額の算出の基礎となる給料月額も(ア)の額とする。 オ人事委員会への意見照会県議会は,平成17年6月27日,地公法5条2項の規定に基づいて,県人事委員会に対し,上記エの条例案について,意見照会を行った。これに対し,同月30日,県人事委員会は,以下のとおり回答した。 「上記議案については,引き続き,職員の給料月額等の一部を減額して支給しようとするものでありますが,一般職の職員の給与は地方公務員法の給与決定の原則によるべきものと考えており,誠に残念なことであります。 この措置は,本県の依然として厳しい財政状況を考慮し提案されたものですが,職員にとって大きな影響があることから,可能な限り早期に解消されることを望みます。」 カ県議会による採決及び公布・施行県議会は,平成17年7月12日,知事による上記エの提案を,原案のとおり可決し,同月22日,平成17年特例条例が公布・施行された(ただし,第2条の改正規定及び附則の次に別表を加える改正規定は,同年8月1日から施 17年7月12日,知事による上記エの提案を,原案のとおり可決し,同月22日,平成17年特例条例が公布・施行された(ただし,第2条の改正規定及び附則の次に別表を加える改正規定は,同年8月1日から施行)。 キ平成17年特例条例に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成17年8月1日から同年12月31日まで,平成17年特例条例に基づき,別紙1及び2「特例条例適用後の実際の支給額」欄記載の給料等の支給を受けた。 (6)平成17年度の給与改定等ア人事委員会勧告等県人事委員会は,平成17年10月14日,地公法8条及び26条の規定に基づき,県議会及び県知事に対し,職員の給与等に関する報告及び勧告を行った。その勧告内容は,当年の公民較差(同年4月分の職員給与が民間給与を1人当たり平均1503円(0.35パーセント)上回っている)の状況などを総合的に勘案し,職員の給料表を引き下げることなどを含む内容であった。ただし,平成17年特例措置については,同報告中において,「なお,現在実施されている給料等の減額措置については,職員にとって大きな影響があることから,可能な限り早期に解消し,人事委員会勧告に基づいたあるべき職員の給与水準が確保されることを望むものである。」と付言した。 県人委員会委員長は,同日,「なお,職員の給与については,現在,減額措置が実施されているところですが,職員にとって大きな影響があることから,可能な限り早期に解消し,人事委員会勧告に基づいたあるべき職員の給与水準が確保されることを望みます。」との内容を含む委員長談話を発表した。 イ平成17年千葉県条例第104号の制定等被告は,平成17年度の給与改定を,上記アの人事委員会勧告どおり実施することとし,職員団体等との交渉を経て,平成17年12月6日,県知事が「職員の給 イ平成17年千葉県条例第104号の制定等被告は,平成17年度の給与改定を,上記アの人事委員会勧告どおり実施することとし,職員団体等との交渉を経て,平成17年12月6日,県知事が「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」を議案として県議会に提出し,同月16日,県議会がこれを可決し,平成17年千葉県条例第104号(以下「県条例104号」という。)が制定された。同条例は,同月20日に公布され,平成18年1月1日に施行された。 ウ平成17年度の給与改定に基づく原告らへの給料等の支給内容原告らは,平成18年1月1日から同年3月31日まで,県条例104号及び平成17年特例条例に基づき,別紙1及び2「特例条例適用後の実際の支給額」欄記載の給与の支給を受けた。 (7)本件各特例条例の適用がなかったと仮定した場合の,原告らの給与の支給額は,それぞれ別紙1及び2「特例条例がなかったとした場合の額(仮定)」欄記載のとおりであり,その額と各特例条例適用後の実際の支給額との差額は,それぞれ別紙1及び2「特例条例による減額額」欄記載のとおりである。 争点 (1)本件各特例条例が憲法28条に反するか。(争点1)(2)本件各特例条例が情勢適応の原則及び均衡の原則に反するか。(争点2)(3)本件各特例条例が民法1条2項ないし3項に反するか。(争点3)(4)本件各特例条例が労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理に反するか。(争点4)(5)本件各特例条例が憲法29条に反するか。(争点5)(6)県知事による本件各特例条例案の県議会への提案行為,本件各特例条 例の執行行為及び本件各特例条例の廃止案を県議会へ提案しなかったこと,並びに,県議会議員らによる本件各特例条例案の議決行為及び廃止の議決をしなかったことについて 議会への提案行為,本件各特例条 例の執行行為及び本件各特例条例の廃止案を県議会へ提案しなかったこと,並びに,県議会議員らによる本件各特例条例案の議決行為及び廃止の議決をしなかったことについて国賠法1条1項にいう違法が認められるか。 (争点6) 争点に関する当事者の主張(1)争点1(本件各特例条例が憲法28条に反するか)について【原告らの主張】地方公務員にも憲法28条の労働基本権の保障が及び,職務または業務の性質上からこれを制限することがやむを得ない場合には,それに見合う代償措置が講じられなければならないところ(昭和50年6月9日和歌山地裁判決・労働法律旬報888号63頁参照),この代償措置こそ公務員の争議行為を禁止することが違憲とされないための強力な支柱であるから(全農林事件・最高裁昭和48年4月25日大法廷判決(刑集27巻4号547頁)における天野及び岸両裁判官の補足意見),代償措置の役割を担う人事委員会の勧告制度によらずに制定された本件各特例条例は,地方公務員の労働基本権制約が合憲となる前提を欠いており,憲法28条に反する。 被告は,人事委員会の勧告の法的拘束力について言及するが,そもそも,人事委員会の勧告制度は,これに公務員組合等が参加することが保障されておらず,また,勧告に法的な拘束力が認められていないなどの点から,代償措置としては制度上極めて不十分ではあるものの,それでも,同委員会による勧告制度こそが,地方公務員の争議行為を禁止することの唯一の合憲性の支柱というべきであるから,同制度の不備の一つというべき同勧告に法的な拘束力が認められていないことを根拠として,給与改定に人事委員会の勧告が不要であると主張することは許されないというべきである。 なお,県人事委員会も,平成15年特例条例案につき,「諸般の事情を鑑みる 拘束力が認められていないことを根拠として,給与改定に人事委員会の勧告が不要であると主張することは許されないというべきである。 なお,県人事委員会も,平成15年特例条例案につき,「諸般の事情を鑑みるとやむを得ないものと考えます。」と回答するとともに,「職員の給与 は地方公務員法の給与決定の原則によるべき」とも述べているのであり,また,平成16年及び同17年の人事委員会報告並びに同委員長談話,さらには,平成17年特例条例案についての意見照会に対する県議会への回答において,本件減額措置の早期解消を要請し続けていたことに鑑みれば,平成15年特例条例の制定に県人事委員会が関与し,これに同意を与えたとみることはできない。 【被告の主張】そもそも,地方公務員は,私企業の労働者の場合のような労使による勤務条件の共同決定を内容とする団体交渉権,争議権及び労働協約締結権が憲法上当然に保障されているわけではなく,その勤務条件は,地方議会が,政治的,財政的,社会的その他諸般の事情を考慮して,条例及び予算の形で決定することが憲法上の原則であり(全農林事件・最高裁昭和48年4月25日大法廷判決・刑集27巻4号547頁,全逓名古屋中郵事件・最高裁昭和52年5月4日大法廷判決・刑集31巻3号182頁,最高裁昭和53年3月28日第三小法廷判決・民集32巻2号259頁),人事委員会による給与勧告制度も,本来憲法により保障されている争議権を規制した代償としての措置ではなく,憲法28条に内在する生存権擁護の理念から要請されるものにすぎないところであり,公務員について代償措置として講ぜられているものは,この人事委員会による給与勧告制度にとどまらず,地公法において身分,任免,服務その他の勤務条件について公務員の利益を保障する定めがなされていることを含むのであるから(最高 して講ぜられているものは,この人事委員会による給与勧告制度にとどまらず,地公法において身分,任免,服務その他の勤務条件について公務員の利益を保障する定めがなされていることを含むのであるから(最高裁昭和53年9月7日判決・集民第125号37頁参照),このように代償措置のひとつにすぎない人事委員会の給与勧告に基づかないからといって,本件各特例条例が直ちに憲法28条に反するとはいえない。 なお,人事委員会の給与勧告制度が代償措置として機能しているか否かは,上記によれば,生存権擁護の理念が充たされているか否かを基準に考究すれ ば足りるというべきところ,本件各特例条例は,人事委員会の給与勧告に基づいて制定したものではないものの,これらにより原告らの月額給料等は平成15年特例条例においては2パーセント,平成17年特例条例においては1.8パーセントの割合で減額したものにすぎず,原告らの生存権を侵害するものとは到底いえないから,上記人事委員会の給与勧告制度の趣旨に照らしても,本件各特例条例の制定が憲法28条に反するとはいえない。 (2)争点2(本件各特例条例が情勢適応の原則及び均衡の原則に反するか)について【原告らの主張】地公法が職員の給与について定める情勢適応の原則(同法14条)及び均衡の原則(同法24条3項)は,地方公務員の給与を民間企業従業員の給与に合わせる(民間準拠)ことを企図しているものと解すべきであり,このことは,人事院及び県人事委員会のいずれもが,給与勧告は,職員に対し,社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能があるところ,そのためには,労使交渉等によってその時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間企業従業員の給与に公務員給与を合わせていくことが最も合理的であることから,民間準拠を基本に勧告を行うとしていること のためには,労使交渉等によってその時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間企業従業員の給与に公務員給与を合わせていくことが最も合理的であることから,民間準拠を基本に勧告を行うとしていることからも明らかであり(平成15年ないし同17年人事院勧告,同県人事委員会「職員の給与等に関する報告及び勧告」参照),また,そのような県人事委員会の勧告に基づいて給与改定がなされた場合こそ,上記各原則に則した適正な公務員給与が確保されるというべきである。 しかるに,本件各特例条例は,いずれも県人事委員会の勧告に基づかずに制定されたものであるうえ,本件各特例措置の実施により,原告らの給料は,平成15年度から同17年度にかけて,民間給与を下回ることとなったのであるから,本件各特例条例は,情勢適応及び均衡の原則に則したものとはいえない。 【被告の主張】地方公務員の給与について,地公法14条は,同条1項において,「社会一般の情勢」に適応するように適当な措置を講じなければならないと定めている(情勢適応の原則)が,この「社会一般の情勢」には地方公共団体の個別的事情すなわち当該地方公共団体の財政事情も含まれると解され,また,同法24条3項は,「その他の事情」を考慮して決定すべきと定めている(均衡の原則)が,いかなる事情を「その他の事情」として考慮し,それをどのように反映させるかは各地方議会の専門的,政策的な裁量に委ねられており,それゆえ,当該地方公共団体の財政的事情を「その他の事情」として考慮し職員の給与を減額することも許されるところ,本件各特例条例は,千葉県の財政状況が危機的であることを「社会一般の情勢」(地公法14条1項)及び「その他の事情」(同法24条3項)として考慮し制定されたものであり,また,同条例による減額割合も2パーセントないし1.8パ 県の財政状況が危機的であることを「社会一般の情勢」(地公法14条1項)及び「その他の事情」(同法24条3項)として考慮し制定されたものであり,また,同条例による減額割合も2パーセントないし1.8パーセントにとどまり,原告らの生存権を脅かすようなものでも全くないのであるから,本件各特例条例は,上記各条項に反しない。 (3)争点3(本件各特例条例が民法1条2項ないし3項に反するか)について【原告らの主張】被告は,千葉地裁平成15年(行ウ)第24号期末手当減額分返還請求事件(以下「期末手当減額事件」という。)においても主張したように,職員の給与は,県人事委員会の勧告に従い,情勢適応の原則及び均衡の原則を考慮しつつ,条例改正手続を経て改正されるものであり,それは憲法上の公務員の給与決定方式であるとまでしていたうえ,県人事委員会の勧告に基づき,かつ,民間給与水準と均衡している限りにおいて,職員の給与の減額も違憲かつ違法でないとしていたにもかかわらず,県人事委員会の勧告に基づかずに民間給与水準とも均衡しない本件各特例条例を制定したのであるから,こ れは禁反言の法理(民法1条2項)に反する。 また,平成15年特例措置に関して,県人事委員会委員長が,平成15年10月に「給与の減額措置が実施されていますが,これは人事委員会勧告制度の趣旨とは異なるものであることから誠に残念なことであります。」旨の談話を表し,また,県人事委員会が,平成16年10月に「早期に人事委員会勧告に基づいたあるべき職員の給与水準が確保されることを期待する」旨の報告をしたものであるところ,人事委員会による勧告制度が原告らの労働基本権を制約したことの代償措置であることに照らせば,被告は,これに従い「あるべき職員の給与水準」を確保すべきであったにもかかわらず,これら談話及び報 ところ,人事委員会による勧告制度が原告らの労働基本権を制約したことの代償措置であることに照らせば,被告は,これに従い「あるべき職員の給与水準」を確保すべきであったにもかかわらず,これら談話及び報告を無視して平成17年特例条例を制定し,さらに減額措置を継続したのであるから,これは信義誠実の原則(民法1条2項)に反し,権利の濫用にあたる(同法1条3項)。 さらに,被告は,平成15年特例措置は,平成15年8月1日から同17年7月31日までの時限措置であるとしていたにもかかわらず,さらに平成17年特例条例を制定して減額措置を継続したものであるから,これは禁反言の法理(民法1条2項)に反し,権利の濫用にあたる(同法1条3項)。 【被告の主張】被告は,期末手当減額事件においても主張したように,地方公務員の給与は,地方議会が諸事情を考慮して,条例,予算の形で決定することが憲法上の原則であるとしているのであるから,県人事委員会の勧告に基づかずに本件各特例条例を制定したことが禁反言の法理に反するとはいえない。 また,人事委員会勧告制度は尊重すべきものではあるものの,県人事委員会委員長の談話及び同委員会の勧告に法的拘束力はないうえ,そもそも,県人事委員会も,平成15年特例条例の制定について,「やむを得ないものと考えます。」とし,平成17年特例条例についても,「誠に残念なことであ ります。」としつつ,「この措置は,本県の依然として厳しい財政状況を考慮し提案されたものですが」ともしているのであり,本件各特例条例の制定を否定していたわけではない。 さらに,被告は,平成15年特例条例の制定後も諸々の節減努力を続けてきたものであり,それにもかかわらず,平成15年特例措置の満了時において,なお被告の財政が危機的状況にあったため,減額割合を2.0パーセントから ,平成15年特例条例の制定後も諸々の節減努力を続けてきたものであり,それにもかかわらず,平成15年特例措置の満了時において,なお被告の財政が危機的状況にあったため,減額割合を2.0パーセントから1.8パーセントに減じたうえ,平成17年特例条例を制定して減額措置を継続したものであるから,これが禁反言の法理(民法1条2項)に反し,権利の濫用にあたる(同法1条3項)とはいえない。 (4)争点4(本件各特例条例が労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理に反するか)について【原告らの主張】最高裁は,民間労働者に関する就業規則の新たな作成又は変更について,これにより労働者の既得権を奪い,労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは原則として許されず,とりわけ,賃金など労働者にとって重要な権利,労働条件に関し,実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成又は変更については,当該内容が,そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容することができるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合にのみその効力を生ずるとして(平成12年9月7日第一小法廷判決・民集54㨯7号2075頁),労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理を確立させており,これは,地方公務員である原告らにも適用ないし準用されるというべきところ,本件各特例条例の内容は,そのような不利益を原告らに受忍させることができるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものとはいえないから,本件各特例条例は上記判例法理に反するというべきである。 【被告の主張】 就業規則による労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理が適用ないし準用されるのは,当事者間の当該法律関係が本来的に労使の合意によってその内容が決定される契約関係であって,しかも,その当事者間に存する就業規則に相当する の一方的不利益変更禁止の判例法理が適用ないし準用されるのは,当事者間の当該法律関係が本来的に労使の合意によってその内容が決定される契約関係であって,しかも,その当事者間に存する就業規則に相当するものが,民法92条を媒介としない限り,法規範性が認められない場合に限られるというべきところ,公務員の場合は,その勤務関係は,公法的規律に服する公法関係であって契約関係ではないうえ,原告ら地方公務員において,その勤務条件を規律する公法は条例(地公法24条,25条)であり,それ自体が法規であって,民法92条を媒介とするまでもなく法規範性が認められるから,原告らについて,上記判例法理が適用ないし準用されることはない。 仮に,上記判例法理が適用ないし準用されるとしても,同法理も,企業において,社会情勢や経営環境等の変化に伴い,企業体質の改善や経営の一層の効率化,合理化をする必要に迫られ,賃金の低下を含む労働条件の変更をせざるを得ない事態となることがあることを前提としているものであるところ,本件各特例措置は,被告の財政状況が危機的状況にあることから実施されたものであり,しかもこれによる給料の減額割合も2.0パーセントないし1.8パーセントにすぎず,人事院が国家公務員の給与について勧告を義務付けられている俸給額の5パーセント以上の増減(国家公務員法28条2項)という割合にも満たないものであることに照らせば,本件各特例条例が上記判例法理に反するということはない。 (5)争点5(本件各特例条例が憲法29条に反するか)について【原告らの主張】憲法29条1項及び2項によれば,法律でいったん定められた財産権について,その内容を事後の法律で変更する場合には,それが公共の福祉に適合するようにされたものである限り,これをもって違憲の立法ということはできず,その変更 によれば,法律でいったん定められた財産権について,その内容を事後の法律で変更する場合には,それが公共の福祉に適合するようにされたものである限り,これをもって違憲の立法ということはできず,その変更が公共の福祉に適合するようにされたものかどうかは,いっ たん定められた法律に基づく財産権の性質,その内容を変更する程度及びこれを変更することによって保護される公益の性質などを総合的に勘案し,その変更が当該財産権に対する合理的な制約として容認されるべきものであるかどうかによって判断すべきところ(最高裁判所昭和53年7月12日大法廷判決・民集32㨯5号946頁参照),本件各特例条例は,勤労者としての原告らの最も重要な給与請求権につき,憲法28条が保障する労働基本権制約の代償措置としての人事委員会制度にも,地公法が規定する情勢適応の原則(同法14条)及び均衡の原則(同法24条3項)にも基づかずに原告らの財産権(給与請求権)の内容を変更するものであり,合理的な制約として容認されるべき変更とはいえないから,憲法29条1項に反する。 【被告の主張】地方公務員の財産権すなわち給与請求権の内容は条例で決定されるものであり,原告らは,もともと本件各特例条例に基づく減額措置後の給与請求権しか取得しないのであって,本件各特例条例の制定が原告らの既得の財産権(給与請求権)を奪うわけではないから,憲法29条1項違反の問題が生じる余地はない。 仮に,憲法29条違反の問題が生じる余地があるとしても,本件各特例条例は,県の財政が危機的状況に対応するものであるうえ,減額割合も2パーセントないし1.8パーセントにすぎず,公共の福祉に適合する合理的なものであるから,憲法29条1項に反しない。 (6)争点6(県知事による本件各特例条例案の県議会への提案行為,本件各特例条例の ーセントないし1.8パーセントにすぎず,公共の福祉に適合する合理的なものであるから,憲法29条1項に反しない。 (6)争点6(県知事による本件各特例条例案の県議会への提案行為,本件各特例条例の執行行為及び本件各特例条例の廃止案を県議会へ提案しなかったこと,並びに,県議会議員らによる本件各特例条例案の議決行為及び廃止の議決をしなかったことについて国賠法1条1項にいう違法が認められるか)について【原告らの主張】 被告の援用する最高裁昭和60年11月21日第一小法廷判決(民集39㨯7号152頁)は,憲法51条の規定を拠り所に,「国会議員は,立法に関しては,原則として,国民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり,個別の国民の権利に対応した関係での法的義務を負うものではないというべきであつて,国会議員の立法行為は,立法の内容が憲法や法律の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うごとき,容易に想定し難いような例外的な場合でない限り,国家賠償法1条1項の規定の適用上,違法の評価を受けないものといわなければならない。」と判示している。 しかし,現行の国家賠償制度において,憲法51条の有する意味は,国会議員は,議院において演説,討論または評決をなすにあたり故意又は重大な過失によって違法に他人に損害を与えたとしても,国から国賠法1条2項によって求償を受けることのないことが憲法上保障されているというだけであり,また,違憲,違法な立法行為または不作為によって人が損害を被ることのありうることはいうまでもないから,国会議員による立法行為又は不作為についても,国賠法1条1項の適用はあるものと解するのが相当であり(札幌高裁昭和53年5月24日判決・民集39㨯7号1590頁参照),上記最高裁判決の判断は,そもそも国賠法の解 る立法行為又は不作為についても,国賠法1条1項の適用はあるものと解するのが相当であり(札幌高裁昭和53年5月24日判決・民集39㨯7号1590頁参照),上記最高裁判決の判断は,そもそも国賠法の解釈適用を誤っている。 むしろ,最高裁平成14年9月11日大法廷判決(民集56㨯7号1439頁)は,郵便法68条,73条の規定のうち国の損害賠償責任の免除ないし制限を定める部分につき,郵便業務従事者の故意又は過失による不法行為に基づき損害が発生するようなことは,ごく例外的な場合で,書留の制度に対する信頼を著しく損なうものであって,このような例外的な場合にまで国の損害賠償責任を免除・制限しなければ郵便法1条に定める目的を達成することができないとは到底考えられず,上記免責又は責任制限の規定に合理性があるとは認めがたいとして,憲法17条に違反するとしている。 そうすると,本件各特例条例は,人事委員会勧告に基づかずに地方公務員給与を減額する点で,人事委員会制度に対する信頼を著しく損なうものであることはもちろん,違憲の問題を生じる内容をもつものでもあるから,県知事による本件各特例条例案の提案,本件各特例条例の執行及び本件各特例条例の廃止案の不提出並びに県議会議員らによる本件各特例条例案の可決及び本件各特例条例の廃止の議決をしなかった行為については,公権力の行使及び不行使が,許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠いたものと認められ,国賠法1条1項の適用上違法の評価を受けるものである。 【被告の主張】県知事による本件各特例条例の提案及び廃止案の不提出は,県議会議員の立法行為である本件各特例条例の可決及び廃止の決議をしなかった行為に向けられた,前提行為ないし立法過程と評価されるものであるから,本件ではまず県議会議員の上記立法行為が国賠法1条1項の適用上 議員の立法行為である本件各特例条例の可決及び廃止の決議をしなかった行為に向けられた,前提行為ないし立法過程と評価されるものであるから,本件ではまず県議会議員の上記立法行為が国賠法1条1項の適用上違法といえるか否かを検討するべきである。 この点,地方議会の議員は,立法(条例の制定・改廃)に関しては,原則として,住民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり,個別の住民に対して法的義務を負うものではなく,議員の立法行為(条例の制定・改廃)は,立法(条例の制定・改廃)の内容が憲法や法律の一義的な文言に反しているにもかかわらず,あえて当該立法(条例の制定)を行わなかったり,あるいは当該立法の廃止(条例の改廃)を行わなかったというごとき,その違憲性ないし違法性が明白であるといった容易に想定し難い例外的な場合でない限り,国賠法1条1項にいう違法の評価を受けるものではない(最高裁昭和60年11月21日第一小法廷判決・民集39㨯7号1512頁参照)。 かかる観点から判断して,県議会議員の立法行為である本件各特例条例の可決及び廃止の決議をしなかった行為の違法性が否定されれば,その立法行為の前提ないし過程にすぎない県知事の本件各特例条例の提案及び廃止案の不 提出も,国賠法1条1項の適用上違法ということはできない(最高裁昭和62年6月26日第二小法廷判決・集民151号147頁参照)。 そして,被告が争点(1)ないし(5)に関して主張してきたことからすると,県議会議員が本件各特例条例の可決及び廃止の決議をしなかった行為には何ら違憲・違法はなく,国賠法1条1項の適用上違法とされる点はない。 したがってまた県知事による本件各特例条例の提案及び廃止案の不提出も,同条項の適用上,違法とされる点はない。 第3当裁判所の判断 争点1(本件各特例条例が憲法28条 適用上違法とされる点はない。 したがってまた県知事による本件各特例条例の提案及び廃止案の不提出も,同条項の適用上,違法とされる点はない。 第3当裁判所の判断 争点1(本件各特例条例が憲法28条に反するか)について(1)ア地方公務員の勤務条件は,法律及び地方公共団体の議会の制定する条例によって定められると規定されているところ(勤務条件法定主義。 地公法2条,24条,25条),その給与は,地方公共団体の税収等の財源によって賄われるところから,専ら当該地方公共団体に関する政治的,財政的,社会的その他諸般の事情について,議会における合理的な配慮に基づき,民主的な手続によって決定されるべきものである。 ところで,地方公務員も,勤労者として自己の労務を提供することにより生活の資を得ているものである点において一般の勤労者と異なるところはないから,憲法25条の生存権の保障を基本理念とする憲法28条の労働基本権の保障を受けると解されるが,争議行為については,地方公務員は地方公共団体の住民全体に対して労務提供義務を負うというその地位の特殊性(憲法15条2項,地公法30条),及びその労務の内容が直接公共の利益のための一環をなすという職務の公共性と相容れないだけでなく,そのために公務の停廃を生じ,地方住民全体ないしは国民全体の共同利益に重大な影響を及ぼすおそれがあることに鑑みると,地方公務員を含む地方住民全体ないしは国民全体の共同利益のために,これと調和するように制限されることもやむを得ないと解される。 ただ,地方公務員についても,上記のとおり労働基本権の保障が及ぶ以上,この保障と地方住民全体ないしは国民全体の共同利益の擁護との間に均衡が保たれるべきことは憲法の趣意であると解されるから,労働基本権の制限に当たっては,これに代わる相応の措置が講じ の保障が及ぶ以上,この保障と地方住民全体ないしは国民全体の共同利益の擁護との間に均衡が保たれるべきことは憲法の趣意であると解されるから,労働基本権の制限に当たっては,これに代わる相応の措置が講じられなければならない。 そこで,地公法は,上記制約に見合う代償措置として,身分,任免,服務,給与その他に関する勤務条件について詳密な規定を設け(殊に給与については地公法24条ないし26条など),また,中立的な第三者的立場から地方公務員の勤務条件に関する利益を保障するための機構としての基本的構造を持ち必要な職務権限(同法26条,47条,50条)も与えられている人事委員会又は公平委員会の制度(同法7条ないし12条)を設け,さらに,職員は人事委員会又は公平委員会に対して給与その他の勤務条件に関する行政措置を要求し,あるいは,不利益な処分を受けたときは審査請求をすることができることとする(同法46条ないし51条)などの一連の措置を設け,これらをもって,地方公務員についても生存権保障の趣旨を全うしようとしているものと解される(最高裁昭和48年4月25日大法廷判決・刑集27巻4号547頁,最高裁昭和51年5月21日大法廷判決・刑集30巻5号1178頁参照)。 イ以上によれば,地方公務員の勤務条件は,その労働基本権を人事委員会又は公平委員会の制度のみならずその他の一連の措置を含めた代償措置のもとに制約したうえで,議会における民主的な手続によって決定するものとされているのであり,そうだとすると,人事委員会又は公平委員会の制度,とりわけ,給料表に関する人事委員会の勧告の制度(地公法26条)は一連の代償措置のなかでも極めて重要なものであるとはいえるものの,あくまでも代償措置の一つといわなければならないから, この勧告制度が適用されなかったからといって の勧告の制度(地公法26条)は一連の代償措置のなかでも極めて重要なものであるとはいえるものの,あくまでも代償措置の一つといわなければならないから, この勧告制度が適用されなかったからといって,議会による地方公務員の勤務条件の決定の手続がただちに憲法28条に反することになるとはいえないというべきである。 このことは,地公法が,地方公共団体が職員に関する事項を定めた条例を制定し又は改廃するときは,当該地方公共団体の議会において,人事委員会の意見を聞かなければならないとし(同法5条2項),人事委員会には上記意見を申し出る権限を付与しているにとどまり(同法8条1項3号),このほかには,人事委員会又は公平委員会の制度が地方公共団体の議会を拘束することを内容とする規定を何ら設けていないことからも明らかである。 ウそうすると,地方公共団体の職員の給与を定める条例を改正するに際しても,人事委員会の関与という点においては,地公法上は意見聴取の手続(地公法5条2項,8条1項3号)を履践すれば足り,そのうえで,当該地方公共団体に関する政治的,財政的,社会的その他諸般の事情について,議会における合理的な配慮に基づき,民主的な手続によって決定されると解するのが相当であり,人事委員会が上記意見聴取の手続のほかには関与していなかったとしても,それをもって直ちに当該改正条例が憲法28条に反するとはいえないというべきである。 (2)これを本件についてみるに,前記認定事実によれば,被告は,財政改革等の取組みにかかわらず,なおその財政が危機的状況にあったため,さらに県民に負担を求めるためには,特別職及び管理職以外の職員についても人件費の抑制措置を実施せざるを得ないとの理由から,県知事により本件各特例条例案が議題として県議会に提出され,県議会において審議のうえ議 民に負担を求めるためには,特別職及び管理職以外の職員についても人件費の抑制措置を実施せざるを得ないとの理由から,県知事により本件各特例条例案が議題として県議会に提出され,県議会において審議のうえ議決され,もって本件各特例条例が制定されており,しかも,その際には,県議会による審議・議決に先立ち,県人事委員会に対する意見照会が行われ,県人事委員会から回答もなされていることが認められるところ,この一連の手続 において地公法上違法な点は何ら認められないから,本件各特例条例が憲法28条に反するとはいえない。 争点2(本件各特例条例が情勢適応の原則及び均衡の原則に反するか)について(1)ア地公法14条1項において,地方公共団体は職員の給与その他の勤務条件が「社会一般の情勢」に適応するように措置を講じなければならないとする情勢適応の原則が定められたのは,労働基本権の行使が制約された地方公務員の勤務条件が社会情勢の変化や経済の変動に即応するよう保障することのほかに,議会の議決を経て法律又は条例を改正するという手続を要するためにややもすれば硬直的になりがちな職員の勤務条件を地方自治体の努力によりできる限り弾力化して管理することをも企図したものと解される。 そうであるならば,同項が定める「社会一般の情勢」には,民間の給与水準だけにとどまらず,それ以外にも社会経済の状況や県民生活の実態等のほか,さらに当該地方公共団体の地域的事情も含まれるものと解するのが相当である。 また,地公法24条3項において,地方公務員の給与に関し,①生計費,②国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与及び③「その他の事情」を考慮して定められなければならないとする均衡の原則が定められたのは,適正な給与を定めて公務員の人材を確保するためであるとともに,公務 共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与及び③「その他の事情」を考慮して定められなければならないとする均衡の原則が定められたのは,適正な給与を定めて公務員の人材を確保するためであるとともに,公務員の給与が住民の負担によって賄われていることからその納得を得,ひいては地方公共団体に対する住民の信頼を確保することをも企図したものと解される。 そうであるならば,同項にいう「その他の事情」にも,当該地方公共団体の社会情勢や経済状況が当然に含まれるものと解するのが相当である。 イ以上によれば,地方公共団体が,その職員の給与を決定するに際しては, 多くの情報を基に得られた上記のような各地方公共団体におけるその時々の社会情勢や経済状況等の実情を,広範な裁量のもとに,専門的かつ政策的知見に基づいて反映させることが求められているというべきであり,それゆえ,議会が,給与に関する条例を制定ないし改定するに際しては,このような実情を反映させるか否か,反映させるとすればどの程度とするかなどの点について,著しく不合理な点が認められない限り,地公法14条1項及び24条3項に反するものということはできないというべきである。 (2)これを本件についてみるに,前記認定事実によれば,平成15年特例条例を制定した当時の被告の財政状況は,前年度の一般会計が46年ぶりの赤字となり,平成15年度の当初予算も大幅な財源不足という危機的状況にあったのであり,また,平成17年特例条例を制定した当時の財政状況も平成15年特例条例を制定した時よりは改善されたものの,かかる状態も安定的なものとはいえず,かつ次年度以降の見通しはなお極めて厳しいものであったこと,一方,本件各特例条例により原告らの給料が減額される割合が2パーセントないし1.8パーセントにとどまるうえ,その期間も結果とし とはいえず,かつ次年度以降の見通しはなお極めて厳しいものであったこと,一方,本件各特例条例により原告らの給料が減額される割合が2パーセントないし1.8パーセントにとどまるうえ,その期間も結果として4年間にわたっているものの,本件各特例条例を制定した当時はそれぞれ2年間に限っていたことなどを総合すると,本件各特例条例の制定において,被告にその裁量を逸脱するなど,著しく不合理な点が存するとはいえないから,本件各特例条例が,地公法14条1項及び24条3項に反するとは認められない。 争点3(本件各特例条例が民法1条2項ないし3項に反するか)について(1)原告らは,本件各特例条例の制定が,被告が,期末手当減額事件においても主張していたように,職員の給与は,県人事委員会の勧告に従い,情勢適応の原則及び均衡の原則を考慮しつつ,条例改正手続を経て改正されるものであり,それは憲法上の公務員の給与決定方式であると していた態度を翻意したものであるから,禁反言の法理(民法1条2項)に反する旨を主張するが,そもそも,被告は,上記事件においても,地方公務員の勤務条件は,地方議会が諸事情を考慮して,条例,予算の形で決定することが憲法上の原則である旨を主張していたことが認められるところであるから,原告らの上記主張はその前提を欠くといわなければならない。 (2)また,原告らは,被告が,平成15年特例措置に関する県人事委員会委員長の談話及び同委員会による報告に従わず,さらに平成17年特例条例を制定したことが信義誠実の原則に反し,権利の濫用にあたる旨を主張するが,前記において検討した人事委員会制度の趣旨に鑑みれば,人事委員会の報告等はできる限り尊重されるべきではあるが,地方公共団体が人事委員会による報告や同委員会委員長の談話に法的に拘束されると解するこ ,前記において検討した人事委員会制度の趣旨に鑑みれば,人事委員会の報告等はできる限り尊重されるべきではあるが,地方公共団体が人事委員会による報告や同委員会委員長の談話に法的に拘束されると解することはできず,それゆえ,被告においても,上記県人事委員会委員長の談話及び同委員会による報告に従うべきであったということまではできないから,この点についても,原告らの上記主張はその前提を欠くというべきである。 (3)さらに,原告らは,被告は,平成15年特例条例に基づく減額措置は2年間に限るとしたにもかかわらず,さらに平成17年特例条例を制定して減額措置を継続したことが禁反言の法理に反し,権利の濫用にあたる旨を主張するが,前記認定事実によれば,本件各特例条例は,被告の危機的な財政状況に対処する必要性から制定されたものであるところ,財政状況は複雑な社会的諸要因により変動するものであり,将来的な予測が極めて容易ではないことに照らすと,2年間を適用期間として平成15年特例措置を実施した後,その満了時に,被告を取り巻く社会情勢や経済状況等に鑑み,原告らの給料月額等の減額割合を2.0パーセントから1.8パーセントに減じたうえで,新たな措置として平成17年 特例条例を制定したことが著しく不合理であり,禁反言の法理に反し,権利の濫用にあたるものということはできない。 (4)以上より,本件各特例条例が,禁反言の法理(民法1条2項)に反し,権利の濫用(同条3項)にあたるとはいえない。 争点4(本件各特例条例が労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理に反するか)について原告らは,労働条件の一方的な不利益変更禁止の判例法理が地方公務員である原告らにも適用ないし準用されると主張するが,同法理が,新たな就業規則の作成又は変更によって既得の権利を奪い,労働者に不 ついて原告らは,労働条件の一方的な不利益変更禁止の判例法理が地方公務員である原告らにも適用ないし準用されると主張するが,同法理が,新たな就業規則の作成又は変更によって既得の権利を奪い,労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは原則として許されないとするのは,元来,労働条件は労働者と使用者とが対等の立場において決定すべきこと(労働基準法2条1項)を前提としたものであると解される(最高裁昭和43年12月25日大法廷判決・民集22㨯13号3459頁,同平成12年9月7日第一小法廷判決・民集54巻7号2075頁参照)。 これに対し,原告らの勤務条件は,勤務条件法定主義が採られており(地公法2条,24条,25条),前記のとおり,専ら当該地方公共団体に関する政治的,財政的,社会的その他諸般の事情について,議会における合理的な配慮に基づき,民主的な手続によって決定されるのであるから,上記労働条件の一方的不利益変更禁止の判例法理が原告らに適用ないし準用されると解することはできない。 よって,本件各特例条例が,上記判例法理に反するという原告らの主張は,その前提を欠くものであって,採用できない。 争点5(本件各特例条例の制定が憲法29条に反するか)について前記にみたとおり,地方公務員の勤務条件は,専ら当該地方公共団体に関する政治的,財政的,社会的その他諸般の事情について,議会における合理的な配慮に基づき,民主的な手続に従い,条例及び予算により決せられ るのであり,勤務条件のなかで最も重要なものである給料も,その財源が税収等によって賄われていることに照らせば,上記により制定された条例の制定・施行及び予算の成立によりその内容が具体的に定まり受給することができるにすぎないというべきであって,給与に関する条例が改定された場合も,職員は,上記一連の 照らせば,上記により制定された条例の制定・施行及び予算の成立によりその内容が具体的に定まり受給することができるにすぎないというべきであって,給与に関する条例が改定された場合も,職員は,上記一連の手続が履践されることにより具体的な給与請求権を取得するにすぎないというべきである。 これを本件についてみるに,前記認定事実によれば,原告らの給与請求権は,平成15年特例条例が同年7月11日に施行された後,及び平成17年特例条例が同年7月22日に施行された後,それぞれ各履行期に具体的な権利として発生したものであり,その際に支給されるべき額も本件各特例条例により定められた額であり,しかも原告らはこれを全額受領していることが認められるのであって,既に支払済みの給与自体を遡及的に減額変更し,差額を返還させるものではないから,既得の財産権を侵害するものではなく,本件各特例条例が,憲法29条1項に反するとはいえない。 争点6(県知事による平成15年特例条例案及び同17年特例条例案の県議会への提案行為,本件各特例条例の執行行為,本件各特例条例の廃止案を県議会へ提案しなかったこと,並びに,県議会議員らによる本件各特例条例案の議決行為及び本件各特例条例の廃止の議決をしなかったことについて国賠法1条1項にいう違法が認められるか)について前記1ないし5で判示したとおり,本件各特例条例には,原告ら主張の前記各違憲ないし違法な点は認められないから,県知事及び県議会議員らによる本件各特例条例の制定行為等について,国賠法1条1項の違法を認めることはできない。 第4 結論 以上によれば,原告らの請求はいずれも理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 千葉地方裁判所民事第5部裁判長裁判官仲戸川隆人裁判官三村義幸裁判官鎌田泉 によれば,原告らの請求はいずれも理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 千葉地方裁判所民事第5部裁判長裁判官仲戸川隆人裁判官三村義幸裁判官鎌田泉

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る